まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
まえぶりに、ものすっごく久方ぶりにラタ様方がでてきますv
ラタの二次だというのにほとんどロイド達しかでてきていないここ最近(自覚あり
ラタ様視点のほうでは、とにかくひたすらに世界の調停、でしかない、ですからねぇ。
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「ソルム。大地の様子はどうだ?」
念のための問いかけ。
すでに全てにおいて新しい理はひきおえた。
そして、それを実行するように、とかの出来事をきっかけにして命令をくだした。
人は誤解しこう認識するであろう。
この現象は、あの塔をおおっていた何かが消えた影響だ、と。
それこそが狙い。
人に真実をおしてえやるつもりはさらさらない。
「問題ありません。新しい理において再生しております」
地のセンチュリオンだからこそ、地に関することは彼が一番把握している。
このたび、より一番忙しかったのは、彼とそして新たなる理の要とされたマクスウェルであろう。
「ここはすごしやすいですね。ラタトスク様」
すでに精霊達全てはこの地にと呼寄せてある。
ここは、地上においてひいていた精霊達の理、枷も何もない。
精神世界にちかしい、新しい場。
「ふむ。ここはお前達の拠点とすべき新たなる界。だからな。
今までは地上をマナに満ちさせていたが、今後はこちらをその軸とする。
あと、新しい理のもと、新たに生み出した精霊達をお前達にも紹介しておこう。
かの地において必要不可欠となりし新たなる二柱たる精霊。
お前達とは異なる属性をもちしもの」
その言葉とともに、銀の髪と黒き髪の小さな子供のようなものが前にとすすみでてくる。
そういえば、きにはなっていた。
背後にひかえている小さな子供のことは。
「は。はじめまして。えっと、メルネスっていいます」
「えと、僕はゲーテ、です」
ぺこり、と頭をさげるその様は、人の子供でいうならば三歳程度、といったころ。
「ラタトスク様、このものたちは?」
いまだに説明をうけていなかったがゆえに、セルシウスが問いかける。
「メルネスは海を、ゲーテは今まで俺が管理していた負や穢れ、瘴気といったものを担当してもらう。
お前達とはことなり、このものの動力源はそれぞれが管理する場のものとなる」
「…と、すれば、この子は私たちにとっては害となりしものを糧とする、と?」
そのことにおもわず顔をしかめる他の精霊達。
彼ら精霊達にとって瘴気や負はまさに毒といってよい。
それらを浄化する力をもっているラタトスクが特別、といってもよい。
まあ、世界を構成する力をもつものがそういったものをもっていなければ確実に問題あり、であろうが。
「そういうことだ。お前達は簡単によく負によって呑みこまれ狂わされるからな。
しかしこのものたちはまだ産まれたばかりだ。管理するもの、としてより人を知らしめる必要性もある、が……」
今はまだ思案中。
このまま、精霊界で彼らの精神…すなわち、きちんと力が安定するまで成長させるか。
それとも、世界に害を与えるヒトとはどういうものか、認識させるためにあえてあちら側におくべきか。
もっとも、答えはすでにもう決めているのだが。
「ラタトスク様はオリジン。あなたの封印解除とともに、地上においても行動を開始なされます」
そんな彼にかわり、テネブラエが説明をその場にあつまっている属性精霊達、
俗にいう大精霊達にと説明を加えてゆく。
「ふむ。我に依存はない。が、ラタトスク様。我は、人に対し絶望している。
新たな契約を交わすようなことはしたくはないのですが」
よもや自分に仲間の命をもってして具現化できなくなるような封印をほどこすなど。
まだ、マーテルを蘇らせる、という理由ならまあわかる。
が、その行動が、決めた結果が何ともいえない。
あのようにまっすぐであったヒトですらこうなのである。
ゆえに人を信じられない、というオリジンの気持ちはラタトスクとしてもわからなくはない。
「まあ、一時のことでしかない。契約に縛られる時はな。
どちらにしろ、あれが芽吹いても芽吹かなくてもどちらにしてもよし。
…ミトス達がかつての約束を果たさぬならば、かつての計画を実行するのみ、なのだからな」
すでに、今の自然界への干渉によって人の生息域というか生活の場は限定されてきている。
一度、大々的な被害をうけなければ、人は認識しようとはしない。
認めようとしない。
それに、とおもう。
短い間であったが、彼らがオリジンに願うことはわかりきっている。
世界を一つにするために力を、というはず。
ならば、その願いが果たされるのと契約の解除はほぼ同時なので、
あるいみ実害はあまりない、といってよい。
「最も、以前のデリス・カーラーンではこれよりも地上は完全に死滅しかけていたがな。
ミトスもよく考えたものだ。我の力が満ちるまで、我のマナの塊たる彗星が接近するまで、
大地そのものの位相をずらして存続をはかる、とはな」
それは苦笑にちかいつぶやき。
あのままでは、確実にほとんどの大地が死滅していた。
そのときにある全ての命、大地をすくうためにミトスが提案した、という位相のずらし。
「全ての完了とともに、彗星は本来の軌道へと戻す」
「では、かの地に収容されているものたちは……」
「あらたな衛星をつくり、そこに全てを移動させる。なに、ヒトの手によりつくられし施設ごと移動させるのだ。問題はない」
おそらく、ヒトが考えること。
二つになった月をみて、彼らはこういう、であろう。
一つになった世界をみて、
それぞれの世界を忘れないために、あえて二つの月を今までのように、
シルヴァランドとテセアラとよぼう、と。
新たな世界に新しいなをつけるかまではそこまでラタトスクの知ったことではない。
どちらにしろ、ヒトが地上にかって名をつけているだけにすぎない、のだからして。
光と闇の協奏曲 ~世界と異常現象と~
レアバードによる世界の移動。
が、今までとは異なるその感覚。
そのまま上空につっきって上昇してゆくと、ある一点をさかいに、いきなり上下が反転する。
上とおもっていた場所が下で、下とおもっていた場所が上。
おもわずレアバードから落ちそうになってしまい、あわててレアバードの体勢を整える。
レアバードによって移動するにあたり、シルヴァランドペースに出向いたが、
きけば、この異常は何でもテセアラ側でもおこっているらしい。
それをきいてロイド達はいてもたってもいられなくなってしまう。
テセアラには被害はでていないんじゃなかったのかよ!
とおもわずそこにいたボーダにくってかかってしまったほど。
極端にマナが減ってきている、という。
ここ、シルヴァランドでも、テセアラでも。
ユアンがいうには、かつてのシルヴァランドのマナの数値よりも確実に減ってきている、とのこと。
そして、テセアラにおいてはいままで豊かであったはずのマナが急激にへっているのをうけて、
今ではそのことにきづいた人々が騒ぎ始めかけている、とのことらしい。
それはそれぞれの場所にはいりこませている彼らの同胞がつたえてきた事柄。
みずほの里ならもっと詳しいことがわかるかもしれない。
レネゲードの中に侵入していたみずほの里のものの言葉をうけ、
ミズホの里ならばたしかに今の状態は把握している可能性がなきにしもあらず。
まさか、とおもって式神を利用してみたが、式神のほうは今までと同じように使用ができた。
もっとも、これまでとことなり、使用するにあたりごっそりと自らの力を失ったような感覚が襲ってきたが。
「ミトス!?どうしたの!?」
アルタステの家の前。
ダイクにも一応きいたが、彼はわからない、といっていた。
ならば、アルタステならば何かわかるかも、という理由でやってきたはいいものの、
家の前までくると、どうやらアルタステとタバサ、そしてミトスは外にとでていたらしい。
一行に気づき、出迎えてくれる彼らではあるが、ジーニアスがミトスの姿をみて思わず叫ぶ。
ミトスの手には包帯がまかれている。
「お前さんがたか。先日、大地震があってな……」
アルタステがそんなロイド達に説明をしてくるが。
「え?こっちにも被害があったのか!?」
その言葉に思わずロイドが声をあげる。
「やっぱり気づいてなかったのね……」
そんなロイドの後ろでは、リフィルがため息まじりに何やらいっているが。
「とにかく、家の中にはいるがよかろう。…やはり、あの子はおられないのか」
ざっとみたところ、エミルの姿がみあたらないことをうけ、アルタステがため息をつく。
まあ、十中八九、精霊ラタトスク様が今回のこれには係わっているのだろう、とおもう。
でなければ、大地が新たな波動になるはずがない。
世界における軸ともいえる理をいじれるのは、後にも先にもラタトスクのみ。
世界樹の精霊たる、世界を司り、産みしもののみ。
家の中にとロイド達を招き入れ、そんなアルタステの心情をしるはずもなく、
ロイドはこれまでのいきさつをアルタステにと話してきかせる。
「このあたりでは、崩落や土砂崩れがありました。
それで、外の岩が私のほへ崩れてきたんです。ミトスさんが助けてくれて、かわりに怪我をされて」
「そうだったの」
