まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
こんにちわv
・・・・ああ、なぜか今日は昨日が蒸し暑くて寝てない・・(多分二時間程度しか)
なのでかなり眠い私です・・。
さて、え~、これは、先月、今月号(2003年7月8月号)ドラゴンマガジン。
それにて掲載された最新作、【魔の海のほとりで】を読んで思いついた続編です。
なのであのスレイヤーズSPを読んでない人はネタバレ!です。
それでもいーよ?という人のみどうぞ?(まて!)
・・・・しかし・・・・左手・・親指、中指、薬指・・・・。
・・・・ほとんどガラスできっている状態の打ち込みは・・・難しい・・。
というかしみるとゆーか・・・いたひ(ビールを運んでいるときに割った人)
・・・・・・・・結局・・・朝方と夕べのは何だったんだ?
・・・・・・やっぱし今朝もつながらなくて・・・。
一回のアタプターごと電源もう一回切って挑戦したら・・・・ようやく回線、
つながりました・・・・うーむ・・・・なぞだ・・・・(汗)
そーこーしてたらいつのまにやら仕事に行く時間に・・・・あはははは(涙)
あう・・・・・打ち込み時間がぁ・・・(涙)
・・・・裏の更新はこっちの更新とは無関係だからなぁ・・くすん。
・・・・・ああ、あと30分・・・・どこまでできるか・・・(絶対に無理)
・・・・とりあえずいくのです・・・・・。
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魔の海再び
かっ!
太陽が照りつける。
夏だ!海だ!白い砂浜だぁぁ~!!
……という冗談はおいとくとして。
う~ん、潮風が気持ちいい♡
「しっかし……よくナーガ。こんな穴場…知ってたわねぇ?」
この前買ったばかりの手前は上下に分かれているけど、
背中ではひとつにつながっている半ビキニタイプの白い水着を着ているあたし。
そして、なぜかどうみても普段着ている服ともいえない代物の方が露出度が高い、
ワンピースタイプの黒い水着を着ているナーガにと話しかける。
「ふっ。お~ほっほっほっ!これも人徳のたまものよっ!」
そういって無意味に胸をそり上げて高笑い。
いつもはどうでもいいこの笑い声だが、今のこのときのあたしはあまり怒る気もさらさらない。
ちょっとした酒場で面白い情報をきき、別にこれといった目的のない旅の中。
なぜかあたしの金魚のうんちと化している本人いわく自称あたしのライバル。
二人してその情報にあった場所をめがけて進んだ帰り道。
ものの見事にあたしとナーガの荷物の中身は二人して
未知なるお宝の山でぎっしりと詰まっていたりする。
とりあえず近くの山にと術で穴を掘り。
簡易的につくった洞窟にとその『砂漠の遺跡』で手に入れたお宝の数々をすべて移動させて。
人が寄り付かないように術をかけておいてから、とりあえずはめぼしいものを持っての帰り道。
一応今。
季節は秋とはいえ、さすがに別名、【死の砂漠】と呼ばれている砂漠の入り口だけのことはあり。
まあ照り付けてくる太陽の暑いことこの上なし。
マントの中に冷気の呪文をかけていてもやはり暑いものは暑い。
それで暑さをしのぐ季節外れの海水浴。
ということになったのだが。
いや、しかし、こんなところにこんな場所が!
ちょうど海流の影響なのかはたまた後ろにある砂漠の影響なのか。
まあどっちでもいいけれど。
あたしが立っている砂浜もそれ程熱く煮えたぎっていない。
ちなみに足元の砂はすべて星の砂。
言い換えれば珊瑚の死骸の山に過ぎないのだが。
まあ、そんな情緒のないことはいわないでおくとして。
「まあ、ぶっちゃけた話、誰もこの先にある砂漠怖がって入ってこないのよ。
そりゃ、確かにここの海には多少毒くらげとか蛇とかもほかと比べて多いけど。
こっちが何もしなければ攻撃してこないし」
そういいつつ……なぜに浮き輪?
