こんにちわ。意味ないです。今回のは。はっきりいって。
ちと、形式を変えてみたりとか・・・・。
うーん、どの形式が一番しっくりくるかなぁ・・・・(おひ・・・・←いつも四苦八苦中…

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○出会い−

「どうしたの?」
そんな私の言葉にはっとこちらを向いてくるまだ幼い少年。
「ただ、ここから下を眺めてたの。」
そんな私に驚いたものの、それでもそのまままっすぐな視線でこちらをみてくるその少年は
まだ年端もいかない男の子。
「…お姉ちゃんこそ、どうしたの?こんな場所に女の人一人で?」
そう私に聞いてくる。
少年から見れば、私の姿は確かに、十六か七の女性の姿に映っているであろう。
それが今の私の姿なのだからして。
「…ちょっとね。何が見えるの?」
とりあえずそんな質問の言葉を濁す。
「…この山の先に僕の故郷があるの。いつかはきっと…」
いつかは、きっと、今の生活から逃れ、家を再建させてみせる。
まだ幼いながらにそう決意しているそんな少年の想い。
それは、純粋で、それでいて穢れのないもの。
「そのために、僕はどんどんと勉強していろいろな知識を見につけてみせる!」
私の姿に一瞬見惚れたものの、それでも、山の上から自分の故郷がある地を眺め。
そう高らかにと宣言する。
「勉強か…なら、いいものあげる。竹千代さん。」
「??お姉ちゃん…僕のこと、知ってるの?」
私が少年の名前を出すと、あからさまにと警戒してくるこの少年。
「ええ。― よくしってるわ。」
「…敵?」
確かに、少年にとっては、知らないものが名前を知っている、ということは、すなわち。
このご時世である。
【敵】以外の何者でもない、と判断するであろうが。
「違うわよ。― 遠い親戚に当たるの。私はあなたと。」
こんな女の人、いなかったはず。
さらに警戒心を強めてゆくそんな彼に。
「勉強して知識を得たいなら…この書物を開いてみて。読むかどうかはあなたしだい…」
ざぁぁぁぁぁぁ!
そんなあたしの言葉と同時にあたりに吹き荒れる風。
「うわっ!?」
舞い散る葉っぱに思わず目をつぷる少年。
次に少年が目を開けたときには、すでに私の姿は彼の前にはなく。
ただそこには。
数冊の書物が残されているのみ。

「おーい!竹千代ぉぉぉぉ!」
「あ!信長兄ちゃん!」
消えた?今の女の人?そんなことを竹千代、と呼ばれた少年が思っているそんな中。
彼が唯一、気を許している相手の声がする。
「ここだよ!信長兄ちゃん!」
それは、彼らにとっては過去の出来事。

