みゅ・・・・
さってと、次は何を重点して打ち込みしようかなぁ?
しかし・・・・狭間・・・・あと予定では2話の予定なのに、気力がわかない・・・
い・・・・いかんなぁ(滝汗
・・・・・・・・・・とりあえず、もらってる投稿小説を全部アップしないとね・・・
画像はひとまず一通りアップしたし・・・・・・(あはははは・・・・・滝汗・・・
何となく、気分的に、こちらアップしても隠してみようかしらん?(笑
履歴にものせずにさ(かなりまて
などといってる中で、とりあえずハザマ完結。
しっかし・・・・あのエビローグの突っ込み・・・ありませんね?(にやりv

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    永遠の邂逅  ~神の塔の宝物?~
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どごごぉぉぉぉぉん!
まるで大地より巻き起こる地震のように。
一瞬城全体が揺れ動く。
「何だ!?」
「敵襲か!?」
バタバタバタ!
モクモクと立ち上る煙。
それは、城の右隣にある塔の中の一部屋より。
いくらこのあたりはまだ平和、といえども。
最近は、なぜか魔物たちが強くなり、または、魔物が凶暴性を増している。
そんな世の中のこと。
ちょっとしたことに敏感となっていても不思議ではない。
ましてや、ここは、レテディウスの要、ともいえる城の中。
そこが襲撃されたなど、あってはならぬこと。
けほっ。
けほほっ。
何ごとか!?
とあわてて、集まった兵士たちが見たものは。
煙立ち込める部屋の中より出てくる、見覚えの影ひとつ。
「・・・・・・・陛下・・・・何をなさっておいでなのですか?」
重臣の一人である、とある男性が、そんな彼にむかって話しかけるが。
「いえね。ちょっと薬の調合を・・・・いやぁ。賢者の石を作り出そうとしたんですけどねぇ。
   失敗してしまいまして。逆に命の石ができてしましましたよ・・・・・まったく・・・」
けほけほといまだに煙にむせ返りつつも。
笑みを浮かべてそんなことをいっているのは。
この国、レテディウスの国王である、レゾ。
「・・・・・・・・・陛下。実験は地下の地下室でお願いいたします。とあれほど・・・・」
うんぬんと。
しばし、そんなレゾに対し。
駆けつけた古株の一人の賢者により。
しばしレゾにとお小言が開始されてゆく。




「・・・・・しっかし、レゾさんもやるわね。」
思わず苦笑する。
「まあ、どこまでか本気で、そうでないのかがわからんつかみ所がないやつだがな。」
そんなことをいいつつも。
いつもは、見張りが必ず、といっていいほどにいるとある扉。
先ほどの騒ぎにて、この場を守っているはずの兵士の姿も今はなく。
「とにかく、この鍵で、旅の扉のある部屋に入れるはずだ。
  そこから、塔のある大陸にといけるはずだ。いくぞ。」
あたりに人影がないのを確認し。
そのまま。
カチャリ。
昨夜、レゾより渡された鍵を使い。
厨房を抜けた先にとある、中庭。
その中庭のさらに先にある、とある隠し廊下。
その中にとある、普段は立ち入り禁止となっているその部屋にと。
かぎを使い、中にと入ってゆく、ガウリイ、リナ、ゼルガディス、この三人。
彼らは、レゾが、兵士たちの注意をひきつけたのを見計らい。
そのまま、すべるようにして、その扉の中にと入ってゆく。
この鍵は古の技術が使われているらしく、鍵で開いても、また閉じれば自然にロックされる。
という優れもの。
これがあまり普及していないのは、問題がひとつ。
いちいち、鍵を持っていなければ、もし、鍵を中にいれたままで扉を間違って閉めでもしたら。
そのまま、二度と部屋には入れなくなる。
という欠点があったからに他ならない。
「これね。」
「だな。」
リナとガウリイが部屋の中央にぽつん、とある、台座をみつつそんな会話を交わしているのは。
その部屋の中にあるのは、青白い光の渦を巻いたような、水のような輝く鏡のような、
水面のような代物。
しいて表現するならば、台座の中にと渦を巻いた青白い水が張られている、というところか。
「それじゃ、いきますか。」
そんなことをいいつつも。
そのまま、三人は渦のある台座にと上ってゆく。
三人がその渦にとのったその直後。
三人の体はその場から瞬く間にと掻き消えてゆく。