浮き輪を手にもっているナーガ。
……ま、まあ深くはつっこむまい。
ナーガだし。
浮き輪をもっているナーガがいってくる。
「ま、確かにね」
この先にあるといわれている滅びの砂漠。
伝説ではそこに超高位魔族ともいえる冥王がいるとかいないとか。
この地を覆っている結界のひとつの拠点と言われているそこ。
まあ、確かに先の方は昼間だというのにその先の方が、どんよりと暗くなっていたりするけど。
ちなみにこのあたり、その影響か魔獣やデーモンなどの数が比較的に多い。
ま、あたしやナーガには単なる雑魚にすぎないけど。
それゆえ、あたしとナーガが出向いた酒場で聞いた砂漠の中にあるという昔の遺跡も今まで荒らされることなくほとんど無傷。
したがってあたしたちは、そこにあったすべてのお宝をゲットすることに成功したのだが。
「しかし…もったいない……」
あたしはあたりをみつつつぶやく。
ここ、それなりの設備とかでもあれば、はっきりいって海水浴場としてもやっていけるほどに。
景色はいいし、申し分はない。
まああまり人がごろごろいてもゆっくりできないが。
そんなことをおもいつつあたりを見渡すあたし。
「それより、リナ?泳がないの?どうなの?」
そういいつつすでにいつの間にか準備運動を終えたらしく。
……その運動のさなか胸がたぷたぷとゆれるのが心底憎らしいが。
「あ、泳ぐにきまってるじゃない♡」
うだるような暑さも海に入ってしまえばどうってことない。
そんな会話をしつつ。
あたしはそこに広がる青い海にと足を踏み入れる。
ひやりとした感覚がとても気持ちがいい。
「う~ん!生き返るぅ!」
はっきりいって荷物がとられる心配もなし。
それでいてこんなに海の水はきれいだし、周りに人がいないので、胸が小さいことを気にする必要もなし。
はっきりいって文句の付け所はない。
……しいていえば食べ物やがないのが不満ではあるが。
ばしゃばしゃとある程度沖まで進み、肩までつかる。
う~ん。
いまだに太陽は照り付けているけど、海の中に入っていれば、それはあまり気にはならない。
「あ、そうそう、リナ?」
「……ん?」
ばしゃぱしゃと浮き輪を使い泳いでいるナーガがそんなあたしにと言ってくる。
「いい忘れてたけど……」
……何?
ナーガの言葉より早く。
さぁ……
「……な…何!?」
いきなり沖の方から巻き起こってきた真っ白い霧にと視界がさえぎられ。
そして。
『ひゅるぅ……ふぁぁぁぁ……』
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
……おいこらまて。
「ちょっ!?何これ!?」
思わず叫ぶあたし。
「いい忘れてたけど、ここ、一時間に一回か二回、すごい霧が出るから。
それと、その霧にまじってどうでもいいようなのがでてくるから」
白い霧の奥深くから聞こえてくるナーガの声。
……どうでもいいやつって……そりゃまあ、確かに……
確かにどうでもいいだろうけど……
「……だぁぁ!そ~いうことは早くいぇぇえ!何よ!?このゴーストの群れはぁぁぁぁぁぁ!」
あたしの絶叫がこだまする。
そういう重要なことは早くいってほしいものである。
……まあ、いるわいるわ。
霧にまじって出てきたのは、
海の中だけでなく海の上にうようよと浮かぶ、どうでもいいゴーストたちの姿。
まあこういったやつらはほうっておいてもいいのだが。
いかんせん。
『おいでぇ~、おいでぇ~……』
などといいつつ、こうもよってこられては……(汗)
「うひゃぁぁ!おしりをなでられたぁぁぁあ!」
水の中からひやりとした感触が。
……おにょれ。
ゴーストの分際で!
このあたしのお尻をさわるなど!言語道断!万死にあたいする罪である!
「
あわてて海から浮かび上がり。
きっと海上を見据えるあたし。
周りを見渡してもすべて霧。
「うううう!
浮かびつつ術を唱えて少しアレンジし。
「ブレイク!」
パチンと指を鳴らすとあたりに光の槍が降り注ぐ。
「うきゃ!?」
……何かどっかの何かの悲鳴みたいなのが聞こえたけど。
気のせいであろう。
うん。
「うっしゃぁ!よし、これで…って…でぇぇぇ!?」
これでゆっくりと海水浴が楽しめる。
そう思ったのもつかの間。
……まあ、出るわ、出るわ…ゴーストの山……
「…だぁぁぁぁぁぁ!こらっ!ナーガっ!これいったい何なのよぉぉぉぉぉ!」
あたしの絶叫が響き渡るのは仕方ないと思う。
絶対に。
何しろ見た限りでもよくよく見れば霧の中に、無数とも無限ともいえるゴーストの数が見え隠れしており。
……そしてまた。
それが人だけでないのも見てわかる。
「だからいい忘れだってば。どうやらここ。
魔海で命を落とした者たちの、集合場所になっているらしくてね!お~ほっほっほっ!」
そんなナーガの声が霧の中から聞こえてくる。
……おいこらまて。
「だぁぁぁぁ!そ~いうことは早くいぇぇぇぇ!」
ということは……何かい!?
