まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

こんにちわ。
なぜか、短編のつもりが前、後編になったという。短編です♡
んではでは。
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~光の軌跡  後編~

光町。
そこにある、ブルムーンペンション。
そこに滞在しているこの私。
先日から、外がかなり騒がしい。 
町の外は、その道に、全身を防御服で覆った人間などが闊歩しつつ。
そしてまた。
今回のこの騒動の原因となった生き物を、捜していたりする今の外の現状。
非常事態宣言が出されてすでに数日が経過している。 
ここ、ブルムーンペンションのオーナー夫妻である、山野輝と月音夫妻。
彼等の世話になって、少したつ。
ちなみに、今町全体で騒がれて。
この程度のことでこの惑星規模で騒がれている、今、この外で起こっている出来事は。
始めは、ただの風邪の菌。
それが、とある会社。
ユーナコンツェルの牽強施設にその菌が入り込んだことから。
そこに安置されていた、隕石の欠片。
それに付着していた菌とそれが互いに交じり合い。
そして。
彼等が研究材料として作り出していた生命体が、そのオリジナルを受け入れ、その結果。
空気感染するそれは。
今や、確実に、だんだんとその被害の幅を広めてきていたりする。
ちなみに。
未だに、情けないことに誰も気づいていないけど。
やはり、あれにも弱点といえる物質は存在するわけで。
それが、この惑星に生息しているということを。
自然と会話することを忘れた人間達は、そんな簡単なことすら、気がつかない。
自然に生きている野生動物などは、その自然の言葉を受けて。
その菌を防ぐ効果のあるとある品物をその身に取り入れて、感染を防いでいる。
その事実にすら、すでに数日が経過するというのに。
気付いてもいない、今回の事件を担当している科学者や軍関係者たち。

雫の露。
そう呼ばれている、最近では、この星では。
その豊かな自然が少なくなったことから。
ほとんど取れなくなっている、自然に生えている植物の一種。
これは、豊かな水とそして、緑、そして綺麗な空気。
この三つがそろいはじめて群生する。
ちなみに。
もっと完結にいうなれば。
この国で、この辺り、唯一。
ここ、光町は、その雫の露とここでは称されている、茸が自然に群生している地域でもある。
・・にも関らず、それを食べている人間などは、ごく一部にも満たないけど。


「しかし!」
その広い会議室。
ほとんど使われることのない、臨時集会用のその中で、一人の人物のかなきり声が響き渡る。
「いくらなんでも!あの町を完全に遮断するなどと!」
悲鳴に近い抗議の声。
「では、どうするんだ?報告によれば、今回発生している、実験体が逃げ出したことが原因なのか。
  はたまた、先日の、あの町に落下した、隕石が原因なのか。どちらともまだ不明だが。あれは、感染するそうだぞ?」
そういって。
ちらりと、視線を前に向けると。
「説明いたします。この調子でいきますと・・。」

ガァァア・・。

彼等の前の壁に。
白い壁紙が降ろされて。
そこに映像が映し出される。
映し出されているのは、この国の地図。
「赤い場所が、始め報告されていた感染区域です。そして・・今。」
その言葉と同時に。
その赤い塊がどんどんと円を描くようにと広がってゆく。
「このままですと。確実に、この感染威力からして一ヶ月以内・・いや、半月で、下手をすると、わが国は壊滅。
  一年もしないうちに。この星全てに被害が広がります。」
そういいつつ、映像をステックで指差す男性。
その言葉に、席を立ち上がりかけていた、初老の男性は、頭を抱えて再び崩れるようにと座り込み。
「・・・・だが・・感染してない国民は・・。」
そうよわよわしくつぶやくその声に。
「ご決断を。大統領閣下。」
 シィン・・。
しばし、その場に。
静寂が訪れていたりするし・・。


ここ、光町。
それは、海の沖にある、島を開発して出来た町。
その出入りする方法は。
ここに来る専用の、電車もしくは、専属モーターカー。
そして。
この町に出いりするための道筋は。
本土とつなぐ、二本の橋によって、つながれている。
つまりは。
その橋を壊されたり、封じられたりしたならば。
この町から脱出するためには、海を泳いで渡るか、もしくは、船で移動するより他にはない。