ゆら。
次に彼らが出現したのは。
それはどこかの森の中。
周りには、建物、という建物などもなく。
また、足元には、さきほど自分たちが移動するのに使ったまったく同じ青白い光の渦が巻いている。
「ここね。」
「だな。」
「ここは周りに何もないんだな・・・」
そんなことをいいつつも。
その光の上より、一歩足を踏み出し。
その光の渦のある台座から離れてゆく彼らたち。
そこは、森の中が切り開かれた、とある場所。
といっても、切り開かれている、というか、何というか。
ただただ、本当にぽつんと、森の中に、それが存在している。
というような感じの場所。
四方を見渡せど、見えるのは、森の木々。
小鳥などのさえずりの声がここちよい。
そのまま、道らしき道にとなっている、あからさまに人為的な手がはいっているその森の中の街道を。
森から出るためにとそちらに向かって進んでゆく三人の少年少女。
「おや、珍しい・・・こんな森深くの祠にお客さんとはの。」
道を進むことしばらく。
森の出口にて、たたずむ一人の老人。
そして、ふと、その視線をゼルガディスにととめ。
「おや、これは王子。どうかなさいましたか?」
うやうやしくお辞儀をし、ゼルガディスにと問いかける。
「ちょっとな。レゾの用事で塔に向かうところだ。いつもご苦労だな。シルバ。」
そんな老人にねぎらいの言葉をかけるそのゼルガディスの言葉をきき。
「も・・もったいないお言葉ですじゃ。」
涙を流して、感激している、シルバ、と呼ばれたその老人。
かれは、ここ、立ち寄るものすらいないような、偏狭の地にて。
この先にある塔と、そして、この奥にとある旅の扉を悪用するものがいないように。
と、王国から派遣されてきている人物。
何しろ、このたびの扉の行く先は、城の内部にと直結している。
それは、第三者にはあまり知られてはいけないこと。
もしも知られれば、そこから。
間違いなく、万が一、襲撃、などうけようものならば。
太刀打ちができるはずもない。
いきなり、懐に入られるようなものだからして。
「しかし、王子。塔に・・・と申されますが。
  あちらは、塔には聖なる乙女でないと、開かれない、という封印がなされておりますが・・・」
そんな老人の言葉に。
「あ、それなら大丈夫。姉ちゃんから、それなりの呪文は習ってるし。」
代わりにそんな老人にと答えているリナ。
そんなリナをちらり、と具間みて。
「王子?こちらは?」
首をかしげて問いかける。
「リナ=インバースだ。」
「ちょっと!ゼル!天才魔道士!というのが抜けてるわよ!」
どう考えても、四歳児の会話でないような会話をしているリナ。
「ほう。こちらが、あのルナ殿の・・・なるほど。確かに可能かもしれませんな。
  気をつけておいきなされ。このあたりの魔物は何やら日に日に力をましてきておりますでな。」
「ああ、わかった。シルバも気をつけてな。」
そんな会話をかわしつつ。
そのまま。
その森をぬけ、彼ら三人は塔にとむかって進んでゆく。
この場所は、王都のある大陸より、南側にと位置している、小さな大陸。
ここにあるのは、ちょっとした小さな村と、そして、塔くらいなもの。
干潮時には、浅瀬に道ができ、もうひとつの大陸と道がつながるのであるが。
そちらの道を通れば、眠らない町、としても名高い、オラクルベリー、という町がある。
そこには、カジノだの、何だの、といった、ちょっとした大人の楽しみが楽しめる場所。
ゆえに、様々な方面から、商人などが集まっているがゆえに。
それなりの品物なども多々と扱われている。
まあ、今リナたちが向かっているのはその町ではないのであるが。


