まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
ようやくマナの守護塔です。
容量的にたぶん、しいなの独白(理由)もはいるはず。
とりあえず、いっきますv
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かつて、世界の中心にマナを生み出す大樹があった。
しかし、争いで樹は枯れ、かわりに勇者の命がマナになった。
それを嘆いた女神は天にきえた。
このとき、女神は天使をつかわした。
私が眠れば世界は滅ぶ、私を目覚めさせよ
天使は神子をうみ、神子は天へつづく塔をめざす。
これが…世界再生のはじまりである。
今のこの地上に…ヒトに伝わりし伝承。
本当、愚かでしかない。
あの子はどこまでヒトを…他者を巻き込めばきがすむのだろうか。
かつてはあれほどまっすぐに光にあふれていた、というのに。
光と闇の協奏曲 ~マナの守護塔~
「す…すばらしい!」
塔は小高い丘の上にたてられており、入口へとつづく階段のみが塔への入口をかねている。
リフィルは入口へつづく階段をのぼりきると、両手をひろげて叫ぶ。
ウンディーネの力をつかい、一行は島へと上陸し、島に唯一ある塔へとやってきている今現在。
「これが、救いの塔を望んだという、マナの守護塔か!」
「?どういうこと?」
エミルが首をかしげてといかけると。
「あのね。マーテル教が救いの塔に祈りをささげる聖殿として利用していた塔なの。
ずっと昔に魔物が出るからって閉鎖されたらしいけど」
そんなエミルにコレットが説明してくる。
「でも、封印にしちゃあ、石板がないよ?」
入口の封印を調べていたジーニアスが肩をすくめ、そんなジーニアスの様子をみて、
ロイドがならば、とばかりに力まかせに扉を押したりひいたりしはじめる。
その行動からあせりがありありとみてとれる。
「こいつは魔科学の鍵だね。おいそれとはあけられないよ」
しいなが扉にかけられている鍵穴をみてそんなことをいってくるが。
「以前、ルインの村長からもらったこの鍵をつかいましょう」
マナの守護塔の中は、がらん、とした空洞で、
螺旋階段が天井部分にこれでもか、というほどにつづいているのがみてとれる。
一階部分には壁にびっしりといくつもの書物が本棚に並べられており、
「うわ~。本がいっぱいあるね!」
おもわずそれをみてジーニアスが叫ぶ。
「…この中にボルなんとかって人がかいたっていう治療法の本がある…のかい?」
うわ~。
おもわずしいながひいてしまう。
それほどまでにしいなにとっては某大な量の本。
だが、エミルからしてみれば気になるのはそこではない。
この地に足をふみいれたときから感じているこの気配。
この気配は、まちがいようがなく……ルナ、か。
月の女神としてうみだせし精霊。
ルーメンが繋ぎをとった光の精霊アスカがたしかに捕われている、とはいっていたが。
それがよもやここだ、とはおもわなかった。
まあ場所的にはたしかに光のセンチュリオン・ルーメンの祭壇に近いことから、
封印する場所にうってつけであったのであろう。
何しろこの塔のほぼ真下の位置、地下の部分にルーメンの祭壇
…すなわち、大樹の根の解放点は存在している。
「おおお!私の研究意欲をそそる本がこんなにたくさん!」
リフィルはかなり興奮気味。
「お!神託の石板だ!」
ふと部屋の中央に石板をみつけ、ロイドがかけよる。
「やはり再生の書のとおりだ。ここが封印だったか。コレット。たのむぞ?」
「はい。先生」
コレットが手をおくが、一瞬、魔法陣らしきものがひかるものの、奥につづく扉は何の反応も示さない。
「…開かないね」
「いや。あの魔法陣のようなものをみろ」
みれば石板の向こうに何かの装置らしきものが。
「すばらしい!神託の石板によってこの装置が眠りからさめたのだ」
「じゃあ、あの装置をどうにかすればいいんですね?」
「そのようだな」
「ふむ…これがあやしいな。ロイド。その青い円の上にのってみろ」
「え?あ、ああ」
「ジーニアスはそっちの円の上へ」
「う、うん」
いわれるままにそれぞれが三つある円の上にとたつ。
それとどうじ。
ウィーン。
音とともに奥につづく扉が開かれる。
「すげ~!ひらいたぜ!先生!」
「へ?あれ?」
ロイドが円からのくと、扉はすぐにしまりゆく。
「どうやら三人が円のなかにいないと扉はひらかないようだな」
淡々としたクラトスの意見。
どうやらそれに関しては間違いがないらしい。
幾度かロイドがいったりきたりしたところ、それは確信がもてている。
「と、いうことは三人がここにのこらないといけない、というわけか。危険だがやむをえんな」
「確かに。かえりのことを考えれば扉がしまっていてはこまるな。
では、ロイド。コレット以外にここにのこる三人をえらべ」
「俺が?まあいいや」
リフィルにいわれ、ロイドが選ぼうと考え始めるのとほぼ同時。
「あ、僕がためしてもいいですか。二人はそれぞれの円のうえにいってね?」
横にいるウルフとウサギのような魔物。
その二体がエミルにいわれるまま、ロイド達が今までいた円の上にと移動する。
エミルもまた円の上にたつと、反応し、扉がひらく。
「「「おお~」」」
「魔物さんでも応用きくんだ」
コレットが感心したようにいい。
「僕がじゃあ、この子達とのこりますよ。この子達ならば扉の向こうの気配くらいわかりますし。
それまでここの書物でもよんでまってます」
「ぐ。う、うらやま…し、しかたないわね。ならエミル。お願いしてもいいかしら?
