虹雫の涙
「ねぇ?母さん?これ何?」
昔のアルバムを見ていると。
母そっくりの少女が映っている写真。
母に似ている幼い少女に、長くふわふわのストレートの髪の少女。
後ろに写りこんでいる風景はみたこともない。
「あら、なつかしいわねぇ。新ちゃん、これ、おばあちゃんの昔の写真よ。」
母である有希子が新一にいってくる。
「ふーん。じゃあ、母さんの老後は・・・・。」
ぼごっ!
ふと祖母を思い浮かべた新一に。
有希子が直後に頭を殴っていたりする。
「新ちゃん、私はずっとうつくしいままなの♡」
「いってぇぇぇ~!」
頭を抑える新一。
ひょい。
「それはそうと、有希子、これどこだ?」
ひょいと後ろから覗き込むのは、工藤優作。
世界的にも有名な作家。
そして、有希子の夫であり新一の父親。
片や有希子は、その若さで、すべての女優としての賞という賞を制覇しているという大女優。
…であったのだが、18のときに結婚して、そのままあっさりと引退。
そんな二人の間にできたのが、この新一。
工藤新一。
「何でも、バミューダ・トライアングルの中にあるという。バミューダ諸島には属していない島って聞いているけど?」
由紀子の言葉に。
きら。
その言葉に、優作の目が輝く。
「ひょっとして、それは、ミドガルド王国じゃあ!」
かなり興奮している。
「あ、そうそう、確かそんな名前。」
記憶を引っ張り出している有希子。
「??ミドガルドって・・あの、幻の?」
その言葉に、新一がつぶやくが。
「有希子さん!何ではやくいってくれなかったんですか!
まてよ、もしかすると、お義母さんが入れたってことは、可能性が!」
目をきらきらとさせている優作。
「・・・ってことは・・父さん、いくつもり?」
いつものことなので動じてない。
「すぐに仕度だ!!いくぞ!!ミドガルドへ!」
興奮さめやらぬ父に。
「あら、だったら、蘭ちゃんも誘いましょうよ♡」
「お、それいーな。たまには、あっちも夫婦水入らずになるのもな。俺達みたいに♡」
「いやん♪あなたったら♡」
はは・・・・。
年中これだよ・・・。
家の両親・・・。
半ばあきれている新一。
「それでいいわよねvv新ちゃんも♡」
「う・・うん。」
蘭も一緒かぁ~。
でも、伝説の国・・か。
本当にたどり着けたらすごいなぁ。
ジリリリリリリリリリリリリリリ!!!!!!!
「コナン君~!!朝ごはんの用意ができてるわよぉ~!!」
下より蘭の声が聞こえてくる。
・・・・夢かぁ。
「ふわぁぁぁ~!」
目覚ましの音と。
蘭の声とで目が覚める。
しゃこしゃこしゃこ。
「ずいぶん、昔の夢をみたなぁ。」
朝方見ていた夢を思い出す。
確か、あれは、六歳のころ。
そう、ちょうど、本当にこの姿であったときの。
そう思いつつ、鏡をのぞくと。
そこにいるのは、高校生の、17歳の自分の姿ではなく、六歳になっている自分の姿。
早く元の姿に戻りたくても。
そう簡単には方法が見つかるはずもなく。
未完成だという、飲まされてしまった、薬―アポトキシン4869の薬でも手に入れば別であろうが。
その製作に変わっていた、かつての組織の一員。
志保もまた、今やその薬の影響で。
新一と同様に子供の姿へと変貌している。