森を出て、しばらくいくと、視界にと見えてくるのは。
ちょっとした高さを誇る塔。
ここは、古代より、神の塔、として、人々の信仰を集めている。
伝説ではこの中に、神の遺産である、『ラーの鏡』がある。
といわれているが、いまだにその鏡を見たものはいない、といういわくもまた持っている。
「さって、いくわよ。」
塔は硬く閉じられ、その扉をしっかりと閉じている。
特殊な強固結界が張られているがゆえに、どのような呪文やまたは物理攻撃などにおいても、
この塔を傷つけることは皆無。
塔の入り口の扉の前にと立ち。
口の中で小さく、とある言葉をつむぎだす。
と。
パシィ!
あたりに一瞬まぶしいまでの光が輝き。
次の瞬間には。
先ほどまでそこにあったはずの扉が、光が収まった後には掻き消えていたりする。
これが、この塔にとかけられている封印。
たいていは、聖なる乙女、というか巫女の力をもってして開くことのみ可能。
だがしかし、その心に少しでもよこしまな考えなどがあれば、開かない。
という代物。
リナに関しては、それらの制約などは関係ない、といえばそれまでなのだが。
「さ、いきましょ。」
にっこりと。
ぽっかりと開かれた道を前に。
にこやかに微笑み、後ろを振り向き話しかけるリナ。
「だな。リナ、気をつけろよ?この中・・・・魔物がうようよといるからな。」
うきうきと、ストレス発散できる!とばかりに多少浮ついているリナにと、注意を促すガウリイに。
「ガウリイって、本当に心配性よね。それより、いくわよ!目指すは最上階にある、というラーの鏡!
  姉ちゃんから、物質転換装置を借りてきたから。
  これ使えば、魔物から奪ったお宝さん、荷物になることなく、たんまりと集められるしね。んふふふふ。」
などといいつつ、懐から、小さなクリスタルのような球を取り出してそんなことをいっているリナ。
「・・・おい、リナ、目的を間違えるなよ?」
そんなリナに無駄とはわかりつつも、とりあえず注意を促しているゼルガディス。
「わかってるってば。さ!いざ!塔の中へ!」
そんな会話をしつつ。
三人はぽっかりと開かれた扉の向こう・・・すなわち。
塔の中にと足を踏み入れてゆく。
三人が塔の中に入ると同時。
再び閉じられてゆく扉。

