まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
さてさてv今回は合間劇(笑
ネオアンジェではありますけど、本家アンジェたちの登場ですv
もっとも、私にとっての本家アンジェはリモージュです♡
何話の合間になるかわからないのでこそっとあっぷv(まてこら
短編番外でも触れた、ハンナ&サリーがどうして補佐官の役割を選んだかv
それの付随みたいなものですv
ではでは、ゆくのですv
#####################################銀花の園 ~~
「こんにちわ♡ユーイ」
「あ、こんにちわ」
……ん!?
ぴたり。
違和感なく話しかけられて、普通に挨拶したものの、次の瞬間、ぴたりと足をとめる。
「って!?何でこんなところに神鳥の宇宙の女王陛下がいるんだよ…でなくているんですか!?」
思わず地がでて言葉遣いがいつものものになりかけるがあわてて言い直す。
ふと廊下ですれ違った金髪の女性。
歳のころならば十七歳の、どこか神秘的な雰囲気をもっている少女。
「ああ、アンジェリークに、神獣の宇宙の女王にちょっと用事があってね♡」
にっこりとそういわれても、釈然としない。
そもそも、そんな連絡などまったくもって聞いていない。
「何の連絡もうけてない…とおもうけど……」
「いってないもの」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それって、大事じゃないですかっ!」
さらっという神鳥の宇宙の女王の言葉に、思わず無言になりつつも、
はっと我にともどり思わず叫ぶユーイ。
「って、あれ~?神鳥の陛下、お久しぶりです~」
そんなユーイに続き、廊下を歩いてきていたメルがその姿にきづきぺこりと挨拶する。
「何か水晶が異様に光るな、とおもったら陛下だったんだ~」
などとその手に水晶球をもちつつそんなことをいっていたりするが。
「め、メル!俺は陛下に連絡してくるからっ!こっちの陛下のことはまかせたぞっ!」
「あ、ユーイ」
どうもこの神鳥の宇宙の女王には全てを見通されているようなきがして何だかこそばゆい。
女王とはそのようなものなのだ、とは理解はしているが。
何となくだがこちらの女王はそんな生なさしいものではないような気がするユーイ。
事実、まあそのとおりなのだが。
いい具合にやってきたメルに、その場にいる神鳥の宇宙の女王、アンジェリーク・リモージュを任せ、
そのまま、だっと謁見の間のほうにと駆け出してゆくユーイの姿。
ここは、神獣の宇宙の聖地の宮殿。
すでにここ、神獣の宇宙も発展を遂げ、日々様々な変化と進化をもたらし続けている。
それでもまだ、完全に安定している、とは言いがたいが。
ユーイたち…彼らが守護聖になりえてもうすぐ数ヶ月が経過する。
それまで様々なことがあったのもまた事実だが。
「もう、ユーイったら。それで?陛下?こっちのアンジェリーク陛下に用事って?もしかして例の?」
水晶にてあちらの様子が気になるのでときどき視ているメル。
かの地はとてもとてもメルにとっても大切な地であるがゆえ。
「ええ♡それで、アンジェリークにも協力してもらおうとおもってね」
いつもはだが、やってくるにしても子どもの姿だというのに。
このたびはいつもの姿のまま、というのもおそらく何か意味があるのであろう。
「って、陛下?ロザリア様が探しまくってるけど?」
ふと水晶に映し出されている光景。
いつものごとくにリモージュの姿がみえないので、ロザリアが探している様子が映し出されていたりする。
「そりゃ、いってきてないもの♡」
「…その、無断で出かけるのはやめたほうがいいとおもいますけど……」
いっても無駄。
というのはまさにこの女王のことをいうのかもしれない。
そもそも、クリスタル一族の長であり、また宇宙の女王である彼女を止めることなどできるはずもない。
と。
バタバタバタ
「陛下!用事があるのでしたらいつもの形で伺いましたのにっ!」
大体、直接話すのではなくて、空間同士をつないで話すことはよくしている。
女王の力、空間を開く力とつなぐ力を併せ持ち、それぞれ話すことは可能。
