蒼き水晶の歌姫 第16話
ざわざわ。
それは未知なる発見。
「・・・・・・・は・・・・で・・・それ・・・・なの・・は?」
「・・・・しか・・で・・・やは・・・・・では?」
毎日のように繰り返される問答。
だからといって正しいことがわかるわけでなく。
「・・・・まだまだ人類は・・わが惑星についても未知数ですね。」
しぃぃん。
会議の最中、国連代表としてきているとある科学者の一言により、会場は静まり返る。
先日発見された・・・・未知なるプランクトンともいえる生物は。
それは・・・あまりに画期的、ともいえる発見ではあるものの。
だがしかし、それを培養するには・・・・人の手を介すると、すぐに死滅してしまうのだ。
もうこれが、普通に増殖できれば、問題となっている、
科学汚染ともいえる科学汚濁の土などの処理も解決するというのに。
それはあまりに唐突なる発見。
何しろ人類が手に余らせていた油。
それの始末をする生物が発見されたのだから。
油は・・・つまりは太古の生物が化学反応を起こしてできている、
それらは、長い年月をかければ自然に還すことは可能ではあろうが。
何しろ便利がいいからといって人間が地下深くからそれを掘り出して、利用し始めてかなりなる。
そして・・・問題になっているのはその使った後の使用後の油の利用法。
・・・何しろ二度も使うことは安全性からいってもそれは危険で。
かといって、数分や数時間、または数日で自然に還るものでもなく。
今の始末方法としてはとくかく固めて・・・燃やすか。
またはそれらを丘くずなどにしみこませてそれを利用して、
別の用途に使ったり・・なとどいったことに利用されているのだが。
だがしかし、原油などを運ぶ船などの事故は。
いくら安全性を強調しようと起こるものは起こるもので・・・。
先日も・・・最先端の技術を誇っていたはずのタンカーが、海上にて事故り、大量の油が海にと垂れ流された。
・・・・そのときに、今まで見たこともない現象が起こったのは・・・・。
この場にいる全員がそれを知っている。
「こほん。とにかく研究の結果。
これらは本来、原油がある、地下奥深くに存在している、という可能性が今のところ一番高いですが。
それがどうしてこの地上に出てきたのかは不明です。
ともかく、今はこの微生物を安全、かつ確実に増やす研究に、全世界の皆様と協力する必要があります。」
そういう全世界科学者会議の場において言っている、
国連代表の科学者のその言葉に。
その会議に出席しているすべての科学者や研究者などは。
全員、その思いをひとつにしてゆく。
「・・・・・・あのね・・・・・もう二度とやらないから・・・・・・」
キャンプファイヤーも無事に終わり。
文化祭の後始末をしている由香子たち。
なぜか裏山に警察や自衛隊が出動して、行方不明者の捜索に当たっているので。
多少学園内部が騒がしいが。
・・・結局、完全に道に迷い捜査隊が出動する。
という騒ぎにまでこぎつけている新聞記者やテレビ局関係者たち。
まあ、これで少しはおとなしくなるでしょう。
というのが由香子の思惑なのではあるが。
何しろ、まあ、いつものこととはいえ。
コンサート会場だけでなく、撮影場となっているそこかしこに。
由香子・・・否、百合香の招待を探ろうといろいろと間者が紛れ込んでいたりする。
さすがにそれが毎日続いているのでなれたというものの、鬱陶しいことには変わりなく。
たまにはきついことをしたほうがあきらめるかな?
という由香子の思惑があることは、誰も知らない。
「えー?でもかなり評判よかったよ?」
そういいつつ心底残念そうにいっているのは洋子。
「そうよ?またやりましょvただで儲けられるし♡)」
にこやかににっこりと笑う悦子のその言葉に。
「・・・・あのね・・洋子・・・・悦子・・・」
かるくため息をつく由香子。
とりあえず何事もなく無事に文化祭は終了を果たしてゆく。
数日して同じ道をぐるぐるまわっている記者たちが発見されたのは。
全国的にニュースにと取り上げられたのは・・・いうまでもない。
「・・・・・・・・え?海外・・・・ですか?」
おもわず聞き返す。
いつものように今月の仕事内容を確認し。
サーチェ・プロダクションに出向いた百合香に言ってくる、社長のその言葉。
「うん、実は百合香ちゃんを使って海外での撮影を是非に♡
という声が高くてね?ちなみに海外とここ日本の共同作品なんだよ♡当然うけてくれるよね♡」
共同作品。というのはかなりスポンサーがお金をかけていることに他ならない。
「・・・あの?私・・・・学校が・・・」
一応年齢は・・・・・ごまかしてはいない。
それゆえにそう戸惑いつついう百合香のその言葉に。
「うーん、夏休みに入れば問題ないんじゃない?それか休めないの?その学校?」
一番知りたいのは、百合香が・・・・どこの学校に通っているのか。
