まだ誰からもつっこみなしv
誰かいってくるかなぁ?とちょこっと期待してるんだが(笑)
何しろ、あのフィルさんとガウリイが、親子(父と息子)だもんなぁ(核爆!!
    
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    永遠の邂逅  〜仮の故郷?〜



「いやぁ、しかし、君のお父さんのおかげで。危険な船旅もどうにかなったよ。ありがとう。」
いいつつ、ぽんぽんと、ガウリイの頭をなでてくる一人の男性。
黒い髪が印象深いが。
どこか、人のよさそうな雰囲気をうける。
「いえ、こちらこそ。あなたの私物である船にのせてもらえて。助かりました。そう、フィル父さんもいってましたよ。」
ガウリイが乗っているこの船は。
とあるお金持ちの私有物。
何しろ、ここ最近、というか、ここ近年。
海の航海は、危険極まりない。
何しろ、以前はいなかったであろう、海の魔物や、陸の魔物。
人に危害を加える魔物がうろつくこのご時世。
力のない人間は、魔物の餌食になるのはしばしの日常的なこと。
「ガウリイ様…もうお別れなのですね…」
そんな会話をしているガウリイの横から。
一人の少女の声が届いてくる。
みれば。
この船の持ち主である、この男性。
エルクの一人娘のシルフィール。
彼女がガウリイにと話しかけてきているのだが。
「ルシフィールもさんきゅぅな。お菓子、おいしかったぞ!」
何しろ、旅のさなか。
あの、フィルの手作りの食事を食べていたガウリイである。
…最も、しばらくして、あまりのまずさと食事の材料の豪快さに。
ガウリイが率先して、旅の食事などを作るようになっているのは・・・いうまでもないが。
何しろ、二年ぶりの甘い食べ物。
というか、ガウリイがもらったお菓子は。
はっきりいって、彼らには手の届かない高級品の数々。
ゆえに。
ガウリイは、食べ物のことに関してだけはこの少女に感謝していたりするのであるが…
そんなガウリイの言葉に少しばかり寂しそうな笑みを浮かべ。
「そろそろ、レテディウス領内に入るな。
   シルフィール。私たちはこれから。ライゼールを目指して、しばらくは船旅だぞ。
   まあ、ガウリイ殿が船をおりたら、子供はいなくなるが。我慢できるな?」
そんな父親の言葉に。
「はい。エルクお父様。」
素直にうなづいている、黒髪の少女、シルフィール。
そんなシルフィールに対して。
「あ、シルフィール、これももらっていいか?リナの土産にv」
などといいつつ。
ごそりと。
机の上に出してあったお菓子を指差しているガウリイ。
そんなガウリイの様子をほほえましくもみつめつつ。
「しかし、ガウリイ殿は、いつもその、リナ殿。という少女のことばかりだなぁ。
   ぜひ機会があったら出会ってみたいものだ。なあ?シルフィール?」
いいつつ、ぽんぽんと。
年のころならば、四歳程度の少女の髪をなでている、エルク、と呼ばれた男性。
「ええ…」
いつも、話すのに、その少女…リナ、とかいう少女のことばかり。
しかも、自分…つまりはガウリイがシルフィールを覚えた理由もまた。
『リナと同い年だな。』
というガウリイのその言葉。
幼いながらも、淡い、恋心を抱いているこのシルフィール。
まあ、魔物に襲われ、そこを助けられたのだから。
そういうシチュエーションでそんな想いを、錯覚とはいえ、抱いても。
多少なりとも不思議はないのだが。
シルフィールはガウリイに、幼馴染のとある人物の面影を抱いているだけ。
ということに、それはまだ気づいてはいない。
「ふふ、リナのやつ、よろこぶぞーv」
許可がでたことにより。
まず、フィルとの旅では絶対に手にはいることのない、最高級品のお菓子の数々を。
丁寧にいったいどこから調達してきたものか。
箱にと詰めていっていたりするガウリイの姿がそこにあったりするのだが。
すでにガウリイの頭の中は。
二年ぶりにとあえる幼馴染である、リナ、という少女のことで占められている。
いや、いつも、といったほうが正解なのであるが…
三人がそんな会話をしている最中。