「無事でよかったね」
タバサをたすけた、というのならばまだ彼の中には救いがある、のかもしれない。
あれからずっとかんぐっていた。
自分達と一緒に行動したい、といっていた彼の真意を。
しかし、禁書の中にいた彼、のようにまだかつてのような心がまだ残っているのならば。
他人のために自らの身をさしだすような心がまだのこっているのならば、救いはある、のかもしれない。
だからといって、今彼がやっていることは許されるようなものではないと断言できるが。
リフィルにつづき、コレットがにこやかにミトスに話しかける。
「タバサを護るなんて。しっかりしてねな。ミトス。お前は本当に優しくていいやつだな」
「そ、そんなことないよ」
裏のない素直なロイドの台詞をきき、思わずミトスは顔をそむけてしまう。
その言葉にウソ偽りはなく、純粋にそうおもっている、というのがみてとれる。
人は後ろ暗いところがあると、どうしても純粋なる視線には耐えられない。
「そんなことあるよ!姉さんがいなくなったときも一緒に探してくれたし。
僕、ミトスのこと大好きだよ!」
「ありがとう、ジーニアス」
「…いいやつ、か」
ゼロスがぽそり、とつぶやいたが、どうやらロイド達の耳にははいらなかったらしい。
「ミトスはすごいよ。何でもしってるし。姉さんの病気をなおしたファンダリアの花のことにしても」
「…それはそうと、ロイド、あんた何杯たべるきだい?」
ジーニアスがそういうが、ロイドはまあお腹がへってるだろう、
といってアルタステがタバサに命じ用意させた…今日のご飯、だったらしい。
カレーをすでに三杯目のおかわりに突入していたりする。
いわれてみれば、お茶などはのんでいたがまともに食事をしていなかったことをおもいだし、
せっかくなのでその好意に甘えている今現在。
何でもカレーはねかすとおいしくなるのでかなりいつもつくっている、らしい。
あきれたような視線の中。
しばし、今のテセアラについてアルタステが知っている状況と、ロイド達の状況。
それらの状況合わせのための会話が、食事の最中にとつづいてゆく……
「あ~、くったくった」
「…本当だよね。けっきょく、四杯もおかわりするんだから……」
あきれたようなジーニアスの声。
今日はここにとまっていけ、といわれ、ジーニアスがごりおしし、
結局、今日のところはここ、アルタステの家で一夜を過ごすことにしたロイド達。
「いいだろ。そだちかざりなんだから」
『・・・・・・・・・・・・・・』
ロイドの台詞に一瞬、その場に静寂がおとずれる。
皆、何ともいえないような表情をしているのはおそらく気のせいではない。
リフィルなどは盛大にため息をついているのが印象深い。
「ロイドさん。育ち盛り、です」
ぴしゃり、とプレセアがロイドの今の言葉にたいし訂正をいれる。
「う、そ、それだよ、それ」
「また熱がでそうだわ」
リフィルが盛大にため息をつきつつも、そうつぶやくが、まあ気持ちはわからなくはない。
そもそも、かのイセリアにおいてリフィルはことごとくロイドにいろいろと教えたが、
そのほとんどをロイドは覚えようとはしなかった。
「リフィルのためをおもうなら、もうすこし勉強したほうがいいだろうな」
リーガルも人の上にたつ立場である以上、リフィルの苦労はわからなくもない。
ゆえに、リーガルもおもわずしみじみとつぶやいてしまう。
以前、リフィルはここで倒れた。
また同じようにならない、とは限らない。
…今度は、主に精神的な疲労、で。
「なんだよ、それ」
そんな彼らにたいし、ロイドは意味がわからずにぶ~と顔をふくませる。
そもそも勉強ほどロイドは嫌いなものはない。
たべものに関しては一つだけあるにはあるが。
「がんばろ。ろいど」
そんなロイドににっこりと邪気のない笑顔でいっているコレット。
「勉強といえば、ミトス」
「え?はい」
ふと、以前のことをおもいだし、それに、ともおもう。
ふと気になったことを思い出し、ミトスにいきなりはなしかけているしいな。
「あんたあのときすごかったよね。
ファンダリアの花の蜜をつかって、薬をつかったあのときの手際…どこで勉強したんだい?」
まあ、アステルならば可能のような気がひしひしとするが。
一人でいきていた、というのに薬の調合に長けていたことに驚かざるを得なかった。
否、一人だからこそ、といえるのかもしれないが。
「あ、うん。姉様が同じおぜっと風邪にかかったことがあるんだ。そのときに」
「そういえば、ミトスのお姉さんって」
「・・・・・」
ロイドが気になったらしく、声をかけようとするが、ミトスは目をつむり、そのまま無言となり、
そして、
「ごめんなさい。すこし外の風にあたってくるね」
そのままカタン、と席をたちあがり、部屋からでてゆくミトスの姿。
?
どうしてゼロスの横を通り過ぎるとき、わざわざ『外』とミトスはいったんだろ?
ふとコレットはおもうが、それが何を意味しているのかはコレットは判らない。
やがて玄関の扉が開く音がしたのをみると、どうやら本当に外、にとでたらしい。
「ミトス、大丈夫かな?」
そんなミトスをみつつぽつり、とジーニアスがつぶやく。
「ミトスがここまでロイド達と親しくなっていたとはな……しかし…マーテル、か」
ロイド達がテセアラに戻ったことをしった。
あとすこし、すこしなのだが最後の道具がそろわない。
だからこそ、アルタステならば何かしっているかもしれない、とこうしてクラトスは出向いたわけだが。
ミトスがロイド達とともに行動しているのは、先日、偶然に目にしたので知ってはいる。
しかし、聞こえてくる会話から、かなり親しくなっているのがみてとれる。
それがミトスの本心なのか、それとも…ロイド達を欺くための演技なのか。
そっと少し離れた木々の後ろにて彼らのことをある意味隠れつつ立ち聞きしているクラトス。
…人は、それをストーカー、と呼ぶ。
「ミトスのお姉さんってたしかもう、なくなっているんだよね」
「う、うん。そうみたい」
何といっていいのかわからない。
ミトスは、かつていった。
人に殺された、と。
つまりは自然の死ではなかった、ということになる。
だからコレットの言葉に何ともいえない言葉を返すことしかジーニアスはできない。
「そういえば、どうしてなくなったんだろうな」
「・・・」
そういえば、きいたことがない。
ロイドも少し疑問におもったのか首をかしげる。
「何だい。ジーニアス。暗いかおをして」
そんな二人、コレットとロイドの顔をしておもわずジーニアスは顔をふせる。
「な、何でもないよ。ただミトス、つらいだろうなって」
表情を暗くさせたジーニアスにたいし、しいながといかける。
「ジーニアスはミトスのお姉さんがなくなった理由をしっているんですか?」
プレセアも気になったらしい。
彼女もうすうすきづいている。
禁書の中でであったあのミトスと、このミトス。
服装から装飾品、そして声、何から何まですべて同一である、ということに。
もしも、このミトスの理由が、同じ、人に殺された、というのならば、答えはもう一つしかない。
「いいよ。ジーニアス。ミトスはお前にだけはなしたんだろ?
ミトスが俺達に話してくれるまでいうことないとおもうぜ。へんなこときいてわるかったな」
「……ハーフエルフがテセアラで暮らしていくには大変な苦労があったんじゃろう」
ロイド達に会話に、食器の片付けのために席をたっていたアルタステが参加してくる。
どこか一線をミトスがひいているのをアルタステは身をもって感じている。
まあ、このテセアラでハーフエルフが普通に生活してゆくことが困難、とわかっているがゆえに、
その気持ちはわからなくもないのだが。
「・・・うん」
たしかに。
いつかロイド達にも話してくれる、そう信じたい。
ゆえにジーニアスは素直にうなづく。
タバサをたすけたミトスがあのユグドラシルなのだ、とは信じたくはない。
だけども、とおもう。
あの禁書の中でであったミトスのままならば、彼ならばまちがいなく、
自らの身を犠牲にしてでも人をたすけたのではないか、と。
人は時とともにかわってしまうものだ、というのはよくわかっていた。
自身の経験からもわかっていた、そうわかっているはずなのに。
だけども、ミトスがそうだ、などとは信じたくはない。
自分の友達のミトスはユグドラシルとは別人なのだ、そう信じたい、その心の葛藤。
だけども、心の奥底では、同一なのでは、という思いが日々深まっているのもまた事実。
「それにしても、今さらながらにおもうけど。ファンダリアの花ってのは、すごいもんだね。
オゼット風邪はあんまり薬もきかないって話しだったのに」
「そうね。蜜はもちろん。葉っぱや根もくすりになるのよ」
食後のおちゃをのみつつも、しいながしみじみいってくる。
「大昔は、ガオラキアの森の奥に群生地があったときいています」
「今はもうさいてないの?」
「ずいぶん昔にかれちまったらしいね。みずほの里の近くにも群生地があったって話しだけど。
今じゃその痕跡ものこってないし」
最も、ミズホの里にて魔物が生活するようになって、再び花々は芽吹き始めていたりする。
そのことを周囲を詳しくみたわけではないしいなはまだ知らない。
「たしか、ファンダリアの花は山に自生する植物ではなかったか?
