管理人より:
こちらは。ガウリイサイド、リナサイドのお話となっておりますv
さて、前回、アメリアとゼルの会話を具間きいたリナと。
実はすべてをしっていたガウリイは?(笑
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アメリアの恋心 第閑話 <1>リナSIDE
そーゆー関係じゃないかとは思ってたけどねぇ・・・。
いまだ赤くなっているだろう顔をペチペチと叩き、あたしは自分の部屋に戻った。
(妊娠してたんだ。)
思わずため息が漏れる。
まあ、アメリアがゼルのことを好きなのも、ゼルがアメリアをホントに大切にしてることも見てればわかる。
ただ、アメリアの気持ちはともかくとして、ゼルがそれを受け入れることはないだろうと思っていた。
何だかんだと言っても、アメリアはまだ子供だし、ゼルは大人なのだ。
ゼルは清廉潔白の身の上ではない。
「白のゼルガディス」っていったら、かなり名が知られてたし、
実際はじめて会った時は絶対付き合いたくないタイプだと思った。
対するアメリアはあれでも一応一国のお姫様。
きっとゼルはいろんなことを考えていたと思う。頭だけはいいヤツだし、
真面目だから、アメリアのことを考えていつも一歩引いた所からアメリアを見ていた。
アメリアにはもっとふさわしい男がいくらでもいるって・・・。
でも、それってどうなのかとは思う。
確かに身分とか考えればゼルがアメリアにふさわしいとは思わない。
赤法師レゾの血を引いてるって言えば、レゾが表の顔でしか知られていない以上、
ある意味、貴族と同等って言えるかもしれないけれど。
けど、命のやり取りするような経験をしてゼルみたいな男を知ってしまったら、きっとその辺にいる男や、
何の苦労もなくのほほんとした生活をしてきたボンクラ王子や貴族なんかじゃ物足りない。
「ゼルはいい男だしねぇ。」
まあ、無愛想で根暗で甲斐性ないけど・・・。
「リナさん、ガウリイさんからゼルガディスさんに乗り換えたんですか?」
「んなっ?」
声のほうを見ると、自称「謎の神官」その実「後姿がゴキブリ魔族」がぷかぷかと浮いていた。
こいつも暇なヤツである。
「馬鹿なこと言ってんじゃないわよ。あんたも暇ね、ゼロス。」
「あれぇ、僕の経験によるといつもなら竜破斬が飛んでくるはずなんですが?」
「何、そんなにぶっ飛ばしてほしいなら大人しくしてなさいよ!今ラグナブレードで細切りにしてやるから―ソラノイマシメ・・・」
「ああっ!待ってくださいよ!嘘です!!嘘ですぅ~っっ」
涙を流しながら謝り倒すゴキブリ魔族。
何でこいつ涙なんて出るんだろう。
毎度の事ながら、なかなか器用なヤツである。
「んで?用件は何なのよ、用件は?あんたダークスターに喰らったダメージまだ回復してないんじゃないの?」
とりあえず、ラグナブレードをおさめるあたし。
あたしってばオ・ト・ナv
「いえねぇ、僕もゆっくり養生したかったんですけどねぇ。」
「したかったらしてればいいじゃないの。」
「いえ、実はゼルガディスさんに用事があったんですけどね、
あそこ正の感情が溢れまくってて、今の僕にはダメージが・・・リナさんなら理由をご存知かと。」
ホッペをぽりぽり掻きながら言う仕草は無駄に人間らしい。
「知ってても言わないわよ、んなこと。どうせあんたが考えてることなんてろくでもないんだから。」
「あ、別にどうこうするつもりはないですよ?
ってゆーかバラしちゃうと、ゼルガディスさんとアメリアさんにはこっちから手を出せないんですよ。」
「何よそれ?」
「そもそもゼルガディスさんとアメリアさんがリナさん達と出会ったことは、こっちとしては不測の事態だったんです。
まあはっきり言ってあせりましたよ、はっはっは。」
「ふむ。」
ゼロスというヤツは嘘はつかない。
だが問題は、嘘はつかないが真実を全て述べず、ミスリードしまくるということなのだ。
こいつの話は、ああ、そういえばそんなこと言ってたなぁ、くらいに聞いておくべきである。
「別に驚かないわよ?」
「ええっ?何でですか?トップシークレットなのに!」
「それをぺらぺら話すあんたもどーかと思うけど。
言っとくけどねぇ、いくらあたしが天才魔道士でも、ガウリィが「光の剣」持ってたとしても、
アメリアとゼルが無駄に頑丈でも、普通に考えれば中位、高位の魔族なんかと戦って今まで無事ってありえないわ。
一度や二度ならともかくね。」
「ほう・・・?」
「おかしいと思ったのは、ヘルマスターの件の時。
あのときラーシャートは・・・まああいつは三文役者だったけど、あたしの魔力が尽きるとさっさと逃げてったわ。
あの時、単純に人質はガウリィがいたからゼルとアメリアには利用価値はないわ。
あの場で殺すことが出来たはずだし、それも可能だったわ。
ヘルマスターだってアメリアとゼルを一度クリスタルに閉じ込めたけど、完全に殺しはしなかった。
どう考えてもおかしいわよ。あたしに対する人質は少なくともガウリイだけで充分なはずだもの。
百歩譲ってあたしに対する切り札を増やしただけだったとしても、
マルチナやザングルス、シルフィールまで結果的にいえば助けたのよ?
