さてさて。ようやくミリアム偏も終わりが近しv
うう・・・・。
なかなかいいように考えている通りには小説化・・できませんねぇ(汗)
何はともあれ、いくのですvv


#####################################


         遥かなる記憶の彼方に・・


家族に看取られた、安心した最後。
そういって過言でないであろう。
だがしかし。
そこにいるはずのない、少女の姿。
普通ならば、その平均寿命は、軽く百年に近いといわれている、ノクターン一族。
だがしかし。
それは、彼女達が住んでいる、そして。
意識を共有している惑星が。
完全に元気なときは、少なくとも、彼等は千年は生きる一族。
だが・・今は。


人が科学というものを手にいれて、はや数百年が過ぎている。
今や、旅行といえば、宇宙空間を渡り歩くようなこのご時世。
彼等がいくら、その生き物たちが出した、有害物質などを綺麗にする代物などを作り出して。
市販化していっても、人の欲望は留まることを知らずに。
ようやく、少し前に、太陽エネルギーを利用して。
何も有害物質などがこの惑星に起こらないシステムが出来たのは、ほんの少し前のこと。
だが、それまで蓄積していた星のダメージは。
そう簡単には消えるものではない。

この星はまだましのほう。
何しろ、唯一、彼等、ノクターンの一族が残っているのであるから。
彼等は、星の声をきき、そして、星と運命を共にし。
そして、星に住む全ての生き物の声を聞くことができる種族。

今のような一人の統括者によって、治安が保たれる前。
ここまでなるには、この惑星でも。
かなり大規模の争いがあり。
そんな中、彼等・・・ノクターンの一族は邪魔者とされ。
人は自分にない力をもつものをねたみ、そして阻害する。
それで数多にいた星の声を聞く存在も、今や、そんな虐殺の歴史を得て。
今や彼等・・ノクターンの一族のみ。


「お疲れ様、マリア母様。リュク父様。」
そっとベットに横たわる父と母の手を握る、
一族の特徴でもあり、大人になり少ししてからの姿でその容姿が止まっているミレア。
かつての子供時代の面影をそのままに。
そんな横というか後ろでは。
ミレアの子供達の姿が、三人ほど見てとれる。
上から十、七、三歳。
といった感じであろうか。
彼等の寿命が尽きるときは。
よく一般で知られている病院などでその寿命を終らせるわけではない。
彼等のその体質は。
今だに、謎とされている部分ではあるので。
下手な治療などはまったく約に立たないのである。

―― ましてや、それが。
その身の内に眠る力の使いすぎとあっては、どうにもなるものでもない。

彼等の力は万物共通。
それゆえに。
滅び行こうとする星の復興に、力を注いだその結果 ―・・・。



彼等の一族にとって死は終わりではない。
新たな使命の旅立ち。
そう捉えられている。
肉体という束縛を離れた魂は。
その枷がなくなり、自由に行動ができ。
その魂はこの宇宙の原初の海へやがては還り行き、新たな使命を得る。
そういうのが彼等の思想。

― そう、全てのものにとって『死』は終わりではないのである。
その器に入っていた精神が、解き放たれるだけのこと。

すでに光は失っているというのに。
未だに行方不明者扱いになっており。
そしてまた。
たまぁにちゃんと家族の元のみに顔を出す、愛しい娘の姿を捉え。
ベットの横にいる、ミレアとミリー。
二人に微笑みかけ。
そのまま、静かに目を閉じるマリアとリュク。


その人としての短い生涯を、今。
彼等は終えてゆくのであった。




目をゆっくりと開けると。
そこにいるのは。
ベットの横に立っている、ミレアと。
そして、その後ろにいる、かわいい孫たちの姿。
ここにいるのは、マリアとリュクの家族のみ。
「お疲れ様、お母様。」
ベットに横たわる母でなく。
そこに半透明で佇む母に声をかけているマリア。
肉体という器から離れ。
今彼等は。
全てのものの原初の海に還り行き、新たな使命を得るためにと、旅立ちのときを迎えている。