ここには海で命を落としたこういったどうでもいいような霊がうようよくるってことかい!
……んな場所を泳ぐ場所として教えるなぁ!
ナーガの馬鹿ぁぁ!
「ふっ。リナ、まだまだ青いわねぇ?
幽霊ごときで騒がなくても泳ぐのには支障はないわよ?お~ほっほっほっ!」
「そういう問題かぁぁぁぁ!」
よくよく見てみればどうやら霧の中に……幽霊船とも思しものが見え隠れ……
下手に物質でないのがわかるから……こんな状況でのんびりと泳げるか!
しばらくあたしは並み居る幽霊さんたちとはっきりいっていたちごっこに近い、攻撃を繰り広げてゆく。
やがてどうにか霧が晴れかけてくるころ。
ようやく並み居るゴーストたちは掻き消えてゆく。
どうやらあの霧が曲者で……ゴーストたちを沖から連れてきているらしい。
……さすがこの先は魔海と呼ばれている場所。
一筋縄のことは起こっていない…ということか。
ようやく一息つき、疲れたので海に戻ろうとすると。
あたしの視界にはいる一隻の船。
「だぁぁぁぁ!まだ幽霊船、のこってたかぁぁぁあ!」
でぇぇぇぃ!次から次にとキリがない!
「
あたしの術とともに。
どごがぁぁぁぁん!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・はれ?
『きゃぁぁぁぁあ!船が!船がぁあ!?』
「でぇぇぇぃ!うろたえるな!そのためにこれはわしの船ではない!」
などといった声が…海の上から響いてるけど……
……よくみたら…幽霊船じゃ…ない?(汗)
……たらり(汗)
よくみたら、その船の近くでなぜか気絶して浮いているナーガの姿が見えている。
……よし!
「ナーガっ!何人ののっている船を攻撃してるのよ!」
……よしっ!
これで今の攻撃はナーガのせい!
わざと大声を張り上げつつ気絶しているナーガの元にと飛んでゆく。
わざと船にのっている人間に聞こえるように気絶してるナーガを揺り起こす。
まあ、誰が術を放ったかなんてこの霧である。
まず間違いなく……わかんないだろう……多分。
やがてそうこうしていると霧がようやく晴れてくる。
「……あれ?ひょっとして…その声?」
何やらあたしの横にある船から聞こえてくる聞き覚えのある声が。
そして、さらには。
「……うん?おぬしはいつぞやの魔導士ではないか!?」
……完全にどこかで聞いたことのあるような声……
思わずあたしが船の甲板を見上げると。
「……って!?タニア!?ビルゴ船長!?」
そこには見知った顔と…そ~していかにもごつい体格と顔をしている男たちの姿が……
ちょっと前にとあることで知り合ったことのある人たちの姿が。
この前ナーガにあのときの話をしたばかり。
そこには確かに。
以前ちょっとした以来で知り合ったビルゴ船長とその乗組員タニアの姿が。
船の上にと見受けられているのだった。
「まったく……いきなり霧の中からあれはないじゃない?リナ?」
どうやらあたしが放った
それはともかくほうっておくとして。
「ところで?タニア?あんたたち何だってこんなところに?
とゆ~か……何でそこの元海賊たちまで一緒にいるのよ?」
なぜかあたしの姿をみておびえている元海賊たちの姿が気にはなるが。
以前このピルゴ船長が海底にと沈んでいるお宝を発掘するのに。
人手がいるのでちょうど近くにいたこの海賊たちを捕まえて。
そうして何とも平和的な説得をして彼らには海中でも潜っていられる術を覚えさせ。
そうして作業員として使っていたのだが。
どうしていまだに彼らがここにいるのやら。
そんなあたしの言葉に。
「まあ、こんなところであったのも縁だ。実はまたあんたに協力してほしいんだが」
そういってにっと笑ってくるビルゴ船長。
……何か果てしなくいやな予感がするんですが??