シルフィールなんかあたしとダブルでドラグスレイブぶちかましたのに。」
ぱんっぱんっぱん。
ゼロスがいつもの笑顔で手を叩く。
「いやあ、さすがリナさん。お見事です!」
「言っとくけど、最初にそれに気づいたのはゼルよ?」
少なくとも、あたしにとって、ゼルとアメリアが切り札にならない、というのはありえない。
だからあたしは気が付かなかった。
けど、そこまで魔族が人間の心を理解しているのか・・・?
答えは「否」である。
だからゼルは不思議がっていた。
少なくともゼルは魔王の血を引いているから、と考えられるとしても、アメリアはどうだろうか?
戦いの後、そんな話をしながらとりあえずは
「ゼロスが何か言ったんでしょ」
と納得したものの、きっとゼルは今でも不思議がっている。
何も言ってこない所をみると、もしかしたら彼なりの結論にたどり着いてるかもしれない。
「うーん。まあ、ゼルガディスさんはお血筋がお血筋ですからねえ。
頭がいいとは思っていましたが。」
「レゾの血ってこと?」
「いえね、降魔戦争のときの賢者のレイ=マグナスってご存知ですよね?」
「ええ。」
もちろん知っている。
希代の大賢者で、降魔戦争のときは人間を率いていた。
その実「レイ=シャブラニグドゥ」、つまり今カタートに氷付けにされている魔王なのだ。
これは以前ゼルから聞いた。
ゼルはさすがに赤法師レゾに仕込まれてるだけあって、その知識は並大抵ではないし多岐に渡っている。
まったく大したものだ。
「赤法師レゾは、レイ=マグナスの子孫なんですよ。これがまた。
つまりゼルガディスさんは赤法師レゾはもとより、レイ=マグナスの血も、
つまり二人の魔王様の引いていらっしゃるんですよね。はっはっは。」
「・・・?んなっ?あんたそんなことぺらぺら話していいの?」
「まあ、かまわないと思いますよ?どうせゼルガディスさんはご存知でしょうし。」
まさか・・・。
あたしの頭の中に一瞬恐ろしい考えがよぎる。
ゼルは・・・魔王の欠片を継いでいる?
だが、もしそうならゼル間違ってもアメリアを抱いたりしない。
ゼルほどの男だったらそんなことしないし、
自分の中に眠っている魔王の欠片に気が付かないはずがない。
魔王の欠片は血筋ではないけれど、星の数ほどいる人間の中で、
偶然か必然か魔王の転生がされている血を残すような危険をはらむ行為をするはずがない。
けど、もし気が付いていなかったら?
ありえないとは言い切れない。
仮に気が付いていたとしても、あの二人は本当に思い合っていたから・・・
「それで、どうしてあの部屋からは、あんなに正の感情が溢れまくっているんでしょうか・・・?」
「んあ?だからあんたに言うことは何にもないって言ってるじゃない。」
「そんなぁ~・・・ううっ。ヒントくらいくれたっていいじゃないですかぁ?
僕だって大サービスしていろいろ教えて差し上げたのに・・・」
「別に頼んでないし。それにぜ~んぶゼルから聞けばいいことじゃない。」
「あの人がホイホイ教えてくれると思います?」
「んまあ、がんばってみれば?大方予想はついてんでしょ?」
「うう~っっ・・・リナさんのいじわるぅ~。」
あきらめたとも思えないが、とりあえずゼロスの気配は消える。
とりあえずベッドにごろんっと横になると、スプリングが軋んで悲鳴を上げた。
ランプの明かりがゆらゆらと揺れている。
とても眠れそうにはないが、かといって散歩とかに行く気分でもない。
あたしにしては珍しく、盗賊いじめに行く気分でもない。
頭の中で、いろんなことがぐるぐる回る。
あたしの事、ガウリイの事、ゼルの事、アメリアの事。
少なくとも、ゼルにとってアメリアは、子供なだけじゃなかったんだろうな。
あたしには、子供にしか見えないけど。
じゃあ、あたしは?