「じゃ、マリア母様、リュク父様、いきましょっか♡」
今父と母が他界したというのに。
いたって気楽な口調の金色の髪の少女。
家を出た当時のままの・・。
まだ十八、九の少女の姿を保っているノクターン家長女。
ミリアム=フィラ。
今までどうして姿を隠しているのか。
散々彼等はミリーに問いかけたのだが。
未だにその深層は謎のまま。
「?ミリアム姉様?いくって・・どこに?」
きょんとしてそんな姉の言葉に問いかけしているミレアの言葉に。
「あら、いってなかったっけ?マリア母様とリュク父様。連坊転生部署に送り届けるって。」
さらりと。
何でもないようにさも当然のようにいっている淡い金髪に、透き通るまでの深い青い瞳をしている少女・・・ミリー。
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?』
そんなあっさりしたミリーの台詞に。
その場に・・・一般では、幽鬼とか、幽霊とか、精神体とか、いろいろ言われているが。
つまりは、魂というか、その精神体となっているマリアとリュク。
そして、ミレアの夫であるアルテミス。
そして、ミリーの妹であるミレア。
そんな彼等の目が点となりはて。
同時に何とも間の抜けた声が同時にと発せられる。
「あ、そういえば、一般には知られてないのよねぇ。」
ふと。
間の抜けた声に、ようやく思い出す。
「・・・・・姉様?」
きょとんとして問いかけるミレアの言葉に。
まあ、いくら回りが行方不明だの、死亡しただの言おうが。
現に・・・・ミリーは今、目の前にいるのであるからして。
というか、あれ以後もよく頻繁に外には出ないものの、ミリーはきちんと家に戻ってはきているのだ。
目の前の真実が全て。
きょとんとして問い返してくるミレアの言葉に。
「そういえば・・・一般には知られてない事実なのよねぇ・・あれは・・。」
しみじみいいつつ、腕をくむミリー。
そして、少しばかりしみじみとつぶやいてからのち。
「つまり、簡単に言えば、裏連邦ね。知らなかった?
  輪廻転生とか世界の構成管理、表に知られている場所とは違う同じ組織に所属している、銀河連邦が、やってるのよ。」
ぱたぱたと、あっさり手を振りながら言っているミリー。
その言葉に意味が分からず目を点にしている、ミリーを覗いたその場の人々。
まあ、魂だけの存在となっているマリアとリュクも、目を見開いていたりするのであるが。


・・・まあ、そこで働いている存在そのものが。
まず物質世界において姿を見せない存在であるからして。
はっきりいって知られていない事実。
誰が想像しているであろう。
伝説で、どこぞの国では常闇や、エデン・つまり、楽園、パライソ、極楽・・・・エトセトラ・・・。
いろいろと呼び称されているその場所が。
よもや、まさか銀河連邦機関の組織の中の一部に含まれていようとは。

・・・・・何しろ、『表』の正式の隊員となっている存在ですら。
知らない事実なのであるからして。


隠しているというわけではないが。
それがわかるとまず暴動になることは必死。
その可能性があることから。
あえて隠されている事実。
何しろ、そこには。
この世界にこれから起こる事柄や。
そしてまた。
この宇宙空間に生きている全ての魂における、基本設定されている事柄の情報。
つまり、だれだれがいつ生まれて、どういう経路を通り・・・。
そして、死亡して・・次に・・。
といったかなりに詰まった情報が。
全てのここの宇宙空間の生命分、そろっているのであるからして。
まあ、ミリーの・・・いや、姫の干渉によって、かなりそれは多少狂い。
今そこの部署は未だにその修正に追われていたりするのであるが。


「まあ、父様と母様は、私が責任持って。送り届けるから。心配は無用よ♡」
そういって。
にっこり微笑むミリーの言葉に。
「・・・ミリー?届けるって・・・何処に行く気?」
今が分からずに首をかしげているマリア。
まあ当然の反応であろうが。
「ああ、この宇宙空間で死亡した存在は。どんな存在にしろ。
    そこに行くように設定してあるのよ。マリア母様。」
そういってにっこりと何でもないように笑って言っているミリーに。
「・・・・・・・・・どうしてそんなことをミリーが知っているんだ?」
最もな疑問を投げかけているリュク。
「それは・・・・・・内緒♡」
いつものごとくににっこりと微笑んでさらりと交わすミリーの姿に。
ずるっ。
すでに重さなどないというのに。
その場に器用に転げるマリアとリュク。
そして。
ミレアの夫や子供達の姿が。
・・・傍らではマリアとリュクの死体が。
未だにベットに横たわっているというのに。
そんなほのぼのとした光景が。
繰り広げられているのであった。



「とりあえず、あまり長居してたら、他の人も来るし。いきましょvマリア母様、リュク父様v」
そういいつつ。
なぜか。
手を横にふいと伸ばすミリー。
「・・・・ミリー!?」
「・・・・・おい?」
そんな様子に意味が分からず声を上げるマリアとリュクとは裏腹に。
「じゃ、とりあえず、葬儀の時・・埋葬のときにまでは戻ってくるわねv」
そういいつつ、軽くウィンク一つ。
そのまま。
シュン。
マリアとリュクをつれて。
ミリーの姿はそこから完全にと掻き消えているのであった。



マリア=ファリーナ=ノクターン。
リュク=ルビティスト=ノクターン。
死亡。



それは。
彼等の関係者たちを。
悲しみのうちに・・・約一部を除いて叩き込んでゆく。



「・・・・・・・・・何で姉様・・・あんなにくわしいんだろ??」
ただ。
当のその肉親ともいえる、ミレアたちが。
なぜか涙とか流さずに。
呆然としたように後からやってきた参列者たちは。
・・・・・その様子を悲しみのあまり呆然としている。
そういうように捉えていたりするのであるが。
・・・・事実は。
― どうしてミリアムは。あんなにいろいろと詳しいのか? -
という疑問を抱いたままの葬儀であったがゆえに。
呆然としている事実を。