「くく。人間が、無駄なことを・・。」
自分をこういうように創り出したのは、他ならない人間達。
それが、自分の思うがままに操れるのが何よりも楽しい。 
今まで、抵抗もできずに、ただ、様々な実験を受け付けていた。
何のための生なのか。
そう自問する暇もないほどに。
だが今。
彼は自由であった。
ドサ・・。
その手より、何かどすりと重たいような何かが、地面にと落ちてゆく。
赤く染まったその口の周りと、辺りに広がる、赤い水溜り。
ピチャピチャと、その水溜りを舐めている、四つん這いになっている、数名の人間達。
中には、犬や猫といった動物の姿も見受けられているが。
「・・・いけ。我が同胞よ。これからは、われらが時代だ!」
ずっと、人にいいように使われていたのである。
これからは。
自分達が、人をいいようにつかい、この惑星を支配するのも悪くない。
地面におちたその何かが、びくびくとうごめいているが。
よくよくみれば、それが。
偽者でない、人の腕だと、見てとれる。
それを無造作に。
グシャ。
足で踏み潰し。
「はははははははははははは!」
高々とその笑い声が、空にと響き渡る。


ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

「いけない!早く逃げないと!」
ペンションの近くで、悲鳴が上がる。
「逃げるって・・何処に!?」
すでに、道は完全に遮断されて。
逃げ出そうにも、軍隊などが配置されていて、どうにもならない。
何でも、唯一伝わってくる情報源である、ラジオからは。
この町に起こった一連の出来事は、研究施設から逃げ出した生物のせいではなく。
ほんの数週間前に、この町にと落ちてきた隕石に関係があり。
それが、空気感染する菌をもっているのだと伝えられたラジオの情報。
それを聞き。
パニックになった町の人達は、一目散にこの町から逃れようと試みるが。
その退路の全てが、軍関係者などに、拘束されており、その後は町の人達は知らない。
まあ、菌に感染しているか否かを調べられて。
それでも。
感染していないとわかっても。
とある場所にそんな逃げ出した町の人達を拘束&監禁している、この国の上層部。
数日前から。
いきなり、兵士達が少しづつ撤廃の様子を見せている。
だからといって。
状況が好くなったというのではなく。
逆に悪くなったというほうが正解であるけども。
見回りのそんな彼等がいなくなったのをこれ幸いと。
とうとう、家の中にまで、入り込んできている、菌の保持者たち。
そして、家の中にいる人間を食べるか、または。
その内臓などを食い荒らした後に、自分達の仲間にする。
そういったのが、最近は日常的に行われていたりする…というのが、今のこの町の現状。
「とにかく!早く!月音!」
「あっ!まって!」
ばたばたと、簡単な荷造りをして。
あわてて、外にでる。
二人に手をひかれるように私もまた外にでるが。


「グルルル・・・。」
家から出ると。
ガレージから聞こえる唸り声。
「キュウン・・。」
鞄の中にスッポリと入っているララ。
その小さい種族犬なのが幸いして、少しばかり小さな鞄の中にすっぽりとその体が納まっている。
「くっ!車が!」
夫である輝の声に月音夫人が振り向けば、ガレージにたむろする、人影が数十名。
かつては、この近所の住人であったその人々のなれの果て。
お腹などが切り裂かれ、そこから、どくどくと。
赤黒い何かを流しつつ、そしてまた、長い何かをひこずりながら移動しているそれら。
そして。
その口でがりがりと音を立ててつつかじっているそれは。
明らかに、人の指。
「・・あなた・・。」
震える声で小さくつぶやく月音の声に。
「くっ!ここは、俺がひきつける!月音は、菫ちゃんとララをつれて、走れ!
  確か、この先の洞窟に菫ちゃんがいっていたのが、真実なら、雫の露の群生地があったはずだ!」
そういいつつ、こちらに気付いて向かってこようとするそれに。
落ちている木の枝で対応しようとしている輝の姿に。
「そんな!あなたも!」
「はやくいけ!絶対に後で追いつく!」

「いやぁ!」
ドン。
髪を振り乱し嫌がる妻を突き飛ばし。
「こい!俺が相手だ!」
そういいつつ、こちらに向かってこようとするそれらに向かって走ってゆく輝。
・・・・まったく。

ドウッ!!