神の塔。
この中に存在している魔物、といえば。
もっとも、ポビュラーなものが。
エンプーサ・エピルプラント・ビクアイ・さまようよろい。
という種類の魔物であろう。
魔人の鎧や、さまよう鎧は、レアな代物であるがゆえに。
普通、人間などは装備できないが、珍しいこともあり。
かなり高値で取引されている。
たいてい、それらは、さまよう鎧などといった魔物が持っているものなのであるが。
「とりあえず、いっとくけど、間違っても、魔物のメタパニなんてかからないように?いいわね?」
ガウリイとゼルガディスにとりあえず釘を刺しつつも、塔の中にと進んでゆくリナ。
メタパニ、という呪文は、いわゆる、幻影魔法。
味方も何も、すべてが敵に見えてしまう、という混乱の魔法。
まあ、精神をしっかりと引き締めていれば、めったとかかることはないのだが。
よくこの術にとかかり、全滅してしまう旅人がいたりするのは・・・また、お約束。
この術も使い方しだいではあるのだが。
塔の内部は入り組んでおり。
盗賊など、悪意あるもの対策においても、万全が施されている。
たとえば。
普通の道らしき場所を進んでいたら、行き止まりなど。
よくよく見なければわからないような、小さな隙間を進んでいかなければ、先にたどり着けない。
というような道もある。
その隙間の横は、ぽっかりと開いた空洞となっており。
特殊な術により、そこに落ちれば、地下室にと運ばれる、という術がかかっている。
地下には、ちょっとしたゴースト系の魔物がたむろしているのだが。
だがしかし。
浮遊の術を使えるものにとっては、そんなことは関係なく。
「ほら、ガウリイ、しっかりと捕まえててよ?」
体格的に、ガウリイがリナを抱え、そして、術を唱える。
リナは知らないが、実はガウリイもまた、空を飛べる力をもっている、ということを。
まあ、飛べない、と思っているがゆえに、
いつもガウリイを運ぶ役目はこうしてリナとなっているのもまた事実。
彼らが話しているその先には。
ぽっかりと開いた空洞。
その先に、頂上にと続く階段がある部屋にと続く道がある。
「浮遊(レビテーション)」
リナの声と同時に。
ふわり。
リナの体が空中にと浮かぶ。
この世界では、この魔法は一般的には知られていないが。
それは、古代の術、失われた術、とすらいわれている。
今この世界で普及している術は、あまり威力がないのでリナはあまり好きではない。
ゆえに。
もっぱら使うのは、たいていは古代の術、とされている力のみ。
まあ、威力のある魔法も使うことは使うのではあるが。
それは、時と場合によるもの。
「浮遊(レビテーション)」
リナと同時に、こちらもまた。
力ある言葉を唱えて浮き上がっているゼルガディス。
彼はまた、祖父よりこういった古の知識は叩き込まれているがゆえに。
失われた、という古代の力を使いこなせることができる。
もっぱら、彼が得意とするのは、精霊の力を借りた精神系の術が多いのではあるが。
塔にとあるのは。
ポビュラーな仕掛けなどもまた存在する。
足を踏み入れいれば、足元が突起してくる、鋭い槍。
または、入り込めば、左右がせり出し、そこにいるものを押しつぶそうとするもの。
そういった、多々とある仕掛けを何なく潜り抜け。
そしてまた。
頂上にと向かってゆくさなかに襲い掛かってくる魔物を何なく蹴散らしつつも。
何の問題もなく、彼らは、頂上にむけて、足を運んでゆく。



