闇:さて・・・・・・どこまで行くかな?
ファ:できれば今回で終わらせろよ
闇:そーですね
ファ:自分のもやれよ
闇:あうあう(涙)


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  黄昏の果てに望むもの  Y、狩るか狩られるか、自由を求めて!




「・・・・・・出てこいよ。居るんだろ。あんたが」
そう言った時、銀髪の一人の男が現れた。
格好は真っ黒の格好。顔は冷徹さを持っている。
雰囲気は、研ぎ澄まされた刃物のような人物だ。
「・・・・・・なぜお前はそこまで反抗する」
男が口を開く。
「俺は狼だ。それも一番放浪癖のあるな。だったら自由を求めるのは普通だろ」
「ふざけるなメビウス!
デリューク家の家主暗殺のときも後一歩の所で手を出さないどころか他のものに殺させてそして何も言わずその者と行動している!
  さっさと戻って来い!お前の居場所は無いんだ!」
その瞬間、メビウスの目が細められた。
「そこまでにしときなシャドー。
  お前が俺を連れ戻す為にいるんなら暗殺者ギルドのあのバカにいいな。俺は抜ける。
  たとえ刺客を仕向けても逆に返り討ちにするだけだから無駄だとな」
暗殺者ギルド・・・・・・孤児などを引き取り、
秘密裏に強靭な暗殺者に仕立て上げる場所であったり暗殺者の溜まり場のような場所である。
そして、入ってしまったら自らが死ぬか誰かを殺すかないと言う二つに一つの道を選ばされる場所でもある。
抜ける事はすなわち死を意味する。
メビウスは話は終わったというように一瞥するが、
「すまんな、あの人は俺をお前の刺客に当ててるんだよ」
そう言った途端、シャドーの両手から柄が表れる。
もちろん剣の柄だが先は見えない。
「なるほど、硝子の剣と金剛石の剣か」
その二つは特殊な訓練をつんだ暗殺者にのみ与えられる特殊な剣である。
二つとも刀身が透明である為に見えない。
それゆえに軌道が読みにくいのである。
もちろん扱うほうにかかる重さは結構な重さがあるが
威力は金剛石である。
なんでも切ってしまう。
厄介なのはどちらがどちらかわからないのである。
硝子の剣は威力では金剛石の剣に負けるが魔力などをはじき返しやすい。
金剛石の剣では硝子の剣のようにすぐに折れたりはしないが炎などに弱い。
それゆえに二つをどう見切るかによってこの勝負が勝てるかどうかが決まるのである。
金剛石の剣に対しては炎や雷の魔法攻撃を、硝子の剣に対しては強力な一撃を加えれば勝ちなのだ。
・・・・・・理論上は、
「ゆくぞ」
そうシャドーが言うと同時にメビウスとの間を一気に詰める。
『速い』
メビウスはそんなことを心に思いながら通常軌道が見えない二つの両剣を避けた。
「!?」
通り抜けたシャドーが驚愕により息を飲む。
まさか避けられるはずは無いと思ったのだろう。
「それで?」
そう言うと共にメビウスはされに口を開く。
「あんたも知ってると思うけど、俺は5年前大爆発で大体身体の80%を吹き飛ばされた。
  その時奇跡的にということで戻ってきたが、俺の身体の生身の部分は大体40%しかない。
  後の60%は自分の実力で判断しな」
そう言うと共に対人間用の構えを取り、
「さあ、かかってこいよ。俺には時間がねえんだ」
そう言うと共にぎっと睨みつける。
シャドーは両剣をもう一度クロスさせるように構える。
数秒のにらみ合いが続き、
「うおおおおおおおおお」
シャドーが渾身の一撃と共に両方の剣を高速で動かす。
そして、
「馬鹿な」
彼の両方の剣はメビウスの手によって止められていた。
正確には彼の両手の親指と人差し指でである。
「なるほど、あらゆる方向に剣を高速で動かす事によって相手の目をくらましその中の一撃を入れる。
それが透明の剣と来れば命中率はほぼ100%だな」
そう言うと共に両方の剣が振るえる。
今でもシャドーは剣に力を入れているのだ。
渾身の力を・・・・・・
それでもメビウスは平然と掴んでいる。
「暗殺技術の中の確か風神の太刀だったかな?
  かなりの剣義技術が問われる暗殺剣義最高技術の一つでもある」
平然とメビウスは話しつづける。
「だけど、相手を誤ったな。」
そう言うと共に両方の件に罅が入る。そう、金剛石の剣にもだ。
「馬鹿な、馬鹿な、ありえるか!ありえてなるわけが無い!」
シャドーが狂ったように叫ぶが、その瞬間、剣はメビウスの指によって砕かれた。
そして、次の瞬間には彼は空を見た。
そう投げ飛ばされたのだ真上に、
「だから言ったろ・・・・・・」
下でメビウスが更に言葉を続ける。
「相手を間違ったんだって」
その瞬間、彼は地面に激突した。
「どうやら、俺の自由には代償がつくようだな」
そう言うメビウスの声と共に彼が腕を振り上げているのがシャドーには見えたが、
モロに身体を地面に激突した彼にそれは避けれるはずも無い。
そして、それが彼の見た最後の映像となった。
メビウスは躊躇う事も無く拳をシャドーの頭に振り落とした。