ユーイの報告をうけ、バタバタ走ってきている茶色い髪の少女。
こちらの少女の年齢もまた十七歳くらいにしかみえない。
それでも、どこかこの金髪の少女と同じく神秘的な雰囲気を感じるのは気のせいではない。
「それはそうと。女王陛下?あの?ロザリア様にはいってこられてるんですか?」
一人で、しかも元の姿のままここにくる、ということはまずない。
あっても子どもの姿で、しかも周りに気付かれないようにまでしてての込んだ仕方で入り込んでいることはあるものの。
とりあえず、自分たちの女王であるアンジェリーク・コレットのことを陛下、と呼ぶので、
もう一人のかつての自分たちの女王であるアンジリェーク・リモージュのことを女王、をつけて呼んでいる少女。
こちらの少女も金髪ではあるが、リモージュとはまた異なる色彩の金髪の持ち主。
「いってないわよ?」
「って、大変っ!すぐに連絡いれないとっ!」
「う~ん、それちょっとまってくれる?レイチェル?」
「「女王陛下?」」
レイチェルの言葉をさえぎりストップをかけるリモージュの言葉に思わず首をかしげるコレットとレイチェル。
「あまり大人数でいっても彼女たちを萎縮させるだけだ、とおもうのよね。
ロザリアにいったら絶対に自分もいく!というのは目にみえてるし」
「「???」」
リモージュが何をいいたいのか、コレットにも、そしてレイチェルにもわからない。
「あ、あの?陛下?」
とりあえず、戸惑い気味に話しかけるコレットににこやかに微笑み、
「実はね。アルカディアのことなの」
いって口元に手をあてていたずらっぽく笑みを浮かべるリモージュ。
たしか、かの地は今、かの地の宇宙を導くべく女王候補が誕生しているはずである。
一応、コレットとてかつて自分が管理していた場所なのでときどきは状況を確認するようにはしている。
そのつど、かの地でおこりえる、悲劇に対して何かしようとするものの、
いつも、あちらの宇宙意志によってその申し出は辞退されている。
いつまでも、コレットたちにたよるわけにはいかないから、という理由で。
「「アルカディアの?」」
その言葉に、またまた顔を見合わせるコレットとレイチェルの姿が、しばし。
神獣の宇宙の宮殿の一角において見受けられてゆく――
「あ、あの。しかしいいのでしょうか?」
「あら。でもあの格好のまま、というわけにはいかないでしょう?」
「でも……」
たしかに、リモージュのいうことはコレットにもわかる。
判るが、だがしかし。
「気にしない、気にしない。エヴィルの許可はとってあるんだし」
そういう問題ではないような気がします。
そう思うものの口にはしない。
何しろコレットからすればリモージュは大先輩であり、そしてまた偉大な女王である。
というのは変わらない。
そもそも、チャーリーが主体となり、神鳥の宇宙との交易をするにあたり、
それの道をもいともあっさりと簡単に創造り出しているのは他ならないリモージュ当人。
何でも神獣の宇宙の守護聖になる交換条件として、ある程度神獣の宇宙が発展したら、
神獣の宇宙で手にはいる交易品や物質等。
それらを【輸出】するように、とのウォン一族の会議というか一部のものからいわれたらしい。
ゆえに、チャーリーの名前も、たしかに総帥ではなくなったものの、
聖地勤務、という形でいまだに在籍扱いになっていたりする。
ウォン財閥。
伊達に長い間、その実績を誇ってきているわけではない。
そのあたりのことは抜かりがない。
「いかがですか?」
二人の女性の会話の意味はお店の人には意味がわからない。
だがしかし、かなりの上客である、というのは明白。
何しろ二人ともどうみてもドレスのようなものを来店したときには着ており、
何でも人を訪ねるので落ち着いた服がほしい、とのこと。
リモージュからすれば、スモルニィ女学園の制服をきていってみても面白いかも。
などとちょっとしたいたずら心がおこっていたのも事実であったが。
それはすかさず、その場に出現していた【アルフォーティス】に却下するように懇願された、
というほほえましい事実がある。
それすなわち、コレットもまたスモルニィ女学園の制服をきて一緒にいってみない?
