こんにちわ♪
  ふふふ♪なんと、ルナの番外編♪
  ちなみに、これは、サイラーグ偏のルナ視点
  ではでは♪

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   エル様漫遊記・番外編~ルナ~第1話~



ここはゼフィーリア。
とあるお店のリアランサーというレストラン。
「ルナさぁん、またお客さんよ~。本日五人目の。」
一人のウェイトレスの女の子が店の奥に声をかける。
「は~い。」
いってでてくる、これまたウェイトレスの女性。
髪の色は、紫とも、青ともいえない。
どちらかといえば、紫ががっている。
どうやら、この人物が、ルナという人物らしい。
「赤の竜神の騎士(スィーフィードナイト)勝負だ!!!!」
店の外にでると、どこかの騎士と魔道士の二人組み。
「私と勝負したかったら、あそこの雑賀屋で、十万分の買い物をしてきてくださいね
いって、その雑貨屋を指差す。
雑賀屋といっていいのだろうか?
かなり大きな店である。
ちょっとした城程度の大きさはあるであろう。
見た目には、それが店だとは思えないほどの大きさである。
 でも、確かに、でかでかと、『インバース商会』と看板がかかっている。

実は、このルナ。
インバース商会の家の長女で、その名も『ルナ=インバース』という。
このルナ、とある事情で、そこそこ名前が売れているもので、今日みたいや奴等がよくやってくる。
「さってと、仕事、仕事
言って、ルナは、ウェイトレスに戻ってゆく。
ルナは、このリアランサーで、ただ今、ウェイトレスのバイトをしているのだ。
「―買ってきたぞ!!!!まさか、あんなにオリハルコン製の製品がそろっているとは、思わなかったが・・。」
言って、さっきの二人組み。
数十分後に、再び店へとやってくる。
はぁ・・・・。
しかたない・・か。
半分、ため息ついて、ルナは。
「店長、ちょっといってきますね。」
一言、店長に断り、そのまま外へと出てゆく。
「手かげんしてやんなよ!!」
「ルナさん!!ほどほどにね!!」
「お~い、殺すんじゃないぞぉ~ルナさん。」
店の客が口々にいう。
皆、もう慣れっこになっているのだ。
「さってと、さっさとすましましょう。バイトの途中だしあ、そっちが先でい~わよ。」
とルナがいう。
無論、手ぶら。
先ほどのことといい、ルナのこの態度。
よっぽど腹を立てた男性二人。
無理もない、女性にここまで、完全に馬鹿にされまくっているのだから。
後悔させてやるぅ!!
無謀なことを彼らは思いつつ、魔道士がいきなり呪文を唱える。
しかも、とんでもない呪文を。
「竜破斬!!!!(ドラグスレイブ)!!!!」
いきなり、んな呪文を放出する魔道士。
本来なら、ここで、この町ごと消えて・・ジ・エンド。
なのだが・・・・・・。
― ばしゅ。
その呪文は、ルナが足元から拾った木の棒で、綺麗に霧散されていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
『・・・・・・・・・・・・え゛?』
しばし、硬直する男性二人。
それもそのはず。
ルナは、黒魔法最高といわれている呪文を、あっさりとしかも、木の枝で霧散させたのだ。
ぼうぜんと佇む剣士と魔道士。
「じゃ、もうそっちは仕掛けてこないわね。」
ルナはぽいっと木の枝を投げ捨て、そしてそのまま、店へと戻ってゆく。
後には、ただ、石化している男達の姿が、風に吹かれていた。

「ただ今。」
「あ~お帰り、ルナさん。二分もたってないわね。」
ルナが働いている店の女性店長がいう。
実際は、一分程度だが。
ルナが店をでて、さほど時間はたっていない。

実は、このルナ。
この世界における、至高神『赤の竜神(フレアドラゴン)スィーフィード』
の力と能力と記憶を一部、受け継いでいるといわれている通称。『赤の竜神の騎士(スィーフィード・ナイト)』
そんな馬鹿なこと。
と思う奴や、ルナを倒して名前を売ろう。という無謀きわまりないやからが、チョクチョクやってくるのだ。
無駄、無謀極まりないことである。
さきほどの連中も。
女が、スィーフィードナイトと名乗っているのは、単なるでたらめ。あっさりと俺達が倒してやるさ。
と仲間にいきまいて来ていた連中である。
しかし、ルナは誰にも言っていない事実がある。
ルナは、実は、赤の竜神(フレアドラゴン)スィーフィード本人だったりするのだ。
コレが。
ま、力が半分程度にしか回復してないから、人間に転生してみているらしい。
だが、他にもいえない理由が彼女にはあった。
いや、彼女のことがわかってしまうと、必ず他の神族達もルナの元へとやってくる。
そうなると。
…もし、あの御方の怒りに触れては・・と。
ルナは懸念しているのだ。
自分の存在で、あの御方のことは隠し通さなければ・・・と。