ぐしゃ


簡単な音がした後その場に真っ赤な鮮血が吹き散らばる。
彼は立ち上がり手を横に振り血を払うと、
「自由には代償がつくようだな」
その言葉のみを残してラー達の後を追った。



メビウス=タウ。
本名サイレンス=ツア=ベムス。
通称ヴィソール=ウル=デス、
死を運ぶ仮面の悪魔と恐れられた仮面で素顔を隠した孤独の暗殺者。


そう彼が呼ばれる事は多くの人物が知らない・・・・・・




メビウスがラー達に追いついた時はもう騒動が始まっていた。
南東ゲートの門番は倒され、奥には気違いのようにぎゃ―ぎゃ―言っている警備員がいる。
「シルめ、混乱系統の呪文使ったな」
混乱系統の呪文は邪術士が使う呪文だ。
高度なのになれば相手を脳死させてしまう事もできる。
「まったく・・・・・・」
そう言いながら一刻も早くシル達と合流したい為無視して先に走りつづける。
と、メビウスはY地路になっている通路で足を止めた。
シルとラーはいない。
もう一度二つの角を見る。
一方の角は先のほうで右に曲がっている。
もう一方の角は二つ曲がり角があり奥の曲がり角は左に曲がっているが手前の曲がり角はすぐに壁が出現する。
メビウスは左右の壁を一瞥するとすぐさまおかしな紋章がかかれている一角を見つけた。
おかしな紋章、つまり自分達の紋章である。
そんなものが南東ゲートにあるわけが無い。
シルとラーが故意に書いたのだ。
メビウスは手で軽く叩いてみる。
そして、ある所で音が少し変わった。
その瞬間、彼はその壁を素手で破壊した。
奥には出口と思われし門がある。
もちろんさまざまな警備兵が倒れているが・・・・・・
「もう少しだ」
そう言うとメビウスは走り始めた。
門の所に何かのレーザーらしき物があったようだが完全に壊されている。