とリモージュが誘ったからに他ならないのだが……
そもそも、リモージュ自身は雰囲気などをいともあっさりと遮断できるが、コレットにはそれはいまだに不可能。
というか、そのあたりの雰囲気のコントロールは普通、おいそれとできるものではない。
リモージュだからこそ、といえるのだから。
「私はこれにするわ。あなたはどうする?」
「え、えっと。とりあえず私はじゃぁ、これにします」
資金はどうするのか、といわれれば、いともあっさりとサクリアを軽く固めて球のようなものを作り出した。
オーブ。
この世界では貴重とされている宝石。
そもそも、オーブとはサクリアの結晶体であるのだから女王である彼女たちには簡単に作り出せる。
オーブ一つで家が建つ、とまで言われている希少価値の高いものもある。
小さな球体ではあるが、それでも服をかうくらいは十分すぎる品。
お店のほうも、現金よりはこういった品のほうが逆に今はある意味助かる。
何しろいつ、襲撃をうけてお金などはなくなってしまう可能性があるが、オーブにいたると話は別。
何しろ、このオーブ、といわれている宝石は、どんな炎の中でも決して壊れることがないのだから。
小さな九つの色を宿した球体を店の店主にと渡し、服をその場で着替えて外にと出る。
とりあえず、もと着ていた服はリモージュがかるく手を振ると同時に手首のブレスレットに収納された。
まあ、一応、運んできていたスーツケースの中にいれたようにはお店の人にはみせかけたが。
リモージュとコレットが今いるのは、アルカディアの中にとあるとあるお店。
さすがに、それぞれの私服でもいいのだが、何しろ神獣の宇宙、神鳥の宇宙。
そして、ここ神猫の宇宙、はっきりいって文明レベルがものすごく異なる。
しかも、服の材質から何から異なっている。
いまだにこの地の技術ではリモージュたちが来ていたような服は作り出せない。
服を選び、一応つばの広い帽子をも購入して店を出る。
「ありがとうございました!」
どこかのお金持ちなのは明白。
お釣りはいらないから、必要なこともあるだろうからつかってください。
そういわれ、九つの宝石を手渡された。
ここまで金払い…もといオーブ払いがいい客などは今までにないこと。
しかも、二人の少女とも、どこかとてもみていて思わず見惚れてしまう雰囲気をもっている。
目の保養、といってもいいほどに。
馬車は人気のないところで創造り出した。
ゆえに手配する必要も何もない。
ただ、必要性があるのは、馬車を操る人物のみ。
馬車をタナトスに襲われ壊されて先行きが不安になっていた男性を捕まえそのあたりの確保はしているリモージュ。
何しろ男性からしても、かなりいい依頼であることには間違いない。
何しろリースにあるメルローズ女学院まで自分たちを送っていってほしい、とのこと。
その依頼が終われば馬車は男性に進呈し、またそれにかかる費用も全てリモージュたちもち。
雰囲気や格好からしてもどこかの貴族なのだろう。
そう思い、さらに家族のためもあり依頼を受けている馬車の操り手。
港街、ファリアンからリースまで彼女たちを送り届けてまた送り返すこと。
ただそれだけの依頼。
タナトスの脅威が気にはなるがそんなことをいっていては生活ができない、というのもまた事実。
もっとも、二人の女王が乗っている馬車をタナトスが襲えるはずもないのだが。
即座に下手をすれば本体ごと消滅、という事態にもなりかねないのだから。
リモージュがコレットを連れてここ、アルカディアにやってきたのはつい先ほど。
そして、彼女が選んだのは港町ファリアン。
ここは港町、ということもあり、様々な品が他よりは充実している。
そしてまた、芸術面においても然り。
だからこそ、この街をリモージュは選んだのだから。
人気のない裏道などが多々とある、という理由も含めて。
「「アンジェリーク!?」」
面会の人が来ている。
そう報告をうけた。
名前を聞けば、「アンジェリーク」とのこと。
なので、陽だまり邸のニクスの屋敷にいった彼女が会いにきたのかとおもった。
わざわざ校長室から呼び出しがくるなんて、他人行儀なことを彼女がする、とは思えない。
思えないが、それでも連れがいたりするとありえる可能性もある。
彼女が最近、四人の仲間とともに、活動をしているのは知っている。
そしてまた、そのうちのニクス伯爵や、レイン博士、といった人々が同行していた場合はその可能性は高い。