一人でも戦力は多いほうがいいし。…一番の戦力であろうあなたがかけるのはきついけどね」
ちなみに、今現在傍にいるのはテネブラエとグラキエス。
グラキエスの魔物の姿としての擬態は、フロストバニーとよばれしどうみても真っ白な野兎のような姿。
その大きさが犬より大きいのはともかくとして。
ほぼ数日おきに魔物がかわっていることに違和感をもつが、もはやもう慣れたものらしく、
すでに突っ込みをする気すら彼らからしてみればないらしい。
「…なあ。リフィルって…二重人格なのかい?」
いつもと違うリフィルの口調にそっとジーニアスに近づきといかけているしいな。
「…ごめん。ちょっとかわっているけど、根はいいひとだから。
姉さんって遺跡マニアなんだ……古代遺跡とか文明とか、そういうのもになると、特に…ね」
「ああ。ものすごくわかった。つまり、あのリフィルってやつはアステル達と同じ人種ってわけか」
ものすごくしいなとしては納得である。
「アステル?それってエミルとよくにてるっていう?」
「ああ。あたしがお世話になってるとある研究施設にいる子なんだけどね。
その子がまあ、かたっぱしから興味がある研究という研究をしきつめて。
周囲をまきこんで勝手に実験とかして失敗も数知れず…
興味あればとことんしきつめ、
今では国のなかの弱みを握られていないやつはいないんじゃないか?
とまで言われてるやつでねぇ……興味があればとことん調べまくる性格で、しかもそれが天然、ときた」
「…うわ。姉さんと絶対に合わせたら危険なタイプっぽい」
「それは同感だね。…あわないことをいのっとくよ」
それでなくても今ですらリリアーナとリヒターの二人だけでは完全なるストッパーになっていない。
一方で。
「コレット。つらく…ないのか?」
この封印をとけば次に何がおこるかわからない、というのに。
「ありがとうね。ロイド。心配してくれて。でも、私は大丈夫だから」
「・・・・・わかった」
「じゃあ、エミル。お願いね?」
「皆も気をつけてね。いってらっしゃい」
そんな彼らを見送りつつ、すっと目をとじ、この建物の中にいる魔物達へと命令を下す。
『汝らこれよりでむきしものたちに攻撃することなかれ』
王の命令をうけ、魔物達は一斉に統制をとりはじめる。
すくなくとも、この地にいるものは、光属性の魔物達が主。
本来の役目をはたすべく、それぞれがそれぞれの役目にともどってゆく。
そこにはいりこんだ異物は無視する、という形をとり。
ロイド達はまだしらない。
魔物達がそこにいても絶対に自分達を襲わない、というその事実を。
「テネブラエ、グラキエス」
彼らの姿が遠ざかり、階段をのぼってゆくのを確認したのち、僕二人の名をよぶエミル。
「「は」」
人前では…特にあのクラトスの前では直接にこうして名前すら口にだすことはない。
そして彼らもまた直接に口はきくことなく、
常に念派、もしくは精霊原語、原初たる言葉のみを使用している。
「しばらく観察してみたが。あのものたちに精霊達の楔を解放させるのをどうおもう?」
「まあ、問題はあまりないかと。何よりもウンディーネが自ら契約破棄の条件をだしていましたしね」
グラキエスがいい、
「もっと単純にいえば、彼らには、とくにあのロイドとかいうものは、
ミトスのようにラタトスク様を裏切るような配慮というか思慮ができるとはおもえません」
テネブラエがさらり、と何やらいってくる。
あるいみいいたい放題である。
「…ふむ」
かるくすっと腕をふり指をパチンと鳴らす。
それととともに。
ぽわっ。
周囲にまたたくまに色違いの六つの光りがうきあがり、それらはそれぞれの形をなしてゆく。
「さて、お前たちの意見をもきこう。世界のマナは安定をみせている。
海中でつくられているという施設も把握したが、しばらくあれは泳がせておいてもいいだろう。
いまだにあれの背後にいるであろうリビングアーマーの所在がつかめない以上はな」
いつのまにかエミルの真下には椅子が出現…正確にいえば具現化し、
魔物の姿に擬態していたテネブラエ達も本来よくとるセンチュリオンとしての姿にともどっている。
それでも扉が一応開いたままになっているのは、
その円の上に重しがあるように重力を操作しているからにすぎない。
「テセアラとかよばれし場所では
いきなりマナの量がへり、さらに安定したことにより混乱してるようですけどね」
それまでかたよっていたマナが全てバランスよくととのえられ、
