蒼き水晶の歌姫  第20話



「うわぁ。すごい!ここ!」
さすがに女性三人の旅だけのことはあり。
安い、という理由だけの安直なホテルに泊まるわけにはいかない。
「ここ、昔から続く由緒あるホテルだからね。」
町より少しはなれた小高い丘の上。
そこに位置する白いお城。
かつてはこの地の領主が納めていたその城は、今ではホテルにと変化している。
維持費が馬鹿にならない、というともあり城をホテルとして改装&改築した結果。
昔の趣を残しているままのこのホテルは。
かなり世界的にも有名になっていたりする。
窓から見える光景は見下ろす町並みと。
そして青く澄んだ海。
今は夜ではあるが満月の光に照らされて海面がきらきらと輝き、
幻想的な風景をかもし出している。
「でもここって確か高いんじゃ…」
そんなことをいってくるのは。
黒い髪を短くまとめた容姿の少女。
彼女―由香子のクラスメートであり、そして親友でもある、姫野洋子。
そんな洋子の言葉に。
「ああ、大丈夫よ。ちょっとしたツテがあるから、そんなに高くないし。」
というか、ここのオーナー。
ただでいい。とまでいってくれたんだけど。
そこまではねぇ。
などと心でつぶやきながら。
かつてこの地はとある精霊により災害を免れた。
という伝説が残っている。
そしてその精霊とかかわったのがほかならぬ、この家柄。
いまだにその血筋は続いており、その直系の子孫がこの城を運営、経営しているのであるが。
「あ、だから普通料金とそんなに変わらなかったんだ。」
この地はリゾート地でも有名なこともあり。
ここにとまる客はほとんどお金持ちかもしくはそれなりにここに泊まるために、溜め込んだものたちのみ。
よもやただの学生が泊まれるような普通の金額の場所ではない。
何しろ各部屋にと設置されている風呂も大きく、大理石が利用され。
ところどころにある細工もまたすばらしく。
そして、今彼女たちが泊まっているのは離れに当たることから。
その先にはちょっとした回廊などもあったりする。
そこには代々のこの城の主たちの肖像画が飾られているのだが。
コンコンコン。
そんな会話をしていると扉をノックする音が。
「はーい。」
たったのひとつの部屋。
といってもその部屋には軽くみつもっても五つの部屋と、そしてパスルームなどが設置されており。
ちょっとしたマンションの部屋よりもかなり豪華。
「失礼いたします。お食事をお持ちしました。」
扉の向こうから声がする。
「どうぞ。」
ガチャリ。
扉をあけるとそこには数台のワゴンを持っている従業員の姿と。
ちなみに雰囲気を重視してかメイド服に近いものをここでは制服としている。
まあ昔のような完全にメイドさん。というような服装ではなく、りりしい感じのする服装ではあるが。
そのまま部屋にと招き入れる。
部屋の中央にはそれなりのリビングがあり。
その部屋にあるちょっとした黒曜石のテーブルにと真っ白いお皿が並べられてゆく。
ちなみにそのテーブルにも見事な鳳凰の細工などが施されてはいるが。
「うわぁ。すっごぉぉぃ!」
ここはすべて各自の部屋にと食事が運ばれてきて。
追加注文なども各部屋の電話でできるという仕組み。
カチャカチャと並べられてゆく食事の数々。
しいていえばここの名物でもある宮廷料理の数々が。
「それでは、しばらくいたしましたらまた次をお持ちいたしますので。」
ここの食事はコースとなっており。
今並べられているのはほんの前菜などに過ぎない。
メインの料理はこれから運ばれてくるのだが。
「いっただきまぁす!」
目を輝かせ席につきとりあえず夕食をとることにしているこの三人。

もぐもぐ。
「そういえば由香子は、あっちに合流しなくてもいいの?」
問いかけてくるのは淡い茶色い髪を肩の辺りまで伸ばしている、もう一人の親友、木野悦子。
そんな悦子の言葉に。
「大丈夫よ。何かあったら電話するように伝えてあるから。」
そういいつつ仕事専用の携帯電話を取り出す由香子。
ちなみに普通で使うのと仕事用では由香子はその携帯を分けている。
その言葉に。
「そっか。」
「あ、でももう少ししたらどうやらミーティングがあるらしいから。私ちょっと抜けるから。」
そうにこやかにいいつつスープを口に含む由香子に。
「あ、そっか。由香ってついつい忘れがちになるけど、超能力者だもんね。」
由香子があまり世間では信じられていない超能力の持ち主。
というのはさすがに目の前で由香子が空に浮いていたりしたのを目撃しているためか。
今ではあまりはじめてのときとは違い動じないこの二人。
まあ移動すらもできる。
と知ったときには驚いたのは事実ではあるが。
― そう。
この由香子。
俗に世間一般で言われている、瞬間移動というかテレポートが可能なのである。
それを知ったときにはさすがに驚いたが。
『ま、蓬莱町の住人だし。』
それで納得しているこの二人。
それでいいのか悪いのか。
何はともあれ、そんな会話をしつつ穏やかに、旅行、第一夜は明けてゆく。