だからこそ、期待をこめて、バタバタとはやる気持ちを抑えて早足で校長室にと向かってきた。
それでも、いつもならば礼儀を重んじて、失礼します。
というであろうに、よほど気持ちが高ぶっていたのか、二人して扉からそのままはいっている二人の少女。
ふわっ。
部屋に入ると同時に感じる何ともいえない雰囲気の違い。
しいていえば、空気が変わった、否、浄化されている、といったほうがいいのか。
この空気には彼女たちは覚えがある。
そう、アンジェリークがリースの庭にて浄化能力を始めて発揮したあのときの空気。
それに似通っている。
あのときよりも、かなり確実に肌身に染みるほどに判るほどの気配。
外で待機していた人物が扉をあけ、校長室の中にと入る二人。
だがしかし、彼女たちの目にとはいったのは、そこに金髪の少女と茶色い髪の少女が一人づつ。
「ハンナ。サリー。この方々があなた方へのお客様です。それでは、私は席をはずしますね」
「ええ。すいません。学校長」
彼女たち二人に、アンジェリークに関して、否、女王に関しての重要な話がある。
そうすでに事前に言っているので、あまり見聞きすることではないであろう。
そう判断し、その場から立ち去る校長の姿。
おもわず、二人して固まってしまう。
二人からとても何ともいいがたい雰囲気を感じる。
まるで包み込まれるような暖かさ。
全ての不安を取り除くかのようなその微笑み。
「あ、あの?私たちに用事…って、あなたたちは?」
はっきりいってこんな人たちは二人とも知らない。
「ああ。そうね。とりあえず座って。ハンナとサリー、だったわよね。
私はアンジェリーク。アンジリェーク・リモージュ。こっちがアンジェリーク・コレットよ。よろしく」
金色の髪の少女がリモージュ、そして茶色い髪の少女がコレットというらしい。
「「…アンジェリーク?」」
名前が同じ、というのは偶然なのか、必然なのか。
ともあれ、二人とも親友の名前と同じなのに驚愕する。
そしてふと、
「あ、もしかして。いつもアンジェに手紙とか品物を送ってきたのはお二人のうちのどちらかですか?」
たしか、セレスティザムのほうに住んでいるらしいというお金持ちであろう女の子。
年齢からしてその可能性は確かにあるであろう。
見た目、二人とも十七か十六程度に見えるのだから。
そんなハンナの問いかけに、
「あ。それは私よ」
「…って、へ…いや、そんなことをなさってたんですか?」
陛下、といいかけてあわてて言い直すコレット。
「ええ。少しでもあの子の負担を軽くするためにね」
「なるほど」
それだけの言葉で理解する。
たしかに彼女とてリモージュの手助けがありどうにかなった、という事実もある。
隠れてこっそりとそう支援しているリモージュのことをとても尊敬せざるを得ない。
「あ、あの?でも、今あの…アンジェリークはここにはいない、のですけど?」
ならば、彼女たちが用事があるのはアンジェリークのはずである。
すでに彼女はこの学園にはいない。
そのことをアンジェークはたぶん手紙で知らせているはずだけど?
以前の手紙でそのことを知っているがゆえに首をかしげながらといかけるサリー。
「あ、今日はあなたたちに話があってきたのよ。
あの子の…この地の初代女王となる素質をもったあの子の親友であるあなたたちに、ね♡」
ふふ♡
びくっ。
その言葉におもいっきり反応してしまうのは仕方ないであろう。
彼女が女王の卵であろう、というのは誰にも話していない。
そもそも、彼女がリースの庭でオーロラを発生させた、とはいまだに気付かれていない。
それでも、女性の浄化能力者なので女王に関係する力を持っているのかも。
みたいな憶測はながれてはいるが、それは憶測どまり。
いまだに空全体に証ともいえる光のカーテンはかかっていない。
「な、何のことでしょうか?」
だからこそとぼける。
「あら?そう警戒しないで?まず、あなたたちには真実を知ってもらおうとおもってね♡」
「「真実?」」
そういわれても意味がわからない。
すいっ。
首をかしげるハンナとサリーを微笑みながらみつつ、すっと片手を軽く上げるリモージュ。
刹那。
部屋の中が真っ暗な、それでいてどこか明るさをもっているようなそんな空間に早代わりする。
まるで、暗闇の中、彼女たちが浮んでいるかのごとくに。
床も、壁もそして天井も全てが何もない。
そして、足元に見えるのは青くみえる大地が一つ。
「……陛下~。さすがにいきなりこれはびっくりするのでは?」