それもあるのだが。
・・・長期休暇をとれば、そこから百合香を探し出す糸口にもなるかもしれない。
そんなことをたくらんでいる社長の思惑とは裏腹に。
「前にもいいましたけど?私は別に歌手になろうとしたんじゃないですし・・。
学校を休むとか辞めるくらいならこっちをやめます。そういう約束でしたよね?社長?」
にこやかにそうにっこりと微笑まれては何もいえない。
その黒いまでの瞳の輝きが・・・・彼女が本気だと物語っている。
たしかに。
もともとは、どうやら何かの行事か何かで来ていたらしい彼女を。
当時そこ、マジック・タワーのイベント司会者や関係者が、
一般客であった百合香を送られてきた歌手新人だと勘違いしたことから。
そもそもすべては始まったのだからして。
「百合香ちゃぁぁぁん、そんなつれないことをいわないでよぉ…。
今や百合香ちゃんは世界的アイドルなんだよ?自覚してよね?」
腕を組んで本気でなきながら懇願してくるその言葉に。
「そうはいいましても・・・・」
百合香とてわかっている。
それをもし普通の学校がある日に撮影に学校を休学していくとする。
となればこぞってさまざまの学校にその時期に休んでいる生徒がいないか。
各種の伝達機関などで調査がすぐに開始され・・・
百合香が聖鳳学園に在学していることはすぐに知れてしまうであろう。
・・・たとえ理事長がそれを表立って言わないとしても。
百合香はどちらかというと
あまり騒がれたり目立ったりするのが好きなほうではない。
その謙虚さもまた人気の秘密のうちに含まれているのだが。
年齢以外はすべてこの百合香なぞに包まれている。
ひとつだけわかっているのは・・・
…どうやら霧の町とも呼ばれている、蓬莱町の出身者かまたは関係者・・だ、ということのみ。
本名も・・・何もかもがすべて謎なこの星空百合香。
そのミステリアスさと
そしてそのまとっている不可思議な雰囲気がこうをそうしたのか。
はっきりいって百合香のファンはほとんどの人口がそうだ。
といっても過言でない今の現状。
「う~ん・・・とりあえず今回のこれ。すでに国際問題だからね?」
「・・・・うぐっ。」
国際問題。
別にほうっておけばいいようなきもするが。
いかんせん今のこの人の世であまり面倒は起こしたくはないのが本音。
「・・・わ・・・わかりました・・・・。でも・・できたらお休み・・・・利用させてください。」
本来ならば別に・・・この惑星内ならば一瞬で移動できるのだが。
それをしてしまえば・・・いくらなんでも不思議がられることは必死。
さすがに・・それは。
百合香としてはそれはあまり面白くない。
「うーん、一応相手にも伝えておくけど?あ、パスポートもってる?いるのはね?住民票と・・・」
「い、いえ私のほうで用意しますので。」
冗談ではない、それらを提出したら・・・・
…本名どころかすべてが、わかってしまう、それでは今まで隠していた意味がない。
「そう?」
・・・・うーん、ま、いいか。
とりあえずパスポートができたら・・・少なくとも本名くらいは・・・。
そう画策している社長の思惑とは別に。
「・・・・・・百合香の名前で・・バスポート・・・できないかな?・・うん、町長にきいてみましょう♡」
そんなことを帰り際、つぶやいている百合香。
「社長?どうでしたか?」
すくなくともこのプロダクションの人々は、百合香の本名と、自宅・・・・つまりは。
確実なる情報を持っておきたい、それが本音。
もし万が一イメージダウンになるようなものがあるならば、知っているがゆえにできることもある。
「うーん、とりあえず参加はしてくれるようだよ?パスポートは・・・本人が用意するって。」
忙しいようならこちらが代理でやるよ?
と話を振っては見たが案の定断られたのもまた事実。
「ではそのパスポートで・・・すくなくとも?百合香さんの本名はわかりますし?」
そういってくる彼女の付き人でもあるマネージャーの山崎優。
ふわふわの短いショートヘアの髪が印象深い女性・・そんな優の言葉に。
「・・・・・・百合香ちゃんがそれを見せてくれたらね・・・・」
『・・・・・・・・・・・・・・・・』
確かにそれを見せてもらえなければ・・・・はっきりいって。
本名などを調べるというもう一つの目的は・・・・果たせない。
だがしかし。
彼らは・・もうひとつの可能性。
・・・・・・現地合流。
それが本当に実現するのか…という、……その可能性を完全にと失念しているのであった。
「・・・・・やっぱしそれは無理・・・・か。」
まあ予想はしてたけどね。
そんなことをいっている由香子に。
「申しわけありません、昔なら・・・多少システムに進入して、書き換えることも可能ですけど。今それをやると・・・・」
ハンカチで汗を拭きつついってくるそんな男性のその言葉に。
「あ、いいの、いいの気にしないで?
