闇:・・・・・・この頃こればっかり書いてる気が・・・・・・
ファ:真実だろう
闇:他の奴自然消滅してるし・・・・・・
ファ:・・・・・・じゃあ書けばよかろう
闇:それもそうですね。それではいきます
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祝福の都の守り神 W、紅の序章
次の日、メビウスはチャドからもらった書類を見せた。
「どーやったの?」
シルが不思議そうに聞くが、
「まあ気にするな」
メビウスはあっさりかわした。
「ふむ、祭壇か・・・・・・何かありそうだな」
ラーが文章を読みきってからそう言った。
「ああ、ぜってえ何かあるぜ」
メビウスもそう言ってベットに座る。
「それで、シルのほうは何が解かったんだ?」
ラーがそう聞く。
「私のほうは、数年前に治安維持隊と近衛兵との衝突があり、
その際に数名の人物が消えたって言う噂を手に入れたのと
その時期に一人の治安維持隊の魔導士がいなくなったって言う事だけよ」
「いなくなった?」
メビウスが聞き返す。
シルはこくりと頷き、
「そう、その人は突然姿を消したらしいわ」
シルがそう言うが二人は別段気にしなかったらしい、
「それより、地下に湖があるって解かったんだ。やる事は一つだよな」
メビウスがニカッと笑って言う。シルも裏がある笑いをし、
「大聖殿にね」
ラーはその二人の様子を見ながらズズズとお茶を啜った。
次の日の晩
ビウス達は神殿に来ていた。
神殿は静まり返っている。
時々見回りのものらしい光があるがそれらは完全には神殿を照らしてない。
見回りといっても簡単な武道などをかじったぐらいの
常人よりか少し強いかなというレベルの者である。
まあそれでも二十人近くがいきなり攻撃してきたら結構な足止めにはなる。
メビウス達はその様子を上から観察していた。
簡単な話である。屋根から屋根へ飛び移っているのだ。
飛行などで一気に飛んでもいいのだが
魔力消費をできるだけ抑えたいということで屋根移りになったのだ。
「大聖殿は立ち入り禁止だ」
ラーが続ける。
「見回りも大体一ヶ月に一度しか入らないらしい。ちなみに昨日がその見回りの日だった」
「へ〜、どうやってそんなの調べたの?」
シルが見回りの光に写らないように物影に隠れる。
「しっかしまあ、祭りが近くなるとどうしてこう警備兵とかが多いんだろうね」
メビウスがそう言う。
彼らの家の下には治安維持隊が歩いている。
「たぶん祭りでばか騒ぎしたり酔っ払って放火したりする愚か者がいるからでしょう」
小さい声で・・・・・・それでも悪態をつくシル。
「しかし、目の前で足止めとはな」
「まあ、スリルが合って良いじゃない」
ラーが短剣を構えながらそう言うがシルはまったく笑えない冗談を言う。
「・・・・・・ったく」
メビウスはそう言うと共にその屋根から神殿の地域に侵入した。
音などはまったくたってない。
さすがといえば流石である。
続いてラー・・・・・・もちろん問題なく飛び、着地した。
そして、ラーは・・・・・・
「・・・・・・」
「・・・・・・」
二人が半眼で見守る中飛行でちゃんと侵入を果たした。
三人は大聖殿に侵入を果たした。
大聖殿はその名前通りかなり大きい。
つい三人が中に入って唖然とするほどである。
「・・・・・・大きいわね」
「・・・・・・大変そうだな」
「・・・・・・そーだな」
そして、三人とも超音波発信機を片手に穴が開いている場所を調べ始めた。
『まあ、おれは別にこんなの使わなくても良いんだけどね』
メビウスはそう言うと左眼の義眼の機能を発動させた。
彼の左眼は巧妙に作られた義眼である。
正確にはスパイアイと言った方が良いかもしれない・・・・・・
熱探知、年代測定、透視などなど、さまざまな機能がその義眼にはついている。
それらによって命を救われた事もたびたびなのだ。
『透視・・・・・・』
彼は祖の中の一つの機能『透視』を発動させた。
透視と言っても大体幅一メートルの壁を透かす程度しかできない。
そして、左眼が活動している時は真っ赤に光る。
彼はその左眼をラー達に見られないようにしながらあたりの床を見渡す。
そして、一箇所反応があった。
真下が空洞なのだ。
「よし、発見っと」
そう言うと共に左眼の機能をOFFの状態にする。
そして、白々しくその場所を超音波で調べ・・・・・・
「おい!ここがそうか!?」
そうわざと声を出す。
その瞬間、シルとラーが駆け寄り・・・・・・
ゴンッゴンッ
鈍い音が二つ上がった。