だけども、この私からすれば重要な意味をもつこと。

後の世界を【この場】を私なりに変えるための……



             暁の記憶   〜第1話〜



  ○別れとそして…−
「源六……」
腕の中ですやすやと眠る大切なわが子。
だけども。
「お由利の方様、そろそろ殿がお見えです。」
その言葉にはっとなる。
「― わかっています。今いきます。」
「…元気で……」
それが、しきたりだとはわかってはいても。
そう、子供を丈夫にするための。
だけども、どこの世界に自らのお腹を痛めて産み落とした子供と別れるのがつらくない親がいるであろうか。
幼少名を【源六】とつけた、このわが子。
それは確かに、周りがやっかんでもしかたのないことなのかもしれない。
この地の大殿が鷹狩をしに出かけた先にて一夜を借りたその先で。
殿が一目ぼれというか目をつけて、この城にと召抱えられたその女性。
それゆえに、身分が低い、ということもあり、その女性が…男児を産み落とした。
それは、周りのねたみといった視線も絡んでくるのもまた事実。
しかも。
子供が生まれてからこのかた、殿は彼女にのみご執心で。
ほかの女性の元には通っていないのだからして。
確かに。
ほかの普通の女性とくらべ、どこか変わった雰囲気の女性ではあるが。
何でも話しでは没落した貴族の血を引いているとかいないとか。
その真意のほどは定かではない。
すでに、この子を産み落として、いったいどれほど命を狙われたことかそのことは数しれず。
― ゆえに。
わが子の心配をしたこの地を収めている男性が。
古からのしきたり、と称して。
別の人物に子供を託し、ある程度の年齢になるまで育ててもらう。
という方法を思いついたのは…それは、わが子の命を優先させた結果。
そっと最後のお別れにいまだ何も知らずに安らかに眠るわが子にと口付けを送る。
これからは、しばし数年、お別れ。
会うことすらもままならない。
どこの誰にこの子を預けるのかすらも、それは城の誰にも伝えられていない。
― それが、ましてや。
この日本、という国を完全にと収めている一族の一員である血筋であるならなおさらに。
その命を狙ってくるやからも少なくはない。
確かにここは【首都・江戸】ではないにしろ。
それでも。
今の殿は大御所の実の孫に当たる人物。
その血筋を疎んで命を狙われてもおかしくはないのである。
だからこそ…
その体にお守りを託す。
それは、彼女の実家に伝わっていた古からのもの。
それは、万物の守りを受ける、とすらも言われているものであるが。
それが何を意味するのかはよく彼女はわかってはいない。
― 紀伊家。
それは、この日本、という国を治めている徳川一族、という一族の中で。
その勢力のひとつたる、分家筋に当たる血筋……

はぁはぁはぁ。
二年前のことが脳裏にと浮かんでくる。
「お由利の方様!しっかり!」
わが子を手放し、気落ちしている彼女にと。
紀伊藩領主である彼女の夫、というか、実際には正確な夫婦ではないだが。
この時代、男性、しかも地位あるものは、正妻、とはべつに、妾、と呼ばれる別の女性を数名以上。
囲うことがもはや常識とすらなっている。
それは、その血筋をたやさんがための暗黙の決まりごと、といっても過言ではない。
連続して、身ごもった【由利】と呼ばれるそんな女性に。
周りの女性たちの妬みと嫉妬が向かうのは、それは当然の理で。
体が弱っている、ということを名目に。
ここ、少し人里はなれた地にて養生しつつ、そしていま。
二番目の子供を産み落とそうとしている彼女−由利。
人々は彼女を【お由利の方様】と呼んでいるが。
「…殿……」
まだ、この子の父親である【殿】は見えてはいない。
そもそも。
この今自分が身ごもっている子供に関しては不思議なことばかり。
この子を身ごもってから、自分の周りで不思議なことがかなりおこっいる。
そもそもは。
夢の中にどうして観音像などがでてきたのか?
それがそもそもの始まり。
その後、この子を身ごもっていることが判明した。
― 竜神か何かの守護がついているのではないか?
そう、誰ともなしに言われ始めたのは。
彼女の周りで多発する暗殺事件がことごとくに未遂におわったこと。
あるときなどは、彼女があるいていた廊下が崩れ落ち。
彼女はそのまま落下し、お腹の子供とともに死亡する、というような状況の中で。
いきなり突風が吹き上げ、崩れた廊下から落ちた彼女の体を風が押し上げ、事なきを得た。
ということもあったりもした。
彼女が二年前より進行していた、近くの竜神山。
そこの竜神が彼女の守護についているのでは?といううわさが起こり始めたのも。
またそのころから…

― 竜神山。
海の近くにそびえたち、その切り立った絶壁は、見た目竜を連想させる。
それは、いつのころから人々がそう呼んでいるのかどうかは不明ではあるが。
だが、その地を地元の人々は【竜神山】と呼んで、信仰し、その山の足元には小さな鳥居が立っていたりする。

その地に彼女は一日も欠かさずにわが子と離れ、ずっとお祈りに出かけていたこともあり。
あるものは彼女が次に身を宿しているこの子は竜神の化身ではないのか?
というものすらでてくる始末。
― そんな噂が、ほかの妾や、そしてまた、正妻などに面白いはずもなく…
結果として、命を狙われることになっているこの女性。
だが、それは彼女のお腹の子供の父親の機転によって。
それらの心配は今のところは皆無。
何しろ、彼女がどこで養生しているのか、信頼できるものたち以外には【紀伊藩主】は教えていないがゆえに。
そして…今。
彼女は今まさに。
身ごもっている子供を産み落とそうとがんばっているのである。


ざぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!
空からは白い雪が舞い散るそんな寒い冬のある日。
それなのに、である。
突如として暖かな風が吹き荒れ。
そして。
「「な゛!?」」
思わず人々は目を見張る。
それは、一部だけの現象とはいえ。
雪が舞う冬のある日。
突如として、しっかりとつぼみをまだ硬くにしていた桜の木や、梅の花。
そしてまた、春の花々が一斉につぼみを緩め咲き乱れる。
風とともに、雪の中、桜の花びらが舞い落ちる。
「おぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
それとともに、元気な赤ん坊の声が、雪桜の中、あたりにと響き渡ってゆく。
すべての命が祝福の声を上げている。
そう、自分たちの世界に、いったい【誰】が生まれたのかを、彼らはその本能で感じ取っているがゆえに。
季節外れの桜や梅。
そういった花々が、しばしこの家を中心に半径一キロ以内、狂い咲きする花々が。
しばらくの間見受けられてゆく。

「おめでとうございます。―元気な女の赤ちゃんです。」
産婆の声が外にと響きわたる。
今、この家に新しい命がひとつ、今まさに誕生した瞬間。
それは……
今のこの自分はそのことにすら気づいていない。
いったい自分に何が起こったのか…ということにすら。
― それでいい。

季節は冬。
まだ春もまだかなり先のとある雪のある日。
狂い咲きする桜の中、一人の女の子が今ここに産声をあげてゆく。


それは、すべての始まりであり…そして、これからのこの大陸の行く末をも左右する出来事。




  ○すべての始まり−
− 日、出る国に天子あり。神の御子をたたえ奉らん−


それは、古くからのこの国の慣わし。
それは、はるかな昔の出来事にとさかのぼる。
「大陸はこの程度でいいかしら?」
この【惑星】を創るようにと任された。
それゆえに、その責任の重大さに思わずつぶれそうにもなる。
「うん、いいんじゃない?後は…」
後は、生命の誕生に必要な、『物質』を作り出すのみ。
それはやがて長い年月をかけ。
進化を遂げ、やがてこの惑星上を埋め尽くす命にと発展してゆく、そのきっかけ。
まだできてまもない太古の惑星、というか初期の惑星。
はじめが何事も肝心、ということは。
それは重々にとわかっている。
「まだ私たちの役目はおわったわけではないからね。」
「わかってるわ。私たちの役目はこの銀河空間そのものの完成−だからこそ。」
自分たちの『王』より命じられた世界創造。
それは、とても誇らしいことであり、またもっとも大変でもある作業でもある。
だがしかし、任されたからにはその力のすべてをもってして成し遂げることが、自分たちの役目。
「― 監視のものをこの地に残しましょう…」

それが、すべての始まり。
この惑星…後に『地球』と呼ばれる惑星の。

生命の進化を見守るべくこの『地』にと残ったその存在は。
やがて、この地に誕生した新たな主と心を通わせ。
そこから、新たな『存在』がまたこの地上にと送り出されてゆくこととなる…

「― お上、いかがなされますか?」
すでに、その位というか地位は、危うい、といっても過言でない。
だけども、確かにこの【皇家】は守らないといけない、というのもまた事実。
いく千年、彼らが先祖、天照大御神。その心と意思を伝えうるためにも。
彼らが栄華を極めたのはもはや昔。
今は、力ある大名などの寄付などにより、どうにか成り立っているこの現状。
だけども。
その権力というかその名前は、この地では一番『力』を持っている。
だからこそ。
今この殺伐とした戦乱が続く世で。
誰もが、はじめにこの『京』にと上ってきて、名目的にはこの大陸の一番権力者である、彼−『天皇陛下』に自らを認めてもらおうと。
各自の力ある大名などは躍起になっているこの現状。
「…捨て置け。ふさわしいものであれば、この地に無傷でたどり着く。― まだ、啓示は…ない。」
一番、『神』に近く、また神の血を引いている、といわれている家柄。
ゆえに、この大陸で、権力を持つ手っ取り早い方法は。
この公家の主である『お上』に認められること。
名目だけでも、その政治的な実権を任せる、と承ることは、この時代。
どの大名もがあこがれること。
別に上洛の配布など、いくらしてもかまわない。
かまわないが、だがしかし……
「時に、まだ、『桜』は見つからぬのか?」
「…はっ…」
御簾の向こうより問いかけられるその言葉に。
ただただ、謁見を願ったその男性は。
ただただ頭を深く下げる以外に…方法はなかった。