ドスン!

その一瞬、強風が一瞬吹き抜け。
私達の方に向かってこようとしていた、すでに死んでいるというのにも関らずに操られている人々が。
その風にあおられて、尻餅をつき、動けなくなる。
「ほら!今のうちに!」
まったく。
この人間は、世話を焼かせるんだから・・。
そのまま、ぐいと手を引っ張り。
ペンションの裏手にある、林に向かって走り出す私達三人。
・・・いきなり、瞬間的に移動することは、私にとってはかなり可能だけど。
そんなことしたら、私が普通の人でないのが分かるしね・・。


「・・・・何だ?今の『力』は?」
今の力は、この世界にある、風の力ではなかった。
それは分かる。
だからといって。
「狙った獲物は逃がさない・・。」
そういいつつ、それ・・オーヴァは。
私達が向かった林の方にと向きを変えて、移動を開始していたりするけども。


「・・・・・そんな!!」
ダン!
地面に拳を叩きつける。
その手から、血がにじんだりもしているけども。
確かにここには洞窟があった。
が。
それを知らないオーヴァではない。
自分を倒せる力を秘めている雫の露の群生地を放っておくはずもなく。
先手をとって、その洞窟の入り口を埋めていたりする。
山野輝の血を吐くような叫びが響きゆく。
気付けば。
すでに、逃げ場のないくらいに囲まれている私達。
「くく、獲物だ、しかも、珍味・・・。」
オーヴァの声が漏れる。
「ま、確かに、あんたにしてみたら。
   すでにその身の抵抗力をつけている、生き物の血肉は、よりよい進化を遂げる鍵でもあるわね。」
かるく溜息つきつついう私の言葉に、すっとなぜか目を細めるオーヴァ。
すでに、百人以上の生き物の血肉を食べている結果。
その姿かたちは、人のそれとまったく代わりがない。
ちなみに。
何を考えているのやら。
この生き物には、形態進化という属性も与えて研究していた人間達。
ま、自業自得といえばそれまでだけど。
といっても、完全のわけはない。
まだこれは不完全の生き物に過ぎない。
それが、ただ。
宇宙からの物質と、そして人にとってはただの風邪でしかない、その物質の影響をうけて。
こういうような、生き血や肉を食べたあとに。
自分の僕として使える能力を得ているこいつ、オーヴァ。
私の言葉に、目を細め。
「・・・・何ものかはしらないが・・。まあいい、貴様たちはここで、この我の力となる・・。」
そういいつつ。
わざわざ着なくてもいいでしょうに、白いシャツにジーパンを着込み。
といっても、その白いシャツは、すでに赤黒く変色し。
その血の乾きの色で、色的には黒と成り果てているが。
バッ!
その言葉に。
近くに落ちていた枝を拾い。
「逃げろ!月音!菫ちゃんを連れて!早く!」 
「あなた!!」
そのまま、
「うぉぉぉぉお!」
叫んでそちらに向かってゆく。
「・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ。」
私、傍観主義でいようと思っていたんだけどなぁ……
かといって、ここでこのまま、見過ごすのは気分が悪い。
別に彼等がどうなっても生き返らせたりもできたりするけど。
一応、普通の子供扱いしてくれた恩もある。
カサリ。
草を踏み分け、前に進み出る私を。
「危ないわよ!菫ちゃん!」
必死に止めてくる月音さん。
「ふっ。この私にそんな口・・聞いたこと。永遠の苦しみの中で後悔させてあげるわよ。オーヴァ。」
その刹那。
周りの時間と風と空気が一瞬のうちに凍りつく。