ミズホのあたりはそれほど座標がたかいともおもえぬが」
「そういやそうだねぇ」
彼らがしっている認識は、かの花は高い座標に咲く、といわれているもの。
ゆえに、リーガルの台詞にしいなもおもわず首をかしげる。
かといってミズホにのこる文献が偽りだ、などとは絶対にありえない、とおもう。
真実を記してゆく、伝えてゆくことの重要性を何よりも頭領イガクリは唱えている。
だからこそ、嘘である、ということはありえない。
「あら、それは違うわ。ファンダリアの花はもともと高山植物ではないの。
適応能力がたかいからかなり高い山でも自生しているけれどね」
「ってことは、山でしかみかけないってのは、平地の花はかれちまったってことかい?」
「そうね。マナの影響もあるのかもしれないわ。
みずべや山間部のほうがマナは多いというから」
何やらいつのまにか会話はファンダリアの花のことに話題がうつっている。
「さてと。食事もおわったことだし。んじゃあ、俺様は夜の散歩としゃれこもうかな~」
いって、席をたちあがるゼロスにたいし、じと目でそんなゼロスをながめつつ、
「どうせまた朝帰りするつもりだろう?」
呆れたようにぴしゃり、といいはなつしいなの姿。
「おや~?しいな、やいてるの?」
「天地がひっくりかえってもないね」
あるいみ恒例の漫才のようなやり取りをしているこの二人。
と。
「ロイドくんもつれていっちゃおうかなぁ」
さらり、とした口調でそういうゼロス。
「「「え?」」」
その台詞にロイドを含めた、しいな達の声が重なる。
「何でロイドくんまでおどろくのよ」
まさかロイドまでが驚くとはおもわなかったがゆえにゼロスがいうが。
というより、ロイドにいい加減に真実にきづけ、といいたいのがゼロスとしての本音。
まだどうもこのゼロスはあのミトスを全面的に信用している。
それが呆れてしまう。
すでにリフィルやプレセア、そしてリーガルは気づきかけている、というのに。
さすがのゼロスも雰囲気で彼らが真実に気づきかけていることに気付いている。
「だって。お前。いつも俺がいっしょにいこうとするといやがるじゃないか」
今までもそうだった。
なのに今回にかぎり、そういってくるのでロイドとしては心から驚いただけ。
「そりゃあ、俺様の大人のたのしみをロイドくんに邪魔されたくないからな~
んなわけでちょっとでかけてくるけどさみしがらないでね。ハニーたち」
ひらひらと手をふりつつも、そのまま部屋をでてゆくゼロスの姿。
「ったく、あいつは…まあ、あいつらしい、んだろうけどね……」
レアバードが飛び立つ音がない以上、このあたり本当に見回るつもりなのだろう。
それゆえにしいなとしてはため息をつかざるをえない。
いつもそう。
ゼロスはその行動に仮面をつけ道化を演じ、それでいて裏で物事が滞りなくすむように、
たえず警戒し、行動していることをしっている。
それでしいなが助けられたことも数知れず。
「まあ、ゼロスだしなぁ」
しかし、ロイドはそんなしいなの真意に気づかない。
ゼロスの真意にも。
その台詞にうんうんとうなづいているジーニアスもどうやら気づいては、いないらしい。
神子への指令か、ミトス、何をかんがえている?
ふと、ミトスが先に家からでてきて、しばらくするとゼロスもでてきた。
隠れて様子をみていれば、どうやら二人そろってそのままこの場を立ち去ってゆくらしい。
しばらくすすんでゆき、やがて村への出口付近にまでたどりつく。
いまだに村には誰もおらず、いわば廃村とかしているオゼットの村。
今現在、唯一住んでいる住人は、かつてロイド達が助けたケイトのみ。
「このあたりまでくれば、コレットの耳でもきこえないかな」
「用心ぶかいことで。あのチビとの友情ごっこはそんなに楽しいのかい?」
関係者だ、と確信をもっていたからこそ、ゼロスは驚かない。
ミトスとしてもどうせプロネーマがいらないことをいったのだろう、とおもい疑ってすらいない。
「お前にはわからないよ。神子。おまえは薄汚い人間なんだから」
そんなゼロスの台詞に吐き捨てるようにいいはなつ姿がクラトスの視界にと映り込む。
「はは。ちがいない。だが、あんたのお仲間にも薄汚い人間様がいらっしゃったんじゃありませんかねぇ」
「仲間、ね。たしかに仲間だったよ。四千年前までは」
ゼロスの台詞に、ふと過去の出来事を思い出す。
それはクラトスもミトスも同じ光景を思い出しているのだが、二人がそのことに気づくはずもない。
それは、かつての記憶。
マーテルに懇願され、人々のためにファンダリアの花を求めにいったときの、まだ希望を捨てていなかった、
やさしい、過去の時の記憶。
なぜ、我らを虐げるような奴らをたすけてやらなければいけないのだといっているんだ。
あのときのユアンの台詞。
あのときのミトスはそれが間違っていない、と疑っていなかった。
だけど、今はユアンの言葉のほうが真実だった、とおもえるのもまた事実。
人はやはり愚かでしかなかった、のだから。
目の前で苦しんでいる人をほうってはおけないでしょう?
そういっていた優しい姉はそんな人の手で殺された。
大いなる実りを…マナを独占しようとした愚かなる二つの勢力の手によって。
ハーフエルフとともにいる、というだけでクラトスですら異端視してきた人間達。
当時の記憶がまざまざとまるで昨日のことのように思いだせる。
「……オゼット風邪の流行のときも、力をかしてくれたしね。
あのころは僕の味方だとおもってたんだけどな。ねえ、クラトス?」
あれで隠れているつもりなのか。
まあ、ストーカーごとくに時折ロイド達の背後を尾行していたのは知ってはいたが。
「!」
いきなり指摘され、クラトスとしては固まる以外すべはない。
「いるのか?」
ゼロスからしてみれば、よくロイドを隠れてストーカーしていたのでいてもおかしくはない、
という思いがあったにしろ。
というか、この親父、そんなに息子が心配ならば、親らしいことをしろ!
という思いのほうがゼロスとしてはかなり強い。
「いつまでかくれんぼしてるつもり?
そういえばロイドもそうだったね。ボクがジーニアスとファンダリアの花をとりにいったとき、
ものかげにかくれながらあとをつれてきてさ。さすが親子。よくにてるよ」
蛙の子は蛙、とはよくいったもの。
血の繋がり、とはあるいみでおそろしい。
「たちぎきかい?クルシスの天使様も品のよろしいことで」
ミトスに指摘され、観念し、がさり、と茂みから彼らの前にと姿をあらわすクラトスであるが。
そんなクラトスに対し、すこしばかりの嫌味をこめて言い放つゼロス。
「おまえほどではないな」
「何だと?」
しばし、ゼロスとクラトスによるにらみ合いが続く中。
「新旧裏切りものが顔をそろえたってわけだ。あのお人よしのロイドがしったらどうおもうかな」
「・・・」
ミトスの言葉にクラトスは何もいえない。
ゼロスにしてはよりどの勢力につけば身うちがまもれるか、その一点につきている。
ゆえに罪悪感がないわけではないが、家族のほうが確実大事。
ゆえに完全にすでに割り切っている。
感情と、行動とはまた別もの。
感情に流されての行動はロクな結果をうまない、ということをゼロスは様々な人の中でもまれ、
権力にまみれた人の欲に呑まれてゆく中でそれはもう身をもってしっている。
「ユグドラシル様、ここで何を?」
自分に非がある、とわかっているからこそ、クラトスがすっと視線をゼロスからはずし、
その視線をミトスにとむけといかける。
「それは僕の台詞なんだけど。クラトスこそこんなところで何をしてるのかな?
まさか、十数年ぶりに再開した息子かわいさに、余計な世話をやいてる、なんてことはないよねぇ?」
それでなくても、旅の最中、背後からストーカーのよろしくついてきていたのをミトスは知っている。
怒りもそのときにはわき起こったが、よくよく考えれば、クラトスは懐にはいってきたもの。
つまり自分達に対してもそうだった、というのをふと思い出した。
それらはすっかりと忘れていた記憶であった、というのに。
「・・・シルヴァランドの神子の永続性無機結晶症を観察しておりました。
本当に疾患が治っているのかどうか、を」
「都合のいいいいわけだね。でもテセアラ側の管理はユアンの仕事だ」
そう、それぞれに役割はあたえていた。
そもそも、クラトスにあたえた役割は、シルヴァランドの神子をデリスカーラーンにつれてくる、ということ。
その役目はいまだにもってして果たされてはいない。
「ユアンは最近、あまりテセアラへ姿をみせていないようでしたので」
「それはそうだね。あいつはあいつでいろいろと勝手なことをしてるってことはわかってるよ。
でもクラトスもずいぶん勝手なことをしてるみたいだけど?」
このままでは種子もマーテルも全てが失われてしまう。
ミトス、お前がしていることは、世界ごとマーテルをも失う行動にすぎない。
事あるごとにそういってきていたユアン。
たしか何年前だったか。
ユアンがあまり自分にちょくちょくそう進言しなくなったのは。
すでに時を数えるのすらばからしいのでいちいち時期まではミトスとて覚えてはいない。
「・・・・・」
「だんまりか。まあいいよ。クラトスは僕の師匠だからね。もうすこし見逃してあげるよ」
初めて自分に優しくしてくれた人。
世の中の常識や剣術を教えてくれたのは、ほかならぬこのクラトス。
それまでミトスの中では姉のマーテルだけしかいなかったのに。
初めて理解してくれた人。
ミトスからしてみれば、クラトスは父のようであり、そして兄のような存在であった。
もっとも頼れる…信頼できる、人。
人間なのに、ということすら忘れさせてくれ、人もハーフエルフもわかりあえる。
そういう自分達の思いは間違っていないのだ、そう認識させてくれた人。
「んで、クルシスのおふたりさんよ?さっきから俺様をまるむしで話しすすめてっけと。
俺様に用がねえならさっさとかえらせてもらえねえかな?」
ゼロスのいい分は至極もっとも。
おそらく、こんな場所で空気をすってくる、といって出たとしても、見回りにでたのだ、
と認識されたであろう。
ミトスだけでなく自分もなかなかもどらなければ疑われかねない。
それは今後の行動に影響がでてしまう。
「文句ならクラトスにいってよね。クラトスがこんなところに現れるのがいけないんだから」
「ほ~んと、めざわりなんだよねぇ。ちょろちょろと」
本当にいらいらする。
親が子をどうして護ってやらないのか、と。
こともあろうに子供を利用しているその行動にも。
「ふ」
「……何わらってるんだよ」
「失敬。神子があまりにこどもなのでな」
「いってくれるじゃねえかよ。おっさん」
ふたたび二人の視線が交わりをみせる。
「二人とも、言い争うなら後にしてくれる?
