・・・・うーん。
飛行機の内部説明・・・難しいよぉ。
・・・・だってニ、三回しか乗ったことないのよ・・・飛行機・・・。
修学旅行で韓国いったときと会社で韓国&北海道に行ったとき・・・・。
なのであまり突っ込みしないでください・・・・。


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       蒼き水晶の歌姫  第18話


ざわざわざわ。
ターミナルは平日というのに人でごった返している。
「やっぱり多いねぇ。」
思わず周りを見渡しつぶやくと。
「まあ私たちもその一人なんだけどね。」
などといいつつ、タクシーを降りてそのままターミナル内部にと入ってゆく三人の姿。
「えっと予約はもうしてあるのよね?」
一応確認すると。
「うん。えっと私たちが乗る飛行機は・・・・っと。」
ごそごそごそ。
そういいつつかばんからチケットを取り出す由香子。
一応言いだしっぺが由香子なので由香子が代表してチケットや、飛行機などの手配をしたのであるが。
「はい。これ、二人の分。」
そういいつつ二人にとチケットを手渡す。
「アテナ行き729便・・・ね。えっと・・・・あ、あっちだ。」
電灯看板をみてその便の受付がどこにあるのかを調べて。
14番カウンターにと進んでゆく三人。
彼女たちの周りでは親子連れやまたはおそらくは仕事帰りであろう人々。
そしてまた彼女たちと同じ目的なのであろう。
友達同士と思える人々の姿が。
今は季節はちょうど夏。
それゆえに海外に遊びにいこう・・という人間たちはかなりいる。
まあ国内に遊びにいこう、という人もかなりいるのだが。
そんな会話をしつつ飛行機にのる搭乗手続きのために14番カウンターにと進んでゆく由香子、洋子、悦子。この三人。
彼女たちはこの夏休みを利用して海外旅行・・・・行き先は神話の国ともいわれている、アテナ。
そこは過去の遺跡などがいろいろとあり今でも世界中の科学者たちが、
その遺跡の使用目的などについていろいろと口論を繰り広げている場所でもある。
何しろ当時の技術力では絶対に無理であろう。
そう思われるような、そのような遺跡も後を絶たない。
何はともあれ、由香子達三人にはそんなことは関係ない。
アテナ行きの飛行機、729便にと乗るために、14番カウンターにと並ぶこの三人。

すでにもうかなりの人々が列を作っていたりするが。



「目的は観光・・・ですね?」
「はい。」
チケットとそしてパスポートを見せる。
「ではあちらのターミナルポートにお進みください。」
簡単な出国手続きを済ませ。
いわれるままにそちらにと向かってゆく。
そこで国外に出かけるための荷物検査などをうけることとなる。
まず道にある金属探知機をくぐりそして荷物を検査機の中にと入れる。
入れるといっても横に置くだけなのだが。
そのまま流れ作業のようにベルトコンベアーにより荷物は流れ。
そしてそこで不振なものがないか、機械によって荷物の中身を検査するのである。
よく持ち出し禁止のものや、そしてまた、国際違反になるような麻薬。
そういったものを持ち出したり持ち込む人間は後をたたない。
後は危険物の管理。
今ではあるシステムのおかげで危険物は事前に発見でき。
必要なものであるならば荷物とは別なものとして目的地に送るというシステムが導入されている。
まあめったに個人ではそのようなことは起こらないが。
それもすべてはテロリストなどに備えるためと安全性を期すためである。


「何か何ももっていない。といってもどきどきするよね?」
はじめに金属ものと思われるものは先に金属探知機をくぐる前に。
事前に外し預けておく。
性能のいい金属探知機などでは眼鏡やそして貴金属、またはベルトなどでも反応する。
だがそれも一昔前までのこと。
とある企業が開発した新型探知機は本当に危険なものだけを感知して。
そして警告音がなるように・・・と。
そのような品がまだ一部ではあるものの一般的に出回りだしていたりする。
まあその開発会社の本部もまた由香子の故郷。
蓬莱町にと存在しているのだが。
蓬莱町。別名霧の町。
そこはいろいろな意味で伝説でもありそしてまた。
世界規模に有名な会社などの本社がひしめく場所でもあるがゆえに。