「!!!!!」
メビウスが声を上げずに叫び声を出す。
器用な奴である。
文句を言おうと口を開け・・・・・・
「・・・・・・大丈夫二人とも?」
そこにはメビウスを叩いた手を握って痛さを追い払おうとしている二人の姿があった。
メビウスが話しをし、二人が納得してからシルの魔法によって穴が掘られた。
そして、三人はロープを垂らし下りている。
底は暗くよく見えていない。
それでも一番先頭を降りているメビウスは
暗視スコープと変化した左眼で底の様子を見ていた。
『底まで20mか・・・・・・かなり深いな。酸素の心配はしないでいいようだけど・・・・・・』
彼らが降りている穴の下からは湿った空気が流れ込んでいるのだ。
酸素の心配はしないでいいのである。
『しかし・・・・・・こんな物を作ったわけが分からないな』
メビウスはそう一人で呟くと共にさらに降りるスピードを早める。
上の二人は何も言ってこない。
「光よ」
一応魔力で光を灯してからメビウスは周りを見る。
「やっぱりか・・・・・・」
そう言うと共に地面に降り立った。
そこはドームのような天井があり、メビウスたちがいるのは一番外側水が無い部分である。
大きさは今の町より少し小さいかどうかというぐらいの大きさである。
「にしても・・・・・・寒さとかが無いな」
何時の間にかラーがメビウスの隣にいた。
シルもである。
「にしても水があるなんて・・・・・・地下水かしら?」
そう言って水に手を伸ばそうとするが・・・・・・
「あっ、ちょっと待てシル」
メビウスがシルを引いて水から離れさせる。
そして、近くに落ちている煉瓦の欠片を拾うと・・・・・・
「えいっ」
そう言うと共に水の中に放り投げる。
瞬間、水が真っ赤に染まった。
人間だったと思われる骨のようなものが水の底に落ちている。
「なっ!」
シルが驚きの声を上げる。
ラーも顔をしかめる。
「多分あいつに食われたんだろうね」
そう言うメビウスが指す先には一つの花が・・・・・・
「マンイーターか」
そうラーが言った時、マンイーターが襲い掛かってきた。
ぎゅしゃあああああああ
雄叫びを上げてマンイーターが蔓を三人に向けて放つ。
蔓の先には刺のような物がある。
そして、その先からは黒い汁のようなどう考えても
人間には害でしか無い物が垂れている。
しかし、それを簡単に食らう三人では無い。
「暗黒砲!」
シルの手から放たれた黒い帯がすべての蔓を巻き込んで消滅する。
「炎魔爆裂陣!」
「水流斬!」
マンイーターの頭の上に形成される逆五紡星と周りの水が刃となってメビウスの指示の通りにマンイーターに襲い掛かる。
しかし、
水の刃はマンイーターを切り裂くことなくラーの炎魔爆裂陣と干渉し消えた。
「何をやってるメビウス!」
ラーが怒鳴るが、
「いや、俺のせいじゃねえ。あのマンイーターこの湖の水って言うか水を操る能力を持ってやがる!」
その瞬間、三人の間に緊張が走る。
特殊な能力を持ったマンイーター。
それはつまり・・・・・・
「新種か、悪魔の力を持ってるかね」
シルが小さく言う。
「ちっ」
そう言ってラーは再び炎魔爆裂陣の詠唱にはいる。
そして、
「降魔の剣よ!」
そう言うと共にメビウスが水の上を走る。
自らの足が沈む前に次の足を出す。
簡単な理論である。
普通は不可能だが・・・・・・
メビウスはそのまま水の上を走り、自らの手の中にある闇をマンイーターに叩きつける。
降魔の剣、それは冥府の星プルートの力を借りる呪文である。
その黒い闇の固まりはあっさりマンイーターを切り裂いた。
「ぐもおおおおおおお」
怒りの咆哮を上げるマンイーター。
その瞬間、マンイーターの身体から黒い霧が一気に放出される。
もちろん攻撃である。
「シル結界を!」
メビウスが怒鳴りシルとラーの傍に戻る。
「炎結界!」
シルがそう言うと同時に青い炎の結界が出来る。
炎は近づいて来る黒い霧を焼き尽くした。
そして、結界が消えると同時にラーが動いた。
「炎魔包囲爆裂陣!」
そう言うと共にマンイーターの周りに炎魔爆裂陣が形成される。
前の『蛾』との対決の際使った魔法だ。
六つの逆五紡星がマンイーターの周りに形成され、時間差をつけて爆発する。
その熱気のせいで水が蒸発して一気に霧が立ち上る。
「やったか?」
メビウスが聞く。
「・・・・・・手応えはあった」
ラーがそう言う。
そして、霧は晴れ・・・・・・
「ばかな」
そこにはまったく無傷のマンイーターが立っていた。
「大量の霧・・・・・・まさか!」
「たぶん水を操って結界を作ったんだ」