ゼロスはともかく、僕があんまりアルテスタの家から離れていると心配されるからね」
「へ~へ~」
ミトスの言葉にかるくゼロスがいうが、その声にはあからさまに不満がこもっている。
「でもまあ、ついでにクラトスにも話しておこうかな。コレットのことなんだけど。
処遇をきめたから、その報告と次の指令」
いいつつも、いきなり剣をぬきはなち、その一撃をゼロスにとむける。
「って、うお!?いきなり何すんだよ!」
そんな一撃をすばやい身のこなしで裂けただけでなく、同じく剣を素早く抜き放ち、
その一撃を剣技によって横にと反射させているゼロスはあるいみさすがとしかいいようがない。
「へえ。なかなかいいみのこなしじゃない。さすがあちこち種蒔きしていい顔みせているだけのことはあるね」
このテセアラの神子がいろいろな方面に手をまわしていることはミトスもしっている。
実害がないのでほうっているのと、彼もまたそのマナの濃さには定評があるがゆえ。
コレットほどではないにしろ、彼の子供ならばまちがいなくコレット以上のマナが酷似しているものがうまれる。
という確信がある。
どうやら八百年の間、混じることなく自分達が干渉しマナを紡いできたのがこうをそうしているらしい。
この八百年の間、シルヴァランドの神子のほう、その候補にしろ、
レネゲードの手によりことごとく抹殺されてきていた。
シルヴァランドのほうにのこっているマナの血族は今や数すくない。
それでもコレットのように突然変異でマナが突発的に酷似した子供が誕生することはあるにしろ。
「今からする話し、もしもどこかへ筒抜けになったら、その時はお前も、お前の妹も命の保障はできないよ」
その言葉には嘘はない。
「エグイ話しだな」
妹のことをもちだされ、ゼロスとしては顔をしかめるしかできない。
ゼロスの行動は全ては妹、セレスのためといってよい。
セレスが住みよい世界にするために、行動しているといっても過言ではないのだから。
「ユグドラシル様、コレットをどうなさるおつもりですか」
「ウィルガイアへつれていく。いや、つれてきてもらうってところかな。
どのみち、ロイド達はさっきの話しをきくかぎり、救いの塔までくる。そこを捕らえるんだ」
よくまあ、ほいほいと自分達の内情を話してくれるものだ、とおもう。
だからこそミトスからしてみれば計画が立てやすくて仕方がない。
「なぜ、今なのですか?」
「なぜって、そんなことをきくの?きまってるでしょ?もう、ロイドたちの観察にあきたからだよ」
「ユグドラシル様」
そう、もうあきた。
性格にいえばこれ以上、彼らの傍にいれば、自分が何をしたいのか。
その決意がぐらつきかねない、という思いもある。
同じ種族にしてしまえば差別も何もなくなり平和にくらせる。
その思いは今もおなじ。
が、ヒトは同じ人同士でも差別をし、その勝手につくった身分という差によって道具のようにと扱っている。
ならば、心を封じて、感情を封じてしまえば、という思いもある。
だけども、なぜか最近、否、性格にいえば以前に熱をだしてのち、かつてのことを思い出す。
そのたびにあのときの自分は間違っていたんだから、そう言い聞かせているが、
そのたびに、ならそのときの姉様もまちがっていたの?
という自分の中の心の声が語りかけてくる。
違う、姉様は間違っていない。
けど、今、自分が思っていること、やろうとしていることは、まさに姉様を否定すること。
今まではそんなことを一度たりとて想ったこと…否、かつてはあったのかもしれない。
けど、まったくそんな思いなどわき上がってこなかった、というのに。
おそらくは、あのロイド、という人間のせい、であろう。
あれほどまでにまっすぐの彼の性格は、かつてのミトス自身によく似ている。
まっすぐで、疑うことなく自分の道をつきすすむ。
それはかつてのミトス自身。
ロイドは何も考えずに本能のままに行動するのにたいし、ミトスは全てにおいて、
きちんと把握した上で行動していた、その差はあるが。
「お前がいれこんでいる息子ってのがどんなやつなのかみてみたかただけさ。
だからコレットの永続天使性無機結晶症も静観してたんだ。
症状がまさかマナの欠片もなく治されるとは夢にもおもわなかったけどね。……」
コレットに頼んで触れさせてもらったかの宝玉。
その中にいれられていた小さな新芽。
それはあからさまにマナの奔流。
かつて、姉が精霊よりさずかった、世界樹の杖、それと同じほどの濃いマナ。
自分達のほうに引き入れられればより心強いことはない。
…どうして精霊とまったく同じ姿をしているのか、という疑問はいまだにありはすれど。
それに、時折、エミルが自分にむけていたあの視線。
どこか悲しい表情を向けていたのにミトスは気づいていた。
そして、今回の出来事。
確実に、精霊ラタトスクがかかわっている。
あれは、大樹、ではない。
大樹の種子をもとにして、あらたに産まれた…魔物。
魔物は精霊ラタトスクの配下。
ラタトスクは全てなる魔物の王。
ゆえに新たな魔物を生み出すのもまた彼の役割。
「つまり、ユグドラシル様のきまぐれだったってわけだ」
「否定はしないよ?だって興味がわいて当然でしょう?
クラトスが僕をうらぎるきっかけになったあの女の息子だよ?
その血がまたうらぎりをそそのかすかもしれないもの。ねえ、クラトス?」
ずっと自分の傍にいてくれる、とおもった彼が自分の元をさったときのあの絶望。
やはりクラトスも人でしかなかった、という思いと。
クラトスをそそのかした女への怒り。
「とにかく。ロイド達が救いの塔にきたところを始末する」
「おまちください。ならばせめて彼らをウィルガイアへ幽閉するわけにはいきませんか」
ミトスの言葉にはっと顔をあげ、ミトスに進言してくるクラトスの姿。
「何いってるの?あいつらをいかしておいてもボクには何のメリットもないんだけど」
そんなクラトスの言葉にミトスは呆れる以外の何ものでもない。
メリットどころかデメリットがおおすぎる。
ロイドは自分の心をかきみだす。
「ロイドのエクスフィアがあります。あれはハイエクスフィアの研究集大成。
ロイドを我らの味方にしてさらに研究をつづければハイエクスフィアの再生産にこぎつけられるのでは?」
「必至だねぇ」
これまでほとんど無口にちかかったクラトスが必至にいっている様が何とも滑稽としかおもえない。
やはり親なのだ、という理解はできるが、ならぱ子供を利用するな、おしつけるな、そういいたい。
そんな思いが入り混じってのゼロスの言葉はおそらく誰が聞いても、事情をしっていれば同じ思いを抱くであろう。
「もちろん。あのハイエクスフィアは回収するよ。でもロイドはいらない。
研究ならそこのあほ神子にでも寄生させればいい」
「げ」
いきなり話しをふられ、おもわずゼロスは後ずさる。
「いえ、ロイドはハイエクスフィアに寄生された母親から誕生しました。
それにロイド自身のこともあります。あの子は異種族といってもいい者同士。
天使化している私と、エクスフィアを宿した女性の間に生まれた子です
つまり、体内にいるときからハイエクスフィアの影響をうけています。アイオニトスにも。
このようなケースは今までになかった。
ロイドはあのハイエクスフィアとの融和性がもっとも高い存在です」
そこまでいい、
「かつての、テセアラでも、シルヴァランドでも、異種族同士のマナの結合は実験されていました。
が、その結果はあなた様も知ってのとおり。マナの歪みがその命を削り使い存在にはならなかった。
けど、ロイドにはそれがない。それどころか普通に成長している模様」
それはミトスもしっている事実。
かつてそのような実験が二つの国にて行われていた。
それをラタトスクも知っていた。
だから、ラタトスクはロイドをみたときに思ったのである。
異種族同士の混血とは珍しい、と。
本来あるべき歪みが歪みとしてそこにはなく、新たな一個体として確立しているロイド自身に対して。
最も、ミトスはそこまで詳しいマナの流れはつかめない。
しかし、クラトスの言い分には一理ある、とおもう。
「…ロイドがぼくらのもとにくだるとおもう?」
彼が仲間にはいればそれはあるいみで助かるであろう。
彼はまちがいなく、それが善とか悪とか考えず、与えられた情報だけで悪、と断じ、
かってに行動してくれるのが目にみえている。
これほど駒、として使い勝手がいいヒトはいない。
「私が説得してみませす。それでもおうじなかったときは…要の紋をとりはずしましょう」
「要のもんをとりはずしたら完全にハイエクスフィアに寄生されるんだよ?