「船がつくぞ〜!!!!」


甲板より、高らかに響き渡る、到着の合図。


「全員、配置につけー!帆を降ろせ、碇をおろせー!」

彼らが話している船室ではなく、その彼らが乗っている船の甲板において。
乗組員たちの掛け声が迅速にと投げかけられ。

やがて、船は、そこにある、船着場にと、その船体を横付けしてゆく…



「ガウリイ、みんなと挨拶はもう済んだのか?」
やはり、幾度見慣れたとはいえ、かなり違和感がある。
この二人が父息子などとは。
乗り組み員全員が、心の中では。
ガウリイ、という名前をもつ少年に対して、母親似でよかったな。
などと全員が思っていたりするのであるが。
「すんだよ。フィル父さん。」
なぜか、その背中に、大きな風呂敷包みを抱えつつ。
そんなことをいっているガウリイ。
そんなガウリイの荷物をみて、多少なりとも首をかしげ。
「うん?ガウリイ?また荷物が増えてないか?
  どうせまた、リナ殿のお土産が増えたのであろう。がっはっはっ。」
いいつつ、ガウリイの頭をクシャリとなでている、フィル。
「そりゃ、せっかく二年ぶりにリナにあえるんだし。
   …問題は、リナがオレのことを覚えているか…どうか、なんだよなぁ・・・・・」
いいつつ、盛大にため息をつくガウリイ。
まあ、というか。
毎晩のように、精神をその肉体から抜け出して、リナの夢の中に入り込んで。
毎日のように出会ってはいたが。
それをリナが覚えているか・・・・といえば。
どちらかというと、その可能性は、ゼロに等しい。
何しろ、リナは、昔から。
夢の内容などはきれいさっぱり忘れる口であるのだからして。
「…それに、何か絶対に母上が何かしてるし…」
ガウリイは、物心つく前から、自分に関しての記憶はすべてもっている。
記憶はあるのに、その自らの力が完全に振るえない。
そのことが、万物の母であり、そして、自らの母でもあるといっても過言ではない、
金色の母が何かしらのことを干渉している、というのは一目瞭然。
だがしかし。
ガウリイは、この世界がいったい何のために作られたのか。
それはまだ知らない…
知っていたら、暴れる以外の何者でもないのであろうが・・・
そんなガウリイの言葉に。
「がっはっはっはっ!まあ、確かに分かれたのは、リナ殿がまだ、
   二歳のころだからなぁ。だがしかし、ルナ殿と、レイ殿の教育がなっているがゆえに。
   しっかりとした娘さんだしな。がははははっ!」
豪快にわらいつつ、ガウリイの頭をくしゃくしゃとなでているフィルの姿がそこにあったりするのだが。
「それはそうと、フィル父さん。そろそろ、降りる準備しなくていいの?
   というか、生ものの、お菓子もあるから、オレとしては早くに降りたいんだけど…」
どうやら、このままほうっておいたら。
らちが明きそうにないらしい。
そう判断し、ガウリイがそんなフィルにと問いかける。
「おお、そうだな。それではね世話になったな。船長。」
ガウリイの言葉に、その右手を前にとだし。
船長と握手をしているフィル。
「ガウリイ様…おきをつけて…」
「たっしゃでな。フィル殿。ガウリイ殿。」
船を下りてゆく二人の姿を見送りつつ。
そんな別れの言葉を言っているシルフィールとエルク。

やがて、船は。
二人をその場にと下ろし。
再び、本来の目的地にと向かって進んでゆく。




「さあ!リナのところにむかって!いそぐぞー!」
いいつつ、元気に駆け出してゆくガウリイに。
「こらまてぃ。ガウリイ、まずは家にもどらねば。」
笑いつつもそんなガウリイをとめているフィル。
そんなフィルの言葉に。
「ああ、それなら大丈夫。リナのやつ、今、あの村にやってきてるから。」
そう。
気配は、あちらの町からではない。
自分が今、とりあえず住んでいる町から。
かの愛しい気配は感じられる。
「おお、そうか。ガウリイの勘は、リナ殿に関してだけは外れる要素はないからのぉ。
   さすが、駆け落ちした、わしとシルメリアの息子だけのことはあるな。がっはっはっはっ!」
豪快にそんな笑い声を飛ばしつつ。
二人の親子…といっても、どこをどうみても。
まったくもって似ていない二人は。
船着場を後にし。
彼らが今現在、腰を落ち着けている、村の中にある家にむかって。
その足取りを進めてゆく。