過剰にあったはずのマナがもののみごとに安定をみせている今現在。
もっとも、トリトニスに命じて空間を直接繋げている形ではあるので、
空間の歪みという現象は収まっていないものの、それ以外の異常気象はぴたり、と収まりをみせている。
それはこちらの世界…シルヴァランド、と人々がよびし空間の地においてもいえること。
延々とどこまでもつづく螺旋階段。
塔を囲むようにして階段はつづいており、終わりがみえない。
「…魔物達…姿があるのにこっちにこないね?」
階段の向こう。
正確にいえば塔の中心の空間にふわふわといくつもの魔物の姿がみえるというのに、
魔物達はこっちに目もくれていない。
「封印解放の旅をしはじめてから、魔物が人を襲わなくなった、という話しはよくきくけど……」
ゆく先々でそんな噂をみみにした。
リフィルからしても戸惑いぎみ。
たしかに遺跡のなかでもほとんど魔物は襲ってこなかった。
というより魔物はエミルにはよってきてはいたが、それはあるいみなついているようでいて。
「ようやく扉がみえてきました~」
ふとみれば、上のほうに壁にとある一枚の扉がみてとれる。
「ようやくこの螺旋階段もおわり…かな?」
ロイドがため息とともにいってくる。
ぴくり。
ふと意識をあちら側にもむけていたがゆえに、つたわりし映像にぴくり、と反応する。
「どうやらロイド達が装置解除の間にいったらしい。また用事があるときは呼ぶ。
テネブラエ達はまた姿を擬態しろ」
その言葉をうけ、すばやく二人の姿はもとのウルフとウサギもどきの姿にと変化する。
他の六柱たるセンチュリオン達が消えるのとほぼ同時。
ヴッン。
目の前の円のなかにロイドの姿が映し出される。
「あれ?ロイド?」
にこやかに答えるエミルの雰囲気は先ほどとまではまったく異なり、
いつもロイド達がみているエミル、としての雰囲気でしかない。
「うわ!?エミル!?」
「すばらしい!ロイド、これはまちがいなく、ここの装置とエミルのいる場所の装置がリンクしている!
エミル、そっちで何かかわったことはないか!?こちらの姿もみえているか?!」
リフィルが目をきらきらさせて、立体映像としてうつっているエミルにとといかける。
「えっと。目の前の扉がひらきましたけど……姿はみえてますよ?ロイドとそしてリフィルさん達が」
事実、先ほどひらいたのは横の扉。
このたびひらいたのは目の前の扉。
ゆえにエミルは嘘はいっていない。
「では。エミル。そちらの開いた扉から奥にいってみてくれ。
封印を解放するためにあとでおちあおう。このような装置がある、ということは。
もしかしたらふた組にわかれなければ解除できない仕組みがあるとも考えられる。
いや、おそらくまちがいなくそのようなつくりになっているはずだ」
「え?先生。エミルは一人でしかのこってないのに、大丈夫なんですか?」
コレットの心配そうな声。
「平気だろう。エミルの傍には魔物もいる。それに…エミルは強い」
「たしかに」
クラトスの言葉にしみじみとうなづくロイド。
あの強さは半端でない、とつくづくおもう。
みためは温和な少年だ、というのに。
「…あのこ、そんなにつよいのかい?」
しいなからすれば、エミルの強さをまのあたりにしていないので何ともいえない。
何よりもあのアステルと同じ顔なのでどちらかといえば性格のほうの強さをおもってしまう。
「前、稽古おねがいしたとき、手もあしもでなかった……」
しかも自分が得意としていた二刀流にあわせ、あちらはだたの木の棒で、しかも同じ二刀流にして。
それでもあっさりと負けたのはロイドとしてもショックをうけた。
強くなりたい、といってしつこくいうロイドにエミルがとった手段は、
ならこの子にかてたらいいよ、というもので。
エミルがつれていた小さな鳥にすらぼろまけし…絶対につよくなってやる!と奮起したのはいい思い出。
しばらく先にすすむと、どうやら道はとぎれているらしく、
クラトスいわく、別の道に仕掛けがあるのでは、とのこと。
ならばエミルの行動をまつしかない。
リフィルがそういい、彼らが先ほど映像が映った場所にまでもどり、その場にてまつことしばし。
「うわ!?またエミルがうつった!?」
「あ。ロイド達だ。こっちは奥まですすんできたよ?」
「…はやかったわね」
あれからほんの一刻もたってない。
「ここにいる子達が協力してくれたからね」
率先して罠を解除してくれた。