たぶん、あたしはガウリイが好きなんだと思う。
特別に意識したことはないけれど。
でもガウリイは、やっぱりあたしの「保護者」だし、ふとした時にゼルがアメリアをみるような目であたしを見る事はない。
ゼルがアメリアに触れるように、何て言うか壊れ物を扱うみたいに触れることもない。
アメリアなんだから、ちょっとやそっとで壊れる事はありえないのに。
ゼルは、いつもアメリアが傷つかないように気を使ってる。
それでいて、戦いの時とかは、安心して背中を合わせられるような関係。
確かに、あたしだってガウリイのことは信頼してる。
でも女としては見られていない。
パートナー?
居心地はいいが、物足りないとは思う。
ガウリイと出会って早3年。
今の関係が一番楽だとは思うけど。
あたしの事はともかく、アメリアには幸せになってもらいたいものだ。
きっと今アメリアは、ホントに幸せだと思う。
ゼロスの話によれば、ゼルも幸せみたいだし。
とりあえずランプの火を消して、あたしは毛布に包まった。
-第2話へー
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アメリアの恋心 <1>ガウリイSIDE
アメリアが真っ赤な顔をして「相談」とやらを持ちかけてきたのが数日前のことだ。
大方予想はついていた。
ゼルは、大人だ。
頭がいい分、余計なことを考えすぎるところはあるが、本質的には大人だ。
おそらく本人は大人であろうとしているだけだろうが。
大人と子供に境はない。
だが、どこかで付けるとするならば、
「自分が傷つくことで相手がどんなに傷つくか、命を賭けて相手を救いたいと思うことがいかに傲慢か」
それがわかったときではないかと思う。
人間は自分を一番に考える生き物だ。
さらに言えば、自分のために相手を一番に思ってしまう。
そういう面では、アメリアだって立派に大人だ。
例えばアメリアだったら、ゼルはもちろん、リナや俺のためにいくらでも危険を冒すだろう。
でも決して命は賭けない。
人生はかけても命は賭けない。
それがどれだけ相手を傷つけるか、アメリアは身を持って知っているからだ。
リナはまだまだ子供なのだ。
でも今回、ようやっと成長したんじゃないかと思う。
まだまだ先は長そうだが。
アメリアとゼルのことは見ていればわかった。
初めてアメリアに会ったときは結構引くものがなくもなかったが、ゼルと会わしてやりたいと思った。
幸い、すぐにゼルと再会する機会があったのがよかった。
まあ案の定、ゼルもかなり引いてたが、それでもいいコンビだった。
何よりアメリアは、ゼルが隠そう隠そうとしているトコまで、問答無用で引きずり出して受け止めるパワーがある。
ゼルがアメリアを眩しく思うのは当然だ。
だが、アメリアもゼルを眩しく思っていただろう事は、リナはおろかゼルだって気が付いちゃいない。
リナが太陽だとすると、アメリアは大地だ。
いろんなものを受け止めることは出来るが、自分の足で飛び立つことが出来ない。
アメリアが、セイルーンっていう足枷を本当に大事にしているからだ。
だから、自分のために生きるゼルを眩しく思っていた。
ゼルにとってアメリアが太陽と風であったように、アメリアにとってもゼルは太陽と風だったのだ。
だから二人が惹かれあうのは当然の成り行きだと思っていた。
もともとアメリアの容姿はゼルのモロ好みだしな。
「白のゼルガディス」っていったら、傭兵の間でも有名だ。
俺とゼルが勝負したら敵わない。
剣だけならまだ俺のほうが上だが、ゼルだって一流も一流、
その辺の剣士が束になってかかっても剣一本でのしちまうだろうし、魔法使われたら終わりってやつだ。
まあ、ゼルのヤツは、あれで正々堂々が好きだしな。
だから強いんだ。
まあ、裏の世界にいたんだから酸いも甘いも吸い尽くしている。
だから、アメリアと会ってから、
オンナなんていくらでもいるだろうにそっちからも足を洗っていたのには正直驚いた。
惚れ合ってるってわかりきっているならともかくだ。
まあ、かく言う俺も、リナと会ってからはそっちはめっきりご無沙汰だが。
あいかわらず、リナはおれのくらげぶりが演技だと気が付いていない。
あれだけ頭のいいヤツだから、気が付いても不思議じゃない。
そっちの方にはトコトン鈍いヤツなのだ。
リナ自身は、アメリアの方がよっぽど鈍いと思っているらしい。
ある意味似たもの同士だが、
アメリアは王族なのだからその辺の教育も受けていることに気が回らないんだろうか。
まあ、そういう所が可愛いとも言えるけどな。
話を戻そう。
アメリアは悩んでいた。
「大好きな人を困らせてしまうけれど、話さなくてはならない大切なことがあったらどうしますか?」
ゼルだったら、話さないだろう。
「話さないな。」
俺だって話さない。
だが、
「けど相手が俺の事を大切に思っているんなら話すんじゃないか?」
「じゃあ・・・例えばリナさんだったら?」
「内容にもよるけど、まあ話すさ。」
「リナさんが迷惑かもしれなくても?」
「迷惑か迷惑じゃないかよりも、大切なことを話してくれないことの方にまず傷つくんじゃないか?