「……ひょっとして…まさか、まぁた、あの海のあの海域を調べるとかいうんじゃないでしょうね?」
あたしのその問いかけに。
「いや、あんな得たいの知れないものがいる場所は少しばかり危険だからな。
実は、さらに詳しく調べてみたら、
あの海域からこの沖合いに海流がジェット海流として流れているのが判明してな。
ならばあまりさしたる外敵もいない場所でお宝を引き上げても問題ない。
という結論で今日までここの海域を調べまくっていたのだが」
「ふっ。おーほっほっほっほっ!そういうことなら手を貸すわよ!
この
いきなり復活してるし、ナーガのやつは。
どうやらいつものごとくに【お宝】という単語で元気を取り戻したようだけど。
ちなみに先ほどのあたしが責任をなすりつけた件は忘れているらしい。
というか気づいてないといったほうが正解か。
「……あの?リナさん?この人…誰です?」
そ~いや、タニアたちはナーガ……初めて会うのよね。
「これでも一応人間よ。信じられないけど」
あたしのしごくもっともな説明に。
「……いや、そうでなくて……」
横でずっと高笑いし続けているナーガをみて冷や汗流しているタニア。
「まあナーガはほっといて。で?ビルゴ船長?まぁた沈没したお宝狙っているわけですか?」
以前は魔の海のほとりともいえる場所でそれを狙っていたこの船長。
そのときは正体不明の生き物の出現で、彼は断念したのだが。
そんなあたしの言葉に。
「まあな。これは男のロマンだ。誰にもゆずれねぇ。
まあ、ぶっちゃけた話、この奥にいきなりクレパス状になっているそこ。
そこにわしの見立てではあそこからいろいろと流れ着いているらしいんだ。
だが、ここもやはりこういった場所だしな。数分おきに霧がでてなかなか作業がはかどらん。
どうだ?取り分は三文の一というわけで?また護衛してくれんか?」
そういってくるこのビルゴ。
……ふむ。
悪くない話ではあるわね。
「お~ほっほっほっ!この
なぜか話にも加わってないのに勝手にずっと笑い続けているナーガ。
何はともあれ。
まあどうせ暇だし。
それに話をつけて戻るときに船で近くの港まで送り届けてもらう。
という話をつけ。
とりあえず船室を脅して占領…もといお願いして貸してもらい。
服を着替えるあたしとナーガ。
「……さて、目的はこのクレバスの奥に眠っていると思われる。お宝の数々だ!」
そういいつつ、どうやらおそらくこのあたりの海流を示した地図なのであろう。
それを開いていってくる船長。
……って。
「ちょっ!?何これ!?まさか…このあたりって…いきなり海溝が深くなってるわけ!?」
思わずそれをみつつあたしは叫ぶ。
「あら?いってなかったかしら?リナ?」
それをみて何ともいとも当たり前のように言っているナーガ。
「ちょいまてぃ!これって……
丘から数メートルも離れてない場所が、いきなりクレパスになってるじゃないのよぉ!」
思わず叫ぶあたし。
それに示されている海溝の深さは。
あたしが先ほどまでばしゃばしゃと泳いでいたほんの数メートル先が。
その海溝がいきなり深くなっていることを指し示していたりする。
つまり、のんびりと泳いでいたけど、立てる深さ程度であったのでゆったりしていたあたしだけど。
……少し先にいっていたとしたら……いきなり海が深くなっていたのだ。
……それでナーガのやつ…浮き輪をもってたのか……
「……あ…あ~、まあどうでもいいことはおいておくとして。
とりあえずここの深さはまだ未知数。かなり深い、ともいわれている。だがしかし!