正確にいえばいってもないのにセンチュリオン達が配下の僕たちに命じて解除させた。
「…たしかに、道ができているな」
ふとみれば、さきほどまでなかった光の道ができているのがみてとれる。
クラトスがおもわずつぶやくと、
「なら。先をいそぎましょう。エミルはそこでまっていて」
「あ。は~い」
そのままその場にこしをおろし、すっと目をとじ意識を集中。
そんなエミルの横では警戒をつよくしているテネブラエとグラキエス。
「エミル。この隣の台にのってみてちょうだい。入口と同じ仕掛けなら次の入口がひらくはずよ?」
いわれるままに青い円にのると、仕掛けが反応し、その先にとつづく転移装置が起動する。
どうやらこの転移装置は屋上へと続いているらしい。
そのまま転移装置を使い、屋上へ。
「うへ~…つかれたぁ」
「…最初にはしゃぎすぎるからだ」
螺旋階段にはしゃいで三段とばしとかしていたのだから仕方がない。
「!マナだ、マナがくるよ!ものすごいいきおいで!」
「ここは足場は狭いわ。全員は危険よ」
リフィルの指摘。
塔の最上階らしく、足をふみはずせばまちがいなく命はない。
「と、いうことはガーディアンが……」
ジーニアスとロイドが顔をみあわせた瞬間。
それまで晴れていた空が一瞬にして闇にと包まれる。
そして祭壇の上にとあらわれた光りがたちまちのうちに形となす。
それとともに空も明るさをとりもどす。
「来るぞ。光りの封印のガーディアン・アザトルだ」
クラトスが注意を促してくる。
見た目は翼のある馬のようなもの。
その額には一本の角があり、翼と胴体は黄色、それ以外の場所は青色。
足元には光る翼がはえており、それで空をかけることが可能たる魔物。
「くっ!?」
「クラトス!?」
ふとみれば、なぜかアザトルは集中攻撃としてクラトスばかりを狙い撃ち。
(…まあ、気持ちはわかりますよね。というかうらぎりしものがラタトスク様とともにいるのですから)
(そうよね)
どうやらテネブラエとグラキエス、二人とも同じ意見らしい。
(…きちんとアスカやルナには繋ぎをとったのだろうな?)
(ルーメンはしたといっていましたよ?私がルナには連絡をとりました)
月属性であるルナはどちらかといえば属性よりからしてみれば、テネブラエよりとなる。
正確にいうならば、テネブラエとルーメンの両属性をあわせもっている、というべきか。
(…はぁ。アザトル)
びくり。
話しかけられそのままその場に硬直の姿勢をみせるアザトル。
(今はともかく、ミトスのかけし封印をとくのが先だ。あと、ルナを呼んでおけ。
このものたちにルナの存在をしらしめる必要性がある)
(すでにルナには私から連絡がいっています。
あなたはラタトスク様のいわれるとおりにしてくださればいいんですよ)
すべての王たるラタトスクとセンチュリオン・テネブラエからいわれれば、
アザトルとしても何もいいかえせない。
ロイドがクラトスのピンチとばかりに必至で攻撃を繰り出すが。
それを好機というかちょうどいいめくらまし、とでもとらえたのであろう。
その一撃うけて倒れたかのようにみせかけて、アザトルの姿はゆっくりときえてゆく。
祭壇から光りがもれる。
「解放、されるね」
ジーニアスがほっとした表情をうかべる。
――再生の神子よ。よくぞここまでたどりついた、さあ祭壇に祈りをささげよ。
いつもの聞き覚えのあるレミエルの声がふってくるとほぼ同時。
祭壇の上にあらたに光りがあつまり、それはやがて一つの形をなす。
ロイド達の目の前に三日月のようなものにこしかけた
・・・否、どうみても三日月としかいいあらわせない、
それにこしかけたはかなげな表情をうかべた女性が出現する。
「…アスカはどこ?」
それはとてもかぼそい声。
「うわ!?しゃべった!?」
「誰だよ…つうか、解放されたんじゃなかったのか?」
ジーニアスとロイドが口ぐちにいう。
「私はルナ。アスカがいなければ何もできない…
契約も誓いも何も…私の力を取り戻すためにも……お願い。アスカをさがして……」
悲しそうな瞳をうかべ訴えると、そのまま光の粒となりその姿はかききえる。
「何、今の?」
「さあ?」
「ルナ、だと?!まさか、今のは月の精霊、ルナなのか!?」
一人リフィルが驚愕の声をあげているが。
「大地を護り育む大いなる女神マーテルよ。御身の力をここに!」
とりあえず気をとりなおし、コレットが祭壇にむかって祈りをささげる。