昼を過ぎて。
しばらくして、ゼフィーリアに一人の男が足を踏みいれた真っ赤なローブ、そして肩には、一匹の鳥。
「あの、すいません。こちらに、『赤の竜神の騎士(スィーフィードナイト)』がいらっしゃると聞いたのですが・・。」
その男は、国境の見張りの女兵士に尋ねる。
「ああ。彼女なら、家にいくよりも、店に行ったほうが早いわよ。場所は・・・」
道を教える女兵士。
「どうもありがとうございました。」
いって、男は言われた道を歩き出す。

カララン・・・。
「ルナさん、またお客さんよぉ~。」
ふたたび、声がする。
今日、本日、五十人目の客である。
「また?ハイハイっと・・・」
いって、ルナは、自分の客という人物をみて―。
男と目を合わせたルナは固まる。
いや、視線は鳥の方を向いているが、鳥の方も固まっている。
・・・・一体?
「こっちへ!!!!」
ルナは、男の手をとると、ぐいぐいと引っ張って店の外の裏手に回る。
きょろきょろと辺りを見回して、誰もいないのを確かめると、おもむろに口を開いた。
「・・・・何の用よ?赤瞳の魔王(ルビーアイ)シャブラニグドゥ・・・・。」
と。
すごい低い声で。

ひたと鳥を見据えていうその言葉は。
到底、人間の言葉とは思えないほど力がこもっている。
「ふっ・・・・。そういうことか・・・。まさか、スィーフィードナイトとは。
  ・・まさか、本人だったとはな・・・・。久しぶりだな。赤の竜神(フレアドラゴン)スィーフィード・・・。」
鳥の方も口を開く。
「・・・何、あんた、鳥の姿になってるの?その人間の中に封じられているのだったら、
  あなたなら、人間を乗っ取って、自分の物にするでしょうに。
  カタートのレイ=マグナス=シャブラニグドゥのように・・・。」
ルナが警戒しつついう。
「・・あ、あの私には、全然話しが見えてこないのですが・・・・。魔王?それにスィーフィードナイト?」
鳥を肩に乗せている赤いローブの男がいう。
「そういや、レイ、この人間だれ?」
ルナが鳥に聞く。
「あ、申し送れました。私、レゾと申します。」
男が口を開く。
「レゾって・・あんた、あの赤法師レゾ?」
ルナが顔をしかめて聞き返す。
「はい。そうです。」
しっかりとルナをみつめていう男性―レゾ。
その瞳は、緑に澄んでいる。
「ふぅぅん。レイ、あんたまた、賢者と呼ばれる人間を選んだのねぇ・・・。でも、今、あなた、目、見えているようだけど?」
レゾは噂では、盲目の賢者。
だが、目の前にいる男性の目は開いている。
「―我が呪いをかけて、目を開かないようにしていたのだが・・・。我の封印をとくために。
   この男がデモンブラッドの欠片を飲み込むように仕向けるために。」
鳥がルナの台詞に答える。
鳥の姿と成り果てている魔王、シャブラニグドゥが。
「・・で?」
「目を治してくださったのは、リナさんです。あ、リナ=インバースさんって、知ってます?」
そんなレゾの言葉に。
ずがしゃぁぁぁ!!!!
ずざざざざぁぁぁぁ!!!!!!

