闇の行方 ~プロローグ~
「ガウリイ!!!!」
どしゅ!!
吹きあふれる鮮血。
あたしを庇い、大怪我するガウリイ。
く・・このぉぉ~!!!!
「
「ぎゃぁぁぁぁ~!!!!」
あたしの放った闇の刃であっさりと滅びる高位魔族。
高位といっても、神官とかのクラスではないけど。
「しっかりして!!
あたしは急いで、ガウリイの傷を癒すために、呪文を唱える。
必要があった。
覚える必要が。
―でも・・・。
分っていた。
わかっていたけど・・あたしが離れられなかっただけ。
ガウリイの優しさに甘えていただけ・・・。
――だから・・・・。
・・あたしは・・決心した。
「ひっく、ひっく・・。」
「馬鹿だな・・泣くなよ・・リナ。リナが泣いたら・・俺・・どうしていいか・・。」
とりあえず、近くの宿に部屋をとり、ガウリイを寝かせてから、あたしは止め処もなく涙があふれる。
そんなあたしをガウリイが半分起きて、抱きしめる。
・・・暖かい。
――原因は・・あたし。
あたしの中にある魔王の欠片。
―おかしい。と自分でもわかっていた。
ルーク=シャブラニグドゥを倒したあの直後から。
ゆっくりと、人とは違う時間率で、自分の肉体の時間が変化しているのがわかっていた。
あのあと、ゼフィーリアにもどって・・ガウリイがあたしにプロポーズしてくれた。
うれしかった。
だから・・・あたしとガウリイは婚約した。
その直後。
ゼロスによって・・ガウリイが大怪我されられた。
・・・あたしを目覚めさせるべく。
ガウリイが傷ついたとき・・あたしは、あたしでなくなりかけた。
―けど・・ガウリイがいたから。
あたしは・・あたしでいられている。
「――リナ。」
「・・・ん・・。//」
あたしに優しく口付けしてくるガウリイ。
―とさ。
―だから・・。
いけないと分っていた。
あたしの中に欠片があるのがわかって、ガウリイに婚約はなかったことにして。
と頼んだときも。
ガウリイは、
『リナは、リナだ。・・魔王になんて、させないから。オレが守るから。オレは・・・リナがいないと生きていかれない・・。』
そういって、あたしをつよく抱きしめてくれた。
あたしは・・・甘えてしまったのだ。
その優しさに。
―いけないと、分っていた・・分っていたから・・・・。
あたしは・・ガウリイと婚約はしているものの・・結婚はしていない。
踏み込んだ関係にまでいっていない。
―だから、今までは、最後までは・・しなかった。
ガウリイは、いつでも、待つから。
あたしの心の準備ができるまで。
といって・・あたしのわがままを許してくれていた。
いつも・・深い口付けとまり。
―だけど・・・・。
「―ガウリイ・・・最後まで・・して・・・いい・・よ////」
ガウリイに抱きしめられている状態で、あたしは小さくいう。
真っ赤になりながら。
「―リナ?」
ガウリイがあたしを見てくる。
優しい目。
こくん。
あたしは、恥ずかしいけど、小さくうなづく。
あたしは・・・ガウリイと婚約はしてても・・踏み切れなかった。
いってしまえば・・・二度と、後戻りできなくなるから。
・・でも。
「・・いいのか?リナ?」
「・・・うん。」
―ぼすっ。
あたしをベットに沈めるガウリイ。
「・・リナ・・・愛してる・・・。」
「ん・・・あ・・ああぁぁ////」
あたしは・・ガウリイにそのまま、身を任せる。
・・・・・最後だから。
最初で最後だから。
―― 勇気がほしかった。
一人で生きていくための。
愛してる・・・愛してるガウリイ・・・。
だから・・・あたしは、ガウリイから離れる・・・。
<間>
「さよなら・・・ガウリイ・・・。」
とめどもなくあふれる涙。
あたしは、ガウリイに
――あたしは、空間を渡った。
あたしが移動したのは、あたしの実家。
「・・・いいの?リナ?それで?」
姉ちゃんが悲しそうにいう。
「・・・・仕方ないじゃない・・あたしのせいで・・・。」
原因はあたし。
あたしの中の魔王を目覚めさせようと―。
――魔族達は、あたしでなく―ガウリイを狙い始めた。
あたしの唯一の弱点に気づいたのだ。
―あたしは・・・ガウリイがいないと・・生きていかれない・・・・。
欠片が目覚めそうになったときも、ガウリイが傷ついたとき。
―もし、このままだと・・。
あたしは、あたしの手でガウリイを傷つけてしまうかもしれない。
殺してしまうかもしれない。
―――そんなのは・・・いやっ!!
「・・でも・・リナ・・・。」
何か言いかける姉ちゃんに。
「・・・決めたの。あたしは―だから・・・・ガウリイから・・離れる・・・・。」
「リナ!!!!」
静止する姉ちゃんをふりきって・・・・。
あたしは空間を渡り・・一人で旅にでた。
一応、姉ちゃんには・・報告しておいたほうがいいと思ったから。
「・・・・ガウリイには・・探さないでっ・・ていっておいて・・・。」
そういい残して。
―さみしい。
―ガウリイがいないなんて、寂しい。心が壊れそうになる。
―けど・・あたしはガウリイから強さを貰った。
たったの、一度きりの関係。
・・う//ま・・まあ、その一度の具合が・・その//
だ//だから・・・あたしは、魔王になんか負けない。
―ガウリイのいるこの世界を・・・守りたいから・・・・。
~第1話へ~
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まえがき:
こんにちわ♪
題・・悩んで、悩んで・・(汗)
結局いきつくところがこれ・・・(滝汗)
ああ!!石なげないでぇぇぇ!!!!
では・・・・・・。
なんか、闇とリナとみたいだぁぁぁぁ!!!!!(涙)
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あとがき:
薫:今回は、ルシファーとは逆です♪ちなみに、これ、視点がいろいろと・・(汗)
リナ視点、ガウリイ視点、ルナ視点、果てはエル様視点に、リナス視点(汗)
姫:しかも、貴女、この話・・自分で考えてて、本当に涙ぐんでたしねぇ・・・。
薫:うっ!!いやぁぁ・・・・ついつい、リナの心情に同調(シンクロ)を!(まてぃ!)←もしもし?(笑)
いやぁぁ~話し、創るとき(感がえるとき)って、・・・。・・・とことん、その話にのめり込んで作るんですよねぇ・・。
私・・・・・。
エル:S・・・ゆるすまじ・・・。
ルナ:エル様・・・私もです・・・・。
薫:たかこさん(海藤雄馬さん)の小説。『過ぎ去りし風』読んで、思いついた話です(滝汗)
姫:しかも、これの過去話から、貴女・・打ち込んでるしねぇ♪リナの正体とか♡
薫:あ゛あ゛!!!!ここではやめてぇぇ!!!!(涙)
姫:何いってるのよ?作品案内コーナーで、ネタ晴らししてるじゃない♪
薫:・・・それはそれ。これはこれ(滝汗)
ま、まあ、そーいうことで(汗)
ではでは・・・。
次回から、本編です♪
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