彼女にいたっては、姉の一件で組織に刃向かい。
死ぬつもりで隠し持っていた薬を飲んだのであるが。
その薬がもたらした結果は。
新一同様に、幼児化減少という形。
そのために。
元に戻る研究をしつつ、そして。
情報をつかむべく。
新一は、ここ、蘭の父親。
毛利小五郎がやっている毛利探偵事務所に居候しているのであるが。
本当は娘である蘭と同じ、高校二年。
17歳なのに、今の彼の姿は、小学一年の姿。
姿がこの姿になって、大分立つ。
ここにいれば彼らの情報がつかめるはず。
というので、蘭の父親を変声期を使って、名探偵に仕立て上げ。
彼の力をもちいれば、簡単なこと。
彼もまた、名探偵と呼ばれている高校生探偵なのであるからして。
「なかなか、あの組織に近づく機会がないなぁ・・。」
つぶやいている新一。
姿が子供になってから。
ニ・三度しか、いまだに接触がない。
彼が気づいてないだけで。
何らかの関りがあるのでは。と踏んだ組織の人々が。
周りを固めて行っていたりはするが。
仕方なく、子供ライフを続ける今の現状。
よもや、とある人物に組織の内部のものが成りすましている、などとは思うはずもなく……
「まあ、これは俺の事件だしな。」
とりあえず。
今のところ、蘭には、よく怪しまれるが、どうにか交わしている。
「ま、どうにかなるか。」
いって。
洗面台から、台所に向かう。
かちゃかちゃかちゃ。
「うーん、蘭姉ちゃんのご飯、いつもおいしいねvv」
「あら、ありがとう、コナン君。」
本当、蘭のご飯はうまいよなぁ。
そう思いつつ、朝食をとる新一。
今は、この姿では。
コナン。
江戸川コナン。
と名乗っているが。
「あ、そうそう、お父さん、手紙が来てたわよ?」
「あぁぁん?」
新聞を広げていた蘭の父。
小五郎。
新一によって、名探偵に押し上げられていることに、まったく微塵にも気づいてない探偵。
かつては、刑事に属していたのだが。
朝方の郵便受けに一つの手紙が入っていた。
それを小五郎に手渡す。
「どれどれ?」
ぴっ。
小五郎が、その手紙の封を開く。
「何々?」
― 拝啓:毛利小五郎様。
実は、ぜひともご依頼したい件がありますので。本日お伺いいたします。敬具
―S―
・・・・あれ?
この手紙の裏の刻印・・・。
新一がその放り出された封筒の裏の刻印をみて。
少し考え込む。
これは・・確か。
「どうやら、依頼の手紙のようだな。」
「依頼内容も書かれてないし。でも、すごいじゃない。お父さん、コナン君がきてから。
すごくお父さん、有名になったし。こうして依頼も直々に来るようになったし。」
蘭がほめる。
はは・・・。
それ、殆ど俺が解決して、おっちゃんに手柄を立てさせているからなぁ。
そんな蘭を見ている新一。
いや、コナン。
「うーん。どうも、そうなんだよなぁ。ま、眠っていた才能が開花した。というところだろうがな!」
あんたはへぼだってば・・・。
冷ややかにみている新一とは裏腹に。
「でも、わざわざ、郵便受けに入れておいて。後から依頼しにくるなんて。どんな依頼なのかしらね?」
蘭が不思議そうにその封筒と手紙を見比べてゆく。
方法は・・ある!
「頼むぞ。」
足にくくりつけ。
パタタタタタタッ!!