毎回思うがこの祈りはエミルからしてみれば何とも馬鹿らしく感じてしまう。
そもそも女神マーテル、というものは存在していない。
いるのはマーテル、という普通の人。
彼女に祈りをささげたからといって何がどうなる、というわけでもなく。
そもそも彼女はたしかに大樹の杖を貸し与えていたがゆえに奇跡は起こせたかもしれないが、
それはあくまでも貸し与えられていた力であり、彼女の力ではありえないというのに。
「長き道のりだった。よくぞここまで旅をつづけたな。神子コレットよ!」
やがていつものように魔科学の転移にて光りとともにレミエルがあらわれる。
しかもわざわざそのバックに光りまでほどこして。
無駄なマナをつかっていることにエミルからしてみれば面白くない。
「はい。レミエル様……」
声には父親、と始めのころは信じ切っていたその感情が今はもう失われているのがみてとれる。
ようやく目の前のソレが父親ではない、とわかっているらしい。
そもそも少し考えればわかるであろうに、いくら擦りこみをうけていようとも。
そしてまた、自分の子なのに自分の子ではない、といいきる彼女の産みの親も愚かとしかいいようがない。
「我らからそなたに祝福をあたえよう」
「…はい」
それとともに、再びコレットの体が強制的に無機生命体にと変化させられるべく、
ハイエクスフィアに無理やり力が加えられ、生体組織が変化されてゆく。
本来ならば副作用などもあり
一気にこれほどかえてゆく、などということはかつてもあまりしなかったというのに。
理由は簡単。
そのようにしたものたち全てが使い存在にならなく、中にはそのまま体全体が無機物になりはてたがゆえ。
ものいわぬ結晶体となってしまうがゆえ。
最も、その体すら砕いて当時の人々は戦争にと用いていたりしたが。
「浮かない顔だな。また天使に近づいた、というのに」
うかないコレットをみてレミエルが珍しく口をはさんでくる。
「いえ。とてもうれしいです」
「…ふむ?しかし、神子よ。ようやくそなたの旅も終りを迎えようとしている。
喜ぶがいい。今こそ救いの塔への道が開かれる!
救いの塔をめざせ!そこで再生の祈りをささげるのだ!
その時、神子は天への階に足をのせるであろう」
レミエルの言葉に驚きつつ、
「…救いの塔へ!?」
思わず叫ぶロイドに、
「いよいよ世界再生なんだね」
そんなことをいっているジーニアス。
「…本当に再生されちまうのか…?」
不安そうなしいなの声。
その表情はとても暗い。
「…レミエル様のお言葉のままに」
「最後の封印でまっている。我が娘…コレットよ。そこでそなたは我と同じ天使となるのだ」
それだけいいつつ、現れたときと同様にレミエルはかききえる。
本当に無駄なマナを消費しまくる転移である。
そもそも転移くらいならばマナを利用しなくてもできるであろうに。
「・・・・・・・・・・」
レミエルがきえて、羽をしまい祭壇の前にたたずむコレットはしばし無言。
「ようやく終わりがみえたな。救いの塔へむかおう」
淡々としたクラトスの声。
「……ほんとうにいいの?コレット?」
再生の旅の最中に、安定したマナ。
あれほど薄かったマナが今では大気に満ちているのを感じている。
このまま再生しなくても大丈夫なのでは、とおもうほどに。
リフィルからしてみればその問いかけも至極当然なもの。
「……はい。大丈夫です」
「……くそ」
ロイドが何もできないむなしさにおもわず吐き捨てる。
何もできない、というよりはしないというか知ろうとしていない、というのがエミルとしての本音。
コレットの決意がかわらないことをみてリフィルはため息をついたのち、
レミエルが消えるとリフィルが急にそわそわしはじめる。
「早く階下へいこう。入口の近くにたくさん本があっただろう?
いかにも私の研究意欲をそそる、知識の宝庫が!いくぞ!」
そのまま、とめるまもなくその場をあとにし、一気に階下へとかけおりてゆくリフィルの姿。
このままでは、口止めされていることすらいいだしかねない。
それゆえにリフィルは今は違うことを考えることにしたらしい。
一階におりたとき、
すでに壁一面にしつらえられている本棚から次々書物を抜き取っては読みとばしていたりする。
「先生……」
「おお!なるほどな。ふむ……」
「先生ったら!いつまで本なんかよんでるんだよ」
ロイドにいわれ、リフィルはむっとなり顔をあげる。
「ろくに本をよんだこともないお前にいわれる筋合いはない!