少なくともリナはそういうヤツだ。」
「・・・・・。」
「ゼルガディスだってそうだと思うぜ。」
「ななっ・・・何でゼルガディスさんの事だってわかるんですか?」
アメリアが真っ赤になって俯いていた顔をあげた。
おいおい、まずいぞそれは、その顔は。
男をそそるってヤツだ。
ゼルに見つかったら、俺フツーにラ・ティルトぶちかまされかねないんだが・・・。
「わかるさ。お前さんが落ち込むとか悩むってゆーんはほぼゼルがらみだろ?」
「ううっ・・・そうでしょうか?」
そりゃそうだ。
アメリアの中では、全てが正義と悪で色分けされているから悩むことなんてない。
ことゼルに関してだけ、その色分けが出来ないから悩むのだ。
「わたし・・・そんなにゼルガディスさんの事しか考えていないように見えますか?」
「みんなそう思っていると思うぞ?」
「あうぅ・・・」
「まあ、いいんじゃないか?ゼルも男冥利に尽きるってヤツさ。」
「そうでしょうか?」
当然だ。
惚れた女が、自分のことを本気で考えてくれると思えば、何だって出来るってもんだ。
「・・・あの、あのですね。ゼルガディスさんは、わたしが部屋に行くと迷惑そうにするんです。」
「だろうな。」
そりゃ、惚れた女が無防備に、それも夜部屋にやって来れば、理性がなあ・・・。
ゼルのことだから、絶対に傷つけたくないと思ってるんだろうし。
「ええっ?そうなんですか?わたし別に煩くとかしないですよ?見ているだけですよ?」
「いや、そういうわけじゃないと思うぞ?」
「はあ・・・。で、まあ、それでですね、
それでも時々・・・いつもですけどとっても優しくしてくれて、時々は・・・その・・・一緒に寝てくれるんです。」
ぶぴっ。
俺は思わず口に含んでいた酒を吹き出した。
「寝る!?」
「えっと・・・そうです。」
いやまあ、そこまでいってるかもしれないとは思っていたが・・・。
ゼルのヤツ、理性・・・切れたんだな。
ってゆーか、いちいち俺に説明することなのか?
「それで・・・ですね、そういうことなんです。」
「いやまあ、リナやフィリアに気が付かれなくてよかったな。」
「いえ、そういうことじゃなくて・・・」
「?」
「赤ちゃんができたんです。」
ガタッ。
とりあえず、俺の頭は固まった。
ゼルのヤツ、ちゃんと気をつけなかったのか・・・?
いや、気をつけても出来るときは出来るもんだが・・・。
はあ。
そういう事か。
「アメリア、それは俺に言うことじゃないだろ?ゼルだっていい気はしないぞ?」
いや・・・ってゆーか何で俺に言うんだ、そんな事?
「ええっ?そうなんですか・・・どうしましょう。」
まあ、アメリアもそうところはわからなくても仕方ないが。
「とにかく、早いトコゼルに話せな。」
「でも・・・。」
「・・・?」
「ゼルガディスさん、とっても迷惑なんじゃないかと思うんです。」
ああ、そうか。
でもな、アメリア。
それはゼルを見損なってるのと同じ事だぞ?