「・・・・・・核の使用を・・許可・・・する・・・。」
核といっても、原子の力を利用した爆弾ではなく、中性子の力を利用したもの。
それを少しばかりアレンジしているので。
これは。
まず、生きているものにしかその効果を示さない。
ちなみに。
ある程度の範囲を得れば、自然の力で無害と化す、かなり便利な代物。
まあ、私としては、一度。
この星の生命、全て消滅させて、さらに進化を遂げつつ成長していったほうがこの星のためだとは思うけど。
中には、私がお世話になっていた、山野夫妻のような人間もいるから。
だから踏み切れない。
ま、なるようにしかならないし。
これはあくまで、この星に生きる生命の問題なんだし。
この国の上層部では。
あまりに広がりすぎる、被害のために。
最終決断が今下されていたりする。


私の言葉と共に、あたりの空気が凍りつく。
ザワリ。
「き・・・きさま・・きさま・・何ものだ!?」
ふっ。
そんな言葉を軽く笑って無視する私。

何だ?
この娘・・・いきなり、雰囲気が変わったぞ?
ていこうが・・でき・・・ない!?
な゛!?
動こうにも動けなくなり。
その場でもがいているオーヴァ。

何か、そんなことを思いつつ、かなり狼狽しているこのオーヴァ。
「あくまで傍観しているつもりだったんだけどねぇ。私は。」
そういいつつ、傷をうけて倒れている輝にと近寄る私。
「す・・菫・・ちゃん?」
私達を逃がそうと、無駄だとわかっているのに、一人で彼ら達の中につっこんでいったこの山野輝。
こういう人間もいるから。
だから。
まあ、面白いといえばそれまでなんだけど。
わが身を省みずに、他人を助けようとする人間が。
頭を少しかじられて、その目から、血を流している輝が。
ゆっくりと近寄る私に霞む視線をむけていっているけど。
「にげ・・・・ろ・・。」
こんな状態なのに。
それでも。
まだまったくの赤の他人である私の心配をしているこの輝。
「え・・え・・・菫ちゃん!?あの!?」
ばんばんと。 
その場から動けない月音が。
彼女の目には見えない空気の壁を叩いて、何かわめいていたりするけど。
ちなみに。
巻き込まないようにと彼女の周りに、ちょっとした別次元から、彼女の周りに結界を施しただけ。

「く・・・くるな!」
この子供・・ただものではない!
ようやく、それに気付いて狼狽しているけど。
遅いのよ。
この私がいる場所で好き勝手したのがこいつの敗因。
まあ、こんな事件が起こるのは、私、知ってて【ここ】にいたんだけど。

『人の手に造られし哀れなる生きる目的をもたぬもの、我の腕をもてその目的をみいださん、
   無は無に、生は生に、失われし命の輝きを今ここに。』

すっ。
人差し指をその額に当てただけで。
まったくも動きがとれなくなっているオーヴァに、指を当てたまま、私はつぶやく。
一応、ここには、私以外にも。
『これ』や、それに、山野夫妻もいることだし。
言葉を発したほうがそれっぼく雰囲気でるしね♡

「な゛・・な゛な゛・・・・あ゛・・あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
なぜか、絶叫をあげつつ、のたうち始めるオーヴァ。
その体から、こいつが取り込んでいた様々な力。
つまりは、これが食べた魂の欠片や、その力そのもの。
ちなみに。
オーヴァが人間の姿にとなっていたのは。
その人間など、つまりはコイツ自身が食べた生き物を、その身に完全に魂から取り込んでいたからに他ならない。
つまり、このオーヴァに食べられたとすると。
こいつが死ぬまで永遠にその存在の精神もまた、こいつと共にあるという寸法。
オーヴァの体から。
ほとばしるように、淡い橙色の光がほとばしり、見る間にその姿を変えてゆく。

・・・・・・な゛!?
見れば、目の前で何がおこっているのか、理解不能。
菫ちゃんが手をかざしただけで・・何が・・?
目の前の光景をみつつ、そんなことを思っている輝。
別に誰でもその仕組みとやり方さえ覚えれば簡単なんだけどね。
つまりは。
消化、吸収、融合している様々な力とその本質の分離。
ちなみに。
これは、どんなものにも有効。
仕組みさえ分かれば、何も道具なども使わずに、星ですら完全に壊滅することが可能なのだから。
何しろ、星を構成している物質に細分すればいいだけだし。
動こうにも怪我のせいか動けない。
それをもどかしく感じている輝。
ただ、地面に横たわったまま。
私とオーヴァの様子をただ、静かに見つめているのみ。