せっかくボルトマンの術書をみつけたというのに、文句をいうな!」
「本当!?姉さん!」
「ボルトマンってたしか、最初に治癒術を始めた、という人ですよね?それで何てかいてあるんですか?」
コレットも興味深そうにリフィルにと問いかける。
きのせいか声をだすのが苦しいような気がしなくもないが、
きのせい、そう自分自身に言い聞かせているコレット。
リフィルは呼んでいた本をとじると、傍らにおいてあった別の一冊をコレットに示す。
それは古い革表紙の分厚い本。
「ユニコーンの角が必要みたいだな。これはもうあるとして。他にも……」
リフィルがいいかけるが。
「とにかく。ここを出たほうがよくないか?」
ふとみればコレットの顔色がわるくなってきているのがわかる。
「コレット?大丈夫か?」
「……」
「先生」
「そうね。ここはちょっと埃っぽいし。外のほうが空気がいいわね」
とりあえずそのままリフィルはいつのまにかちゃっかりとその本を手にしたまま、外へとでてゆく。
塔の外にでた直後、ふらり、とよろけるコレット。
「コレット!?」
顔色がわるかったこともあり、常に傍にいたロイドがあわててそんなこれっとを抱きとめる。
「先生!コレットの天使疾患が……コレット。大丈夫か!?」
「・・・・・・・・・・・・・?」
コレットは唇を動かし、首をかしげる。
「・・・・・どうしたんだ?」
いつもなら、へいき、大丈夫、というはずのコレットからの返事はない。
ただ、何か唖然としている、というのだけはロイドにもわかる。
コレットの震える白い指が自らの唇に触れる。
そこからは苦しげな吐息のみがもれるのみ。
「今日はともかくここで休みましょう。野営の準備を…コレット?」
コレットの様子がおかしい。
それゆえのリフィルの問いかけ。
「コレット、どうしたんだ!?」
返事がないコレットにおもわずあせった声をだすロイドにたいし、
「……声を失ったのではないか?」
淡々とクラトスが扉の前にたったままそんなことをいってくる。
その言葉に全員が驚きの表情を浮かべるが。
ここまで強制的にマナを変えてどうしよう、というのか。
このものたちは。
さくっと直すことはたやすい、
が、
それでは彼らが何をしようとしているのかが見極められないのもまた事実。
いらいらしてしまう。
エミルのいらだちにあわせるように、風がいきなり強くなる。
「そ、そんな!」
ジーニアスが叫び。
「風がでてきたわ。ともかく早く休める場所をさがしましょう」
リフィルが乱れる髪をおさえながらいってくる。
(ラタトスク様…お気持ちはわかりますが……)
(ああ。つい、な)
グラキエスにいわれ、感情を制御する。
それとともに強くなっていた風がゆっくりと落ち着きを取り戻してゆく。
ラタトスクの精神力はこの世界そのものに繋がっている、といっても過言でない。
ゆえにちょっとしたことでも、無意識のうちに影響をあたえてしまうことは多々とある。
「そ、そんな!コレット、すぐにやすもう。そうすりゃ、きっとよくなるさ!」
ロイドは自分でも気休め、とわかっていながらも必至でそういう。
そいうわずにはいられない。
ジーニアスやリフィル、しいなもどうしていいのかわからないらしく、ただただ立ちつくすのみ。
「……みんな。聞いてくれないかな」
野営の準備をし、コレットをやすませても、コレットの声がもどるわけでなく。
ただ異様に重たい雰囲気のみがそのばにたちこめている。
エミルはいつものごとく、薪をあつめたのちに、見回りにいってくる、といってこの場にはいない。
そんな中、しいながゆっくりと重たい口を開く。
全員、夕食をたべるにも食べたきにならず、簡単なスープのみですませたのはついさきほどのこと。
思い思いに焚火を囲んでいたロイド達はしいなのほうに顔をむける。
「何だ?」
「…どうしてあたしが神子の命を狙っていたのか、話しておきたいんだよ」
「聞きましょう。この世界には存在しない、あなたの国のことを」
即座にリフィルが反応する。
「!しってたのか!?」
「何のことだよ?」
ロイドは驚いてリフィルとしいなの顔をみくらべる。
「いいえ。知っていた、というより。でもあなたがいったのよ。しいな。シルヴァランドは救われるって。
それならあなたはシルヴァランドの人間ではないってことでしょう?」
淡々というリフィルの台詞に目をばちくりさせ、そしてふっと笑みをうかべ、
「ああ…あんたは本当にシルヴァランドにはもったいない頭脳をもってるんだね」
エミルがいればそれこそが差別の発端だ、と指摘したであろうが、しいなはそれにきづかない。
