梓:どーもおはようございます(違)
今回は、あらすじでも書いてみようと思います。
降魔戦争時、時空の王・Kの世界へと身を隠した金色の魔王・Lの弟である、月光の王・
金髪金眼少年・ディース=コズミット。
本名・ディスロット=カオシェール=トゥ=ナイトメア。
ひょんな事からゼフィーリアに戻っていたリナの力に寄って、赤の世界に呼び戻される。
そして、あれやこれやといううちにディース・リナ・ガウリイは旅に出る事に。
セイルーンでアメリアと再会し、また彼女も父を説得し旅の仲間となった。
そこに現れるはちまたで有名な生ゴミゴキブリ使いっぱしリ魔族(酷)のゼロス。
旅の途中、とある街で謎の魔族・デリタとルスタと接触し、闘いが始まる。
ルスタは1人の少女を人質に取るが、あっけなくディースに滅ぼされてしまった。
少女は宇空菫と名乗り(実はKにディースの同行を頼まれた宇宙の姫様である)
旅の仲間となる。
梓:今はこんな所ですかね。
L:長っ!!もっと完結にしなさいよ、誰もが分かりやすいような完結に!!
梓:私はまとめる事が最も苦手です。
L:・・・。
梓:それでは「ろく」行ってみましょう!!!
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「それで?」
いらいらとした声色で、戻ってきた部下に男は問う。
「・・・それでって・・・それだけですよォ?そいつにあっけなくやられましたァ」
デリタは答える。どうやらルスタについて報告していたようだ。
声の主である男は腕組みをしながら舌打ちする。
「どうするんですかァ?クリス様ァ」
「・・・まぁいい・・・。新月まで後3日・・・。それまでに準備を整えておけ」
「はッ」
デリタが消えるのを見ると、男はくくく、と怪しげな笑い声をもらす。
「・・・新月・・・そうだ・・・月さえ、月さえなければいいのだ・・・」
月光王 其の6
一夜明けて。
リナ達はまた襲撃されたらたまらないと、朝早く街を出て、別の街にたどり着いた。
隣のテーブルには1人の魔剣士などが食事を取っていたが、
我関せずといった雰囲気なので夕食を食べ終わったリナ達を待ってから、アメリアは小さめな声で開いた。
「それにしても昨日の敵は一体何だったんでしょうか?」
リナはことんとカップを置いてから、心なしか影の薄いゼロスを見て、ディースを見る。
その視線を受け取ると、ディースはリナに向かってにっこりと笑った。
「ディースの知ってる事を教えてくれないかしら」
もちろん、リナとしてはしごく真剣な顔で聞いたつもりだったのだが。
ごぶばぶっ!!!
ゼロスは飲んでいたホットミルクを噴出し、ユニットはくすくすと笑っている。
ディースもその様子にくすくすと笑っていたが、軽く頷いた。
「あの敵は一体何なの?何の目的で襲ってきたの?」
「そそそそそそっ!!!それは僕がお話しますぅううぅぅううっ!!!」
慌てて待ったをかけるゼロスに、アメリアは大きな目をもっと大きくして驚いた。
「秘密じゃないんですか?」
「しくしくしく・・・そう言いたい所ですが・・・もうこうなっては仕方ありません・・・」
ごしごしとテーブルの上に零したミルクを拭きながら、ゼロスは話し始めた。
「えーっと・・・僕が最初受けてた命令は、
“リナさん達の敵意をこっちに向けさせずにディースさんの事を調べて来い”っていうものだったんです」
「あら、どうして?」
まだくすくすと笑っていたユニットがそう聞く。
その問いに、ようやく吹き終わったのかゼロスは手に持っていた布巾を置いて答えた。
「ディースさんの気配が突然この世界に現れたからです。
そのすぐ後、ディースさんを追うようにしてまた、別の気配が現れたんです。
この世界で言う所の、いわゆる“魔族”みたいな者達ですね。
デリタさんやルスタさんは部下だと思うんですが・・・首謀者はまだつかめてないんですよ」
肩を竦めるゼロスにガウリイが眉を潜めた。
「でも、どうしてディースが狙われてたんだ?」
「「「え゛ぇ゛っ?!!」」」
リナとアメリア、そしてゼロスは、息を合わせて驚きの声を上げた。
ディースとユニットだけはくすくすと笑いながら「さすが」と言っていたが。
「・・・分からなかったのか?あの2人がディースだけに殺気向けてた事・・・」
「「「普通分からないわよ(りません)、そんな事っ!!」」」
3人は、ばっ!とディースの方にかなりの勢いで向き直る。
「そうだよ。あれは僕が狙われてたんだ」
にっこりと笑って言う台詞じゃないだろう、と誰が思ったかはご愛嬌。
ディースは一口、コーヒーを飲む。
はぁー・・・と重く溜息をついてからリナは問いかける。
「何でよ?」
「んー・・・・・・・・・・・・・・・僕の存在が彼らにとって厄介になるからかな・・・・・・」
少しだけ間をおいてからディースがぽつり、と呟く。
それを聞いていたユニットは、付け加えるようにして楽しそうに口を開いた。
「それも違わないけど、あくまでもディースは通過点でしかないわよ♪
あいつ達の本当の目的はL、というか、金色の魔王を滅ぼす事♪なんだからね♪」
どしゃぁぁぁぁあああああああんっっっ!!!!!!!!!!
軽く言ってのけたユニットに、ディースを除くその場にいた全員は思いっきりコケた。
力の限り。
ゼロスなどは先程より本気で影が薄くなっている。
「・・・せ、世界の反逆者・・・だと?!」
ふいに隣のテーブルから声がした。
見ると、白い装束を纏った男が、床にぴくぴくと痙攣しながら突っ伏していた。
その声に反応してがばりっ!と起き上がったアメリアは、嬉しさ全開な声で叫んだ。
「ゼルガディスさんじゃないですかぁああっ!!」
男はゆっくりと起き上がった。
銀色の針金の髪の毛、冷たい岩の肌、それを隠すような白いフードとマント。
ゼルガディス=グレイワーズである。
ゼルガディスは偶然にもこの街の、偶然にもこの食堂に立ち寄ったのだ。
そこに偶然にも隣のテーブルにリナ達が座ったのである。
こう“偶然”が重なるとかの御方の“必然”というような“悪戯”に思えてくるのは、何故だろうか。
ゼロスやディースやユニット達がいたので、声をかけるのもどうかと思い
(というか最大の理由は、まだ姿が戻っていないのにアメリアに会うのはどうかと思ったから)
黙って他人を決め込んでいたのだがユニットの言葉に全部泡となって消えた。
旅に出ていたゼルガディスは、スィーフィード・ナイトの噂を聞き、一度ゼフィーリアへと出向いた。
そしてその彼女に会ったのだがきっぱり「無理だ」と言われ、仕方なく図書館で調べていた所、とある禁呪の本を見つけたのである。
その本というのが、ディルスより詳しく書かれた金色の魔王に関する物だったのだったりする。
やはり出会いや再会は“偶然”というより“必然”かもしれない。
−続くー
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あとがき:
梓:・・・は、話が進まなひ・・・。
K:進まない、じゃなく・・・ただお前が進めてないんだろうが。
梓:・・・その通りです。
ネタを考えるためにも、ではでは皆さん「なな」までしーゆーあげいんっ!