「いやぁ、結構手にはいったわね。」
ほくほくほく。
めったと人が入るものもいない。
という理由から、この塔の中には、以前入り込んだ人間などの忘れ物。
などもまた多々と存在している。
まあ、地下に山となっている白い何かは気にしないことにするとしても。
かなりご機嫌になっているリナ。
「・・・・・・・・・というか、リナ、塔の中の魔物を一掃するがごとくに。
  先に進むより、魔物退治に没頭するなよ・・・」
などといいつつ頭を抱えているゼルガディス。
彼らがこの塔に来たのは、まだ朝もやもかかっているそんな中。
なのに、塔の窓から見える太陽の位置は。
すでに、日も高く上っていたりする。
本来ならば、そんな数時間もかかるようなものではない。
彼らの実力からいえば。
だがしかし、リナが魔物がもっている代物を目当てに。
その階にと存在する、すべて、といっても過言でない魔物を倒し。
彼らが隠し持っている品物を奪いとり・・・もとい、回収などしていたがゆえに。
かなりの時間を要している。
そんなリナをじと目でみてつぶやいているゼルガディス。
「まあまあ、いいじゃない。それより。これね。というか、ここ、呪文が使えないみたいね。」
そこには。
ぽっかりと再び開いた空洞があり。
この部屋においては、どんな呪文すらも使えない、という制約がなされている。
本来ならば、飛んでいけば、すぐなのであろうが。
その先に見えているのは、何らかの扉。
その奥におそらくはラーの鏡が祭られている部屋があるのであろう。
というのは、いわなくても明白。
「だな。さて、ここからどうするか・・・」
そんな会話をしつつ、二人して考え込んでいるゼルガディスとリナに対し。
「なあ?何をそんなに考えてるんだ?というかそこに道があるじゃないか?」
いいつつも、のほほんと、どうやって先に進むか考えている二人にむかい。
さらり、と言い放っているガウリイ。
「は?何いってんのよ?ガウリイ?道なんてどこにもないじゃない?」
リナの目に見えるのは、ただただ、下すら見えない黒いぽっかりとした空洞のみ。
ゼルガディスにおいてもまた然り。
「うん?あるだろ?ほら。」
いいつつも、軽く横の壁を剣にてこづき、ちょっとした瓦礫を作り出し。
ぽいっ。
それをとある場所にとむかって投げているガウリイ。
と。
コッン。
・・・・・・・・・・・・・へ?
本来ならば、暗い穴の中に吸い込まれてゆくはずのそれが。
穴の上にそのまま、残ったようにしてあるのは一体全体どういうわけか。
「な?見えないけどちゃんと道はあるだろ?」
思わず目を点にしているリナにと向かいにっこりと微笑みかけているガウリイ。
「・・・・・さすが、ガウリイだな。見えない道まで見抜くとは・・・」
あきれるやら、何というべきか。
苦笑しつつもつぶやくゼルガディスに。
「って、そういうことはもっと早くいえぇぇぇぇ!悩み損でしょうがぁぁぁぁ!」
すぱこぉぉぉぉぉぉん!
塔の最上部。
そこには、ぽっかりと開いた穴とそして、穴の先にある扉。
そして、リナたちが上り、歩いてきたとある廊下。
それ以外には何もないそんな場所に。
こぎみよく、リナがガウリイをスリッパではたく音が響き渡ってゆく。
「いってぇなぁ!だって、リナ、きかなかったじゃないかぁ!」
そんな抗議の声を上げるガウリイに対し。
「必要なことはいうの!・・・・で?道はどんなふうになってるの?」
まっすぐであれば、そのまま進めばいいのだが。
だがしかし。
万が一、どこかで曲がっていたりなどすれば、間違いなく。地下室までご案内。
せっかく最上階までたどり着いている、というのに、またはじめから。
というのは、できうればごめんこうむりたい。
そんなことを思いつつ、ガウリイにと問いかけるリナに対し。
「そだなぁ。右に左にまっすぐに、んでもってまた左に・・・」
「おい・・・・ガウリイ、その説明ではわからんぞ・・・」
何とも簡潔すぎるその説明に思わず頭を抱えるゼルガディス。
「うーん・・・・そだvガウリイ。それでもって、瓦礫を粉塵まで変えて、
  あんたが、道を歩いて道にとばら撒いてねvうーん、ナイスアイデアv」
ぽっん。
リナがある考えを思いつき、にっこりと微笑みガウリイにと微笑みかける。
それは。
ガウリイが先ほど、ちょこっと壊した壁の一部。
それによって生じた瓦礫の一部を。
さらに細かく砕き、粉塵の状態にして、道にとばら撒く、というもの。
「なるほど、それならば、俺たちでも道がわかるな。」
そうすれば、粉塵の上を歩いていけばいいだけのこと。
そんなリナの言葉に納得し、しみじみとうなづくゼルガディス。
「えー。オレがかぁ?」
「あんたしかできないでしょうが!ほらほら、ガウリイ、とっとと作業開始してねv」
にっこりと、リナに微笑みかけられては。
ガウリイはいや、とはいえない。
何ごとにおいても、ガウリイはリナの望みは最優先にさせたい、というか、リナにはかなわない。
というか、彼自身がリナにぞっこん、という理由もあり。
リナにいわれ、一人、せっせとしばし、瓦礫を粉塵にとかえる作業をこなしてゆくガウリイの姿が。
しばし、塔の最上階において見受けられ。
粉状にしたそれを、一人、もくもくと、見えない道にとばら撒いてゆくガウリイの姿が。
数分間の間、見受けられてゆく。