わしの勘に狂いがなければ!ここにはかなりのお宝が眠っている!命を懸けても悔いはなし!」
そんな船長の言葉に。
『おおおおぉ!』
などと賛同の叫びを上げている元海賊たち。
ま…まあもともと海賊だし…こいつらも……
どうやら話を聞く限り。
海に眠るお宝をあきらめた…というのでもないので。
海に潜る術が使える彼らを説得して船長が雇い入れているらしい。
まあ、一応まっとうな道にもどった…といえる…のかもしんないけど。
「……ちなみに深いって…どれくらい?」
あたしのその言葉に。
「いや、それはいまだに誰にもわかってない。何マイルあるかもしれんが。」
さらっと何でもないようにいってくるし。
……お~い。
いくら何でもあの術だけじゃ……水圧にたえられないけど?(汗)
……ま…まあ、術をアレンジしたら多少の水圧も大丈夫だけど。
ちなみに結構深く潜るごとに体にかかる負担は大きくなる。
……思い出したくないけど……
昔、姉ちゃんにいきなり……数千メートルもある海域に放り出されたとき……
……あたし死ぬかと思ったし……
……いや、本当に。
人間、死に直面すると結構生きようとする意志は強いもので。
それゆえにある程度のそんな水圧を撥ね退ける術を開発しているあたしだけど。
……おもいだすまい……
姉ちゃんのことは……(汗)
「お~ほっほっほっ!それならどこに何があるのか、こいつらに聞けばいいじゃない!お~ほっほっほっ!」
そういいつつ、またまたいつの間にやら船の周りを取り囲み。
霧にと覆われたそんな中、船を取り巻いているゴーストたちの姿が。
そんなゴーストたちをみつつ高笑いしているナーガ。
「……?ちょっと?ナーガ?どういうことよ?」
そんなあたしのその問いかけに。
「ちっちっちっ。リナ、わかってないわね?
わざわざもぐってどこにあるのか調べるより、こいつらに探させるのよ?
そうしたら手間隙が省けるでしょ?」
「おおおおお!ナーガにしては珍しくまともな意見!」
思わず叫ぶあたしに。
「……ちょっと、リナ?どういう意味かしら?」
そんなあたしをじと目でにらんでくるナーガ。
いや・・・だってナーガがまともなことをいうなんて・・・・・・。
天候とか世の中に何があってもおかしくないとゆーか・・・・。
そんなあたしのしごく当然な言葉に。
「確かにそれはいいかもしれませんね。
というかその方法、すでにおやじさんもこの海でなくなった同じ志をもった幽霊に話しかけて。
そした協力させてそれでこの海域をつかんだんですよ?」
そういってくるタニア。
……ゴースト説得って…おい……
ま…まあ、夢にかける執念というか何というか……
……深くは考えまい……
「確かにその手は使えるわね?でも、どうやってゴーストたちを説得するの?」
あたしのその問いかけに。
「ふっ。お~ほっほっほっ!このナーガ様の人徳に任せなさい!」
なぜか胸をそり上げて高笑いしているナーガ。
……結局一体全体どうやったものか。
ナーガのその人徳というのか何というのか。
……素直にナーガのいうことを聞いている……
どうやら、どっかの王国の船団員とか騎士と形の姿が見て取れるが。
……ナーガ…そこが知れぬやつ……
なぜかそんなかれらにきびきびと指示…出してるし。
とりあえず、そんなナーガのよくわからん不思議な指導力(?)によって。
数時間後には、あたしたちはお目当ての品物がどこにあるのか、つかむことにと成功する。
「よっし!みんな!気合をいれていくぞ!」
『おう!!!!』
ま、確かに、これは・・・・かなり期待ができる収穫になるかも♡
ゴーストたちから集めた情報をもとに。
海底にと眠っているという沈没船たちを目指して。
船は海原を滑ってゆく。
……くらい。
唯一あるのはあたしたちがともしているライティングの光のみ。
ちなみに、アレンジして、海の中でも活動できる簡単な術がきれかけるころに。
明かりが薄くなるように設定してあるのでおぼれたりする心配はない。
しっかし……
さすが死の砂漠のそばにある海というか何というか……
どうしてこうまともな生き物がいないのか……(汗)
あたしたちの周りにいる海の生物は。
見慣れたかわいいお魚さんたちではなく。
どうみても変形というか異形と化しているそれらの生物。
中には…あんた、それ骨だけじゃないの?