…まだ、少し前にこの『家』を出た、公家の皇女は…見つからない……




  ○人質−
時は、力ある大名たちの戦乱の真っ只中。
ゆえに、生き残るためには、身内を力ある大名に差し出すことがもっともな解決方法。
だからこそ、まだ六歳にもみたないわが子を差し出すことは。
それは力のない大名が生き残るための手段。
断れば…間違いなく力ない自分たちの国は確実に滅ぼされるかよくて占領されるのが明らか。
この時代、どこの大名と同盟を組むか、によって生きながらえることができるか否か。
その答えは決まってくる。
すでに、幕府は起動しておらず。
多々いる大名、と呼ばれる権力をもつものたちが、自分たちの領土を広げるため。
各自で戦乱を繰り広げている、そんな時代……
「竹千代、わが国を守るためだ、いってくれるな?」
「…はい。」
いつかは来る、そう思っていた。
「それで、父上、行き先は?」
おそらくは、ここ、松平の領地。
ここを守るために、自分が向かわされるのは、おそらくは・・・今川家。
周りには多々と力ある大名がひしめき合ってはいるが。
父母のこと、間違いなく自分はそこに送られるであろう。
そう、まだ幼い子供の心ながらに思っていたこと。
「竹千代、お前は明日、今川家に…」
― やっぱり。
そんな父の声をききつつ、ぎゅっと小さくこぶしを握り締める幼い少年。

これからの自分の運命の波乱さを。
まだこのときの少年は知るはずもない…






                        −第2話へー

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 あとがきもどき:
    薫:ちなみに。
       ちと、家康公の説明をば。
       皆様知っているとおり。
       江戸幕府を開き、四百年、という長い年月の政治の基礎を気づいた歴史上でも、
       かなり有名な人物。
       岡崎出身。
       父、松平弘忠。母、於大(おだい)
       ちなみに、後に子供は16人いたそうです。
       幼少名が竹千代。
       ちなみに昔の人は区切りごとに名前を変えてました。
       ちなみに、徳川さんの経緯はこちら。
       竹千代(1〜14)
       松平二郎三郎元信(14〜16)
       松平蔵人(くらんど)元康(16〜22)
       松平蔵人家康(22〜25)
       徳川家康(25〜75)
       ちなみに()内部は年齢です。あしからず…
       あと、経歴。(参考、徳川家康の生涯より)
       1542年(1)岡崎城にて誕生 
       1547年(6)織田信秀の人質
       1549年(8)今川義元の人質になり、駿府へ
       1556年(15)父の法要で岡崎へ
       1557年(16)築山殿と結婚
       1558年(17)寺部城など攻撃
       1560年(19)桶狭間の合戦
       1562年(21)信長と清洲で同盟
       1563年(22)三河一向一揆
       1570年(29)浜松城に移る 姉川の合戦
       1572年(31)三方ケ原の戦い
       1573年(32)長篠・設楽原の合戦
       1584年(43)小牧・長久手の合戦
       1586年(45)朝日姫と結婚
       1596年(55)内大臣正二位になる
       1600年(59)関ケ原の合戦
       1603年(62)征夷大将軍になる
       1605年(64)将軍職を三男秀忠に譲る
       1613年(72)公家諸法度五カ条制定
       1614年(73)大坂冬の陣
       1615年(74)大坂夏の陣  武家諸法度制定
       1616年(75)駿府城で亡くなる

       以上が徳川さんの生涯です。
       とりあえずは…はじめのころは竹千代さんが出張ってるかな?あはははは・・・・
       何はともあれ、またそれでは、次回にてv
       2004年2月27日某日
 
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