「百合香ちゃん!せめてとまってる宿だけでも!」
ミーティングの時間になりその十分前にやってきた由香子、否。
今は百合香にと言っているスタッフの一人。
「それは困りますわ。」
にこやかにその言葉を交わしている百合香ではあるが。
「まあ百合香さんにいっても決めたことは絶対にいいませんわよ。それより明日からの撮影予定を。」
伊達に専属の付き人をしてはいない。
風呂上りであるがゆえにそのふわふわの青い髪をひとつに後ろでまとめているのだが。
百合香の専属マネージャー、山崎優。
そんな彼女の言葉に。
「確かに。これからの予定の話し合いの方が先決だな。」
海外の滞在時間は限られている。
まあ理由が撮影という目的で入国しているがゆえに。
延長。
ということも可能ではあるにしろ。
だがそれでは。学校があるから。
といって肝心な百合香が帰ってしまう恐れがある。
限られた中の時間での撮影。
それゆえに気を引き締めて、白熱したミーティングが行われてゆく。


すでにもう夜は深け込み。
そこにあるのはただ静寂。
ふわり。
静かに海辺に浮かぶ影がそんな中ひとつ。
ふわり、ふわりと白い影が舞ってゆく。
その黒く長い漆黒の髪が風にとふわりとなびく。
−が。
それは浜辺にいる誰の目にも触れることはなく。
確かにそこに舞っている一人の少女がいるのに。
誰の目にも映ることはないのであった。

「うわぁぁぁぁ!」
おもわずそこにいた全員。
スタッフを含めではあるが。
撮影を一目見ようと押しかけたファンの間から思わず感嘆のため息が漏れる。
そこには。
撮影の衣装ではあるものの、古の巫女装束をまとった百合香の姿が。
薄い布にその黒い髪が生え。
まるでこの地に伝わる精霊を彷彿させるがごとくに。
薄い紫のような白い布の服をまとい。
それを厳かに着こなし。そしてまた。
その手に小道具ともいえる鈴を持っているのだが。
その姿が異様にあっておりそこにいるのは人ではなく、まるで天女。そう表現してもおかしくはない。
次の日。
撮影が行われるという場所に。
やはり一ファンとして側までいき。
そして由香子と別れ別行動をしている洋子たち。
いくら由香子=百合香だとは知ってはいても。
目の当たりにすると何となくどうしてもついつい忘れがちになってしまうのは。
まあ仕方がないといったところか。
「うわぁ、百合香ちゃん、綺麗…」
誰ともなくそんな感嘆のため息の声が当たりに漏れ出しているが。
「はい。ではシーン553。百合香ちゃんの正体が発覚するとこらからね。」
撮影というものは。
監督の意向にもよるが。
最初から撮り始めてラストで終わる。
というわけではない。
このようにラストからはじめる場合も多々とあるのだ。
というのも。
この場が有名な観光名所であるがゆえに。
今日一日しか使用許可が下りなかった。
という理由にも起因しているのだが。
昨日、由香子たちが三人でやってきたこの遺跡。
今日はこの地での撮影があるというので。
星空百合香ファンがほとんどおそらくは世界中から押しかけているのでは?
というほどに詰め掛けていたりする。
それゆえに軍隊や警備隊なども多数出動する騒ぎとなっていたりするのだが。
何しろ遺跡の先では戦車などまで出動し人員を整備していたりする。
この映画は。
かつてあったとされる伝説の国。
それを表現するという内容のもの。
そして。
近年見つかったとある石版に、巫女らしき影が掘り込まれ。
この地、アテナの伝説にもあるとおり、その影がこの地に伝わる聖なる絵と一致した。
というのは今現在、世界中に混乱を巻き起こしていたりするひとつの事実。
かつて、とある作家が。
古に栄えた文明の小説を発表し。
そしてその中にも明記されていた精霊の存在。
それを表現しようと今回の映画は思いつかれたのである。
題名は。

『トライデント・ムーン』

かつて月をあがめる王国がこの地にはあった。
が、しかし。
人々はやがて自らの力におぼれていき、大地を汚し始め。
そして運命の日。
その数日前に裁断を下す一人の精霊の巫女がその地に使わされ。
そして。
心あるものだけを残してその地は海にと沈んでゆく。
聖書にある、ノアの箱舟。
そのような内容の出来事が。
実際にあったのかどうかなど定かではない。
その話と近年見つかった石版などを参考に今回の話は作り出されたのである。
当然。
原作者の了解を得て。