極端な身分差別のなかで育っているがゆえにその発言そのものが差別の一つだと気づくことができない。
「そのとおりさ。あたしの国はここにはない。このシルヴァランドには」
「どういうことなの?」
ジーニアスが意味がわからない、とばかりに口をはさむ。
「あたしの国は、テセアラ…そう、呼ばれている」
「テセアラ!?テセアラって月のこと?」
月はテセアラとよばれている。
それゆえの疑問。
「まさか。あたしの国は確かに地上にある。
ついでにあたしたちの国での月の名前はシルヴァランドと呼ばれている。黄泉の国ともね」
「?」
ロイドがその台詞に首をかしげる。
「え?月がテラアセで、でも別のところではシルヴァランドで?わけわかんねぇ!」
「あ、あたしにだって詳しいことはわからないんだ。
でも、このシルヴァランドには光と影のように寄り添いあうもう一つの世界がある。
それがテセアラ。つまり、あたしの世界さ」
「寄り添いあう…二つの世界?」
「…二つの世界は常に隣り合って存在している。ただ、『みえない』だけなんだ。
学者達にいわせると、空間がずれているんだと。
とにかく、二つの世界はみることも触れることもできないけれど
確かにすぐ隣に存在して干渉しあってるってわけさ」
「干渉しあう…って、どういうことだ?」
「…マナを搾取しあっている」
「片方の世界が衰退するとき、その世界に存在するマナは全てもう片方の世界へ流れ込む。
その結果、常に片方の世界は繁栄し、片方の世界は衰退する。まるで砂時計みたいにね」
「まってよ。それじゃあ、今のシルヴァランドは……」
ジーニアスが口をはさむ。
「そう、シルヴァランドのマナはテラアラに注がれている。だからシルヴァランドは衰退する。
マナがなければ作物は育たないし魔法もつかえなくなっていく。
女神マーテルとともに守護する精霊もマナがないからシルヴァランドではくらせない。
結果、世界はますます滅亡への坂道を転がりおちる」
「…じゃあ、神子による世界再生は、マナの流れを逆転させる作業なの?」
リフィルは黙って膝をかかえてきいているコレットにちらり、と視線を走らせながらといかける。
「そういうことだね。神子が封印を解放するとマナの流れが逆転して封印を司る精霊が目をさます。
…あたしは、この世界再生を阻止するためにおくられてきた。
超えられないはずの空間の亀裂をつきぬけて、テセアラを護るために」
「な!それはシルヴァランドを見殺しにするってことか!?」
おもわず立ち上がりしいなをにらむロイドであるが。
「そういうけど、あんたたちだって再生を行うことによって
確かに存在しているテセアラを滅亡させようとしているんだ。やってることは同じだよ!」
しいなもそんなロイドにまけずといいかえす。
「…信じられないわ」
リフィルがため息をつきつつおもわずつぶやく。
だが、納得がいくのも事実なのである。
精霊を解放しただけでマナが安定するものか、それは常に疑問におもっていたこと。
ならば精霊が封印されている間、マナはどこにいっているのか、という疑問。
「あたしが証人だ。あたしはこの世界では失われた召喚の技術をもっている」
しいながウンディーネと契約したのはこの場にいる皆がしっている。
そもそもここ、マナの守護塔にこれたのもその力があってこそなのだから。
「・・・・・・・」
「……そんな目でみないでくれ。コレット。あんたがそんなつもりじゃないことはわかってるよ」
短い付き合いだがそこぬけにお人よしなのはよくわかった。
嫌というほどに。
「あたしだってどうしていいのかわかんないんだ。
テセアラを護るためにきたけどこの世界は苦しくてみんな苦しんでてさ。
あげくはディザイアンなんてよくわかんないやつらがいて皆を家畜同然に苦しめてる!
でも…でも、あたじか世界再生を許してしまったらテセアラがここと同じようになってしまう…」
がっくりと肩をおとし、つぶやくようにいいつつも、
「でも、今は僕たちに協力してくれてるよね?」
あの牧場からこのかたずっと。
ジーニアスの言葉に、
「だからって、テセアラを身捨てることなんでできないよ!あたしにはわからないんだ!
なあ、他に道はないのか?シルヴァランドもテセアラも。コレットも幸せになれる道はさ!」
「俺だってしりたいよ!」
感情きわまったしいなの台詞にロイドもおもわず叫び返す。
それはロイドとて知りたいこと。
「そんな都合のいいものは現実ではないのではなくて?
だからこそ古代大戦からずっと神子の制度はつづいている」
女神マーテルを目覚めさせる、という再生の旅。
だが、もしもそれがマナの流れを逆転させるためだけの作業だとしたら。
なぜ?