・・・葬儀への参列者たちは知らない。







「ほら、こっちよ。」
そういいつつ、てくてく歩く。
すでに、今いる空間は。
器による束縛がない場所であるがゆえに。
その姿は、自分の意思のままに自由にと変化が可能。
だがしかし。
大抵は、生前の姿、もしくはその生前の若いときの姿でここにやってくる様々な生命の姿。
透明のようなそうでないような、鈍く白く銀色に輝くその道を歩いてゆくと。
その道の横という横には。
無限ともいえるまるで銀河のような煌きが満ち溢れていたりする。
ここは、一般に知られている三次元とは少し異なる空間。
ちなみに、三次元というのが、一般に知られている、物質世界。
・・・つまり、目に見えている世界のこと。
やがて。
その道の先に少し大きめの・・・どうみても、まるで宮殿。
としか言い表せないような大きな白い建物が見えてくる。

その中にミリーの後をついてゆくように導かれるまま、進んでゆく、マリアとリュク。

「ちょっと、ここでまっててね♡」
にっこりと微笑み。
まるで何度も来た事があるように。
少しばかり奥にと引っ込んでゆくミリーの姿を捉えつつ。
「・・・・・ここが死後の世界・・・。」
「・・・な・・・何か・・・・想像してたのと・・かなり違うな・・。」
ここにいるのは、全て。
器という束縛を持たない存在(もの)たち。
そうでなくてはここは勤まらない。
ばたばたと。
まるでごとかの忙しい最中の事務所のごとくに。
ざわざわとその場は活気付いている。


「○○の○○さぁん!どこそこにむかってください!」
「○○が消滅して・・・ああ!予定より○年はやいぞ!?」
「ああ!じゃ、その歪みの訂正に・・×○を差し向けろ!」
などといった会話が飛び交っていたりする中で。
ずらりと地平線の彼方まで続いているのではないであろうか。
というような、まるでどこそこの受付のように。
この宇宙空間で死亡した生き物たちの受付を行っている受付場。
その待合場所ともいえる空間で。
ただ、何をしていいものか。
しばらくそんなせわしない光景を目にしているマリアとリュクであった。




「はぁぃv」
どんがらがっしゃぁぁぁぁぁんんんんん!!!!!
ひょっこりと顔を覗かせたその顔をみて。
思いっきり、椅子から転げ落ち。
目の前に積んであった、光の書類の山を周りにばら撒いているそこに座っていた女性は。
ひょっこりと入り口から手をひらひらさせつつ、入ってきた少女の姿を認め。
「あああああああああああああ!!!姫様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!?どうしてこんな所にぃぃぃぃぃい!!!!?」
・・・・いつものことながら。
・・・・・・とうとつにやってくる、少女・・。
今回はいつも大概は黒髪なのであるが。
金色の髪をしていたりする姿の変化は多少見受けられるものの。
― 感じる気配と威圧感などは、紛れもなく・・。

ここ、輪廻転生部門管理者。
・・・・その当人。
彼女がその目に映したのは・・。
彼女達を創り出した存在でもある・・。
宇宙の姫』の姿であった……







ばたばたばたばた!
のんびりといわれたままに待っていたマリアとリュクのいる前で。
なぜかにわかにそこが活気付いたような気がしている二人。

・・事実は。
活気付いたのではなく・・・・パニックに陥っている。
といったほうが正しいのであるが・・・・。



いきなりの宇宙の姫の来訪に。
完全にパニックになってあわただしくなってゆく、
の宇宙空間の全てといっても過言でない情報を一気に、担っているこの機関。


なぜか、意味が分からないままに。
マリアとリュクは優先的に。
事務的な手続きを終えることができたのは、それからすぐのことであった。



「・・・・うう・・・まさか・・まさか姫様が人間として、生活されていたなんてぇ!?
    だからなですかぁ!?このあまりに多い歪みはぁぁぁぁ!」
二人を案内しつつ、ぐちぐちと何かを言っている女性の言葉に。
しばしその意味がわからずに。
首をかしげる二人であった。


・・・・・二人がその事実・・・つまり。
ミリーが一体、『誰』であるのか。
知るのは。
ミリーがそこからいなくなって・・・しばらくしてから後のこと。

                              -続くー


    


#####################################

   あとがきもどき:
       薫:・・・・何か不幸・・とと、幸運ですか?
          この責任者さん。
          ちなみに。
          なぜ名前・・・書かないかというと・・・。
          人間の言葉では発音できないという設定としてあるからです。
          その名前は。
          彼女はここの空間の光と闇を統べている存在の、
          その運命すらも握っているので・・・。
          ・・・どっちかというと、神とか魔王とかより・・。
          かなりスミレちゃんに近い部下かも・・・・。
          ま、スミレちゃんにとっては、ただの部下にすぎませんけどね・・。
          存在とか本質とかからして・・・・違いますし・・・。
          ま、何はともあれv
          次回で葬式に触れて・・んでもってv
          少しばかり連邦・・つまり、ミリーの同僚たちに触れて。
          そーして、ミレアの死亡と。
          ミリーの正体がミレアに知れるっ・・っと。
          あと少しぃ(そーか?)
          ま、何はともあれ。
          もうしばらくお付き合いくださいなのですv
           ではではvv