そして。
今から行われるシーンは。
滅びを迎えることを選んだ人々に最後の舞を見せる。というシーン。
かなり映画の中ではクライマックス部分ではある。
そのために巫女の正装にと身を包んだ百合香の姿は。
まるで本当に人ではないような雰囲気をかもし出していたりする。
本来ならば舞のシーンはスタントマンか誰かにやってもらうか。
もしくはCG処理をするかでもめたものの。
百合香ができるといったのでそのまま本人を使っての撮影となっているのである。

確かに。
巫女の役を故郷でしたことがあるから古の踊りなどもわかる。
そういわれれば何も知らないというかみようみまねのそれよりは。
断然にすばらしいできばえとなるのは明白。
しずしずと遺跡の頂上にある、おそらくはかつての神殿の後であろう。
そう呼ばれている場所にと移動する。
「アクション!」
その声を合図にやがて撮影が開始される。


景色は今は実際には昼間ではあるが。
それはCGなどを利用して回りの景色を後に夜にと変換する。
これは夜の出来事の話なのだから。





「天かけるわが愛し子たちよ。汝たちは今選んだ。最後の我が自愛をこの身にて。」
そう天を仰ぎつつ両手をくみ。
そっと手を伸ばすとその薄いレース状の服の下から出てくる、鈴がひとつ。
銀色に輝くその鈴を。
シャラン。
静かに鳴らす。

そこで百合香の側にあったカメラ一台がざっと引く。
いや、引いたというよりは視界を変えたというべきか。
映画の撮影は、否ドラマなどでもいえることではあるが。
たいていは数台のカメラにて撮影される。
だが、この地に持って入れるカメラの数は。
遺跡の広さなどからしてたったの二台。
それゆえに遺跡を傷つけないように移動していかなければならない、カメラマンはかなりの精神と集中力を必要とする。
そのまま今度は見上げる位置にと移動し再びカメラを構えなおす。


「最後にこの地の恵みをあなたたちに、永遠(とわ)の夢を見ながら眠りにつけるように…」
厳かでいてそれでいて威厳にあふれた声が響く。

本来ならばこれは後の編集でそうする予定だったのだが、
百合香がうまく演じているがゆえに雰囲気がしっかりと出ているというので。
監督から無言で進行するように。との指示が飛ぶ。

シャラン。
ゆっくりとその身にまとっていた薄い紫のレース状のマントを風にとたなびかせ。

なぜかここで風を扇風機で送るはずであったのだが。
そのまま本当に風が吹きぬけ、予定していたとおりに百合香のマントをたなびかせる。


ゆっくりと。
手にした鈴を掲げて歩み始め。
その姿はやがて、自然といったいになるかのようなゆったりとした動きにと変化してゆく。

「………」
何か小さく百合香がつぶやいているのは誰の耳も届かない。
それは、ただ、無機質である機械のみには収録されているのだが。
それは以前かつて百合香が…否、タイニーが歌ったものとまったく同じの歌。
それはこの地から去る命を送る歌。
すべてなる母なる元にと返りゆく魂を見送る讃歌。

今、この地ではないにしろ。
この地上でいまだに争いを続けている人間たちがいる。
あのときは自らが滅ぼす人々に向けての歌。
今は。
この一瞬にも命を落としている者たちへの導きの歌。
はっきりと口に出さないのはそれなりの理由がある。
この歌には力が含まれているがゆえに。


そのまままるでゆっくりと動き出す様は。
人の重さなどを感じさせないほどのゆったりした動き。
百合香が舞うたびに回りの空気が喜びに震えているような気がするのは気のせいか。


ざわざわざわ。
ここからは見えないが。
それでも撮影が始まったのであろう雰囲気は。
遺跡の方が静かになったことにより容易に想像はされる。
「…ねえ?あれ…」
一人がふと指を指し示したその先には。
数年に一度しか咲かない。
といわれているとある木の花が、一斉にと芽吹き。
ザァァァ・・・・。
やがて一時の間を置いて一斉にと開花する。
あたりにその花びらの花弁が風に舞い、舞い散ってゆく。



舞う百合香の動きにあわせてどこからかとんできたのか。
淡いビンク色をした花の花弁が生きているようにと舞ってゆく。
思わず撮影しているスタッフも、そしてまたそれ以外のスタッフも。
その場にいる全員が百合香の舞にと我知らず引き込まれ。
静かなる静寂のままに。
やがて百合香が舞い終わる。


− はっ!
「カットぉぉ!」
百合香が舞い終わり、そして、その場にうづくまり泣くシーン。
その場にうづくまる百合香をみてはっとわれに戻った監督の声が響き渡る。
その声を合図に全員がまるで幻から目が覚めたごとくにはっとなる。
全員の目には気のせいか。
そこには。
今のように朽ちた遺跡ではなく、おそらくはそれが本来の姿であったのであろう。
真っ白いまでの神殿の聖なる間にて。
舞を踊っている一人の巫女の姿が脳裏にと浮かび上がっていたのだ。
その姿は。
文字通り、この地が記憶している姿に他ならないのではあるが。
そのことに気づくものは誰一人としているはずもないのであった。