ルナは大量に汗をながしつつ、顔を真っ青にして後退さる。
「な゛!!んな!!!ま・・まさか!!!!れぃぃぃぃい!!!!!
  いや、シャブラニグドゥ!!!!あ・・あんたぁ!!!
  あ・・あの御方を・・・エル様を怒らせたんじゃあ、ないでしょうねぇぇ!!!」
やおら、鳥をひっつかみ、がくがくゆするルナ。
「―お前は知っていたのか?・・・あ・・あの御方のことを・・・」
声も絶え絶えにいう鳥の台詞に。
「だぁぁ!!!ちゃんと意思疎通くらいしなさいぃぃぃい!!!!!
  カタートのレイ=マグナス。つまり、あんたの分身には教えてあるわよ!!
  あの御方が今、この世界に来ているってことはぁぁぁぁ!!!!!」
かなりエキサイトしているルナ。
「―我は、知らずにあのお方にちょっかいかけてしまい・・・・・・。  
  ・・・・この有様だ。我とこの人間を生きさせ。このレゾに善行を行わせて、我がくるしむ。永遠に。
   ・・・それが、あの御方の出されたお仕置きだ・・・」
シャブラニグドゥの台詞に。
ああぁぁぁぁぁ!!!!
何か意味不明なことを叫びつつ、完全に頭を抱えているルナ。
「あ・・・彼方だけですんだんでしょうねぇ・・・・・・。
  私達の方にもとばっちりが回ってきたらしゃれにならないわよ!!!!
  何のために、私があの御方を世間には『妹』としているのかが、わからなくなるじゃない!!
   私の存在は、あの御方のことを隠す、目くらましよ!!目くらまし!!
   ―だから、部下達や、他の神族には復活してること、秘密にしてるのにぃぃ!!!!」
ルナが泣き叫ぶ。
「あ・・あのぉ・・・。全然、話が見えないんですが・・・・。
  あの御方って・・誰のことです?もしかしてリナさんの話のようですが・・。
  リナさんは魔王の上司に当たる人では?なぜ、スィーフィードナイトまでもが怖れるのです?」
首をかしげているレゾ。
「・・・・あんた。レイ・・・。レゾに説明してないの??・・あの御方のこと・・・。」
「――いえると思うか?(汗)」
「―――・・・・・思わないけど・・・・。」
ルナと鳥の姿の魔王は互いに冷や汗を流す。
「ああ、レゾ・・だったわよね。ここじゃ何だから・・・。移動するわよ!!シャブラニグドゥ!!!」
いうなり辺りの景色が一辺する。
ルナは辺りを結界で包んだのだ。
「・・これなら、他に絶対に聞こえない。」
ルナは、用心を重ねている。
ルナと魔王、互いに結界を何十にも施しているのだ。
「さて・・・と。あの御方は・・・・ね。確かに、魔族達の真の王。・・・・でも、私達神族の真の王でもあるの。
  あの御方は・・全ての万物の母。全てを創り出され、そして全てを無に帰する御方なのよ。
  世界を構成している混沌そのものを作り出せし存在。
  つまり、全てのものにとっての・・・・。全てのものの母・・女王ってわけ。」
ルナが説明する。
「―我らと神々は、全てあの御方に創り出された存在だ。そして、世界そのものも。生きとし生けるもの、全てが。」
魔王が続けていう。
「そして、今、その御方が、この世界・・・つまり、この星に具現化されてる。
   表向きは、この私―。ルナ=インバースの妹。 リナ=インバースとしてね。」
ルナは顔を真っ青にして。
「・・・私達程度なんか、どんなに頑張っても、あの御方の前では、ただの一部下にすぎないわ。
  あの御方の中に存在している私達だから・・・。
  …そういえば、レイ、あんたのトコの五人の腹心の部下達・・・・。
  エル様に料理されたことがあったわよね。確か、五百年くらい前・・いや、もっと前??」
ルナがふと思い出す。
「・・・他の世界の魔王や神々にも言われたがな・・・・。
   何かあいつらがエル様に教えたらしいって・・・・。おかげで他の世界も巻き込んだようだが・・・・。」
魔王も顔はすでに真っ白になっている。
ふぅ・・・・
そこまで、いって、ルナはおおきく息をつく。
「・・って!!ちょっとまってて!!早退してくるから!!
  そのほうがいいわ!!絶対!!とことん話しましょう!!だから、ちょっと待っててね!!」
ルナはいうなり、姿をかき消し、店の中へと戻ってゆく。
何しろ、話は、あの御方からみである。
下手なことはできない。

「店長!!すいませんが、早退させてください!!どうも込み入った話があるので!!」
いきなり店の中へ唐突に出現したルナがいう。
「込み入った話って・・・スィーフィードナイトとして?ルナさん?」
ルナがこんなにいきなり出現するのは滅多とない。
ならば、その理由は、一つ。
何かあったということである。
店長はそう判断し。
「ええ・・。」
うなづくルナ。
嘘ではないが。
「分ったわ。しっかりね!!。」
ぽんとルナの肩をたたいて励ます店長。
「すいません!!!!」
ばたばたばた!!
急いで着がえて、また一瞬のうちに、店から掻き消えるルナ。
「何かあったのかねぇ。」
客の一人がのんびりという。
「さぁ、我々にはわからないことかも知れませんしね。」
答える店長。
「さて・・と。仕事、仕事!!」
パン!!
手をならし、再び気合をいれる店長。
その言葉に、ぱらばらと全員が持ち場へ戻ってゆく。

                                            -続くー

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あとがき:

 薫:うわぁ・・・。中途半端だなぁ・・・・。
    しかも、これ・・大学ノート一ページ半の量だし・・・
    ・・・・ま、なんとかなる・・・かな(汗)
    次回で、ルナとレイ=シャブラニグドゥが、リナ(笑)にいきなり呼び出されます(笑)
    って・・・本編のサイラーグ偏・・打ち込んでないのに、
    何先にこっちを打ち込んでいるんでしょうねぇ・・・(笑)私は・・・・(爆!)
    ま、とりあえず、また、次回で
    ではでは♪


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