エクセレントパニックinゼフイーリア編・1



サイラーグでの戦いが終わり、ゼフィーリアのゼフィールシティへと向かうあたしとガウリイ。
魔王が、滅びたとはいえ、大量発生してるデーモンも消えたわけでなく、道すがらつち倒しながらの、里帰りである。
魔王との戦いで、魔血玉(デモンブラット)のタリスマンをなくしてしまったあたし。
が、どうも、それぞれに、欠片を飲み込んだらしく、とてつもなく魔法力(キャパシテイ)は上がってる。
ちょっと、術の研究の為にと、精神を集中してみたところ・・・
何と、精神世界(アストラルサイド)を視ることが出来た。
本来、精神世界は魔族がいるところ。
ま、くにのねーちゃんは、すんなり、視たり、入りこんだりできるらしーが。
まあ、おいといて。
そのせいか、魔術の特性がよく分かり、
今まで、使えなかった『ラティルト・リザレクション』『神聖魔法』等等、といった、強力な術も今やつかいこなせる。
・・・もしかして、重破斬(ギガ・スレイブ)の不完全バージョンも、完全にコントロールできるかもしんない。
(いや・・やっぱ、完全版は・・ねえ・・汗)
さすがに、こればかり(完全版)は、試すことができないが。
あと、面白いのが、いわゆる、禁呪法のバリエーションである。
『彼女』の力を使ったもので、死者を生き返らしたり(!)同化、
あるいは、合成された生命を、分断することなども、出来るよーになった。
一度、術の実験を兼ねて、ブラス・デーモンに術を放ったところ、何と。
かわいいリスさん♪
が、そこには、残っていた。どうも、リスの身体を寄りしろとしていたらしい。
で、そのリスに蘇生呪文をかけたところ(これも実験)、生き返った。(おっしゃ!らっきー!!)
人間にも、試してみたいが、何分、実験材料がいない・・。
ま、『彼女』は、全ての母なのだから、その力を使えば、(暴走しない限り)何でも、出来るはずである。
あと、オリジナルの呪文(といっても、彼女の力の)で、虚無の球をたたきつけるのとか。
(虚無版ファイアーボール)、虚無の矢を生み出すもの、槍を生み出すもの等等。
ほぼ、精霊魔術にある、一通りのものは、使いこなせるように、なっている。
さすがに、これ・・・、人間には、使えないけど・・・。
ちなみに、神滅剣(ラグナブレード)の、持続時間も、延びている。
不完全版なら、ほぼ、半日位。完全版なら、さらに、その半分。
ここまで、大幅に魔力アップしてもいーのだろーか?
というくらいに、強くなってたりする。
でも、姉ちゃんには、かなわないだろーケド・・絶対。
断言。
ま、ともかく、今。
よーやく、カルマート王国を抜けて、ゼフィーリア王国へとたどり着いた。