一応できないかな?と思って聞いただけだから?責めてるとかそういうんじゃないから♡」
それでなくとも、彼女がこうして人として誕生するたびに。
いろいろと手を尽くして彼女が・・・・そこの家の【実子】のようにしている彼らである。
そんなに無理を言えるはずもない。
何しろ・・・・16年ほど前に。
事実、彼女が・・・赤ん坊としてこの地に降臨したときに。
この地の人々は・・・全員が協力して・・・彼女を岡村家の実子として。国に届けているその事実。
それを知っているのは・・・・この町に住むひとはすでに常識。
「とりあえず悪いけど、由香子の名前でパスポート・・・申請書類・・・。用意してくれる?」
まあ、それを所得するためにとある場所に行かないといけなかったり。
または代理のものがそれをする場合は委任状が必要だったりと、
一応規則はあるものの。
プロダクションから出て、家に帰るのではなく。
彼女が一応、その拠点を置いているとされる、ここ、蓬莱町にとやってきている百合香。
彼女が話しているのはこの町の町長。
「わかりました。それくらいなら。」
「悪いわね。いつも迷惑かけて?」
そういいつつねぎらいの言葉をかける百合香に。
「いえ!滅相もないです!タイニー様!私たちの方こそお役にたててうれしい限りです!」
それは本音。
そう、すくなくとも、百合香・・・いや、由香子がいったい本当は、【何】なのか。
知っている人々にとっては、由香子の手伝いができることは、至福のきわみに他ならない。
「・・・・ありがと。」
こういう人間もいるから救われる。
・・・・・この長い、長いただひたすらに、生命を見守りつつ、存在する命であっても。
そんなとりとめのない会話をそこに残し。
しばらく後に百合香の姿は・・・・そこから出現したときと同じようにと、
一瞬のうちにと掻き消えてゆく。
「・・・・・・・・え?海外旅行?」
「・・・・だめ?・・・・一人で行くより・・・数名のほうが・・。カモフラージュになるかと・・・」
カシャカシャカシャ。
すでに恒例行事となっているのだからなれとは恐ろしいもので。
少し前に文化祭で百合香がやってきた、というのは、実行いいんであった彼女たちの尽力のたまもの。
それゆえに機会があったら是非に!サインをもらってきて!
とまあ日常のように山と手渡される紙袋の山。
さすがに無視するわけにはいかない由香子が。
すべての生徒が帰路にとついて人気のなくなった教室で。
めがねをはずし髪を解き、星空百合香としてサインを必死にそのサイン色紙にしているのだが。
「ということは?今度は海外で何かあるの?ね!」
彼女たちにとっては、由香子が百合香であった。
というのにも驚いたがそれは逆に、誰も知らない秘密を自分たちだけが知っている。
という何ともうれしい秘密を抱えたようなもの。
しかも、こうして彼女が百合香だというのを外部に口外しない、二人を信用して。
百合香としての活動状況などを聞かせてもらえたり・・・ということも最近ではざら。
「でも学校は休んでわざわざいったら・・・やぱいでしょ?」
もっともなことをいってくる洋子のその言葉に。
「うーん、一応夏休み・・・・というのをこちらの希望でいってるけど。
・・・・どうなることか・・・とりあえず詰め込み日程でできるところまでやって。
・・・・で、後は・・・・ま、どうにかなる、うん。」
普通映画などの撮影には数ヶ月を要するのだが。
何しろこの百合香・・・そういった撮影などで一度も失敗をしたことがなく。
それゆえにそれらの日程も早くこなしているのがその実情。
そんな由香子のその言葉に。
「うーん、一応親に聞いてみるわ?・・・で?どこであるって?」
「・・・・・・・アテナ・・・・」
それは神話の世界ともいえる遺跡が残っているとされている、とある国の中にある、【アテナ】という街で行われる。
ということは、由香子は・・・いや、百合香は社長から聞いて知っている・・・・。
・・・・アテナ・・・か。
なつかしいわねぇ・・・・。
そんなことを由香子はふと思うが。
・・・・いったい誰がその事実を想像できるであろう。
・・・・その神話の元になったのが・・・他ならない、この百合香・・いや、由香子、
当人である・・・・というその事実を。
・・・・・それは数千年前の彼女にとってはちょっとした出来事に他ならない―。
-続くー
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まえがき:
こんにちわv
・・・・・何か久方ぶりの歌姫打ち込みですv
とゆーか、ただいまこれを打ち込んでいる最中。
システムエラーチェックと最適化。それをやりつつ打ち込みしてます。
・・・・そのせいか、まあパソがおもい・・おもい(当たり前です)
などとつぶやきつつ・・・・おそらく打ち込んでたら間違いなく次の日にまたがる、
こと確実のこれをいくのですv
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あとがきもどき:
薫:・・・・最近ふと思いついて、数日おきに、
最適化とシステムチェックをすることにした私です・・・・。
これを打ち込んでいる最中もやってるんですけど・・・・。
やっぱりそれやってたら・・おもいですね・・・ぱそ・・・。
・・・・・・・ま、仕方ないですけど・・・ねぇ?(こらまて)
そろそろタイニーという名前がぽちぽち出てきましたね(笑)
・・・・・ま、このページのとっぶで正体・・・暴露はじめからしてますからねぇ。
・・・・してなかったら・・・・ごまかせる・・とゆーか。
気づく人・・・この時点でいるのだろうか?(笑)
などといいつつ、やっぱし気づいたらすでに5日を過ぎて。
しかも1時になっている薫でした。
2003年7月5&6日某日。
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