それとも、自我をうしなっても生きてさえいればいいってこと?」
「・・・お願いいたします」
しかし、クラトスにはそうはならない、という自信がある。
おそらくは、ロイドのあのハイエクスフィアはアンナと同化しているはず、である。
ならば、アンナが我が子をそのような目にあわすはずがない、と。
それに、ハイエクスフィアにとってもロイドは我が子、のはず。
これまでの寄生云々はまったく繋がりがない存在同士だからこそおこりえたのだ、と。
魔物によって人とエクスフィアが分離できることを、かつての出来事で知りえた。
あれを命令したのは本当にエミルなのかどうかの確信はないにしろ。
しかし、魔物達の手によって牧場に収容されていた人々の体にうめこまれていたエクスフィア。
それらが取り除かれたのは事実でしかない。
「…いいよ。そんなにいうなら。全員いかしてつれていく。
一人でもころせばロイドはこっちになびかないだろうしね」
それに、しいなのあの力、召喚の力はやくにたつ。
おそらく精霊達は自分とはもう契約をしないであろう。
ならば、しいなをこちらにひきこんでしまえば、今後は精霊達の力をも利用ができるはず。
「その役目は」
「わかってるよ。クラトスは自分でつれていきたいんだろ?すきにすればいいよ」
「うらぎりものの人間にお甘いことで」
そんな彼らの会話をききつつ、ゼロスがあきれて言い放つ。
やはり、とおもう。
このミトス・ユグドラシルはどこか甘い、と。
あの禁書の中でであったミトスの心がまだ残っている、ということ、なのであろう。
「うるさいよ。あほみこ」
「おっと」
図星をいわれ、問答無用で剣技を繰り出す。
が、そんなミトスの攻撃をかるくかわす。
と、
どごんっ。
「きゃっ!?」
ゼロスがよけた攻撃はあさってのほうへと直撃する。
そこからあきらかに第三者、ありえないはずの女性の声がしてくるのはこれいかに。
その声にきづき、全員がそちらをふりむけば、そこには青い髪の女性が一人。
何やらおびえたような表情をしてたっているのがみてとれる。
「この娘は。サイバックの研究院にいた」
おもわずミトスが顔をしかめる。
「ケイトとかいったか。たしかハーフエルフだったな」
クラトスもまた淡々といってくる。
「ふ~ん。レネゲードのねずみかとおもって攻撃してみたけど、ちがったみたいだね」
「どうするんだよ。お前の同族だぜ」
ミトスのいい分に、とりあえず真実であることをいってミトスにと確認をとるゼロス。
彼女がしていたことは、どちらかといえばミトス側、といってよい、であろう。
何しろ人の身でありながら、ハイエクスフィアにより近いものの開発、にまでこぎつけていたのだから。
「話しをきかれたみたいだから、このままにはできないね」
「クラトス」
「は」
ミトスにいわれ、その場にとひざまづく。
「彼女をウィルガイアへ連行しろ。そのままお前はロイドをむかえる準備をしておけ」
「御意」
その命令をきき、しずかに頭をさげるクラトスの姿。
「それじゃ、僕はアルテスタのところへ戻るけど、ゼロスはどうするの?」
「朝にはもどるさ」
どうやらゼロスはすぐに戻るきはないらしい。
「そう?余計なことを余計なやつらにふきこまなければ、あとは好きにすればいいけどね」
それだけ言い放ち、その場をあとにしてゆくミトスの姿。
やがて、完全にミトスの姿が見えなくなったことを確認し、
改めて横にいるクラトスにと視線をむけ、
「あんたがばらしたのかい?レネゲードの正体」
「私は何もいっていない。ミトスもここ何百年、レネゲードに興味をもっていなかった」
「じゃあ、最近になって調べだしたってことか?」
「ユアンはあれでいて慎重にことを運んでいたようだからな。
ミトスがロイドたちといることで何かしってしまったのだろう」
可能性とすれば、ロイドがぽろり、といった可能性が否めない。
あの息子はどこかそのあたりが抜けている。
そうは思うがそれをクラトスは口にすることなく無難な返答にととどめておく。
「へぇ。じゃあ、レネゲードは俺様が手をくむ相手としては失格か。どうしたもんかねぇ」
ゼロスがそんなことをいっているが、クラトスとしてはミトスがウィルガイアに戻らない、ということが重要。
ミトスがウィルガイアにもどらないのなら勝機はあるか。
そんなことをふと思う。
異変は地上だけではない。
すでにウィルガイアにも及んでいる。
そこにあるはずのエクスフィア達がこぞって姿をけしている。
そして、ウィルガイアに生息して…自分達が制御していたはず、の魔物達。
それらが一行に命令をきかなくなっている。
「で?あんたはどうすんだよ?本気でそこのケイトちゃんを連れてくきかい?」
「…仕方あるまい。が、捕虜ではない。彼女は協力者として説明する。
ちょうどいいことに彼女はテセアラにおいてハイエクスフィアの研究をしていた。
問題はあるまい」
「あんたねぇ…まあ、いいけどさ。ケイトちゃんに害はない、んだな?」
「それは保障する」
「と、いうわけだ。ケイトちゃん、わるいんだけどさ。こいつと一緒にいってくれないかねぇ?」
「み、神子様?」
「んじゃ、俺さまは用事をすませてきますかね」
いいつつ、手をひらひらさせて、その場をあとにしてゆくゼロス。
ゼロスが持たされている通信機器は何もクルシスのものだけではない。
ちなみに、クルシス制の通信機をゼロスは二つ、もっている。
そして別なる通信機はレネゲードより渡されたもの。
「すまぬ。が、害はくわえぬ。私とともにきてはくれぬか?」
「え、えっと……断るわけには…いかない、んですよね…それに、今の会話は……」
ケイトとすればとまどわずにはいられない。
「あなたには説明をしておくべきだろう。…詳しくはいえない、がな」
それはクラトスにしては珍しいため息。
どちらにしても、ミトスは彼女をほうってはおかない、であろう。
すくなくとも、人にエクスフィアを寄生させ、よりちかしいハイエクスフィアにまで発展させるすべを見つけ出した、
彼女の腕は、ハイエクスフィアを量産したいミトスにとって仲間にひきいれたい人材、であることは疑いようがない。
これを機会にクルシスに組み入れる、という可能性もなくはない。
何しろ、すでにディザイアンの五聖刃でのこっているのは、プロネーマ、だけ、なのだから。
…人材補充の意味も兼ねて。
「…ふぅ」
翌日、アルタステに別れをつげ、ゼロスがいつもどったのはロイドは知らない。
「あんた、さっきからどうしたんだい?」
昨夜、みた大地の変動の様子。
サイバックに立ち寄り確認してみたが、やはり大地の変化はサイバックにももたらされているらしい。
今はその変化の確認のためにほとんどの研究者が出払っている、とのことらしかったが。
特に驚いたのが、あれほどに大きかったテセアラブリッジの壊滅。
さらに、王都付近の大地の変動。
まるで王都を中心にし、大地がせり上がり、そのせり上がった大地のすぐ背後では、
おそらく津波、の影響なのか海の水が大地を覆い尽くしていた。
空からみれば、まるで王都があるあの一角だけ、切り離されてしまったかのごとくに。
空を自由に飛ぶ手段がないがゆえに、そこにすまう人々はその異変にまだ気づいてはいない。
海も絶え間なく荒れていることから、海にでて調べる、ということもできない、らしい。
それでも、ありえない大地の隆起、というのは目視でも確認できるので、
異変に気付き、戸惑い、そしてその不安などは全て王家と、そして教会にむけられている。
すべては、王家が神子をないがしろにしたからではないか、という憶測のもとに。
「おや?ひょっとして俺様のこと心配してくれてんの?これってもしかして、愛?ラブ?」
あまりにあからさまに大陸の変化。
空にはあいかわらず、もう一つの大地がみえている。
こちらからもあちら側の大陸がゆっくりと、しかし確実に移動しているのが嫌でもわかる。
夜はかろうじて星空がなぜか見えるようではあるが。
サイバックのアステル曰く、上にみえている大地と今、わかっているここテセアラの大地。
重ね合わせてみれば、かつての大地に極力近くなってきているっぽい、とのことらしい。
可能性として、精霊の楔がぬけたことにより、元の姿に大地が戻ろうとしているのでは、
というのがアステルの説、らしいが。
そして、彼は本格的に精霊ラタトスクを探すことにしたらしい。
リヒターも戻ればいつのまにか研究所にもどってきており…見たことのない人物をともなって、だが。
聞けば、なぜかあの場からきづけばシルヴァランドにいた、らしい。
そして、連れてきた少女は迫害されていたので今ならば人材不足ということもあり、
ないがしろにはされないだろう、という意見のもとにつれてきた、らしい。
もっとも、その少女につきしたがうような男性がいたのがきになったが。
何でもこの騒動の中、彼女に助けられた、らしい。
それで彼女の力になりたくて無理やりについてきたのだ、ともいっていた。
もっともそれらのことをロイド達に説明するつもりもなければ、その義務もない。
「馬鹿いってんじゃないよ!ただ、あんたがそうやってると、何だか調子が狂うっていうか」
「なぁに、ちょっとメルトキオに残してきた女の子たちのことを考えちゃったり。何かしちゃったりして」
「こんな時に何いってるんだい!やっぱりあんたは最低だよ!」
「…はは、そうだな」
しいなもどうしてゼロスが女性のことを口にしたときは、それが全て真実だ、と思いこんでしまうのであろうか。
しいなは気づかない。
それが無意識による嫉妬によるものである、ということに。
それ以外のことではしいなはけっこう鋭い面もある、というのに。
「何だか思いだしちゃうな。世界再生の旅のこと」
「今度はあのときとは違う、そうだろ?」
どうやら風がうずまいているのは上空限定、らしい。
地上よりはすんなりと塔に近づくことができはした。
もっとも、その途中の大地がかなり変動しており、ロイド達からしてみればとまどわずにはいられなかったが。
救いの塔をみあげ、コレットがぽつり、とつぶやく。
あのときは、飛竜にのって、救いの塔へとやってきた。
命をおとす覚悟で。
そんなコレットにロイドがぽん、と肩に手をおきながらさらり、という。