やがてひとしきり検問をうけ。
といってもそんなに個人旅行では検問というか尋問はないが。
ただ金属探知機をくぐりそして出国目的などを聞かれ。
そしてパスポートに出国許可の印鑑をもらう。
よくあるのが偽造パスポート。
つまりは正式に発行されたものではなく偽造として作られたものや。
挙句は他人がそのパスポートの人物に成りすまし出国、入国する・・というもの。
だがそんなものは一般の人々にはまったくもって関係ない出来事でもある。
パスポートの写真とそして。
「観光目的ですね。」
「はい。」
かるく会話がなされパスポートの一ページに出国許可の印鑑が押される。

その先にあるのは飛行機にと続く長い廊下。
その廊下を進むとそこに飛行機と接続した部分より彼女たちが今から乗り込む飛行機にと続いている。


やがて。
「あ、ここだね。」
チケットの飛行機の席番号を照らし合わせ、手荷物を上にある荷物入れにと入れる。
大きな荷物はすでにこの飛行機の中の荷物置き場に他の客たちのとともに、外では車によって運び込まれている。
飛行機の内部に持ち込むのはちょっとした手荷物は許されている。
その荷物を各自席の上にある荷物いれにと入れて。
チケットに示された席にとつく。
「ラッキー、窓際だし。」
「ほんと、外がよくみえる。」
席を前向きから移動させることもできるがゆえに。
並列に並んでいた席を向かい合わせにと移動させる。
「あ、すいません。ここよろしですか?」
向かい合わせに席を設置して三人でいろいろと話していると。
その手にチケットをもった一人の女性が由香子達にと話しかけてくる。
「あ、どうぞ。席向き変えてますけど、問題ないですか?」
さすがに休みだけのことはあるのか。
飛行機は満員状態。
それゆえにひとつの席は二つ並んでいるのだが。
由香子達は三人。
ひとつあまった席には当然まったく知らない人が座ることとなる。
「ええ。あなたたちはお友達同士で旅行ですか?」
そういいつつその黒い髪の女性はにっこりと微笑み、洋子の横の席にと座る。
女性同士、といっても同席となった女性は由香子達よりは年上。
だがやはり女同士ということもありすぐに打ち解け話し始める。
彼女は山野百合といい今からアテナに仕事でいくらしい。
そんな自己紹介などをかねて和気藹々と話していると。
やがて。

ピンホンピンポーン。
『本日はアテナ行き729便のご利用まことにありがとうございます。当機はこれよりアテナへ向けて出発いたします。
    なお到着予定時刻は明日の夜です。なお今から二十分後に出発いたします。』
スピーカーから流れてくる案内。
船内アナウンスが機体の中にと響き渡る。
さすがに距離が離れているがゆえに時間はかかる。
つまり丸一日はこの飛行機に揺られて彼女たちは空の飛行を楽しむこととなる。

やがて。
乗客全員が乗りこみ。
『当機はこれより離陸いたします。乗客の皆様はシートベルトを着用ください。
   なお離陸の際に多少ゆれがある場合がありますが、問題はございませんのでご了解ください。』
飛行機の前、彼女たちが座っている席の前でマイクを片手にそういっているのは。
この飛行機に搭乗しているスチュワーデスの一人。
やがてその言葉とともに。


「729便、出航許可願います。」
「了解、こちら管制官、729便出航許可いたします。」
などといった会話が制御ルームでなされ。

がこん。

やがて車止めがはずされ。

ゆっくりと飛行機は滑走路に向けて進みだす。


窓の外に見える景色がゆっくりと動き始める。
「私海外旅行って始めてなのよね。」
などといいつつうきうきといっている悦子に。
「あら、それは私もよ。」
などといっている洋子。
まったく海外旅行の経験もないのにいきなり子供たちだけでいくか?
という疑問は大人たちなどかられみればおこるのであろうが。
何しろ一緒に由香子がいるのである。
しかも由香子の趣味のひとつに機械いじり・・というものがあり。
プローチにしかみえない飾り物が実は自動翻訳装置・・・である。
ということは当の由香子、そして洋子、悦子たちしか知らない事実。
だからあまり由香子はともかく洋子や悦子は海外の言葉が話せない。
というのに旅行に参加というか一緒にこうして来ているのである。
ちなみに由香子に関しては・・・いったいどうやって勉強したものか。
・・・・・すべての言語を理解、話せたりする。
それは人の言葉だけではあらず。
そのことはまだ洋子たちは知らない事実なのではあるが。
そんな会話をしてると。
やがて。


