リモージュの秘密の大作戦♪ ~第十四話~
よし!
準備はオッケー。
あとは、きちんと、執務を済ますだけ!
時間率もそれとなく変更したし。
ふふふふ♡
「ねえ?ロザリア?何か、警備……いつもより多くない?」
リモージュのその言葉に。
「当然ですわ。今、守護聖が五人も欠けているのですから。万全の対策をとっておかないと。」
たんたんと、書類をリモージュに渡しつついっているロザリア。
……するどい。
女王執務室において。
本日の執務をこなしているリモージュ。
とりあえず、この銀河は短期間の間に安定を果たしている。
あれから、まだ数ヶ月もたっていないというのにも関らず。
この力量には、ロザリアも驚かされたが。
何よりも、リモージュの体が心配なロザリア。
何しろ、このリモージュはかなり無理をする…というのがわかっているから。
だがしかし、それはロザリアにもいえることなのだが。
「でも、ロザリア、本日はこれだけよね?」
「左様でございますわ。」
「う~ん、おわったぁぁ!」
書類を片付けて、大きく伸びをしているリモージュ。
「お疲れ様でした。陛下。」
ロザリアが書類の最終チェックをしているが。
「ロザリア、後で、夕飯でも一緒にする?」
リモージュの言葉に。
「本日は、王立研究院の報告のまとめがあります。
仕上げておきたいので。心遣いありがとうございます、陛下。」
リモージュから聞いた限りでは、外界でいうと、あと、二十年後。
新たなる銀河、つまり宇宙の卵が出現するらしい。
こちらでは、あと数ヶ月もないが。
だからこそ。
落ち度がないように、ちゃんと、いろいろと用意をしておきたいのである。
今回の女王試験は、今まで……
……いや自分達が行ったものとはまったく違うタイプのものとなるのだから。
『文字通り、銀河を作っていく試験になるから♡』
そう、リモージュが教えてくれた。
そんなリモージュに笑いかけながら。
「次には、私から招待するわ。アンジェ。」
にっこりと。
ロザリアは微笑む。
「ふふ♪ありがとう♡楽しみにしているわね♡
じゃあ、本日の公務はこれでおしまい。お疲れ様。ロザリア♡」
「陛下も。……だからといって、まぁた姿を子供に変化して、
さらには王宮から脱走して、聖地の中を歩き回りませんように。」
「い……いやぁねぇ♡それだと私がよくやっているように聞こえるじゃない♡」
にっこりと、笑うリモージュに。
「公園で噂を聞きましたが?
金の髪のかわいい女の子がときどき一人で、遊びに来るって。
いろいろと、一人で歩き回ってるって。」
報告書をぱらぱらとめくっているロザリア。
「ぐ……。ま…まあ、たまには、気分転換も必要だし♡
それに、女王だって、気づかれるわけないし♡」
「陛下……そういう問題じゃあありません!」
「じゃあ、ロザリアも今度は一緒にいく?」
「アンジェ~!!!!!」
その言葉に。
しばらく、ロザリアの説教が続いてゆく。
やれやれ。さすがにロザリアね。いつのまに調べいたのかしら?」
いつのまにやら。
子供の姿で、聖地を探索していたことがすべてにおいてばれていた。
しかも、その情報の正確のこと、正確のこと。
「ロザリア……昔から、そうだったからねぇ。ま、いっか♡」
とりあえず、今日は、私室で大人しくしておく。
というので、私室に引っ込んでいるリモージュ。
「さってと♪」
ルンルンルン♪
そのまま、鍵をかけ。
そして、自分の分身である、レインボゥフラワーを机の上に置く。
こうしておけば、聖地から自分がいなくなっても。
どこにいても、絶えずに、聖地にいるように気配はカモフラージュができるのである。
これは、クリスタル一族たる長であるユニバースだからできること。
そして。
購入した、普段着を身に着けてゆく。
どこからどうみても、普通の女の子のような服装。
淡いピンクがよく似合っている。
そして、外界の時間に合わせている時計をみる。
「そろそろ、どんぴしゃ♪じゃ、いきましょ♪」
そんな簡単に抜け出てもいいものか。
とりあえず。
あのロザリアのことだから。
ロザリアは、万が一のときのために、合鍵をもっている。
そのために、ベットの上に、ちょっとした手紙を書き置いておく。
「まあ、ここの時間的には、夕方までには戻るしねvv」
休暇を与えている期間は明後日まで。
少し、聖地の時間の流れも調整したのである。
ここ、聖地の三日間と。
外界の一ヶ月の期間が一致するように。
「あ、急がないと、結婚式がはじまっちゃぅ!」
シャラン……
その言葉と同時に。
小さなポシェットをもったリモージュの姿は。
一瞬のうちに、私室から掻き消えてゆく。
ー続くー
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