そう、あのときと今では状況が違う。
今回のこの潜入は今おこっている現象の真実をつきとめるため。
そして、この異常ともいえる現象を止めんがため。
「テセアラの救いの塔はどのような構造なのだろうか。さあ、ゼロス、早くあけるのだ!」
「も~、おっかねぇなぁ」
いつものごとく、遺跡モードとよばれし性格に変化したリフィルがゼロスを促す。
ゼロスが救いの塔の入口にある石板に手を触れると扉は何なく開いてゆく。
どうやら石板に手をあてる云々、という封印の仕掛けはテセアラもシルヴァランドも変わらないらしい。
それはリフィルもみおぼえのある精霊の封印の場にてみた封印の石板と同じもの。
「ひゃあ!どうよ、俺様、今、輝いてる?神子って感じ~?」
「はいはいはい」
「とにかくいこうぜ」
「へいへい。了解っと」
おちゃらけた様子でいうゼロスに対し、全員がスルーした形でさっさと足をすすめ、
扉の奥へとはいってゆく。
「ゼロス君、どうしました?」
そんなゼロスをしばしみていたが、すこし眉をひそめ、
「何がよ?」
「いつも以上に、その…」
何というべきか。
何か、ゼロスの様子がいつもと違う。
それが何か、といわれればプレセアも答えにつまってしまうが。
「うるさいってんだろ?こいつはいつもこうだよ。ほっときなって」
さらり、といいすて、そのまま扉の中にとはいってゆくしいな。
「ひゃひゃ。…鋭いねぇ。プレセアちゃんは」
「?」
「ま、とにかくいこうぜ」
クラトスからすでに連絡はうけた。
彼らをどうやって捉えるか、ということを。
捉えた、という実績さえあればいい、ということらしい。
言葉にはださなかったが、逃げられるように手配はした、といっていたことからおそらくはそういうこと。
ほんとうにどっちつかず、だとおもう。
それぞれが開かれた扉にはいり、その先にとつづく通路をあるきはじめる。
やがて、その先に見慣れた転移陣のようなものがあり、それに迷うことなく足をふみいれる。
「……これは……」
転移陣を移動した先で思わず動きをとめてしまう。
混沌とした空間に漂う無数の棺。
「なんと…醜悪な……」
リーガルが口をゆがめる。
無数の棺が空間内にただよい、上下に移動している様がみてとれる。
棺は螺旋をえがきつつ、のぼっているもの、また下降しているものと様々。
それらの中にはいっているのは、すべては年頃の少女達。
「そんなことより、ここは本当にテセアラなのかい?」
この光景はみたことがある。
シルヴァランドで。
「同じ…同じだよ。ここは、シルヴァランドの救いの塔と同じだよ!」
「そんなバカな!そんなはずはない!」
それぞれの世界にある救いの塔。
ロイドは完全に失念している。
かつて、エミルが同じ、といっていたそのことを。
位相がずらされている、というその意味をロイドは完全には理解していない。
「……ロイド、これにみおぼえはなくて?」
その先にとある一つの柱に目をとめ、リフィルが静かにいいはなつ。
予想はしていた。
が、現実、として目の前にあるのと予想だけ、というのではやはり実感が違う。
「こ、これは!まさか、俺がつけた傷!?」
かつて、コレットをたすけようとして、ユグドラシルによってはじきとばされ、
そのときに折れてしまった柱。
その柱がそのときにままにそこにある。
「ここで二つの世界は繋がっているのだ。同じで当然だろう」
「クラトス!またあんたか!」
聞きなれた聞き覚えのある声におもわずはっとふりあおぐ。
「神子にはデリス・カーラーンへきてもらわなければならない」
いって、クラトスがゆっくりと剣をぬく。
「まだそんなことをいうのか!世界を歪めてまでどうしてマーテルを生き返らせようとするんだ!」
「語る必要はない」
「…あんたは、やっぱり、俺達の敵、なんだな。もしかしたら、って思っていたのに!」
「今さら、何をいうのだ」
ロイドの叫びにクラトスは淡々と答えるのみ。
たしかにクラトスのいうとおり、今さら、なのかもしれない。
だけど、もしかしたら、とおもっていたのもまた事実。
「コレットは…護ってみせる!マーテルの器にもさせない、デリスカーラーンへもつれていかせない!」
その叫びとともに、ロイドも剣を抜き放つ。
クラトスの剣がロイドの耳元でうなる。
ロイドはそれをとっさにさけるとまっすぐにクラトスへと斬り込んでゆく。
「やぁぁ!」
「ふん。すこしは腕をあげたのではないか、とおもったがな」
刃で刃をうけとめる。
二人の戦闘にリフィル達は手だしができない。
手だししようとしたのだが、それはロイドによって断られた。
リフィルがしかし、といいかけたが、それをゼロスがとめた。
男にはひけないときがあるんだ、そういって。
たしかにゼロスのいい分もわからなくはない。
ゆえにリフィルからしてみればいつでも手だしができるようにして身守ることにとしている今現在。
これは自分が、クラトスに師事をうけていた自分がやらなければならないことだから、と。
こいつは敵だ、敵なんだ。
ロイドは自分に言い聞かせながら、はじかれてもはじかれても、クラトスの胸をめがけて挑んでゆく。
その攻撃はまさにまっすぐで誰がみても剣筋がわかるほど。
つまり、実戦にはまったくもってむいていない。
ロイドは感情がたかぶり、自分がそんな愚かな剣技を繰り出している、ということにきづかない。
気づきもしない。
「どうした?ロイド?」
淡々としたクラトスの声が、今は遠い。
「くそう!俺は…俺は、あんたにはまけない!」
と。
肩で息をしているロイドの周りに数人の天使がおりてくる。
それはあっという間の出来事。
ロイドを含め、コレット達を含んだ全員をあっという間に天使達は取り囲んでゆく。
天使達は一様に感情のこもっていない表情をしている。
まるで、かつてのコレットのように。
しかし、彼らは正確な動きであっというまに円陣をくみこの場にいる全員を取り囲む。
それはクラトスに剣をふるっていたロイドとて同じこと。
「な、なに?」
コレットが戸惑いの声をあげる。
「な、何なの?こいつら…」
ジーニアスの戸惑いの声。
「抵抗はやめること、だな」
クラトスはいかにも手筈通り…否、真実手筈通り、なのだが。
クラトスが天使達に合図を送るとともに、ロイド達は自分達の体が浮上するのを感じてゆく。
体が動かない。
「な!?」
「か、からだが!?」
「体がうごかない!?」
「こ、これは!?」
それぞれに動こうと抗おうとするが体はまったくゆうことをきかない。
まるで、そう硬直してしまったかのごとくに。
身じろぎも、そして抵抗すらできないまま、ロイド達の意識はと遠のいてく。
遠のく意識の中で、ロイドはそこに星空をみた、ような気がしたが。
それが気のせいなのか、どうかすらわからない。
ただ、わかるのは。
はめられた、ということ、のみ。
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あとがきもどき:
薫:ようやく神聖都市に突入だ~、このあたりで本来ならばおこりえる、
コレットの病気の治療やら、渓谷やらはとっくにロイド達は済ませているので問題なし(まて
……ファンダムの内容も組み入れたいけど、それやったらどんとん容量大きくなるので、
とりあえず一部のみにして断念中。
そういえば、これ打ち込みしている最中。
完全無欠?というか時間軸は同じくシンフォニアなんですが、ラタクロスがふとおもいつきましたv
こちらは、すでに過去に精霊界とか天界とか魔界とかつくっていたものの、
古代大戦、とよばれし前にラグナログ、とよばれし大戦があり、魔界と天界の争いが表面化。
天界人達は地上に降りたか、もしくは自ら地上人としての転生をしたか、で。
天界にはもはや誰もすんでいない、という。
ラタ様は全ての界の存続のために自らの分霊体などをいろいろつくりだし、
あえて、核ともいえるコアは生命の場、すなわち世界そのものの要の場に残し、
意識のみをそれぞれの世界の中心においてました、という設定。
が、地上で依代としてつかっていた大樹を人が枯らしたことにより、
しかたなく自らが実体化して依代の変わりになっていた、という裏設定。
そんな中、まっすぐにどうにかしようというミトス達とであって、ほだされてゆく、という話しだったり。
結局は、ミトス達に種子を託して、世界のというよりは大地の存続のために眠りにつきます。
その後、センチュリオン達はオリジンの提案、すなわち世界を二つにわける。
ネオ・デリスとセンチュリオン達がよびしラタトスクの一部ともいえるマナの彗星が近付くまで、
ならば世界をわけたときにマナが偏ってはいけないから、という理由から、
自分達がコアにもどることにより、マナの反転作業でそれらのマナが補えるから。
という理由で、主たるラタトスクの負担を軽くするためにも協力し、自らそれぞれコアへと。
が、ミトスが裏切ったことにより、センチュリオン達はそのまま力を取り戻すことなく、
コアから完全なる卵の状態へ。
つまりは、蛹状態であった彼らが完全なる殻につつまれた卵の状態になってしまい、
マナの安定が不安定になってきたところ、ミトスがデリス・カーラーンの内部にあった、
かつてラタトスクが面倒だから、という理由で簡単につくっていたマナの調整システムを発見。
それを利用して世界を…歪なる世界を作り上げた、という設定で。
当然、ラタトスクは眠っている、力のみを世界の安定に向けていたがゆえにしりません。
で、マーテルが種子の中でなげき、あるいみ負に侵された魂が混入しまくってくるがゆえ、
自らとの繋がりが薄くなりかけてきたことにきづき、あるいみ強制的に目覚めるハメに。
で、目覚めてみれば大地の様子が何だかおかしい。
意識を世界に同調させてみれば、なぜか位相がずれた状態で二つの世界として成り立っている大地。
これは一体?とおもいセンチュリオン達を、とおもうが、どうやらセンチュリオン達も眠っている模様。
ひとまず、目覚めるように、と指示はだせども、マナの不足からしてすぐには無理だろう。
ともあれ自分が外で活動できるだけの力を、分霊体としてそれぞれの場に意識を残しても問題ないほどの力を。