「う〜ん。すごい!由香子、今日の撮影!」
目をきらきらさせ。
その日の撮影は舞のシーンだけだというので。
そのまま撮影が終わるといつものごとくに人ごみにまぎれるがごとくに。
忽然とスタッフたちの前から掻き消え、とはいえ。
よくもまあただ髪をみつ編みにしめがねをかけただけで正体が気づかれないものではあるが。
ともかく別行動していた洋子と悦子と合流し。
少し遅い昼ごはんをとあるレストランで食べているこの三人。
そんな悦子のその言葉に。
「そう?ちゃんと踊れてた?」
周りはざわざわしているのでこんな少女たちの会話など耳に留めるものはいない。
「うん、そりゃもう!」
まるで本当に一瞬、伝説にある精霊の巫女が踊っているような錯覚にあの場にいた全員が陥った。
断言する悦子のその言葉に。
「そう?ならよかった。あの映画あのシーン、結構見せ場だからね。」
あの後に。
別撮影がされている島の崩壊のシーンが入る。
CGをつかってでもいいのではあるが。
それだと緊張感が。という監督の意見のもと。
古代の町並みが小さな模型のジオラマで再現され。
その中にカメラを置き、大津波を撮影する。
という撮影方法をとっている。
それは今ではただの創作(つくりもの)の話。
が、実際には由香子はその出来事をかつて経験しているのである。
そんなことはここにいる悦子も洋子も知る由もないが。
「後はあまり百合香の登場シーン。ないんでしょ?」
「まあ、この場での撮影はあと少しかな?」
後は別な場所で後に時間をかけて撮影が行われる。
そんな会話をしつつ。
朝食をとっている三人の姿がそこに見受けられているそのころ。



「監督。ちょっと来てください。」
少しばかり驚愕の表情で監督を呼んでいるスタッフの一人。
今日撮影したフィルムをチェックしていたところ。
「ここです。」
そこは百合香が舞うシーン。
その舞にあわせて不思議なそれでいて澄み切ったどこか悲しみがあふれた、澄んだ何かの声が入り込んでいる。
「どうします?このままこの音のみを消そうとしても。それが…」
音が入るなどあの場ではありえざること。
しかもこの音は音というよりはまるで歌。
内容は理解できないが。
どこか聞いていて悲しく、それでいて、厳かな気持ちになるのはいかなるわけか。
― まるで百合香が歌う歌から感じられる感覚に似たようなその感覚。
消そうとしてもその声は消えない。
「う〜ん。だがこのシーンには歌を載せる予定だったな?」
このシーンにはバックに音楽を流す予定であった。
「はい。いまだにその音楽が決まってないのが実情ですが。」
そういうスタッフのその言葉に。
「なら、これはこのままで通す!」
そう決断している監督の姿が、由香子たちが食事をしているちょうど同時刻。
見受けられているのであった。



                                         −続くー

TOP    BACK   NEXT

#####################################

 まえがき:
とうとう十月です。皆様ご機嫌いかがですかぁ?
  ・・・・いい加減にこれも終わらせないと。とゆーか。
  これ、終わりがない。といえば終わりがないんだよな。いや、本当に(汗)
  スミレちゃんシリーズと同じく。
  一部、二部、みたいな形式でいくかな?でないと長くなりすぎるよ。
  うーむ。
  ま、どうにか考えつついきますか。
  2003年10月1日某日

#####################################

あとがきもどき:
 薫:今日はお休み。
   は、いいけど。最近マウスのすべりが悪い。でもノートの上ではきちんとすべる。
   ということはマウスパットがもうだめらしい(笑)
   そーいえばようやくスキャナが入ったと連絡ありましたv
   ―が!買ったはいいけどどこにおくかぁ(こらまて)
   いや、安かったから先に買っておくだけは買っておこうかな?かと・・・。
   でもまだとりにいってない(こらこら)
   ま、そんなどうでもいいことはおいといて。
   今朝から布団を干したり、タオルケットや毛布を洗ったり。
   これすんだら部屋の掃除。んでもって病院・・・・。
   あ゛あ゛、また血液検査で一万超えるぅ(涙)

  さてさて、戻ってきました、スキャナ購入!・・・・・が!
  ・・・・・何できちんと一発で保存ができないのぉ!?
  ・・・・・使い方を把握するまでにかなりの時間を要します・・絶対に(涙)
  というわけでスキャナ取り込み第一陣は白石さんのイラストをばv
  うーん。危ういまでの美しさと儚さという感じ。
  表現が難しいです・・・・はい。


TOP    BACK   NEXT