おもわず地がでて陛下、と呼んでしまうコレットであるが、だがしかし仕方がないとおもう。
まさかいきなり宇宙空間を見せるとは夢にも思わなかったのだから。
だがしかし、驚いている二人の耳にはそんなコレットの爆弾発言は届いていない。
「このほうが説明するのに早いし。それにこの光景、なつかしいでしょう?アンジェリーク?」
「たしかに。懐かしいですけどね。エルダ…アルフォンシアを開放したときにじっくり見たくらい、ですもの」
他は遠くからその意識で感じ取っていたのみ。
しばらく周囲の光景にびっくりして、はっと我にと戻り、二人が何やら会話をしているアンジェリークたちのほうを振り向く。
さらにそこで思わず目を見開くハンナとサリー。
確かに、見間違いではなく、目をいくらこすっても、二人のアンジェリーク、と名乗った少女の背に白き翼が見て取れる。
そう、あのとき、アンジェリークの背中にみた白き翼と同じものが。
「あ…あなたがたは……」
「この地は、私たちにとってかけがえのない地であり、過去と未来、そして現在を結ぶもの。
ハンナ。サリー。あなたたちはしる権利があるわ。あの子、アンジェリークの為にもね」
私たちにとってはかけがえのない地。
それが何を意味するのかは判らない。
ただいえること、すなわち、この二人は伝説の女王と何らかのかかわりがある、ということくらい。
「まずは、改めて自己紹介をしておくわね。私はこことは別の宇宙を収めている女王をしているわ。
そして、この子もまた別の宇宙の女王。この地は私たちと仲間たちの協力でよみがえった地」
女王、別の宇宙?
その言葉に疑問におもうものの、おもわず二人してはっとする。
アンジェリークのあの力を目の当たりにして自分たちなりに伝承を調べた。
とても古き伝承には、たしかにこうかかれていた。
二人の女王、と。
その伝承がやがて口答でつたわり、やがて女王を支えた二つの力、ということで今現在に伝わっている。
ある人物の手記らしきものを見つけてそのことを知っているハンナとサリー。
まさか…でも、そんな……
それは、たしかに伝説の中の出来事、のはず。
「女王、そして女王を補佐する存在は人とは異なる時間をいきるもの。
あなたたちが歳をとり、時がうつりゆいても私たちはかわらない。時の流れが異なるから。
そして、それは新たになりえる女王においてもいえること」
時の流れが異なる。
そういわれてもビン、とこない。
そもそも、どうして自分たちにこんな話を…信じざるを得ないような光景が広がっている現在では信じるしかない。
何かの技術か仕掛けだとしても、彼女たち二人をだます理由がまったくもって見当たらない。
「だから。しっていてほしいの。…そして、あなたたちはあなたたちの意思で選んでほしいから」
コレットはこのたびの訪問の意図を聞いている。
たしかに、リモージュの言うとおりではある。
コレットも、そしてリモージュも親友である補佐官の存在にどれだけ救われているかわからない。
だけども、それぞれ女王試験において友情を深め、そして彼女たちは自らの意思で選んでくれた。
だけども、この地においてはそれがない。
試験をする段階ではなく、そもそもすでに【アルカディア】という大陸があるがゆえに、
守護聖の素質をもつものも全てがそろっている。
女王の目覚めとともに彼らもまた力を目覚めさすであろう。
だからこそ、知っていてほしい。
女王の役割と、そしてそんな女王をしている自分たちにとって補佐官の存在がどれほど大切か、を。
しばし、リモージュとコレットにより、二人にこの地では誰も…否、一人以外は知られていない真実が語られてゆく。
その真実をしり、彼女たちがどう選び行動するのかは、彼女たち次第。
-第話へー
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あとがきもどき:
薫:う~ん、番外編みたいにするか、合間劇みたいにするか、まだきめてません。
なので下のリンクはすこし保留。
合間劇だと、おもいっきりハンナ&サリーの今後をネタバレしてるし。
だけど、そもそももう短編でネタバレしてるからいいような気もするし(まてこら
とりあえず、本編をさくさくすすめていきがてらにきめますね。
ではまた~♪
2008年5月6日(火)某日
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