「こりゃあ修理が大変だな」
そう他人事で言って更には知るペースを上げる。


時刻は12:28。
「急がなくっちゃならねえな」
そう言うと彼は更に走るペースを上げた。
このゲートが開いている時刻は12:10〜12:30までの20分間。
空気の取替えのために開かれるのだ。
それを過ぎると同時にゲートは閉められる。
それによってもう一日待たなければならないのである。
そう、一日間ずっと警備兵と戦っていられるならば遅れても構わないがそんな者はいない。
普通に外に出るゲートもあるが、裏の稼業に手を着けている奴がそんな正規のゲートをくぐるのはかなりの難関だ。
それゆえに彼らは警備の厳しい空調管理のゲートを走り渡るのだ。
「やばい、時間がねえ」
完全に正確に合わせてある。
もう12:29になっている。
そして、たどり着いたのは・・・・・・
「ここが最後の難関って事か・・・・・・」
そこは巨大な換気扇が回っている場所である。
後ろからは正気に戻った警備兵などの声が聞こえる。
そして、前には扉が開いていて外が見える。
換気扇が回るその少しの時間で換気扇のあいだをすり抜け扉の向こうにでなければならない。
時間は30秒をついに切った。
メビウスは換気扇に向き合うと深呼吸した。
『回る間に二秒間のタイムラグがある。
その間にこの改造された足なら1メートル大体0、5秒でいけるから4メートルはいける』
そう頭の中で計算し、後は機械の目になっている左眼を頼るしかない。
「頼むぜ、相棒」

そう言うと彼は身をかがめ急いで走り出した。


『一回、二回、三回今!』
その瞬間、彼は換気扇を通り過ぎそしてそのままのスライディングして横になっている換気扇の窓の下を通り過ぎた。
その瞬間、外側からパタンと内側に向けて窓が閉まった。
そして、メビウスは・・・・・・
「うそおおおおおおおおおおおお」
真下が無い事に気づき慌てて持っていた短剣を壁に突き刺す。
高さは15mほどある。落ちたら結構痛い目にあう。
下ではラーとシルが手を振っている。
「・・・・・・飛行」
彼はそう魔法を発動させると彼は安全に地上へと降り立った。



      エピローグ




「まったく、ひやひやしましたわ」
「ひやひやしましたわじゃねえだろシル!最後のは聞いてねえぞ!」
「そりゃあまあ言ってませんし・・・・・・」
メビウスとシルが言い争いをしている。
「静かにしろ、目立つぞ」
ラーが二人を咎める。
三人は再会を喜び合った後都市に再び別れを告げ歩き出したのだ。
「それで、どこに行くんだ?シル」
メビウスが聞く。
「まあ、どこでもいいでしょう。まずは一番近い町にでも寄りましょう」
そうシルが言う。
「・・・・・・もう少し目立たないようにという考えは無いのか?」
ラーが言うがメビウスは笑って、
「まあ、今は自由を満喫しようじゃねえか」
そこでメビウスは口をつぐんだ

『それが代償のある自由だとしても・・・・・・』

その言葉の後半を言わずに、風は暖かな春の花を運んで緩やかに吹き、大地は色とりどりの花を咲かせていた。
「さあ、行こうぜ」
メビウスがそう言ってシルとラーは微笑を浮かべて頷いた。




 

            END




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  闇:という訳で終わりです
  ファ:今までどうもありがとうございました
   闇:この話しの続きは考えまくってますけど書きません(大問題)
  ファ:おい
   闇:実は終わりも決まっていたりします
  ファ:終わり?
   闇:ええ、この物語の終わりです
  ファ:そこですべてが終わるのか?
  闇:そうですね。
    それが終わりであり始まりでもあるという事にしておきましょう
 ファ:しておこうって・・・・・・
  闇:まあ良いとして、思った以上に長くなりましたね
   ファ:そういえばそうだな
   闇:というわけで、ちょっとばかりあとがきっぽいのをやります
  ファ:ほう
   闇:まずは説明から・・・・・・





注意、目茶目茶長いですよ!




      『T、始まりの序章』


え〜、これはシルとラーの登場です。
ラーのキャラクターはかなり速く決まりました。
男っぽくてそれでいて女っぽい、男っぽくなってしまった理由は彼女の悲しい過去にあるって言う風な設定が彼女です。
実は、彼女は結構お気に入りキャラだったりします。
シルはイメージ的には良家のお嬢さんという形なんですけど
結構な悪人で腹の中で何考えてるか分からないキャラという事にしました。