「ここでは、一応、終わりだけど。終わりはないからね♡」
くす。
最後に一言。

・・・・・・・・・・・・・・・・!!?
な゛!?
ふと、視線の先に、闇が広がるオーヴァ。

消滅する寸前に、私の後ろに、深い、深い闇を見出しているこのオーヴァ。
それを見て、なぜか目を見開いているし。

ザァァァァ・・・・・・・・・。

バタ。
バタバタバタバタバタ・・・・・。

バタッ!!

オーヴァの体が風にと塵となり溶け消えてゆくと。
町の至る箇所で。
彼が操っていたすでに死亡していたというか。
彼が飲み込んでいた魂達のその器が、ばたばたと倒れだす光景が、町の全てで見受けられて至りするけども。
それはまあ些細なこと。




「・・・・・発射!!」

塵と化したその刹那。
この町を、そしてこの国を実質的に管理、治めている、ここの国の民間から選出される大統領の決定に伴い。
ちょうど。
同時刻に、ミサイルの発射許可が下ろされ。
この町に向かって。
一発のとあるミサイルが向けられてゆく。


ゴォォ・・・・。

「・・・・・許してくれ・・・。町の人達・・。」
未だに、後悔しつつ、ざんげの言葉を発している大統領。
放っておけば、間違いなく、星そのものが壊滅してしまう。
そういわれて。
まだ被害の少ないうちに、その芽を摘むのが、自分の役目。
そう周りから説得され、そして自分にも言い聞かせ。
ミサイルの使用を許可したのはいいものの。
それが本当に正しいのか否か、かなり苦しんでいたりする。
ま、正しくはないわね♡


ふと。
視線を向ければ、空に一筋の雲。
その先に、ここめがけて飛んでくる何か。
「ちょうどいいわ。フェアリー、あれ利用して、何事もなかったかのようにするわよ。」
空を見上げつつ、飛んでくるその白い機体をみてつぶやくと。
「分かりました、性質を変えればいいのですね?」
何もいわずに私の意図を理解しているこのフェアリー。
私が始めて創った石であり。
ずっといつも身に着けていたがために、意思を持ち、育った私の始めての子供のようなもの。
・・・私にとっては、唯一の家族。
・・・・・本人にはいえないけどね。
何か照れくさいから//
その虹色に近く不可思議に輝く四枚の羽を羽ばたかせ。
そのまま、私の肩から掻き消える。


そして、次の瞬間には。
今この場所に着弾しようとするそのミサイルの機体。
その上部にとその姿を出現させ。

その瞬間。


――――カッ!!!!!



この町を、いや、この星のいたるところで。
その虹色に光る光が目撃される。


サァァァァ・・・・・・・・・・。

空から降ってくる、虹色の光の粒上の雨。
その粒が微粒子ほどに小さく。
手ですくってもさらさらと零れ落ちるが。


『う・・・・ううん・・・。』
その雨に打たれた、それまで。
もはや、完全にただの塊と化していた人の体などは。
その雨がその体に触れると同時に。
その体のどこかがたとえ、穴が開いていようが、手足がなかろうが、脳みそがなかろうが、内臓がなかろうが。
そんな様々、多少の変化があった生き物たちは、雨に打たれて目を覚ます。
ふと。
視線を落とせば、何事もなかったかのようにある、自分達の体。
まるで長い夢をみていたがごとくに。
そして。
空を振り仰ぐ。
『・・・・虹色の・・・・雨?』


サァァァァ・・・・・。

静かな音を立てて。
ここ、光町に。
虹色の粒子の雨が降り注いでゆく。


「ほ・・・・報告します!ミサイルが・・なぜかその性質を変えて!!!!!!!?」
かなりなぜかその程度で狼狽しつつ。
報告にやってきている軍最高幹部の人間。
映し出されたモニターを見れば。