川と、そして山と。
そして、少し先…といっても、数キロ程度なのではあるが。
その少し先には、ちょっとした町が存在し。
その奥にと存在しているのが、彼らが住んでいるこの村。
その村の名前をサンタローズ、という。
そして、その先にある、町の名前がフレアナ。
「フィルさん!?」
村に入ってきたその人物に。
思わず声をかけている、村の入り口を守る門番。
最近、何かと、物騒になってきている世の中である。
野には、野生化し、そしてまた、凶暴化している魔物がうようよとしている。
そんな中で、自衛のために、人々が考え付いたのが。
町や村の入り口に、それなりの人物を配置しておく、ということ。
そして、その試みは。
このような小さな村とて例外ではない。
「フィルさん!帰ってきたんですね。というか、よく無事で。お、この子が、あの時の子供か。大きくなったな。坊や。」
びくっ。
確かに自分はまだ子供ではあるが。
こう呼ばれるのは、あまり慣れていないガウリイは。
その言葉に思わず一瞬反応する。
が、すぐさまにと気を取り直し。
「フィル父さん。オレ、先に家にもどってるね。」
それだけ言い放ち。
そのまま、周りにも目もくれずにそのまま走り出してゆくガウリイ。
ずっと求めていた気配。
それは、確かに、自分の家の中から…

バタン!

「ガウリイ様!?」
いきなり、扉が開かれ。
そして、振り向いたその目にと飛び込んできたのは。
見間違えのない金色の髪。
振り向いた男性は、年のころならば、二十歳そこそこ、といったくらいであろうか。
「ただいま。ゴル。というか、リナぁぁぁぁぁ!」
ずだだだだだだ!
ただ一言だけ言い放ち。
そのまま、いきなり、二階にと駆け上がってゆくガウリイ。


「…え、えっと……。は、とりあえず、フィリオネルさん…でなかった。だんな様っと…」
なぜか白いエプロンが異様に似合っていたりするその男性は。
エブロンをはずしながら、目を点にしつつも。
とりあえず、みなかったことにして。
そのまま、戻ってきたはずの人物を出迎えるためにと、外に出向いてゆく。 
俗に、正確には、避難…ともいえるのだが…




ばったぁぁぁぁん!
勢いよく扉が開かれ。
そして、思ったとおり。
部屋の中にいる、ずっと求めていたその人物。
その姿をすぐさまにと捕らえ。
「リナぁぁぁ!あいたかったぞぉぉぉぉ!」
などと叫びつつ。
いきなり、そこにいる、栗色の髪に、紅い瞳。
年のころならば、三歳かそこら程度であろうか?
実際は四歳なのであるが。
そんな少女に対していきなり抱きついているガウリイ。
「…って、きゃぁぁぁぁあ!いきなりなにすんのよぉぉぉお!ディム・ぶらんどぉぉぉぉぉお!」
ちゅどごぉぉぉぉぉん!!!!!!
いつもながらの、豪快な音が。
部屋全体にと響き渡ってゆく……


少女の名前をリナ。
リナ=インバース。
ガウリイ=ガブリエフの幼馴染であり、そして想い人…
まあ、実際はそれだけではないのであるが…
だがしかし、このリナは。
自分がいったい、本当はダレで何なのか。
ガウリイと違ってまったく思い出してなどは…いない。


毎回のように。
このガウリイ。
リナに抱きついては呪文にて吹き飛ばされているのだが…
まったく、懲りていないガウリイなのであった……


                             −続くー

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あとがきもどき:
  薫:とりあえず、次回で、リナとガウリイのやりとりやって。
     んで、二人で探検?かな?洞窟に。
     洞窟探検は次で完了するはずだから、その次にフレアナ町の話にいって。
     で、キラーパンサー救出…っと・・・・。
     ゲームではね。
     でも、出てくるのは、魔王竜(ディモス・ドラゴン)だったりして(爆!
     さて、いったい何人がこれにきづいてるのかな?
     ふふふふv
     何はともあれ、いくのですv
     ではではvv

      2004年4月6日某日


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