空に羽ばたく鳩が一羽。
調べた結果。
かつての、四十年前の条例は真実であることがわかった。
そして。
それが何処にいったのかも。
その場所は。
「待ってろよ・・・・。華南。」
今の科学では、絶対に治らない不死の病。
でも、助かる方法が、1%にも満たないが見つかった。
「父さんの口癖。信じるものは救われるっ・・てね。」
今、解き放った鳩をみつつ。
どうか・・・・。
快斗は、心から願っていた。
ぱたたた。
「あら、手紙が?」
「ヴィーナス?どうしたの?」
金髪の女性の言葉に、銀色の髪の女性が声をかける。
「ああ、鳩が何か手紙を・・。」
鳩の足に。
何かがくくりつけられている。
「あら♪手紙のようねぇ♪」
その横で。
にこにことわらっている黒い髪の少女。
彼女がこの国で、唯一。
信じられている神・・というか、絶対主。
神という表現は当てはまらないほどの崇高なる存在。
「姫様?」
「ふふ♪いいじゃない♪快斗も、新一も、彼らも。案内しましょうよ♪」
にっこりという少女の言葉に。
「姫様がそういわれるのでしたら。では、彼の元に、ここへのチケット、お送りしておきますわね。」
「では、私は?」
水色の髪の女性が聞いてくる。
「マーキュリーは、とにかく。彼への接触。これを理由にでもして。ここに来るように仕向けて。」
女王の言葉に。
「では、日本政府にと交渉いたしまして。すぐにこちらから、チャーター機の用意をいたしますわ。」
いって。
挨拶をして。
それぞれの役目にと向かってゆく。
女王の親衛隊。
「それじゃ♪セレーネ♪あの件、お願いね♡」
にっこりといった黒髪の少女の言葉に。
「姫様がそれでいいのでしたら。私たちはそれに従います。」
にっこりと。
すでに王位についている。
銀の髪の女性。
歳のころならば、15歳前後の少女は。
傍らの十歳にも満たない少女に敬礼をしていたりする。
「うん?何だ?」
「博士。どうかしたの?」
居候している少女が声をかけてくる。
「いやぁ、ぜひ、高名な科学者である儂の意見を聞きたい。といって、招待状が・・・。」
ぴらり。
郵便受けから取ってきた手紙を見せる。
「知ってる場所?」
「いや、噂でしかしらない。」
「どれどれ?」
その手紙を受け取った少女は。
しばし。
その場にて食い入るように、
その手紙に書かれている王国を凝視する。
― 拝啓:親愛なる阿笠博士様。
いきなりのお手紙で失礼いたします。
このほど、ぜひに、貴殿の功績を直にお聞きしたく。国賓として、わが国にご招待させたく存じます。
つきましては、詳細は。後ほど向かわせました。案内人にお聞きいただきたく・・・・・。
ミドガルド女王:セレーネ=エターニナル。 ―
「・・・・・まじ?」
しばらく。
その手紙を。
くいいるようにみている哀に。
「何だ?哀君。知っているのか?」
博士が問いかける。
「・・・知ってるも何も・・・。」
そもそも、あの組織が。
あんなことに着手したのも。
この王国のことを知ってから・・。
噂にしかでない。
といわれていたのに。
実際に実在するとわかったから。
だから。
あのような実験が。
あのような薬が開発されていったのであるからして。
古今東西。
今も昔も。
― 人は、不老不死にあこがれる ―。
「おっかしいのぉ。儂、そんなに有名なのかのぉ?」
首をかしげる阿笠に。
「・・・・もしかしたら・・・・罠・・かも・・・ね。」
少し声を震わせて。
志保・・・今は、灰原哀と名乗っているが。
哀は窓から外を見上げてゆく。
-続くー
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まえがき:
・・・・・・・・・・・・。
姫:・・あのねぇ。確か、三度目・・よね?
薫:・・・・はい(涙)
姫:確か、始めは、13巻くらいまでそろえてて?
で、置き場がないから売って?
次は、確か二十巻までまた買って。
そして・・売って?
薫:しくしくしくしく・・・・・。
・・・・で、また一気に置き場がないのに買っちゃいました・・・(汗)
コナン・・・(汗)←実話。
姫:・・・・あのねぇ・・・・。
薫:しくしくしく・・・。
いやあ、異様に、哀の本名・・志保が気になって・・気になって・・・(汗)
姫:・・・・・まったく・・・・。
それで、漫画よんでて、打ち込み出来てない理由♡
覚悟はいいのね♪
薫:・・・・覚悟してます・・(汗)
はひ・・・・(涙)
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あとがきもどき:
ちなみに、これ。
はい(かなりまて!)
小学館から出ている。
サンデー連載。
名探偵コナンのパロです(かなりまて!)
事実、その前から出ていた快斗を含めて。
この話。
考えたのは・・・(汗)ははははは(汗)
気に入った作品には、
すべてすみれちゃん関りパロディ創っている私って・・・(汗)
あ、ちなみに、レイアースも、カードキャプターも。
ハンターハンターも。
吸血鬼美夕&唯も。
ドラクエなどにも(かなりまて!)
すべてに創っていたりして・・・(汗)はははははは(だからまてぃ!)
んではでは・・・・・。
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