町に降り注ぐ虹色の雨。

「・・・・何が・・・おこったんだ・・・?」
なぜかしばし呆然と。
その雨をみてつぶやいている大統領。


さて。
「長い間か世話になりました♡」
未だにただ、雨に打たれて呆然として。
ついでに、二人は一緒に呆然と突っ立っていたりする。
目の前で起こった出来事がまるで夢のような感覚に襲われながら。
私が何もせずに。
あれを塵と化したのが、かなり驚いているようだけど。
別にどうってことないことなのにね。
「菫ちゃん?・・・あなたは・・一体・・。」
呆然と私に聞いてくる月音さんの言葉に。
「くす。それは・・・内緒♡」
にっこりとクスリと小さく笑って。
なぜか呆然とその場に立ったままになっている二人の前から立ち去る私。

ザワザワザワザワ・・・・。
数日後。
その見たことのない虹色の雨と、ミサイルの関係。
その調査に。
各機関の人々がこの町を訪れたものの。
何一つとしてそのつながりを見出すことができずに。


「・・・・・・は?雫の露・・・が?」
とあるペンションで聞いたその茸が。
かなりの肉体をもった生命の体に。
影響を及ぼす効果を持っているのをここの人々が知るのは。
それから、数年の後。


虹色の雨が降った地。
そのために、この光町の別名が。
【虹の町】となったのは。
それからしばらくのこと・・。



ちなみに、余談だけど。
あの実験体が逃げ出した、ユーナコンツェルその会社は、世間の非難などを受けかなりの大打撃を受けていたりする。
ま、自業自得よね。


「うーん、今度こそ、完全に傍観主義で見物に徹するわよ!」
私の言葉に。
「そういいつつ、いつも姫様・・最後では手助けしていますが?」
くすくすと笑っているファーの姿が。
ここ、私の空間にて見受けられていたりするのはいつものこと。



「・・・・・あの菫ちゃん・・一体何者だったのかしら?」
一年後。
大きなお腹を抱えて空を見上げつつ。
つぶやく山野月音の姿が。
ブルームーンペンションのベランダにて見受けられていたのは。
ま、あの光を浴びれば多少の体の異常は完全に治るからねv

さって、次は何処に干渉して暇つぶししましょうか。


後日。
その惑星では。
その事件は。
光の軌跡と題して。
とある作家が小説家したところ。
世界的に大ヒットを遂げ。
まだ未成年だというのに社会デビューを果たした。
山野すみれの姿が。
そのブルームーンペンションでみられてゆく。

・・・・私の名前、子供につけてるしv

ふふ。
今度、いきなり訪れてみましょうかv
ふふふv

たまにはこんなのんびりとした些細な事柄もいいものよね。


              -終わり♪ー


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 あとがきもどき:
      ・・・意味支離滅裂ですね・・(汗)
      とゆーか・・文章で表現ができなぃぃ!!(涙)
      ちなみに。
      これの元は・・。
      ・・・・私が昔見ていた・・夢に起因を発してます・・
      いや・・あまりに続けて見る夢だったので・・・。
      (書き殴りさんの百物語で話しましたけど・・)
      救いが欲しくて、無理やりに菫ちゃん、
      乱入させて似たような話をつくったのよぉぉおお!(涙)
      ・・・・当時・・(こらこらこら!)
      ちなみに。
      かなり余談ですけど。
      僕らの○○戦争の菫ちゃん乱入話も・・作りましたよ。
      はい。あのドラマですv
      ・・結構好きだったんですけどねぇ。
      あれ。
      キンキキッズ・・だったっけ?
      あれの一人が出てきたドラマです(まてぃ!)
      んではでは。
      意味不明の小説にお付き合いいただきまして。
      どうもなのでしたv(自覚はある人・・・)
      うう・・・。
      菫ちゃん視点だと・・・何か・・。
      シリアスがシリアスでなくなる・・(当たり前です・・汗)
      んでは・・・・。

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