「・・・何?この、人の山は・・・。」
あたしは、思わず、つぶやいた。
ゼフィールシティに入る入り口に、人の山ができているのだ。
しかも、どーみても、どっかの、お偉いさんや、魔道士など等である。
「なー、リナ。検問やってるみたいだぜ?」
ガウリイが、町の入り口を指して言う。
確かに。何か、検問をやっている。
以前、里帰りしたときは、んなものはやってなかったが。
とりあえず、町の入り口までいくと、
「はい!すみません!順番ですので並んでください!!」
と、女兵士が、人の山を整理している。
「ちょっと、ちょっと。」
あたしは、その兵士を呼び止める。
「はい?」
「何なの?これ?」
あたしは聞く。
「デーモン大量発生の影響です。各国が、人材求めて、集まってきてるんですよ。
  あと、赤の竜神の騎士樣に目通りを希望する人々とか・・・。」
と兵士。
「ちょっとまて〜!ってことは!もしかして、姉ちゃん!今、むちゃくちゃ機嫌悪いんじゃないか〜!!?」
あたしは、叫ぶ。
・・まずい・・・ひじょ〜にまずい!もし、そんなときに姉ちゃんに会おうものなら・・・・
殺される。絶対に。
「な〜、リナ。赤の竜神の騎士って・・・何だ?」
ガウリイが聞いてくる。
「・・・・知らないんですか?」
あっけにとられる兵士。
「ガウリイ!里帰り今はやめよー!今いったら、絶対姉ちゃんに殺されるぅ〜!!!」
あたしは、半狂乱になって、叫ぶ。
「・・・・姉ちゃん・・って?え?」
とまどっている、兵士。
と、
「あら〜。何か聞き覚えのある声だと思ったら、リナちゃんじゃないのよ!」
人ごみの中から、声が聞こえてきた。
声の方を見ると、黒い髪を二つにみつあみした、あたしと同い年の女の子。
兵士のかっこは、してるけど・・・。
「ロッテ!?」
あたしは言う。
彼女、あたしの幼馴染の『ロッテ=グリューン』である。
そういや、兵士になったって、聞いてたけど。
「ひさしぶりねぇ!リナちゃん!」
とロッテ。
「リナ。知り合いか?」
ガウリイが、聞いてくる。
「あ、紹介しとくわ。ガウリイ。彼女あたしの幼馴染で、ロッテ。で、ロッテ、こっちが、あたしの連れのガウリイ。」
あたしが紹介すると、
「へぇ♪リナちゃんに彼氏ね〜♪やるじゃん♪」
言う彼女。
「ちっがぁ〜う!!!」
あたしは、顔を真っ赤にして叫ぶ。
「と、ところで、ロッテ。
あたし達もこの人ごみにまぎれて、順番待たなくちゃいけない?」
あたしは、話をすり替えるついでに、一応彼女に聞く。
「あ〜、リナちゃんならオッケーよ。こっち来て。」
言って、別の入り口に案内してくれる彼女。
「あ、あのロッテさん?いいんですか?」
先ほどの兵士が言ってくる。
「いいのよ。リナちゃん、インバース家の人間だから。」
ロッテの言葉に。
「インバース家っ・・・って!!リナ=インバース!!?」
兵士のもらした、その言葉にその場にいた人々が一斉に固まる。
そしてあたしの方を見て・・・・・・あきらかに、怯えているし・・・・。
「ちょっとまてぃ!あんたら!人をなんだと・・!!」
あたしは、彼らに叫ぶ。
「リナちゃん、リナちゃん。ほら、いくわよ。」
ロッテの言葉を受けて、しぶしぶその場を離れるあたし。
・・いつか、覚えとけよあいつら・・・
「じゃ、この通りから、はいってね♪」
ロッテが案内してくれたのは、人ごみよりちょっと離れた所にある、小さな門。どうやら、関係者のみが、出入りするとこらしい。
あたしが名乗るとあっさり、ガウリイも通してくれた。
「なぁ、リナ?何であっさり通れるんだ?」
ガウリイが聞いてくる。
「あたしが、インバース家の人間だからよ。インバース家って特にあたしの姉ちゃんが有名でね・・・。
  みんな、知ってるわ。ゼフィールシティの人々は。」
あたしは言う。
「じゃ、リナの実家にいこっか。」
ガウリイが言ってくる。
「待った!実家はあと!先に『リアランサー』ってお店いくわよ!」
あたしは言う。
「何だ?何かたべるのか?」
「・・・姉ちゃんに先に挨拶にいくのよ・・。
  あと、い〜い!ガウリイ!死にたくなかったら、一切!姉ちゃんによけいなコトを言わないのよ!!」
あたしは、ガウリイに釘をさす。
「リナがそこまで恐れる姉ちゃん・・・って・・・・。」
ガウリイ。
「すぐ、分かるわよ。あ、あそこよ。」
あたしは、ある店を指差す。
店の前には、何十人と人だかり。しかも、座り込んでる人達もいるし・・・。
とりあえず、あたしは、死刑台に登る気持ちで、店の中へと、入っていった・・・・。
あたしが、店に入ると、目ざとく(!)姉ちゃんがこちらに気づいた!!
「リナ!!」
姉ちゃんが叫ぶ。
「姉ちゃん!ごめん!!」
あたしは、思わずあやまる。
「やぁ〜っと帰ってきたわねー。リナ、あんた・・・。」
姉ちゃんの声は座っている。
・・・・・ま・・・・まずい・・・・姉ちゃん・・・・怒ってる!!!!!
「姉ちゃん!とりあえず、これっ!!」
言ってあたしは、姉ちゃんに布袋を差し出す。
ここに、帰ってくる前に、ドラゴンズピークに寄って、オルハリコンを貰ってきてたのだ。
むろん、姉ちゃんに献上する為に。
「・・・・オルハリコン・・か。まあ、いいわ。それより、リナ。じっくり話し聞かしてもらうわよ。あっ!店長、私ちょっと休憩します!!」
姉ちゃんはそう言って、あたしとガウリイを窓際のテーブルへと座らせた。