という理由で二年ばかり力を蓄え、ようやく外に。
このとき、ラタ様はコアを元にして外にでられてます。
ラタ様のうながしとともに、世界は異常気象に覆われてます。このあたりは騎士の設定と同じ。
異常気象が洒落にならない、と判断され、しいなにシルヴァランドの神子の暗殺命令が下ります。
外にようやくでようとすれば、外に感じる人の気配。
どうやらここの出口付近に人が近づける、ということに思い当たり、
あえて自分達、精霊、もしくはセンチュリオン、そして僕たる魔物達以外。
それ以外は、境界の扉たるギンヌンガ・カップに立ち入れないように厳重に封印を施します。
そして、シルヴァランドのほうに出向く、のですが、そこに海のマナを感じたがゆえ。
ネルフィスをもっているシャーリーにパルマコスタにて出会います。
そのとき、セネルが…以前、人にまぎれて生活していたときのメルネスの人の名。
その彼が人を妹、としているのに驚愕するものの、ま、セネルだし、ですませているラタトスク。
彼が所属している、という会場警備隊の責任者というウィルという男性と接触するものの、
セネルは私用ででかけている、とのこと。
そして、そこでイグニスの影響で砂漠…
つまりは、イフリートの管理地に雪が降り積もっていることをきかされ、おもわず撃沈。
それほどまでの被害になるまでに目覚めろよな、というのがラタ様としての本音。
このままでは、かの地における魔物達にまで影響がでかねかねない。
そうすれば、マナの紡ぎ…なぜか感覚的に上空にあるかつての簡易的なマナ管理装置を使っている。
というのは感覚でつかめてはいるが、なぜ、という思いのほうがつよい。
そもそも、ラタ様の視界にはしっかりと、上空のそこに彗星たるそれがあるのがみてとれている。
しかも、そこにエターニアの力も感じられることから、おそらくオリジンが何らかにかかわっているのだろう。
と推測する。
エターニアはオリジンの補佐をすべき、自らの力の一部の使用を認めた精霊。
時空を司る力をもたせている。その力をつかえばこのように位相をずらすことなどはたやすい。
そのまま、セネルが戻るまでまっては、というシャーリー達の申し出をことわり、イフリートの神殿へ。
その時、足がないから、という理由で海の魔物、クランゲートを呼び出していたりするエミル。
呼び出された魔物は、王を送り届けたのち、王を心配し、うろうろと近海をうろつくはめに。
その結果、人々の間で、海に巨大な魔物がでる、と恐れられる原因となってしまう。
ロイド達とエミルはあるいみすれ違い状態にその場ではなっている。
ロイドを助けにリフィル達がシルヴァランドペースに潜入したそのとき、
エミルが神殿にと入り込んでいる。そしてイグニスを覚醒させるものの、
どうして精霊達の神殿がこうも魔科学に侵された神殿に創りかえられているのか疑問に思う。
イフリートと繋ぎをとろうにも、そこにあるのは疑似的な精神生命体捕獲装置。
すなわち、精霊達を捕獲するための装置。
ざっと確認するかぎり、どうやらこの場、すなわちこの地上においてのみ効果をはっするもの。
であるらしいが。
それを破壊しようとし、マナを紡ぐが、よりはやく察知したラタトスクの僕たるクドゥハ達が表にとでてくる。
ここで王が力をつかえば、王を裏切ったミトスに気づかれ、王に何をしでかすかわからない。
という懸念のもと。
イグニスの反転した波動にてイフリートも狂いかけていたがゆえに、
王にははやくセンチュリオン様がたを、と懇願する。
まあ、それもそうか、とおもい、その場は納得し立ち去るラタトスク。
事実、センチュリオン達の波動、その力にたえられず、
精霊達ですら力によい狂うことがあるのをラタトスクは知っている。
ロイド達が街にとたどりつき、そして精霊の神殿へでむいたとき、すでに雪はやんでおり、
リフィルなどは幸先がいいわ、とあまり深く考えずに進んでいる。
イグニスの解放とともに、このあたりの乱れまくっているマナを整えるべく、
イグニスの力をもちい、一気に周囲の魔物との縁もなぜかキレていた・・・ので紡ぎ直しているラタトスク。
そのまま、状況がしりたいから、という理由から徒歩でオサ山道をこえ、イズールドへ。
そこで、ノストロビアの気配を感じた直後、村人になぜか犯人呼ばわり…何のことかわからず、
エミルがとまどっている最中(ラタトスクの人としての名)、とある家にて火事が発生する。
中にはまだ人がいるらしく、かといって火の勢いがつよく誰も助けにいかれない。
業をにやして、エミルが家の中にはいり、火を制御し、倒れている人間を救助し外へ。
歓声をあげる村人たち。疑ってわるかった、だの素直にあやまってくる人の姿も。
しかし、倒れている人物には意識がない。
エミルはふとそこに、特有の模様をみつけ、思わず顔をしかめる。
それは、ノストロビアの毒にやられたときに浮き出る模様。
このままでは、ノストロビアが人に害されかねない。
そうおもい、まずはノストロビアの保護にと動くことに。
ノストロビアを無事に保護し…正確には直接に契約し、彼の体を小さくさせ、共にいることで追求を逃れることとし、
毒を消し去るにはローズマリーが必要であるがゆえに、村人からハーブの群生地をきき、
そこにでむいてみる(カンベルト洞窟)。
が、洞窟の自然はことごとく枯れており、マナが極端にへっているのを目の当たりにする。
ため息とともに、マナを解放。
意識を様々の界に残しているがゆえ、力の消費が半端ないがゆえに、
コアをもとにしているこの体も人の姿を保てないほどの脱力感を感じてしまう。
そのため、力を安定させるために、その場にてすこし眠ることに。
そんな彼の体を覆い隠すべく、植物達が急成長し、彼の体をおおいつくし、
洞窟の一角に鬱蒼と茂る草木の場所ができあがってゆく。
ロイド達がやってきたとき、その鬱蒼としげる場所はちらり、と目にしたが。
生い茂る草木によってエミルの姿は完全に隠されており、そこに人が寝ている、などとは夢にもおもわない。
洞窟の群生地にものこっているのかもあやしい、といわれていたのに、
予想に反してハーブは大量に咲き誇っており。
結果としてロイド達がローズマリーをもって村へともどり、ベルクという職人をたすけだす。
そのときに、カエル云々の話しをきくが、どうしようもないのも事実。
そんなとき、コレットが放火事件をほっとけない、といいだすものの、
グミの運搬、という依頼をうけたセネルがイズールドへとやってくる。
それをしり、交渉するリフィル。
ベルクのグミの材料をそろえてくれれば無料で送りとどける、という言質をとり、
材料となる魚をとりに、再びトリエットへ。
そのとき、完全にあの先日のまでの雪景色が嘘のようになくなっていることにきづく。
セネルはミトスに気づかれないようにマナを隠しているがゆえに気づかれていない。
また、ラタトスクも眠っている間は自然と一体化しているがゆえにセネルも気づいていない。
近くにいるのにすれちがっているラタトスクとメルネス。
もっとも、メルネスは、妹達から知り合いが訪ねてきた、という話しをきき、
またウェイグが?とおもったが、話しをきけばまったくことなり、おもわずこちらもまた撃沈。
机につっぷし、おもいっきりのんでいた飲み物を噴き出した敬意をもっていたりする。
…エミル・キャスタニエ。正確にいえば、エミル・レジェンド・ラ・キャスタニエ。
それが、ラタトスクが人の姿で地上に出向いている時の名。
一説には、存在達によってはディセンダーとして認識されているその名。
その名をきき、ラタトスクが目覚めたことをしる。
まあ、それを確認するために先日、ラタトスクが訪ねてきたときに、アクアのもと。
すなわち、水のセンチュリオンの神殿に出向いていたのだが。
おそらくは、ラタトスクを運んでいるのであろう魔物にきいてみたいが、
その魔物は人の気配を感じるとともにすぐに姿をくらましており、真実をききだせていない。
そして、目覚めたラタトスクが再びそろそろセネルもどったかな~という軽い気持ちで向かったところ、
ちょうど、マグニスの公開処刑の真っただ中、だったりする、という。
エミルが魔物に命じ、捉えられている人をたすけようとしたその刹那。
ロイドの介入がはいり、エミルの魔物よびは街中では避けられることに。
もしもしていれば、人々はエミルを忌諱したであろうが、エミルはまったくその自覚がない。
そのとき、またまたセネルは上司の命令で海上の警備をしていたがゆえ、
その騒ぎにも気づくことはなく、否、残している分身体たるそれからその騒ぎをきき、
あわてて町にともどり、妹達の無事を確認する。
ちなみに、偽の神子達は、エミルがやってきたときに町にはいっていたらしく、
教会の関係者とかいっていたので、なら呼んできますね、といって親切心から教会の人を呼んでたり。
その結果、そのものたちが偽ものだ、と人々にばれ、今の異常は神子をかたるものがいるからでは、
という神官の言葉に人々もうなづき、問答無用で彼らは捉えられていたりする。
もっとも、そのあと、彼らはこともあろうに村で保管されていたという大切なものを盗み、
脱獄した、というもっぱらの噂になっていたりするものの。
真実は、ドアがこっそりと彼らをにがし、
そのときに今の街には必要がない存在だ、といって彼らにおしつけたのだが。
当事者達は、品物を売り払った直後、ディザイアン達…情報の漏えいを恐れたドアのリーク。
により、牧場に捕らえられていたりする。
ディザイアンとかいうものもしらなければ、そもそも教会がいうマーテルというのもしらない。
というより、自分を通じてでなければ、新たな理をもつものは絶対にうまれない。
ならば、人が勝手にかつてのようにねつ造した何かなのだ、というのはわかるが。
調べるためにも牧場とかいうのにいってみるか、とおもっていた矢先、
ショコラが捉われた、という町に駆け込んできたヒトの話しをきくはめに。
まあ、一度は自分も協力し助けたことになる人間が、わけのわからない。
しかも、ハーフエルフ達の手で害されるのはあまり好ましくない。
というより、自らのマナをそのようなことに使用してほしくはない。
ゆえに、ショコラを助けにエミルは一人、牧場へとむかってゆく。
