まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら

こんにちわ。
まずはじめに。
こちらはアンジェリークトロワ。あれやってない人には意味不明です(きぱっ!)
でも・・・・・あ゛あ゛・・・・リモちゃんのイベントみたいよぉぉぉ!
・・・・・普通版・・・・でももってるんだよな・・・・トロワ・・・・しくしくしく・・・・。
ああ、愛増版・・・・・くすん。間違いなくそのうちに手にしてしまう可能性、ほぼ100%の私です(笑)
何はともあれvいっきますv

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アルカディア・ラプソディー

こんこん。
「陛下、おきられてますか?」
しぃぃん。
ん?
いつもならすぐに返事があるのに返事がない。
「おかしいわねぇ。まだ眠ってらっしゃるのかしら。」
でもそれも仕方ないわね。
何しろ陛下は今この地をバリアで囲って、
この次元の狭間の空間にこの地が飲み込まれて消滅しないようにかなりのお力を使われているから。
「後にしましょうか。」
そうおもいつつ、くるりときびすを返そうとし。
―ぴたり。
思わず足を止める。
…まさか……
「陛下!失礼いたしますわ!」
ガチャリ!
脱走手段用、常に持ち歩いている合鍵をつかい。
目の前にある大きな鳥のような文様が描かれているその扉の目の部分にある鍵穴に、
合鍵を差込みガチャリと扉をあける。
扉の先には広い部屋。
そしてその窓際にあるのは天蓋つきのベットがひとつ。
かわいく、そしてとても落ち着いた雰囲気にまとめられているこの部屋。
だがしかし。
「な゛!陛下ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!どこにいかれましたのぉぉぉ!!!!?」
そこにいるべきはずの金色の髪の女性の姿は…どこにもなく。
朝も朝から。
女王補佐官ロザリアの叫び声が、ここ。
アルカディアと名づけられた大陸の中にある女王陛下が創り出した聖殿内部でしばし見受けられてゆく。



