分かりやすい神託・第ニ話
しんうち(?)登場の第二話ですっ!
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「まったく。何を考えてるのかしら。ゼロスったら。」
とある村の宿兼食堂。フィリアは愚痴をこぼしていた。
「いーじゃねーか。かんけーねーんだしよ。それに、もうすぐだろ?目的地。」
ヴァルがそれをなだめる。
「ええ。ゼフィール・シティはここから半日くらいのところだもの。」
刹那。扉が開いて、中に人が入ってくる。
「おばちゃーん!メニューの1から7まで5皿ずつおねがーい!」
栗色の髪の女魔道士と金髪の剣士。
「あ・・・リ・・リナさんっ!?」
「あ!フィリアじゃない!奇遇ねぇ!どうしたのよ?」
そういって、フィリア達のテーブルにつく。
「いえ・・・。」
妙に神妙な顔をして下を向くフィリア。
「な、リナ。」
そんなことを気にもとめずに、いや、きづかずにガウリイが、
「このふたり・・・だれだっけ?」
どがしゃっ!
「うわー。冗談だよ冗談。盛大にひっくりこけたなー。みんな。」
「あ・・・あんたねぇ・・・。」
よろよろと身を起こす3人。
「・・・まあ、それはともかく、どうしたのよ。フィリア。」
「それが・・・神託が下ったんです。もう巫女はやめたはずなんですが・・・。
『赤の竜がかけし封印 人によりさらに強化されし かつて七つに分かたれし うち二つはすでになく
その原因が人であるがゆえ人を恐れるが原因 腹心の一人が反逆し それにより運命は分かたれ 成功は滅び 失敗は平和』
と・・・」
・・・・・・・
(なんとなくわかった・・・。)
リナはほとんどを理解した。
「じゃあ、ねーちゃんに相談しにいくとこだったの?」
「はい。赤の竜のかけし封印は、スィーフィードがシャブラニグドゥを七つに分かち、人の心に封印したことでしょう。問題はその先です。
うち二つはすでになく その原因が人であるがゆえ・・・これはいったい・・・?」
ぎく。
リナには心当たりがあった。いや。事実を知っていた。
「私達もそれは感知した。奇遇だな。人間の娘よ。」
ひききっ!
リナが恐る恐る振り向くと、そこには、みためは金髪金目のちょっとかっこいい
中年のおじさんと、変な形の鎧を着けたエルフの女性。
「あれ?山に帰ったんじゃなかったのか?」
ガウリイの言ったその言葉に、 無言でつめよる二人。
「あああ。ごめんなさいもういいません。」
−こりろよ。ガウリイ・・・
「おや。御同類ですね。」
「ふむ。火竜王に属するものとエンシェントドラゴンか・・・妙な組み合 わせだな。」
「フィリアといいます。こちらはヴァル。とある事件で仲直り(?)しまして。」
「ふむ。ミルガズィアだ。ドラゴンズピークで一応皆をまとめている。」
「私はメンフィス。おじさまと組んで、魔族について調べてるのよ。」
はっと思い、フィリアは言った
「先ほどの神託、意味は御分かりになりましたか?」
「大体はな。わかりやすかったが・・・一部わからん。」
「え?わからないんですか?あなたともあろう御方が。」
突然声がして、振り向くとー
『ゼロス!』
6人の声が重なった。
「リナさんはご存知ですよね。魔族内じゃあ有名なお話ですし・・・」
「ん・・・そりゃわかるわよ。あんたがここに来た理由もね・・・。」
「へぇ・・・わかりましたか。」
「ちょっと待て。最初から説明してくれ。」
ヴァルの言葉に、まずリナがかたり出す。
「今から2年ほど前にね、ちょっと・・・何て言うか・・・魔王が現れて・・・ それを倒したんだけど・・・」
「なっ!?いったいどうやって・・・あ・・・もしかして、あの方の呪文・・・ですか?」
フィリアが驚きの声を上げる。
「そう。不完全な方で。で、そのあとにガーヴやらフィブリゾやらがしゃしゃり出てきたんだけど・・・
そのときに、ゼロスとかミルガズィアさんにあったのよ。で、そのあとに、アメリアとゼルガディスも一緒に、外の世界に出てー」
ヴァルが少しピクつく。
続きはゼロスが言った。
「反逆者、ダークスター・デュグラディグドゥとヴォルフィードの合体版を、
魔族と、神族ー異界の神族とフィリアさんですねー、人間が共同戦線をはって倒したんでしたね。」
後半のゼロスの声は、いやなことを思い出したらしく、つっけんどんになりかけていた。
−・・・ヴァルに散々いぢめられたからねぇ。
「なに!?つくづく、災難な人間だな・・・」
珍しくびっくりした声で言うミルガズィアさん。
「ほっとけっ!ともかく、そのあとにダイナスト・グラウシェラーと戦って、そのあとに・・・もう一つの・・・別の欠片を滅ぼしたのよね・・・。」
リナの脳裏を二つの顔が駆け巡った。
「その時に私と知り合ったんでしたわね。」
そのリナの様子を見て付け加えるメフィ。
「・・・さっきの神託は、そのせいで魔王の封印が強まったことと、
あたしらに逆恨みしてるグラウシェラーが反逆してあたしを滅ぼせば封印は弱まるって言ってるのよ。」
・・・・・・・・・・・・・
沈黙があたりに満ちる。
食堂にいた人は、皆静まり返っておびえている。
−時と場所を考えろよ。
「で、ゼロス。あんたは、反逆者の始末、そしてそのあとに私を滅ぼすために、えさ兼目標のためここに来たーちがう?」
「いい読みです。実にいい読みです。リナさん。でも、あなたを滅ぼすんじゃないんですよ。」
「じゃあなによ・・・。」
ゼロスは、口に人差し指をたてー
『それは、ひみつです♪』
・・・・・リナとフィリアとガウリイとヴァル、そしてゼロスが同時に言った。
−なんとか最重要機密は守ったわね・・・・
「・・・なんでみなさんそんなにいぢワるなんですかっ!」
半べそかきつつ、ゼロスは言った。
「面白いからに決まってるじゃない。じゃ、明日は一応ゼフィール・シティにいって、助言をもらってくる。それでいい?」
「ええ。」
「いいですわ。」
みな、それぞれに首を縦に振る。
「そういえば、ゼフィール・シティは、『リアランサー』ってお店がおいしいと ききますね。そこのウェイトレスがまた美人だとか・・・。」
ぶぴっ!
なにげにゼロスが言った言葉にリナは思わず吹き出した。ガウリイも青ざめている。
−立ち直りが早い・・・
「あのあたりで、海王神官が行方不明になってるんですが・・・。どうかしましたか?」
ーどう考えてもそれ絶対生きてないって・・・。
リナとガウリイは、つい昨日までそこにいた。
災難は続く・・・。
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そういえば、この小説、アニメと小説入り交じってます。
両方見てないとわかんないところあるかも・・・ごめんなさい・・・。
それはともかく。前回のクイズの答えは読んでいくうちに絶対分かります。
大体6・7話くらいで確定できます。
この小説は登場キャラがおおい!
どうすればいいか誰かあどヴぁいすをくださいっ!
それでは次回で。