そして、牧場手前でロイド達と初めて出会う、というような流れのストーリー。
そこにクラトスの姿をみつけ、クラトスにきこうとするものの、クラトスはなぜか話しをはぐらかし、
さらには初対面だ、とまでいいきってくる。
事実は、かつて、エミルはこの姿でミトス達とであったことがあり、初対面、ということはありえない。
そして、ミエルの傍にセンチュリオン、テネブラエの姿をみとめ、クラトスとしては驚愕せざるをえない。
ちなみにテネブラエは、エミルが洞窟で眠っている最中、力があるていど満ちたらしく、
自らミエルの元にとやってきている、あるいみ忠誠心の塊ともいえるべき行動をとっている。
そして、海の移動の最中、ルーメンも覚醒したらしく、ルーメンも自らやってきている状態。
白い小さな小鳥の姿でルーメンはエミルの肩にとのっており、
テネブラエは姿をけしつつ、いつもの姿にて常に傍にいる状態。
イグニスは、とりあえずテネブラエとルーメンとの話しあいにて、自らが断ち切られている魔物達との絆。
その回復にと出向いており、かならず二柱はラタトクス様のもとにのころう、という話しでまとまっている。
ミトスに報告すべきか、それとも彼を裏切っているという罪悪感もあり、報告をとまどうクラトス。
自分自身に、今の自分の役目は神子の監視と、デリス、カーラーンにつれてゆくことだ。
なので、エミルに関しては関係ない、とそう自分自身に言い聞かせているクラトス。
ちなみに、クラトス達は、エミルのことを、大樹カーラーンの守護たるディセンダーだとおもっている。
真実をしっていたのは、ミトスとマーテルのみ。
ミトスがだまっていてしったときの驚愕の顔をみてみたい、というその悪戯心をかたり、
面白そうだ、といってラタトスクがのったのが全ての発端。
リフィルから世界の仕組みをきき、さらに疑問をいだくラタトスク。
そもそも、クルシスって何?ディザイアンって?状態でしかないラタトスク。
しかも、かつて人が利用していた精霊石が悲鳴をあげているのもきにかかる。
人が愚かにもまた彼らを…微精霊の集合体たる彼らを利用していることをしり、
魔物に命じて彼らの解放を命じるラタトスク。人は精霊石のことをエクスフィアと呼んでいる。
その結果、牧場は魔物の襲撃をうけるが、収容されていた人々は、
正規の手続きで精霊石が取り除かれたので、それぞれ気絶だけですんでいる。
施設を破壊し、これからどうするのか、というロイドの問いかけに、どうしよう。
というエミルにたいし、ロイドが一緒にいこう、と提案する。
リフィルからしてみれば、エミルはあやしいというか身もとがわからないので不安なれど、
コレットも一緒にいこうよ、といったことから、しかたなく同行を許可することに。
クラトスからしてみれば、何ともいえない気持ちでしかないのだが。
いつ、彼の口からミトス達のことが語られるかもしれない、とおもうと気が気ではない。
クラトスに聞いても話しをはぐらかされ、ちょうどでむいた水の祭壇。
なら、ウンディーネにでもきいてみるか、という思いで、その前にかなりまた疑問を抱くことがおこったこともあり、
一人、彼らからはなれ、考えたいことがあるから、といって行動する。
が、ウンディーネはラタトスクが質問したとたん、契約に関することなので話しはできない。
といってただわびをいれてくるばかり。
そのまま、あやまりつつも姿をけしてゆく。
簡易的なる捕縛装置はそこにもあり、そのことにたいしミエルがといかけるが、
それも契約だから、といって話しができない、という。
これはおかしい、と本格的に思い始めるエミル。
とりあえず、アクアをおこしにいこう、といって出向いた先で、アクアはすでに目覚めており。
聞けば、海が荒れ始めたのをうけてメルネスがやってきてアクアをおこした、らしい。
アクアも今の世界の仕組みはよくわからない、といい。
センチュリオン達の会話から、大地全てを存続させるために、位相をずらした。
までは把握できたが、しかしいまだに種子が芽吹いていない、というのに疑問を覚えざるをえない。
というよりは、女神マーテルが目覚める云々、ということ自体が疑問におもうエミル。
エミルの知っているマーテルとはミトスの姉たるマーテルのみ。
そんな疑問の中で、ロイド達についていき、世界をあるべき姿にもどしてゆこう。
まあ、人をごまかしつつ行動するのは慣れてるし、という楽観的な視点のラタ様。
あまりにひどいようならば、かつてのラグナログのときと同様に、
心あるものたちだけを残し、全てを一度浄化してしまえばいい、という思いもあっての行動。
……こんな内容がざっと頭の中でリビート反復し、物語が紡がれていっています…
ちなみに、この話しでは、ラタ様、大樹の暴走のとき、直接に種子を目の当たりにしたことにより、
センチュリオンに命じ、マナを即座に整えさせ、あっというまに大樹を自分の支配下においてます。
つまり、世界における大樹暴走の被害はほんとうに微々たるものに。
もっとも、そこに芽吹いたのでは意味がないので、そのまま大樹ごと姿を消してしまってはいますが。
よりどころを失った数多の精神体はあっというまにマーテルが宿っていたエクスフィアへ。
彼女達の思いから、エクスフィアが変化し、まるで種子のように変化したのち、
再びデリス・カーラーンの中へ、それをユアンは種子が収束した、と勘違い。
ロイド達は何がおこったのか理解できず、ただ戸惑うばかり。
で、四千年ものあいだ、種子とともにいたせいで、その波動をあるていど模すことができたがゆえに、
はたからみればその波動は種子とほぼかわりがない状態に。
それをうけ、どうせ人はまた愚かなことをしでかしそうだし、という理由で、
どう結論をだすのか見届ける、というラタトスクの命のもと、
身守る精霊達の前にてマーテルの命がやどりし新たなる樹の誕生。
それは、大樹カーラーンを模しただけの、力なき樹。
にもかかわらず、それがあたかも大樹の生まれ変わりのようにいい、ロイド達に説明しているマーテル。
さすがにそれをみてオリジンもあきれざるをえない。
ロイド達はそんな事情をしるはずもなく、マーテルにいわれるままに、樹にあらたに名をつける。
ちなみに、この話しではミトスは生き残っています。
ロイドに説得され、生きることを選びます。
一番の理由として、エミルの存在があるから、ですが。
センチュリオン達が傍にいる以上、エミルはあのエミルであることは疑いようがなく。
ゆえに自分の行動に不安を覚えはじめている最中にロイド達が行動をおこした、というオチだったり。
こちらの話しも、今連載してる別話しの設定にあるいみ近い、けど。
もともと天界とか魔界とかを一緒につくっていた、という設定がちと異なってたり。
…何で他の話しをうちこみしてるときって、いろいろな分岐点ものの、また違う設定の、
同じ二次とか同じ設定の小説ですこしばかり軸のことなる話しをおもいつくのでしょうかね?
いわゆる今打ち込みしてる小説への逃避…か?謎……
ちなみに、
セネル・クーリッジ=パルマコスタ海上自衛官(個人にてマリントルーパーを経営&二人の妹あり)
真実は海の精霊メルネス。
大量の海がまじりけのないマナを生み出し、それを大樹が世界に利用できるように変換している。
また、海が生み出して、と認識されているが、惑星そのもののマナが海に与えられており、
ゆえに、純粋なるマナを扱えるのは、彼とラタトスク、そしてセンチュリオン達しかいない。
ウェイグ・リュングベル=かつての天界人、水の聖獣シャオルーンの眷属の一人。
力と記憶をもったまま人の世にて転生を繰り返している。得意とする属性は氷
ウィル・レイナード=パルマコスタ総督府。海上自衛隊の隊長。
役職名は海上保安官。セネルの契約上の上司。
娘がおり、かなりの親ばか
ゲーテ=負を司る精霊。ラタが眠っている間、メルネスと協力し、各界の負の浄化をおこなっている
ラタとはかつては親として慕っていたが、今では親友、という感じになっている。
リヒター&アステル=異常気象から精霊ラタトスクのことにまでたどりついている。
ラタ様が地上に出向こうとしたときに調べに来たのは彼ら一行。
しかしラタ様が人の気配を感じて封印を施したがゆえに中にははいれない。
センチュリオンのことにも気づき、どこがあやしいか調べ中。
エミル・レジェンド・ラ・キャスタニエ=世界における世界樹の分身といえるディセンダー。
世界に危機が訪れしとき、世界樹がつかわす断罪者。
が、実際は世界樹の精霊、この世界をつくった精霊ラタトスクそのもの。
ラタトスク=大樹カーラーンの精霊であり、この世界の核ともいえる存在。
その存在のありかたは他の精霊達とはことなり、世界がおわったのちも、
その記憶をうけつぎつつも、あらたな世界に回すことで存続している。
ちなみに、彼らがいる空間すべてはラタ様によって生み出されたもの。
つまり、すべてはラタ様が始めにつくった世界から始まっている宇宙空間といってよい。
長い時の中で、なぜかヒトの姿で人にまぎれ生活する趣味を覚えてしまっている。
ちなみに趣味は料理でかなりの腕前。精霊として接するときと、
エミルとして接するときの態度はまったく異なるがゆえに、同一人物?だと気づくものはまずいない。
エイト・センチュリオン=世界の始めから常にラタトスクにつきしたがう忠実なる僕たち。
エミルとして行動することにかなりの不安をおぼえている。
人に扮している主はどこか抜けているがゆえ。
が、ラタトスクとしてあるときとはことなり優しい言葉などもなげかけてくれるので何ともいえない。
常に世界のマナをつむぐべく、それぞれに行動しているが、
主によばれればすぐさまに移動が可能。
こんな感じの裏設定でおもいついたり。
…マイソロやらイノセンスやらのいろいろ設定が含まれてます。
基本は、大樹の精霊そのものが世界のうみの親、というところ。
…だれか、かいてくれないかな…人がかいたのを読んでみたい……
2013年9月25~30日(水~月)某日
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