『……あなたは不思議な人ですね。私の女王とは違う感じをうける…』
くす。
その言葉に思わず微笑む。
風にその銀色の大樹の葉がさわりと揺れる。
「そうでしょうね。あなたとアンジェリークは共に育ったいわば半身同士。
  そして、あなたも彼女も私の子供のようなもの。」
――そう、この宇宙に存在するすべては自分の…
『?どうして…あなたは私のことを知っている。といわれました。
  でもどうしてそれを私やそれに他のみんなにお教えされないのですか?』
自分の声は本来ならば、自らの女王であるアンジェリーク=コレット。
彼女にしか聞こえない。
記憶がない自分でもそうきっぱりと思っていたというのに。
だが目の前にいるもう一人の女王、彼女は違う。
自分の女王とも違い、どうもすべてをわかっているかのように振舞う。
それなのに、周りの誰にもそのことを話してないのも気にかかる。
いや、それ以前に。
『――どうしてあなたの前ではラ・ガは現れないのでしょうか…』
銀の大樹の目の前。
姿が半透明ながらも形をとっている一人の青年。
「―私が【何】なのか。彼女もわかっているからね…長い時を隔てて、そして自分の記憶を失っても…
  私はね。信じてるの。彼女がいつか、その心に光を取り戻してくれるって。
  ――その結果、未来でどのようなことになるのか。私はわかってた。
  ううん、わかってるけど…でも、私は信じたい…」
だからこそ、直接にはしかけてはこなかった。
あのとき、今はまだこの物質世界では未来のことになるにしろ。
自分が意識を眠りにつかせたその時間帯に。
彼女は行動を起こしたのだから。
「ごめんなさいね。あなたにも…そしてティエン=シーにも。
  でもこれはどうしても必要だった…あなたの宇宙空間のためにもね。」
『-いえ。私もまた私の女王に出会えてうれしいですが……ですがどうして今の私の女王の名前まで…』
かなり混乱している様子がみてとれるが。
「――思い出しなさい。あなたがいったい何なのか。あなたは私のかわいい子供の一人。
  そして自らのあるべき場所に戻るべく。今あなたは彼女の力でこの地に封印されているけど。
  でも、アンジェリークの力によってその封印は解き放たれる。そのときが-あなたの目覚めのとき。」
「――ねえ?アルフォンシア。」
その名前を呼ばれるたびに何か思い出しそうな気がする。
だがしかし。
記憶が戻らない今現在では、自らの女王がつけてくれた【エルダ】……失われしもの。
その名前が今の自分の名前。
そういいつつ銀の大樹に身をまかせつつ。
その肩より少しながい髪を書き上げる、金色の髪に緑の瞳の少女。
よっと。
そんな会話をしつつ、寄りかかっていた木より掛け声をすこしかけ。
そしてゆっくりと立ち上がる。
「あ、そうそう。今度ね。この地の人々を活気付けるために。
  王室主催でとあるイベントをやろうと思ってるのよ。
  まあ反対されるだろうけど、その場合は最終手段もあるからね。
  ――それで人々の心が少しでも慰められれば。と思ってね。
  何しろここに住む人たち、彼女の力に飲み込まれる前に。
  ティエン=シーがその力をもってして。守るために霧で覆い尽くしたからねぇ。ふふ。」
今も同じ時間率で流れている未来の世界では。
ティエン=シー。そう金色の髪の少女が呼んでいる少女は必死で祈りをささげている。
宇宙の平穏のために。
「――私はすべて。そして…彼女は私の影みたいなものなのかもしれないわね…」
だからこそ。
すべてを飲み込み、自らがすべてになる。
そう思っているのかもしれない。
長い時間。ずっと彼女は親友であるロザリア同様に。
自分の苦しみ、そして、その願いをずっと見てきたのだから。
くす。
そんなことをおもいつつ。
「―だめね。こんなんじゃ。せっかく私の願いによって。
  この宇宙は消滅するのをあの御方の御慈悲によって救われたのに。
  私がもっとしっかりしなきゃ…ね。」
思わず笑みを漏らし自分にと言い聞かせる。
「さて。それじゃ、私はそろそろいくわね。―早く思い出しなさい。アルフォンシア。
  手遅れになる前に。そしてあなたの宇宙を守るためにも。
  そして……どうして私がこの地、時空の狭間にこの地をとどめ置いたのか。という理由にも。」
この場所にこの地が入り込んでしまったのは。
別に彼女の力があってのことではない。
そのように自分がそうしむけたのだ。
―同じ時間軸上に、同じ宇宙の意思たる聖獣が存在することは皆無。
そのように自分が設定した。
過去の過ちを繰り返させないためにも。
本質的には自らの意思で時間移動は特定のものを除きできないようにしたのもまた。
そういいつつ微笑む少女に。
『あなたもどうかお気をつけて…初代の女王を補佐せし、もう一人の女王よ……』
そういいつつ一例する姿が透けているその男性。
「私は大丈夫よ。……私はね。」
自分がすべてを投げ出すとき。
それは。
あの御方との約束のとき。
これはいわゆる自分のわがままだとわかっている。
だけどもどうしても譲れないものがある。
今も昔も、そして……未来においても。
【彼】に過去に助けを求めるように助言したのも他ならない自分。
そして……
そんな会話をしつつ。
やがて少女は銀の大樹の元から立ち去ってゆく。
しばらくその姿を見送っていたその青年は。
やがてその姿は一瞬のうちにと掻き消えてゆくのであった。



「あれ?陛下!?」
そこに見覚えのある姿をみつけ。
思わず驚愕の声を漏らす茶色い髪の少女が一人。
「あら、アンジェリーク。早いのね。」
朝の光にその金色の髪がふわりとなびく。
この太陽の光もまた彼女-アンジェリーク=リモージュ。
第256代女王にしてそして初代女王。
彼女の力によるものだと、目の前の少女は知っている。
「…あ、あの?こんなところで歩いていていいんですか?ってよくロザリア様がお許しになられましたね…」
思わず声を張り上げてからはたと気づき。
あわてて声を沈めてひそひそと小さな声でと話しかける。
「ああ、ロザリアには内緒で出てきてるからv」
にっこり。
さも当然のごとくにいうその言葉に。
「内緒って…それ、やばいじゃないですかぁぁ!!!」
再び。
朝のアルカディアの天使の広場。
その一角にと茶色い髪の少女-アンジェリーク=コレットの叫び声が響き渡ってゆく。
「まあまあ、そんな細かいこといわないで!さ!それより大龍商店にいくわよ!アンジェリーク!」
にっこりと微笑み、そしてすたすたと、
ここ、天使の広場からすらも見える、高い建物の方にと向かって歩き始めるリモージュ。
「いや、ですから陛下ぁぁ!」
叫ぶコレットの口元にすっと指をかざし。
「あら?だめよ。アンジェリーク。そんな呼び方を大声でしちゃ。一般人たちもいるのよ?ふふv」
そんなコレットににっこりと微笑むリモージュの姿が。