「これより当機は離陸いたします。ご乗客の皆様。席よりお立ちにならないでください。シートベルトをご確認ください。」
そのような案内が船内にとながれてゆく。

がこん。

やがてゆっくりとスピードを増しながら進んでいた船がゆっくりと上昇をはじめる。
窓から見える景色がゆっくりと大地から離れてゆく。

どんどん滑走路の誘導灯が遠くなり地面も遠くなってゆく。
ぐんぐんとゆっくり上昇を続ける彼女たちが乗っている飛行機。
やがて。
窓の外から見える景色がどんどん豆粒ほどとなってゆき。
そのまま上空にある雲の内部にと突入してゆく。
そしてその雲を抜けると。
「うわぁぁぁぁぁ!」
思わず感嘆のため息がもれる。
太陽の光に照らされたそこは一面の雲の海。
雲海。
それが太陽の光に反射されて白く金色にと輝いていりいたりする。
「当機は雲の上にでました。これより約一日。皆様には当機でのたびをご満悦くださいませ。
   なお入用がありましたら遠慮なく申し付けてください。」
そういうアナウンスとともに。
やがてシートベルトをはずしてもいい。という指示がだされ。
各自いろいろと行動を始めてゆく。

がらがらがら。
「何かご入用なものはありませんか?」
     この飛行機に搭乗している乗組員であるスチュワーデスたちが。
     乗客に向かっていろいろと船内販売などを行い始め。
     そしてそれは由香子達の前にもやってくる。
     「あ、だったら私オレンジジュースと・・」
「あ、私はアイス。」
「私はポテト。」
口口に注文し代金を払う。
船の中とはいえこういったスチュワーデスによる販売が充実しているがために。
さほど困るようなことはない。
ちなみにきちんと三食付でもある。
わいわいとなごなかなまでに。
彼女たちの飛行機の旅は滞りなく進んでゆく。


「ただいま台風の上を追加しております。めったに見れる機会ではないでしょうから。
  とくと台風の雲の上からの景色の様子を見たい人はご堪能ください。」
などというアナウンスがそんなことをしているとやがて流れ。
みればこの飛行機はただいま海上にと発生した台風の上を通っているところ。
雲のうえからみればそれはとても神秘的。
雲の内部で雷などが発生しているのも見て取れる。
これがもっと巨大な台風とかなになれば雲の上にも向かって雷が発生し。
それが飛行機などの事故の原因となったりするのだが。
まあそんなことはめったとあるわけでもなく。
雲の下で発生する雷の様子を眺めるのはとても神秘的。
乗客の一部はそれをハンドビデオに納めたり・・・と様々な行動をしていたりする。
「台風の目って・・・・雲の上からみたらこんなにはっきりしているんだね。」
やがて台風の目から海上が眼下にと飛び込んでくる。
周りでは吹き荒れているであろう暴風域はまったく関係なく。
すこしばかり泡立っている白い波が上空からでも見て取れる。

そんなこんなでしばらく時間はすぎていき。
「それではこれより昼食タイムといたします。皆様、係りのものにどのメニューがいいかお申し付けください。」
その言葉とともに数名のスチュワーデスたちが乗客の意見を聞くために。
一人一人意見を聞いて注文を受けてまわってゆく。
ちなみにメニューはいろいろとあるが。
それらを注文するときちんと席まで持ってきてくれる。
そういう仕組みである。
さすがにこの飛行機の内部で作っている・・・というのではなく。
ほとんどが冷凍食品、または乾燥させていたり真空パック詰めの食材。
それゆえにいろいろとレパートリーが豊富なのである。

乗客150人という人々をのせ。
飛行機はアテナに向けて飛行を続けてゆく。




                                         −続くー

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  あとがきもどき:
       薫:・・・・・機内食・・・韓国にいったときのあれは・・・ま・・まずかった。
         ええ、とっても(涙)
         ・・・・・なのでこちらはかなりましなものとしましたのです。
         あのジュースなんか・・・思わず噴出しそうになるほどのまずさだったしなぁ。
         ・・・・・あう。
         しかもデザートらしきケーキなんか・・・ほとんどすかすかで味なかったし・・・。
         ・・・・機内食って・・・・ほとんどあんなものなんでしょうか?
         ・・・・まあ安いチケットとかだからそうなんだと私は思いたい・・・。
         でもまた飛行機にのってどこかにいきたいなぁ。
         あ、それよりはとにかくどこかに温泉に入りに行きたい・・・。
         などと思う今日この頃。
 


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