というような…多分魚なんだろう。
……わかんないけど。
そんなものがあたりを泳いでいたりする。
ついでにいえば海の中だというのに結構瘴気が普通より高く。
まあ通常の精神の持ち主だったら、これくらいで気絶、もしくは気が狂うレベルの程度ではあるが。
そんなことを思いつつ、こぽこぽと目的の場所をめがけて進んでゆくあたしたち。
やがて。
魔力の明かりのその先に。
海底に見えている巨大ながけが見えてくる。
……本当に深いんでやんの……
はっきりいって奥が真っ暗で何もみえない。
「とりあえずこの奥に間違いはないみたいね」
風の結界をまとっているので話すことには不自由はないものの。
それでもやはり周りが大量の海水のせいか、その声のまあ聞き取りにくいこと。
かといって、全員に連絡する道具。
レグルス盤を持たせるにしても、それはそれでかなりもったいない。
まずナーガとかに渡したらそれこそこの海の中に落としかねない。
……あれ、高いのに……
そんな理由からとりあえず互いに何も連絡道具は持たずに、深く、深く、潜っているのだが。
「……まあね…しっかし……何なのよ?これは?」
思わずあたしがつぶやくのは仕方がないとおもう。
それまでは一応きちんと海底が続いていたものの。
いきなり何の前触れもなくざっくりと何かの力でそぎ取られたように、奥深くに続いている崖。
みるかぎりそこからいっ気に深さが増しているらしく、
ついでにいえばこのあたり、一応遠浅のような気もしていたので。
まず知らずにそのまま進んでいたらこの深みにはまって、普通ならば死ぬであろう。
とりあえず地図を片手にくいくいとさらに奥を指差すナーガ。
どうやら、ゴーストたちが調べてきた沈没船などは、この真下に位置しているらしい。
ついでに言えばあたしたちのなぜか案内を買って出ているのは。
結構その原型をとどめているどこかのおそらくは将軍か何かだったのではないか。
それにまだ見た目が若い。
感じ的にはまだ死亡してからそんなに十年か二十年くらいしかたっていない、霊体のようだけど。
そして……特質すべきはその鎧についている紋章。
どっかでみたことのあるようなそれは。
とある平和主義者がもっていた短剣にと刻まれていた紋章と同じもの。
そしてなぜかナーガに敬語を使って話していたりするが。
さすが死んでも聖王国セイルーンの騎士らしいといえるであろう。
……よくまあ、今のナーガの姿はいつもの悪の魔道士ルック。
そんな姿の人物…まあナーガは人でない、といえるかもしれないけど……
ともかくナーガに敬語を使う気になるものである。
まあ、何はともあれ。
案内役もいるということもあり。
すんなりとあたしたちは目的のそこにある沈没船にとたどり着く。
『おおおおおおおお!?』
おもわずあたしの歓喜の声と。
ナーガを含むほかのメンバーの歓喜の声が重なる。
あたしたちの目の前に。
薄明るい魔力の光の中で。
海底に伸びた絶壁に連なるようにしてそこに引っかかっている船の数々。
はっきりいって、壁にひっかかっている船などが、
まるで螺旋階段状にと海底深くに続いているらしく、その奥はそこが知れない。
だがしかし。
あたしが歓喜の声を上げたのはそんなことではない。
「こ……これは!?あの失われた王国の紋章が!!」
はっきりと目につく、船の横にと刻まれている紋章は。
ちょっとばかり歴史をかじったものならば誰でもしっている。
古に…といっても、確か千年かもう少し後。
その当時栄えていたとある王国のもの。
この当時の王国って……結構細工技術とか、
そしてまた、宝石とかの、その産出量、などはいまだに歴史に類をみないほどに豊かであったらしく。
いまだにその根強いファンも少なくない。
というか、その王国の品はかなりの高値で取引されているのが現状。
しかも!!
このあたりの水温はあまり暑くもなく冷たくもなく。
というかちょっとした冷気のようなものが漂っているがために。
ほとんど船の状態は沈んだ当時のまま!
これは!
かなり期待ができるじゃないのよ!
あたしが胸を躍らせるのは当然のこと。
「ふっ。お~ほっほっほっ!リナ、抜け駆けは許さないわよぉ!お~ほっほっほっ!」
「あ!ナーガ!ずるいわよっ!」
どうやらナーガもそれに気づいたらしく。
そのまま術を駆使して船の方にとつっこんでゆく。
ああああ!あたしのお宝さんがぁ!
……おにょれっ!
ナーガに負けてなるものかっ!
