希望の行方 第7話
惑星、アスィア。
この中にとある、とある大陸。
眠れる竜の大陸、とよばれているその首都たる町、ジール・シティ。
うわさでは、そこに、誰もがたどり着けないが、だがしかし。
たどり着けたものは、絶大なる力を手にいれることができる。
といわれている、とある店の噂がある。
その名前は…『魔法道具屋(マジックショップ)エル』―――
「わーい!きょうはおでかけ!わーい!」
「こら、リナ。あまりはしゃがないのよ?」
くすっ。
まあ、たまにはいいかしら。
先日、ちょうど、店番がまた増えたことでもあるし。
それに、せっかく、リナがはじめて。
瞬間移動できたお祝いでもあることだしね。
「リナ、走ったら危ないわよ?」
「だって、おでかけなんだもん!ゆにっとおねいちゃんと、かーさまと!りな、うれしいんだもん!」
くすっ。
無邪気、というか、穢れを知らないから、余計にかわいい。
そういえば、店番があるから、というので。
あまり、リナとお出かけ、最近はしてなかったわよね。
今度からは、常にリナとちょくちょく出かけることにしますか。
こんなに喜んでくれるんだし。
今だにまっさらな魂のままのリナ。
ゆっくりと知識とかは詰め込んではいるものの。
だけども、この子は。
ゆっくりと、時間をかけて。
この世界そのものをつかさどる存在にふさわしいように。
教養はもとより、気品と、そして力や活気にあふれる子にと育てていこう。
そう決めてるし。
だから。
創った当初から、完全なるある程度の年をいった姿ではなく。
まだ、幼生体で創り出したのだから。
もっとも。
はじめはあたしの一部から、あたしの自我そのものを除いて。
暇つぶしをかねて赤ん坊を作り出そうとしたんだけど。
それはそれ。
知識は創ったときにすでに組み入れている。
あとは、ゆっくりと、その精神と自我を育ててゆくのみ。
「ははさま!ゆにっとおねいちゃん!はやく、はやくー!」
視界の先では。
よっぼどあたしとユニット、そして自分。
つまり、自分と一緒に出かけるのがうれしいらしく。
ちょこまかと走り出しているリナの姿が。
ちょこっとふらふらと歩きがおぼつかないのが、かなり心配だけど。
まだ人間の年齢からいけば、一歳にもみたない、そんな幼児、というか、ほとんど赤ん坊。
ようやく、よちよちと歩きができ始めている、そんな感じであるリナ。
事実。
今だにリナは一人では、完全にきちんと歩くことはままならないのだけど。
まあ、移動とか、空に浮かぶことできるし。
問題はないんだけど。
ここ最近、ちょこっと歩きができ始めてるのよね。
リナは。
さすがにあたしの娘よね♡
教えなくても、きちんと、それなりに、自分で進化というか成長していってるし。
この調子でいけば、あと数ヶ月もしないうちに。
完全にその足で歩いたりすることを覚えて、あとは。
姿もある程度は自分で変えられるようになりそうだし。
一応、基本がある程度できてから。
リナをつれて、というか部下たちに紹介するために、部下たちを召喚して、リナを紹介するとして。
まあ、それはまだ先のことだけど。
今はともかく。
リナの成長を促すのが先決。
「こら!リナ!そんなにはしったらあぶな!」
・・・・・・・・どてっ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・
「・・・・・ふ・・・・ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!!」
ってぇぇぇぇ!?
いわないこっちゃないじゃない!?
後ろをふりむきつつ、おぼつかない足取りで。
ちまちま、ふらふらと道を歩いていたリナ。
そのまま、おもいっきり、足をよろつかせ、そのまま横にとこけてるし…
って、リナぁぁぁぁ!!?
地面にちょん、とうずくまり、なき始めるリナの元にとあわてて駆け寄るそんなあたしをみて。
何やらくすくすと横で笑っているユニット。
「エルって子煩悩よねぇ。」
くすくすくす。
何やらそんなことをいいつつ、笑ってるけど…
「当たり前でしょ!?リナはまだ知識だけで何もしらないのよ?」
「そう創ったのはエルでしょv」
ま、まあそうなんだけど。
あたしの言葉にあっさりと切り返しをしてくるユニット。
「ははさまぁ。ふぇぇぇぇぇぇん!」
あたしがかけよると、すがるようにして、その小さな手を差し出してきているそんなリナ。
その小さな体を、軽く持ち上げ。
そのままその肩にと抱きかかえるよえにと持ち上げる。
「ほらほら、いわないこっちゃないでしょ?まだ足取り、おぼつかないんだから、無理したらだめ?ね?」
「ふぇぇぇ…うん・・・・」
半分なきながらも素直にあたしの言うことを聞きいれ。
うなづいているリナの何ともかわいらしいこと。
親の欲目、ということわざが人間の中にあるけど。
何かものすっごく自覚できるわ。これって。
くすくすくすくす。
そんなあたしとユニットをみつつ。
なぜかくすくすとずっと笑っているユニット。
そんな会話をしつつも。
あたしたち三人は。
リナを海にとつれてゆくために。
その場から移動してゆく。
ここの世界の海、あまりいい場所ないからねぇ。
リナにも問題ない、惑星にでもいきますか。
「…あのぉ。これって、もしかして…核融合反応放射物質じゃ……」
棚にと並んでいるあまたの小瓶。
それを手にして、何やらかすれた声で、そんなことをカウンタにといるルナにと聞いているゼラス。
リナを彼ら、ゼロスとゼラスが送り届けてから、というもの。
彼らもまた、RやSこと、ルナやレイス同様に。
今あたしがちょこっと遊んで・・・もとい、営んでいるお店。
