管理人より:
薫:さてさて。こちらは、全10話となっております。あしからず・・・。
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梓:ゆっくりまったり気長連載「に」でえす。
L:・・・本当遅かったわね・・・。
梓:前のあとがきでちゃんと言いましたから
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どんぐあらがっしゃんぱりーんっ!!!!!!!!!!!!!!!
ルナは盛大にずっこけた。
「でぃでぃでぃディース様・・・・っ?!ななななな何故っ?!」
「こんにちは。まぁそういうワケでリナ達と一緒に旅することにしました」
ディースはにこやかにずっこけたままのルナにそう言う。
リナは最強(最恐)だと思っていた姉のこんな姿を目の当たりにし、呆然としている。
「わわわわ分かりましたが・・・りりりりリナ絶対に迷惑かけるんじゃないわよ!」
「ひゃ、ひゃいっ!!」
しかしルナに絶大な迫力で睨まれて、返事した声が裏返ってしまった。
隣でガウリイは良く分からんという風にぽりぽりと頬をかいていた。
月光王 其の2
「やっとついたねセイルーン♪」
城下町から聳え立つ大きな城を見上げて、ディースはにこにこと言った。
後ろのガウリイはゆっくりと大きく頷いた。
そう。ここまでの道のりは長かった。
ディースが“対”だと分かった後、そしてルナに言われた手前なので、
リナは極力、迷惑をかけないように控えな行動を心がけていた。
もちろん、ガウリイはいつものように“リナまかせ”にのほほんとしていた。
しかしディースはあれこれと「楽しそう」などと言い、寄り道に足を突っ込みまくる。
それが延々と続き、今ではリナもそんな遠慮は止めて盗賊いぢめに励む毎日。
誰も、ガウリイさえも止められない。
結果。
予定に立てていたより大幅に遅れてしまったのである。
「それにしても久しぶりよね、セイルーンは。・・・あの子元気かしら」
「あの子?」
リナがポツリと呟いたのを耳にし、ディースは振り返る。
「・・・前に旅してた仲間なんだけどね・・・この街に住んでる子なのよ」
それが正義をたくの兆号金娘、もといセイルーンの第二王女だと言う事は伏せて。
城を見上げて、リナは懐かしそうに思い出しながらそう言った。
もちろんディースは誰なのか知っているが、聞かれなかったから答えなかった。
げしんっ!!
その音の方を振り返ると、人だかりの山が出来ていて中心は見えなくなっていた。
しかし2、3人の怒声を掻き消すように甲高い声が朗々と上げられた。
「か弱いおばあさんから金品を強奪するとは、それすなわち悪!!
このセイルーンでそんな悪はこの私が許しませんよ!!正義の鉄槌をくらいなさいっ!!」
どこか聞きなれた声のどこか聞きなれた台詞と、もう1度蹴り倒した音付きが
ご丁寧にも3人の耳に向かって真っ直ぐ飛び込んできた。
リナとガウリイは顔をちらりと見合わせて、その中心へと歩きよる。
「大丈夫でしたか?」
「あぁ、ありがとうございます・・・。ほんに助かりました」
膝をついていたおばあさんに手をかすのは、肩にかかる黒髪を揺らす1人の少女。
そのおばあさんを見送って、くるっと振り返るその少女と3人は目が合った。
一瞬だけ沈黙するその少女だったが、ぱぁあっと顔を輝かせた。
「おおっ!
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アメリアじゃないかぁっ!」
長い沈黙の後でぽんっ!と手を打つガウリイに、少女は頭からずっこけた。
「嬉しいです!!・・・と言いたいです所ですけど・・・その沈黙は嬉しくありません」
感動(?)の再会では当たり前である。
リナはスリッパでガウリイを沈めてから、ようやく少女を見てにっこり笑った。
「アメリア久しぶり。身長は少し伸びたけど、そういう所は変わってないんだから」
「お久しぶりです。そういうリナさんも変わってませんね・・・ガウリイさんも」
立ち上がって呟く少女―――アメリアは、苦笑しながらリナにそう言った。
地面に伏せて“冗談なのに”とうめくガウリイを、ディースは笑って見ていた。
ふと、アメリアはそんなディースに気がついた。
くすくす笑っていたディースもアメリアの視線に気がついて、軽く挨拶した。
「やぁ、こんにちは、ディース=コズミットだよ。リナ達と旅をしてるんだ♪」
その言葉にアメリアは盛大に驚いた。
「えぇええっ?!!リナさんとっ?!!命は尊いものです、もっと冷静に!!」
ぴくりとリナの眉が動き、アメリアに向かって手を伸ばす。
「ふっふっふっ・・・アーメーリーアーちゃーん?どういう意味かなぁ?」
「そういう意味で・・・・ひぇあああ嘘ですぅううリナさんごめんなさぁああいっ」
頷きかけるがリナの真面目な瞳に気がついて、すぐさまアメリアは否定した。
それをまたまたくすくすとディースは笑いながら見ていた。
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「はい?今何と?」
珍しくもそう聞き返す部下に、上司は苦々しくもう1度だけ言った。
「リナ=インバース殿と剣士殿がまた旅に出た」
「・・・あの・・・リナさんには“手を出すな”と魔王様から命令を受けて・・・」
「分かっている・・・最後まで話を聞け・・・。
その旅の仲間に新しく金髪金眼の青年が同行しているらしい。
リナ殿の敵意をこちらに向けさせずに、その青年が何者か調べて来いと」
「・・・何で僕が・・・」
「お前はリナ殿達と面識があるだろう」
「・・・それはそうですが・・・結局とばっちりは僕がくうんですね・・・」
「・・・お給料上げてやるから頑張って来い・・・」
上司と部下はそう言い終わると沈黙した。
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「何・・・見つけたと!!」
いらいらしていた男は報告を聞いて、がたんっ!!と立ち上がる。
「はっ!赤の世界で旅をしている模様にございます」
「・・・くくく―――ようやく―――ようやく見つけた・・・」
歓喜の声を上げるが、ふとその言葉を止める。
「旅だと?」
「はっ!報告では女魔道士と男剣士とともに旅をしている様子にございます」
「ふむ・・・早々に芽はつみたい所だが・・・」
忌々しそうに男は呟いてから沈黙し、しばらくして報告を持ってきた男に言う。
「・・・もう少し詳しく調べて来い・・・情報は多くに越した事はなかろう」
「はっ!」
男が去ると、男はどっかりとイスに座りなおした。
「―――奴を滅ぼしてしまえ―――そうなればあの世界は我が手に―――」
そしてもう1つだけ呟いた。
「金色の王・・・そんなモノなど我が前には無用に等しい」
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「ディースが?・・・そう、もうそんな時期だったのね」
『あぁ』
女性は机の上にぱさりと書類を置くと、鏡に向かって話しかける。
「・・・大丈夫・・・と言いたい所なんだけどね・・・クリスの方、頼めるかしら」
『もちろんだ。ただ、良い報告にはなると思えないがな』
「・・・そうね」
−続くー
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あとがき:
梓:しりきれとんぼでゆっくりまったり気長連載「に」を終わります。
「月光王」作者代表・・・桜月梓・・・。
K:・・・。
梓:すみませんごめんなさい許して下さい。
ただ明日始業式なので、今日で春休み最後なのでボケてみただけですはい。
K:確かにしりきれとんぼだな。
梓:はいそうです。そしてあとがきもしりきれとんぼで終わります。
ではでは。
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管理人よりのあとがき:
薫:何か視点がくるくると。
さて、ディースさん、一体全体どうなるのかな?(わかりきったことを・・