そんな疑問がわくのもまた事実。
「……我々にできる最善のことは、今、危機に瀕しているシルヴァランドを救うことだ」
それまでだまっていたクラトスが口をはさむ。
「たとえばさ。世界を再生しないでディザイアンだけを倒したらどうかな?」
ロイドのそんなしごく単純な言葉に、
「たしかに。牧場は破壊してきた。しかしディザイアン全員を滅ぼせるわけではない。マナもやがて涸渇する」
淡々とこれまたこたえているクラトス。
そもそもクラトスはディザイアンがマナの涸渇の原因ではない、としっている。
しっているからこその言葉。
「…そのマナってやつ、そんなに大事なものなのか?」
「魔法使いや学者以外はあまり気にしたこともないかもね。
命にとってマナは水よりも大切なものなんだよ。
マナがなければ大地も何もかも全てが死ぬ。全てを構成している源、
世界を構成している源そのものがマナなんだよ。僕はそう学んだ」
「おとぎ話のようにマナを生み出す大樹はこの世のどこにもない…」
ジーニアスにつづきリフィルがいうが。
「エミルのあれは?」
ふときづいたようにエミルのもっていた枝を思い出しいっているジーニアス。
「あんな小枝くらいでは世界すべてを補えるほどの量を生み出すことは無理でしょう。
それにあの子もいっていたじゃない。あれはあの子にしかあつかえない、と。
…私たちは限られたマナを切り崩していきているのよ。
再生の旅をしてから不思議と空気中のマナが安定してるのは感じているけど」
それこそかなり薄かったはずのマナがきっちりと肌でわかるほどに安定している。
エミルのもっていたあの枝からはまさしくマナの奔流を感じた。
おそらく、エミルのいっていたとおり、世界樹の枝、で間違いはないのであろう。
しかしだからといってどうにもならない、ゆえにすこしばかり目をとじ淡々と、
「…かつての魔科学がどうして失われたとおもう?」
誰にともなく問いかけるリフィルの姿。
「世界からマナがきえたから」
ジーニアスの即答。
「そう。魔科学はマナを大量に消費するの。大樹カーラーンが枯れたのもそのせいだ、といわれているわ。
このままではシルヴァラントもいずれ魔科学と同様、マナを失って消滅するわ。
もしもあなたの国…テセアラだったかしら?魔科学をつかっているのなら、あなたの国もいずれは…ね」
「それは……」
無意味にたしかに使用しまくっている。
最近では魔科学にかわる力としてエクスフィアが主流になってきているが。
だからこそしいなもおもわず言葉につまる。
「コレット?レ…ミ…エ…?ああ。文字をかいてくれてるんだな?
レミエル様に・・・お願い、してみる。二つの世界を救う方法がないか……」
ふとコレットがたちあがり、ロイドの手をとり何やら指でもじらしきものをかいてくる。
その文字をよみとりつつ、ロイドがコレットの代弁をする。
「…もしも、うまくいかなかったら?あたしはやっぱりあんたを殺すかもしれない」
「しいな!そんな!」
「その時は…私も…戦うかも…しれない私も、シルヴァランドが…好きだから……」
「…わかったよ。あんたはどうあっても天使になるんだね」
すでに夜もふけてくる。
見回りにいっていたエミルも戻ってきている今現在。
「…だんだんわからなくなってきた」
「何がだ?」
「この世界再生が正しいのかどうかだよ」
「神子が声を失ったことがそんなにも衝撃的だったか?」
「お前は!…お前は何もかんじないのか!?」
「…神子は天使になって世界を再生する。今の状態は試練だ、とレミエルもいっていた」
「じゃぁ、同じ天使って存在なのにコレットとレミエルはどうしてこんな風にちがうんだ!」
「それは神子がまだ不完全な天使だからだろう」
「完全な天使になればコレットの状態は元にもどるのか?」
「さあな」
「おまえ!」
「私にあたってもどうにもなるまい。では神子に再生の旅をやめさせるか?
シルヴァランド全ての命を犠牲にして」
「…わかってる。わかってるよ。そんなことはできないんだ。でも…助けてやりたいんだよ」
そんなこの父子…クラトスとロイドの会話を横でききつつも、本当に茶番だ、とおもう。
ばかばかしい。
「本当にヒトは愚かだよね。偽りの真実に踊らされたままだなんてさ」
「エミル?」
何やらいいあっているロイドとクラトスの会話をきき、おもわずぽそり、とつぶやく。
「あんた、もしかして何かしってるのかい?というかリフィル達がいっていた枝って?」
「何でもないよ。そもそもさ。どうして皆気づかないのか。ぼくからすればそれが不思議でたまらないけどね」
「?何がなんだい?」
「気づこうとしないものにおしえる気はない」
それだけいいつつ、そのまま無言になりはてる。
じっと目をとじたエミルはおそらくこれ以上、話すつもりはないのであろう。
事実、いくらといかけてもエミルは無言のまま。
そんなエミルをみてしいなは深いため息をつく。
今まで一緒にいたがどうやらエミルの人嫌い、というのはかなり根が深いみたいだね。
そんなことをおもいつつ。
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あとがきもどき:
薫:救いの塔のシーンさん、かなりボツというか選択しがいろいろとあり。
OAV,ゲーム等。それぞれかいてはいますが、やはりおちついたのは原作(ゲーム)通りで。
OAVのシーンもすてがたし。
…このあとがきにせっかくかいたし、ちらっとのせとくかな?ボツ、として……
2013年6月19日(水)某日
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