そんな会話をしつつも。
それでもすたすたと歩いてゆくリモージュの後ろをあわてて追いかける。
先日、とある出来事があり、それより頻繁に霊震も起こっているこの状況。
かの地、エレミアの育成をしてはやもう数日が経過している。
幸福度はこのままでいけば間違いなく、
このままいけばエルダの封印はとかれるであろう、という王立研究院のお墨付き。
「それで?陛下はいったいここに何の用が…」
そんなことを質問しつつもやがて、二人は大龍商会の中にと入ってゆく。
ここをまかされているのはリモージュの宇宙でも有名な大財閥の、ウォン財閥。
そして、その総帥でもあるチャールズ=ウォン。
そんな会話をしていると。
いつのまにか二人はもう建物の中にと入っていたりする。
「な゛!?陛下にアンジェリーク!?」
ガタン!
思わず椅子から立ち上がる緑の髪をしている青年。
彼こそが宇宙に名高い、かの大企業の総帥、そのチャールズ、その当人。
「あら、チャーリー。そのままでいいわよ。それよりあれ、用意できてる?」
ふふ。
つい先日、ロザリアやそして守護聖たちにすら内緒で、とあることを彼にと頼んでいるリモージュ。
リモージュが笑うたびに回りの空気が軽やかに澄み切るような気がするのは、おそらくは気のせいではないであろう。
少し微笑みつつ問いかけるそんなリモージュのその言葉に。
「それでしたら大丈夫ですわ。しっかし…陛下、これ本気でやりますのん?」
などといいつつ、とある一冊の何かが書かれている本らしきものを取り出すチャーリー。
チャールズ、という名前なので呼び名がチャーリーというのだが。
「ええ。とりあえず何か当然ジュリアスとかがいってくるのは目に見えてるしv
  それで?ヴィクトールとティムカには話は通してくれたんでしょう?」
にっこり微笑みつつ問いかけるそんなリモージュの台詞に。
「はぁ。そりゃまあ。話は伝えましたけど。
  でも。いいんですか?ロザリア様とかの許可ももらってないんでしょ?」
彼女…リモージュがいきなりこの店にやってきたのは何もこれがはじめてではない。
しかも、今回のこれは……
「あらvいいのよv最終手段は『女王命令』で施行するからv」
にっこり。
にこやかにさらりとそんなことをいっているlリモージュのその台詞に。
「…陛下、さりげに最終手段の言葉をいってますね…。
  それはそうと?チャーリーさん?いったい陛下は何を?」
首を傾げつつといかけるそんなコレットの言葉に。
「ああ、そうだった。そういやアンジェリークにはまだいってなかったな。」
ふと思い出したようにぽんと手をうっているチャーリー。
「ふふ。実はね。最近霊震が増えてきているでしょう?
  それでここ、アルカディアの民も不安になってると思うのよね。
  それでこの地には夜幻祭と、雪祈祭、の二つがあるけど。別なイベントをしてみようかと思ってね。
  それで今、ヴィクトールとティムカに町の人々の声を集めてもらってるの。」
そういってその白く華奢な細い手を自らの唇にとあてつつにっこりと微笑むリモージュ。
「…それで最近ティムカ様やヴィクトール様の姿が見えないことが…」
最近学習をしようとおもいつつ、館にいっても留守のことが多い。
そうつぶやくコレットの言葉に。
「そうそう、アンジェリークも協力してよねv」
にっこりと。
そんなコレットにと微笑むかけているリモージュの姿が。
ここ、大龍商店にて見受けられてゆく。


ばたばたばたばた。
「ああ!オスカー!陛下を見ませんでしたか!?」
この地に簡易的にリモージュの力にて作り出されている聖殿。
その広い敷地内部の裏庭にて。
そこにいる炎の守護聖オスカーにと話しかけているロザリア。
「は?ちょっとまて。ロザリア。陛下がどうしたというのだ?」
「ああ!ジュリアス!大変ですわ!陛下のお姿が朝から聖殿内部に見られないんです!」
そんなロザリアの言葉に。
しばらく静寂が訪れ。
だがそれも一瞬のこと。
『な…何ぃぃぃい(何ですってぇぇぇぇ)!!!!!!?』
すでに太陽は上空にと上りかけている。
というか即席の太陽を作り出している女王であるリモージュの力には、
全員が関心する以外の何ものでもないのだが。
うららかな日差しのもと。
光の守護聖ジュリアスと、そして炎の守護聖オスカーの叫び声が。
静かな聖殿内部にとこだましてゆく。

                                    -中編へv-

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  あとがきもどき:
    ・・・・・しくしくしく・・・・・・。
    短編・・・・短編のつもりだったのにぃぃぃい!
    なんか長くなりそーな気が・・・・。
    しかもイベント・・・まったく入ってないし・・・。
    いーや!がんばって後編で終わらすぞ!うん。
    ということで後編に続きますv・・・・てへv(まてこら)
    ではでは・・・・・。

  2003年11月9日某日