『U、偶然と宿命の出会い』


メビウス君登場の話です。
彼の設定にはかなり苦労しました。
はっきり言うと途中から設定を盛り込んだりもしたんですけどそしたら彼ができてしまいました。
お人よしで陽気な魔導士の兄ちゃんが彼なんですけど、その裏は・・・・・・ふふふふふふということで彼が出来上がりました。
苦労したのは僕の知ってる人物に彼のような人物がいなかったことです。
イメージだけのキャラって言うのも結構作りにくいことが分かりました。


   『V、暗殺依頼』

最終的には暗殺じゃなくなっちゃいましたけど一応メビウス君がチームドラグーンに入ってから最初の仕事です。
そして、恐怖のラウンドウル社の登場です。
別に恐怖じゃないですけど・・・・・・。
まあドラグーンは成功率100%で通しているという設定なので、
結構弱そうだけど根はまじめという人物設定がショーさんになりました。
彼にはもうちょっと幸せな人生を歩んで欲しいです。


  『W、魔物への鎮霊曲』

サイレンサーことルビアさんの登場です。
表では結構弱そうな振りをしているいろいろな影をもっている人ということで作り出したお人です。
いや〜、難しいですねこの人を操るのは・・・・・・
実は再び彼らと逢い見合えることがあったりするという設定があります
さて、この章でラーの過去が少しばかり暴露されていたりします。
その時にどんな事があったかは
またいつかお話するチャンスが逢ったらということで・・・・・・


『X、タイムリミットは12:00、奇跡は起こるか!?』

これは時間との勝負です。
やはり緊張感が無ければ面白くないかな〜と思ってかなりのハプニング連続にしました。
いや〜、書いてて面白かったですね。ホントに死にそうになるし・・・・・・
もう少し窮地に陥れさせる方法はあったんですけどちょっとばかりやめておきました。
あまりにもメビウス君とラーが可哀想だったので・・・・・・


  『Y、狩るか狩られるか、自由を追い求めて!』

題名で一番悩んだのはこの章ですね。
そして、メビウスの過去が少しばかり明らかになります。
彼は孤児院に拾われたが成長していく途中で暗殺者ギルドに売られてしまい、そして・・・・・・という展開です。
彼の五年前の事故はそれはそれでまたお話するチャンスが訪れることを祈るだけです。
そして、ここでも時間との勝負になりました。
最後の換気扇の所は台所のあの換気扇を思い出しました。
(ちなみに、町は地下をある程度掘った所にあるという設定です)
メビウス君のサイボーグはきっとどこかで活用されるのでしょう。



   『プロローグ&エピローグ』

プロローグは本当の目的を書いている詩らしき物体にしました結構悩んだ物で僕としては上出来の方です
エピローグは終わりでまた始まりを意識して書きました。
この物語は続くのです。
それが僕の頭の中か誰の頭の中かは知りませんがね



闇:というわけで今までどうも最後までお付き合いくださいまして誠にありがとうございました
  もしかしたらオリジナルをこれからも書いていくかも知れませんが
   まあその時はそのときということで、これは始めに過ぎないです。
   そして、お礼のコーナー。  まずはHPに載せてくださる薫さん。どうもありがとうございます。
   こんな文章を載せてくださる事に誠に感謝します。ホントーにありがとうございます。 
  そして、この文を読んでくれる全ての方々に、どうもありがとうございました!
   それでは、これで打ち止めにしましょう。
   また何時か何処かで会えるでしょう
    それが偶然なのか宿命なのかはわかりませんがその時はその時に!
   それまでしばらくの間お別れといたしましょう。
   さようなら。


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   管理人(薫)からv

    きゃぁぁぁ!頂きましたv素敵なオリジナル小説をv
    世界観念もしっかりしてるし・・・。
    こんなのを短時間で!?
     と、尊敬しております!
    ・・題がないので、勝手に小説読んで作ってみたりして・・(まて!)
     さあ!これを読まれた人は、闇竜翔さんに、続きを求む!とメールをしましょう!(こらこらこら!)
     私としてはすっごぉく続きが読みたいですv
      それでは、本当にありがとうございますのです!
      わぁぁぁぃvv
     闇竜翔さん、ありがとうございました!
     感謝を込めて、by薫