魔法道具屋(マジックショップ)エルの店番をしていたり。
あたしたちが出かけているそんな中。
何やら棚にと並んでいるとある品物をみて、何やらそんなことを多少声を震わせて聞いてるゼラスだし。
「気にしたらだめですよ。ゼラス。この中には触れて発動させただけで。
このあたりいったいの銀河そのものを無と化すだけの代物もあるんですから…」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
そんな当たり前の誰にでも作れるようなそんな品物の説明をきき。
何やら黙り込んでいるゼラスとゼロスの姿があったりするけど。
「…まじですか?魔王様?」
何やら多少声が震えているゼロス。
まったく、そんな些細な程度で声を震わせてどうするのかしら。
後、戻ったらそれなりにきっちりと説明はしておかないとね。
まあ、この店であつかっている品物がなぜか人気がある、ということは。
それすなわち、部下RとSがふがいない、というのを暗に物語っている、というだけのことだし。
いまだに小競り合いしてるからねぇ。
魔族、神族、そして精霊族、といった様々な存在は。
竜族もまた、それに参加してるけど。
彼ら…まあ、彼らは彼らで自ら破滅の道・・・歩み始めてる一部の種族があるし。
あたしはとりあえずはそんな彼らを傍観してるだけ、と決めてるし。
別に手出ししても面白くなりそうもない…というか。
手出ししても意味ないしね。
それは、彼らが決めてゆく道であるんだから。
今のあたしはとりあえず。
リナを育てることが何よりも楽しみだしねv
「とにかく、エル様とユニット様。そしてリナ様がお戻りになる前に。店の掃除と、あとは。一応本家のお仕事の続きですね。」
「・・・・そうね…何もしなかったらしなかったで。それこそ、今度は何のお仕置きを受けることやら…」
何やら、体を多少震わせて、そんなことをいっている部下R。
・・・・・どういう意味かしら?ん?ルナ?
あとでこれはみっちりとお説教が必要ね。ふふv
今、この惑星上では。
ちょっとした小競り合いが続いている、そんな状況。
いたるところで、存在同士が争い。
本質たる、戦いによって、それぞれが向上し、進化してゆく。
という、その基本が、きちんと保たれていない。
そのことにおいても、しっかりと、彼らにはお説教していたりするんだけど。
これがまたどうして。
上層部の一部はきちんと理解していても。
中には、理解していないやからや、また、SやRが怖いというか、彼らがいうから。
というので、しぶしぶ従っていたり。
そんな存在も後を絶たない。
ここは少し、荒療治が必要かしら?
ふふ♪
「わー!」
見渡すかぎり、広いうみ。
ここは、海のみの惑星。
びくびくびく。
なぜか横ではおびえているK達がいるけども。
なぜかその姿を保てずに、半分しにかけてるし…
「さ。リナ。ここなら何の問題ないからね。きょうは泳ぎの練習しましょうね?」
「はーい!あ、ははさま!いるかさんがいるー!」
この惑星は、大陸、というものは存在していない。
もっとも、海の中には存在しているんだけど。
ここは、海中において、様々の種族が存在している、そんな惑星。
中には、海中から飛び出して、海上に人工的に住居地を作ったり。
などとしている種族もいたるするけど、それはそれ。
まだ、完全には形になっていないし。
ここの海中においては。
大気中と同じく、きちんと呼吸ができるほどの、酸素などが存在している。
もっとも。
あたしたちにおいては、そんなものはなくても関係ない
といえばそれまでだけど。
だけど、リナの場合は、まだそのことすらも、きちんとできないからねぇ。
自分は息をしないといけない。
と思い込んでいる節あるし…
ま、まだ産まれて、というか誕生して間がないし。
これからよね。
あたしの目の前では。
広い海原をあるきつつ、きゃっきゃとはしゃいでいるリナの姿が。
何か歩くたびによろけて、しかも、たまぁぁにこけているのが気にはなるけど。
ここでしっかりと歩きの訓練と、あと泳ぎの練習でもさせますか♡
-続くー
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まえがき:
さてさて。本格的にそろそろエル様一人称に変えますか(だからまて!)
というか。どっちがいいかのちょっとした挑戦?(こらこらこらっ!)
いちおう、こちらはエル様視点だからねぇ(だからまて!)
ちなみに・・・・うちこみ・・・・本気の一年ぶり・・・・
ま、これは本当にのんびりとしたオアシスだもんねv
エル様が親ば・・・・・・・とと!母親してるし(背後に殺気・・・汗)
2004年6月30日&7月1日某日
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あとがきもどき:
薫:みゅう。次回は、一人称ではないかな?どっちが確実、といえば。
エル様視点の一人称だと、周りの状況が説明されない・・・・という難点が・・
好きなんですけどねぇ。エル様視点v(こらこらこら!
何はともあれ、それではまた。気がむきましたら。
(打ち込みした理由。アンケートでフォーエバーとこちらがほぼ同位vであるからですv
いや、フォーエバーは5月にうちこみしたし・・・・ねぇ?←だからまて!)
んではでは。また、いつになるかわからない次回にて・・・・・
スティルバイト(ガウリイ)登場までいつになるのかなぁ?
ま、もうひとつのほうでやってるから、べつにいっか(だからまて!)
んではvまたいつかvv
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