ガウリイがばら撒いた粉のおかげで。
見えない道を何なくクリアし。
最上階のおそらくは、今まで誰もたどり着いたものがいないであろうその部屋にと、
足を踏み入れてゆくリナたち一行。
「あけるわよ。」
ごくり。
思わずのどを鳴らしつつも。
リナがそっと、穴の先にとあった、その扉にと手をかける。
「アバカム。」
カチャリ。
リナの言葉と同時に、扉にかけられていた鍵がはずされ。
鍵、というか封印、といったほうが正解か。
どうやら、呪文が使えなかったのはほんの一角にすぎず。
ここでは魔法は使えるらしく。
そのまま、扉をあけて、部屋の中にと入ってゆくリナたち。
扉の先にあるのは。
四角い、それでいて、四方に何やら絵らしきものが描かれている、そんな部屋。
その中央に。
祭られるようにして、飾られている、シンプルな鏡がひとつ。
その縁取りは、緑の額に青い宝石がいくつかはめ込まれており。
さらにその中央には、金の下地に描かれている、古代神聖文字。
そして、その中央に、何らかの鏡らしきものがはめ込まれている。
これこそが、伝説にあるラーの鏡。
その使われている材質は、まずは、どのような力がくわわっても壊れることがない。
特殊な金属。
金属なのにかなり軽く、持っている感覚すらもないほどに。
「?」
一瞬、その鏡を覗き込んだリナの背後に。
何やら、知らないような人物が映ったような気がしたのは、錯覚か。
見えたのは、金色の髪に金の瞳の・・・かなりの絶世の美女、といっても過言でない人物。
そして、その横に。
なぜか、栗色の髪に紅の瞳をした、人物と、金色の髪に碧い瞳をした男性。
そんな姿が具間見えたような気がするが。
「これが、ラーの鏡ね。」
いいつつも、台座に近づいてゆき、その鏡を手にとるリナ。
「とりあえず、間違いなさそうだな。あとは戻るだけだが・・・・・」
延々と、また階段を下りて外にでるのは、できればごめんこうむりたいが・・
そんなことを思いつつもつぶやくゼルガディスに対し。
「あら、一瞬にして外にでればいいじゃない。ということで。リレミト!」
シュッ。
リナが力ある言葉を唱えたそのせつな。
彼らの姿は、ラーの鏡をもったまま。
そのまま、その部屋より掻き消えてゆく。

リレミト。
それは、ダンジョン、というか、遺跡などから瞬時に外にと脱出する、
もっとも、この世界ではポヒュラー、とされている、瞬間的な移動呪文。
これを使いこなすには、センスもまた必要とされるのであるが。
とにかく、イメージが大切なのである。
イメージが乏しいものが使うと。
そのまま、精神世界面にと取り残され、二度と物質世界には戻ってこれない。
という面もまたもっている術ではあるのだが。

リナの術より。
三人は、一瞬のうちにと、塔の外にと移動する。
「おー、もう昼過ぎてるなぁ。どうする?昼?」
のほほんと、空を見上げて問いかけるガウリイに対して。
「とりあえず!この先のオラクルベリーにいってから、食事を満喫しましょ!
  当然!ゼルとガウリイのおごりね!」
「何ぃぃぃぃぃい!!!!?」
「うーん、・・・お金、足りるかなぁ?」
リナのにこやかに、いいきるその言葉に。
澄み渡る青空の下、ゼルガディスの叫びと。
資金を心配するガウリイの声のみが響き渡ってゆく。
 
とりあえず、彼らは。
昼を食べるためにと、かなり離れた場所にある、というのにもかかわらず。
だがしかし、とある代物を使えば一瞬にてたどり着けることから。
先ほどの塔の中での戦利品のひとつ。
【キメラの翼】と呼ばれている代物を使い。
眠らない町の別名をもつ、オラクルベリーにむけて。
その足を向けてゆく。

空は雲ひとつない、澄み渡る青空が広がり。
そんな彼らの姿をただ静かにと眺めているのみ。

                             -続くー

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あとがきもどき:
  薫:さってと。何か気分がまたまたのらなくなってきている今日この頃・・・
    がんばってとりあえず、せ・・・・せめて、フィルの例のシーンまではいきたいものです。
    次回で、オリクルベリーの食事光景と。
    あとは、リナの橋設置・・・かな?(笑)
    何はともあれ、んでは、また次回にてv


      2004年6月16日某日



  
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