じゃらり。
「う~んv大量、大量♡」
とりあえずそういえばなぜか術が切れておぼれかけてた元海賊たちもいたりしたけど。
まあ自分の身は自分で守ってもらうことにして。
あたしとナーガは競い合いつつ船の中からめぼしいお宝を引き上げ。
ついでにいえば、かなりの量があるもので。
ナーガとあたしの呪文を融合させてそのまま船そのものに風の呪文をアレンジしたものをかけ。
その上から飛行の術をかけ、今、あたしたちは沈没していた船を数隻。
ついでに船の中にあった飛空石を使い、海上にと浮かべている。
「ふっ。お~ほっほっほっ!やっぱり日ごろの行いがいいからよね!お~ほっほっほっ!」
ナーガの高笑いも今のあたしには気にもならない。
う~ん。本当♡
こんなときってあるのよねぇ♡
そんなあたしたちの横では。
「おやじさん!ついに…ついにやりましたね!」
「おおお!これもみんなのおかげだ!礼をいうぞ!」
などとビルゴ船長をはじめとする船員たちが、
手に手を取り合って感激の言葉を言っていたりするけども。
いや、本当。
世の中こういううまくいくときもあるもんだ。
ちなみに、別にこれといった被害……まあ、数名の元海賊が。
お宝に目を奪われて術が切れるというのにお宝物色してて、おぼれてそのまま海底に沈んでいった。
というようなほほえましい出来事も数回あったりしたものの。
とりあえず、あまり深い位置にある船などは。
術の時間の都合や、そしてまた。
さすがに一度沈んでいるだけのことはあり浮力などは残っていない。
かといって、海中で動け、なおかつ息ができる術をつかっている、
あたしやナーガにしてみても、そんなにたくさんの船を海上に運ぶなど不可能。
そのために船の中でみつけた飛空石を利用して。
一応海原にと浮かべることにしているのだが。
とりあえずは近くの港かもしくはどっかの島にでもよって。
船の中身の品物を。
比較的あまり壊れていないようにみえるちょっとしたかなりの大きな、船の中に移動させ、
ひとつの船に財宝を詰め込む必要がある。
そんな会話や今後の相談をしつつ。
とりあえずあたしたちの目の前には沈没船からもってきた、金貨や装飾品の数々が並んでいる。
んっふふ♡
これはかなりの依頼料が期待できそうよね!
「おやっさん!とりあえず前方につならっているちょっとした島を発見!」
船員の一人がそんなことをマストの頂上からそれをみつけて言ってくる。
ふとみれば確かに、またまた発生した白い霧のさきに。
いくつかの黒いような島らしきものが見え隠れしている。
「ふむ、よっし!とりあえずあの島に上陸するぞ!」
『おう!』
かくしてあたしたちはとりあえず。
一時の休息と、そして品物などを移動させるためにそこにある黒い島にと移動する。
一応飛空石を使っているとはいえ、
船そのものじたいに【
かといって……いまだにナーガのやつは、
別に困らないからといって
いや…でもナーガのことだから……またいつものようにいつのまにか習得してるかも……
ま…まあ深くは考えまい。
ぐにっ。
……ん?
【ぐにっ】??
丘に上がろうとすると…なぜかその地面が……やわらかい。
「……ちょいまったぁあ!」
その違和感に気づき、あわてて丘に上がろうとする船員たちを呼び止める。
『うん?』
あたしの言葉に全員があたしの方を振り向くと同時に。
ぐらり……
バシャァァン……
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『……って…うどわぎぁぁひゃぁぁぁぁぁぁぁ!!?』
思わず全員の悲鳴が重なる。
あたしたちが【島】とおもっていたそこにあった数個の島がぐらりと…動いた…のは気のせいではない。
「お…おやっさん!?あ……あれ!?」
タニアがなぜか震える声で沖の方を指差していたりするけど。
そこには…黒い……ちょっとしたシーサーペントくらいの大きさはあろうか。
そんな…太い何かが…無数に存在していたりする。
……それだけならまだいいが……
「……ってぇぇ!?何であれがまたここにいるのよぉぉぉお!!!!!!」
あたしの絶叫がこだまする。
……あたしたちの目の前にあるのは。
無数ともいえる……十数本の……
その先に白くのっぺりとした顔のようなものがついている……
太い何かのような触手……なのであろう。
おそらくは。
……みとめたくないけど(涙)
しかも・・・しかもしかも!
島が…島がぁぁあ!?
「お…おやじさん!島がこっちに移動してきます!」
「な…何ぃぃぃぃ!?」
『どひぇぇぇぇぇぇ!!!!!!?』
そこに連なっていた黒いしまが・・・あたしたちが乗っている船にと移動してくるし。
だぁぁぁぁあ!
どうしろっていうのよぉぉ!