「・・・で。リナ。そっちの男性は?」
「ガウリイ=ガブリエフです!始めまして!」
ガウリイが言う。
「・・・・ふーん・・・・・。」
姉ちゃん、ガウリイをじっと見ている。
「で、彼氏?」
「ち・ちがーう!ただの連れ!仲間!自称保護者!!」
あたしは顔を真っ赤にしつつも言う。
「ま、いいわ。彼のことは、後でゆっくりと・・・・・・。」
「で、リナ。あんた魔王二人も滅ぼして、しかも、冥王まで・・え!?」
姉ちゃんが言ってくる。
「・・な・・・なんで姉ちゃんそのこと・・・。」
ま・・まづい・・ばれてる・・・。
「精神世界、視てたら、見えたのよ。」
あっさり、言う姉ちゃん。
「で、どうやったの?んっ!?リナ・・・・。」
あきらかに、口調が変わってる姉ちゃん。
・・・・怒られるケド・・・言うしか・・・ないか。(泣)
「二年前の魔王は、あたしの失敗で復活しちゃたよーなもんだから、
  このガウリイの持ってたダーク・スターの武器ゴルンノヴァに、金色の魔王の不完全版呪文を乗っけて・・倒した。」
「!!!!!ちょっ!!ちょっとリナ!!あんた何考えてんの!!よりによって、あの御方の呪文を!!?」
姉ちゃん、エキサイトしてる。
「いや、そんときは、よく知らなかったから。で、冥王倒したときは・・・・。
  みんなが、人質にとられちゃったから、完全版呪文を唱えて、で、暴走させまくって・・
   ・・・金色の魔王に身体・・乗っ取られちゃった♪」
「ぶっ!!!!あ・あああああんたーー!!!あの御方を召喚したわけー!!!
    ・・・・・どーりで、あんとき、あの御方の気配がっ!!!!!よ・・・よく無事だったわねー。リナあんた・・・。」
姉ちゃんが、あきれつつも、言う。
声が、どもっているが・・。
「いやー、それが、よく覚えてなくて・・・気づいたら、ガウリイと一緒に戻ってきてた。」
「・・・一緒に・・って!?」
姉ちゃんが聞き返してくる。
「いや、あれに取付かれた、リナを追って、黒い固まりに入ったまでは俺も覚えてるんだが。」
とガウリイ。
「ちょっ!!ちょっと!あんた!ガウリイとかいったわね!あの御方の空間に入っていったわけ!?」
姉ちゃんは叫ぶ。
「それが・・気づいたら、リナと一緒だったし・・。」
ガウリイ困った顔で言う。
「あの御方が、二人を世界に戻された!?・・・。」
姉ちゃんはなにやらぶつぶつ言っている。
「で、この前の魔王の件は!?未だにその影響で、デーモンが大量発生してるけど。」
と姉ちゃん。
姉ちゃん、気づいてたんなら、どーにかしてほしかったぞ。
あたしは。
ルークとなんか、戦いたくなかったのに・・・。
滅ぼしたくもなかったのに・・・。
「あれはねー、何ってゆーか、あたし達の知り合いが、恋人、殺されて、で、魔王と同化しちゃって・・・。
    で、自分も彼女のとこにいきたいが為にあたしとガウリイに勝負挑んできたのよ・・。」
あたしの説明に、
「・・・・・・ってことは、人間の意志が魔王を制したのね。」
と姉ちゃん。
「ま・・まあさすが、選んだだけの人間ってトコかしら。」
・・・・?
「それは、そーと、リナ。あんたよく、十八の誕生日前に戻ってきたわねー。感心。感心。」
何やら、姉ちゃん、話題をすり替えている。
そういや、以前、十八の誕生日前には、一度戻って来いって言われてたっけ・・・。
「さて。話も大体きいたことだし・・。リナ!!あんたへの罰!!私の変わりに今日中、バイトやってなさい!!!」
姉ちゃんは言う。
「・・へっ!?それだけでいいの?!姉ちゃん!?」
あたしは、てっきり、殺されるもんだと・・・。いや本当。

とりあえず、姉ちゃんの命令どうりに、バイトするあたし。
しかも、夜遅くまで・・。
半日以上バイトしてるよー。
ま、これぐらいですんでラッキーなんだけど・・・。
バイトが、終わるころ、姉ちゃんと、ガウリイの姿が、見えないのに気がついた。
・・・何かいやな予感・・・。
あたしは、バイトが終わると同時に駆け出した!
むろん、ガウリイのトコである。斬妖剣(ブラストソード)の魔力を追って。
あたしが、ガウリイのトコに行くと・・・予感的中!!
何と、姉ちゃん、ガウリイに対して、力試しをしてるではないか!!
しかも、姉ちゃん、めったと出さない、『赤竜の剣』まで、だしてるし!!

                                       −続きますー



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まえがき:

さて、こんにちは♪
本編完結記念に同時に書き上げたお話第二弾(笑)
この、話、思いついたの、『スレイヤーズエクセレント』のエンディングからだったりします♪
一応、本編の続きのつもりで、これも、かいてます。(汗)
『闇とリナと』と、同時進行で書いてたやつなので、かなり、ネタは同じになっています。(お゛い・・)
のりは、おもいっきり、スペシャル編♪
・エル様・・むちゃしてるし・・。
ではでは。
あ、断っておきますが、何話で終わるかわかりません。これ。(まて!!)
いやー、一応、ノートには、書いてあるけど、区切ってないし・・。
と、ゆ〜分けで、全十編ほど、ありますが、どんだけかかるやら・・・。(おいおい・・)
ま、気長ーに待ってて下さいな♪では!いっきまーす!!

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あとがき:
はうー。やっぱ、区切ってないから、どこで区切るか迷う迷う・・・。
ちょっとかなり、長くなりすぎちゃったよー。しくしく・・・。
まだ、パソ慣れてないから・・打ち込み・・遅いし・・・。
ではでは、長くなりそーですが、また、よろしくおねがいしますです!!
あっ、エル様の登場は、もうちょっとあとです。えっと、ノート12ページあとだから・・・
どこになるだろー???では。次回で!!


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