シルが声を上げると共にメビウスが冷静に事態を把握する。
「厄介だな・・・・・・水を全部枯らせば良いんだが・・・・・・」
「・・・・・・違うな。あれを見ろ!」
ラーがある一角を指す。
そこには・・・・・・
「・・・・・・モンスター?」
「水を吐き出してる・・・・・・」
大量の水を吐き出しているトカゲのようなモンスターが居た。
「あいつがいる限りマンイーターは無敵だぞ!」
ラーがそう言う。
「どーするの!?」
シルが叫ぶと同時にメビウスが動いた。
メビウスは二人に見えないように皮の手袋をし、そして右手の袖口に隠してある隠しポケットを開けた。
中には鉄の塊が入っている。
それを一つ掴むと標準をあわせて投げつける。
鉄の塊は一直線に飛びそのモンスターを一撃で絶命させた。
その瞬間、メビウスに襲い掛かるマンイーターの蔓。
「暗黒砲!」
シルが魔法を放ち相殺させる。
その時にはラーも水吐きモンスターを倒していた。
メビウスはそのまま走りマンイーターで死角になっていた場所まで走る。
そして・・・・・・
「うげっ」
そこには数十匹単位で水を吐き出しているモンスターの姿があった。
「いい加減にしろよ・・・・・・」
メビウスは今まで持っていた杖を放し、
「俺はこの頃機嫌が悪いんだ!」
そう言うと共に短剣を取り出し近くにいたモンスターの首を切り裂く。
そのままの回転をつけて次々にモンスターの急所を切り裂いていく。
マンイーターの蔓の攻撃に時間を少し時間を取られてやってきたラーが見た風景はまさに地獄だった。
切り裂かれてるモンスター、切り刻まれているモンスター。
流れ出ている水では無い物。
そして、それらの中央で立つメビウス。
もちろんマンイーターの攻撃は続いているが、全ての攻撃を魔法で打ち落としている。
「風魔惨絶斬!」
そしてまた幾多の空気の刃が新たなる犠牲者を作り出す。
もちろんラーもその様子をただ見ているばかりでは無い。
メビウスに近づいている蔓を完全に焼き尽くす。
「サンキュ!」
メビウスがそう言って近づいてきたモンスターに短剣を突き刺す。
数分後、何処から放たれるか分からないマンイーターの蔓に
苦戦しながらもどうにか水吐きモンスターを全滅させたメビウスとラー。
そして、ラーが光の塊を頭上に上げた。
「ブレイク!」
その瞬間、花火のようにその光が爆発する。
そして、メビウスの方に顔を向け・・・・・・
「メビウス、一旦・・・・・・」
そこで言葉は途切れた。
突如現れた蔓が彼女の腹からメビウスの方に向かってきていた。
「ちっ」
メビウスはそう言うと突進してきた蔓を避け、ラーの根元の蔓を切ると同時に蔓を無理やり引き抜く。
どぼっとあふれ出る血・・・・・・
「くそっ、大丈夫かラー!?」
メビウスがそう言うがラーに反応は無い。
「・・・・・・」
メビウスは無言で自らの服を切り、その傷跡を縛る。
「治療!」
簡単な治癒魔法をかけて横に抱くと一気に走り出す。
もちろん蔓が迫るが感覚を鋭くしてすべてを避けきるメビウス。
そして、シルの放ったのであろう魔法が爆発した。
「重・光狂乱舞!」
その言葉が放たれた瞬間、メビウスはラーの身体を下にして自らで防げる世にして伏せる。
メビウスは見えてなかったがこのとき、花火のように幾つも光が爆発した。
その光はマンイーターを飲み込み、火花となって消え去った。
もちろん直撃を受けたマンイーターは細胞の一つも残らずに灰になった。
「大丈夫二人とも!」
シルが倒れている二人に気づき走って近づく。
「俺は大丈夫だ」
そう言って立ち上がるメビウス。
とは言ってもフラフラだが・・・・・・
「ラーは・・・・・・」
そう言ってシルがラーを覗き・・・・・・メビウスがラーの事を思い出す。
「急いで戻ろう。ラーが危ない!」
メビウスが怒鳴った。
続く
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闇:あっはっは
ファ:?なぜ笑ってる?
闇:これ書いている間にこの次の物語が頭の中にできてたりする
ファ:・・・・・・
闇:って言うかネタはまだ二つ残ってるんですよね〜
ファ:・・・・・・
闇:まあ、その内書きます
ファ:言いたい事はそれだけか?
闇:?ええ、そうですけど・・・・・・
あの〜、その片手に持ってる大きな斧はあああぁぁ!!!!!!
(何かを叩いたり切り裂いたりする音が連続する)
ファ:・・・・・・この頃ストレスが溜まってるようだな。どこかで発散してこよう
それではこれにて・・・・・・