あたしはすぐさまに術を唱えて空にと逃げているけど。
まあ、船長たちには気の毒だけど運がなかったということで、納得してもらおう。
うん。
ちなみに小さいがかなり値打ちがあるものはすべて。
あたしはすでに、マントのウラにくくりつけている袋にとしまいこんでいるので、
一応はただ働きにはならないはずである。
そうこうしているうちに、ちょっとした島。
……とおもったのは。
どうやら……あれの本体らしく、そのままゆっくりと海面から顔をのぞかせる。
・・・・・・・・。
そして……そのまま船にとちかづいてき……
『きゅるるるるるるるる♡』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おひ(汗)
そのまま、数個のその物体…といってもその中でも一番大きいような二つが。
……なぜか甘えたような声…たぶん。
を出して……船にその巨体を擦り付けていたりする。
「あら?まあ!お~ほっほっほっ!大きくなったわねぇ!クララ!ケント!お~ほっほっほっ!」
そして…こともあろうに。
その物体にむかってそんなことをいいつつ…その黒い何かをなでているナーガ……
「……あ…あの?なーがさん?…いったい?」
それには見覚えがあるタニア。
とゆーかあたしもあるし……これらには。
巨大な黒蛇のようにうなる……
触手の先には無数のひとかかえほどはある人間の顔が張り付いている。
そんな物体が船のまわりを取り囲み。
まあ、声がかすれているのは…仕方がないことだろう。
絶対に。
「ああ、この子たち?以前私が合成獣の研究したときに作った。つがいのくらげなんだけど。
おもったより大きく育ったから、こうして海にと自然保護の見解から戻してたのよ。
お~ほっほっほっ!どうやら無事に子供も生んで元気に生きているみたいね!」
そういって高笑いしているナーガの周りを。
『きゅるきゅる♡』
……多分甘えているのだろう。
その巨大な体をナーガに…というか船にこすりつけているそれら。
『うどわぁぁぁぁぁあ!!!!!?』
ばっしゃぁぁぁぁん!
ずどがぁぁぁぁん!
ばきめぎゃがっ!
当然、船がその擦り付けられる振動に耐えられるはずもなく。
音をたてて船長をはじめとするタニアたちののった船は。
多分少しばかり無理をしすぎていたのであろう。
そのまま海の藻屑と化してゆく。
あとには。
「お~ほっほっほっ!元気だったかしら?私のかわいいくらげたち!お~ほっほっほっ!」
無数にいる、その触手のさきに顔がはりついたようなものをつけている黒いくらげに囲まれて
……笑っているナーガの姿が。
……えっと……
呆然とするあたしの前で。
ただただナーガの笑い声が……海にと響き渡ってゆく。
ちなみに。
あたしたちがそのナーガのクラゲたちによって近くの港にたどり着き。
……港が大騒動になったことは……述べておく。
……とりあえずあたしはとっととめぼしいものと一隻の船だけをかすめとって。
ナーガたちからは離れた場所にとたどり着き。
誰もいないのをみはからい、お宝の査定をしていたりするけども。
……後日。
何でもナーガたちが向かった港が……原因不明の怪物の手によって壊滅され、
そしてビルゴ船長がみつけたお宝のすべては。
その復興の費用に当てられた……というのを風のうわさに聞いたあたし。
世の中、ずっといいことばかりはつつかないものである。
うんうん。
-終わり♪ー
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おまけ:
「……ヒュレイカーさぁぁん、まぁたこんな生き物をペットとして飼われているのですか?」
それをみてあきれた声をだしている一人の神官。
「あら?ゼロスさん?いいじゃないですかv
かわいいでしょ?これ、触手の先に顔がついているのが何とも♡」
そういってにっこりと微笑んでいる青い髪の女性。
……ナーガが自然に戻したそれは。
…彼女の手によって…保護されつつ命をつないでいるという事実を。
リナたちは…当然、知る由もない。
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あとがきもどき:
とりあえずv
前編、後ろ編vというような感じでv(おいこらまて!)
・・・・え?打ち込みしたら?
・・・当然読みきりに・・・・編集しますわさ(ん?)
この形式・・・今のスペシャルのようでしょ?(まてぃ!)
ではではv
さあ、リナたちを待ち受ける、魔海で沈没したとされる船の数々!
そこで待ち受けているものは!?
次回をまたなくてないいからわすれてねv
・・・・・・・・あ゛(汗)メッセであそんでたら・・・時間がすぎたぁぁ!(おいこらまて)
・・・・すいません、すいません、ごめんなさぁぁぁぃ!
と・・・とりあえず今からもういっこは打ち込んで・・ねます・・・はい(汗)
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!
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