「迷惑だと思ったら、ゼルは部屋にだって入れないさ。わかってるだろ、それくらい?」
ゼルは別にお人良しじゃない。
アメリアだからって、気が付かないのかねぇ。
だいたいアメリアが毎晩毎晩ヒョコヒョコ部屋にきたら、ゼルだってなけなしの理性も使い果たすってもんさ。
「・・・はい。」
少なくとも、ゼルの性格からいってアメリアを抱いたのだって、ある程度覚悟を決めたからってもんさ。
そうじゃなきゃ、ゼルからは指一本触れないってことが、このお姫様にはわかんないんだろうな。
ゼルも、口に出して言うタイプじゃないしなあ。
「ゼルは喜んでくれるさ。アメリアの大好きなゼルガディスさんは、そんなヤツじゃないだろう?」
「・・・はい。」
「心配するなよな!ゼルはアメリアのことホントに大切にしてるぞ。」
俯いていた顔にいつもの笑顔を浮かべて、アメリアは元気に頭を下げた。
「ありがとうございます、ガウリイさん!ちょっと元気になりました!」
「そいつはよかった。」
「はい!!ガウリイさんも、リナさんの事がんばってくださいね!」
「ああ・・・まあぼちぼちな。」
来た時とは反対に、アメリアは元気に扉を閉めて出て行った。
リナも、せめてアメリアの半分くらい素直だったらなあ。
こんなに苦労しないんだがなぁ。
まあ、今は苦労を楽しむ時期ってやつか?
余談だが、いつものようにアメリアが部屋に来なかった事を不思議がったゼルガディスには、
「アメリアに、ゼルガディスさんが大好きすで大好きでどうしましょう?と相談を受けた。」
と言っておいた。
まあ、嘘ではないだろう。
第2話へ
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おまけv
うん?
その気配にはすぐに気づいた。
また、あいつリナに…
すっとリナの前ではめったと絶対に見せない気配を纏う。
リナに何かしたらすぐさまに滅ぼしてやる…
そんなことを思いつつ、すっと片手を横にだし、剣を出現させる。
リナはしらない、これはオレの精神力を刃にしたもの。
めったとは出さないが。
これだと、なぜか、精神世界面を通じて相手を断ち切ることも可能。
ゆえに、リナに気づかれる心配もない。
ちなみに、これは。
意識するだけで物質化しなくても、これにて相手を傷つけることはできる。
当然、町に入るたびに向けらられるリナに対する邪な視線の持ち主は。
精神世界面を通じて今まで制裁を加えているのも事実だが。
「リナに何かしてみろよ…ゼロス。」
どうしてここまで惹かれるのか。
ずっとまるで、リナだけを追い求めていたかのように。
ずっと、リナと出会ってから、リナだけを見つめ続け、追い続けている。
「…ま、リナはまぁぁぁぁぁったく気づいてないがな…」
そんなことを思いつつ思わずため息もではするが。
しっかし。
リナのやつも、アメリアの妊娠で少しはかわるかな?
少しはオレの気持ちに気づいてくれてもいいんだが…
そんなことを思いつつ。
とりあえず。
今、リナの部屋にとやってきているゼロスにと精神を集中させる。
万が一、リナに何かしたときのために。
リナには気づかれないように、精神世界面から、ゼロスの本体に。
直接に力らしきものを向けて、すぐにでも行動できるようにはしておいているが。
ふふふ…
もし、リナに何か危害を及ぼしたら、問答無用で滅ぼしてやるからな…
何か枷が外れたかのようになっているのは。
あのときから。
昔、祖母がオレに封印をかけていたのはしってはいたが。
そう、冥王の一件あたりからか。
急激に本来、というか生来の力をオレは取り戻しつつある。
だけども昔みたいにこの力が怖いとは思わない。
むしろ…大切な女性、リナを守るためには必要だと思うから。
何はともあれ。
ゼロスが無事にいなくなったことを確認し。
リナがオレのことをおもいつつベットに横になる気配を感じ取り。
警戒をとき、オレもまたベットに横になる。
「さって。オレのお姫様はいつになったら気持ちに気づくかな?」
そんなことを思いつつ。
今日もまたリナとラブラブの夢が見られますように。
と祈りつつ、オレはそのまま目を閉じてゆく。
当然、リナの部屋に対する警戒は解かないままに。
何か、自分は大切なことを忘れているような気がだんだんと強くなっているのは。
気のせいではないようなそんな感じをうけつつも。
いつものように眠りの中にと陥ってゆく。
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管理人よりのあとがき:
薫:リナサイドとガウリイサイドもいただきましたので。
とりあえず閑話、という形で編集です。さてさて、今後、どうなるんでしょうねぇ?
とゆーか、ルーカスやミリーヌはでてくるのか?(まて!
んではではvまた、続きを楽しみにしつつ、まっておりますv