こんにちわ♪
続けていただきましたのです!!
今回で、一応、貝の話は終わりです♪
詳しい話が知りたい人は、ランさんたちのページにどうぞ♪(まて!)
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月華シリーズ~その弐~ ~貝~2
「ここが、野盗の根城か・・・・いかにもって感じだよな・・・・・」
さてとどうしたものか。う~~ん・・・・・あいつ使えそうだな。
「やれやれ見回りも楽じゃないな。仕方が・・・・・うぐ!!!!」
「さてと、これから情報を聞き出すか・・・・」
俺はこいつに、自白の術をかけて情報を聞き出す。
人間じゃない・・・・・・・・・?
なるほど、それが金縛りの術をかけてリナたちを連れ去ったというわけか・・・・
だが、何故気が残っていなかったんだ・・・・?
ひっそりとリナとルナの二人は牢屋の中に居た。
「不覚ね。こともあろうに、連れ去られるなんて・・・・」
「ねーちゃん。何かが近づいてくる・・・・・・・」
「わかっているわよ。」
二人の前に靄が出てきてそれが、人の形をなす。
リナはそれが悪意のないものだとわかって、首を傾げつつそれをじっと見つめる。
『『やっと・・・・・・・貴方達との約束を果たせそうだ・・・・・』』
「物の怪に知り合いはいないわよ。私もリナも。」
『『では・・・・・これに見覚えは・・・・・・・・・・?』』
カラン・・・
二枚の貝殻が落ちる。
それは、ルナやリナが貰った貝と対になっている代物である。
ルナとリナの顔に驚きと過去にこれを渡された経由を思い出す。
――――「りな。賀茂(かもの)家に戻りたくない。皆と一緒にいたいのに・・・・・・・・・・・・・」
―――――――「・・・・・・・入内かぁ・・・・」
――――――――「嫌なら僕が、帝も父君も手の届かないところへ連れて行ってあげる。
きっと二人を迎えに行くから・・・・・・そのときまでこれを持っていて・・・・」
播磨(はりま)に居たとき、一緒に一時期遊んだ少年のことを思い出していた。
そのとき二人は、あわせ貝をそれぞれ受け取ったのである。
「佐尭(すけたか)殿・・・・・・・・・・?」
ふっ・・・・・
っと姿が完全に消えた。
牢の外に人影が移り、ルナはすぐさま行動に移す。
人影の人物の首を絞める。
「やれやれ・・・・・やっぱり始めは人形で近づいて正解だったよなぁ・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・ガウリイさん?今回の件が終ったら剣の手合わせをしましょうね。」
「おう。いいぞ。」
「・・・・・・・ガウリイ。死なないでね。」
「・・・・・・・・おいおいおい・・・・・」
リナが哀れむような視線を向けてくる。
何度か、ルナとは手合わせをしたことあるが・・・
そんなに大怪我なんかしたことないぞ・・・勝てないのは事実だが・・・・・・・
「それよりも今のは生霊だな。」
「ガウリイさん、確かめて欲しい事があるんだけど・・・・・」
「ルナさん。貝を渡してください。」
俺はルナさんから受け取り意識を集中させる。
なるほど・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
リナとルナさんが思い出したことが、引き金となって道が開けたんだな。
内裏――清涼殿――
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いつまでやればいいのかしら?」
セレネは不機嫌そうに次から次やってくる連中を適当にあしらっては苛立ちを見せていた。
「セレネ殿!!!こちらに帝はおいでか!?」
「・・・・・・・・・・・・え・・・・(滝汗)?」
清涼殿でまたしても問題がおきたのであった。
なんと帝まで消えてしまったのである。
「じゃあ、やっぱりあれは・・・・・・・」
リナが考え込む。
既に牢からリナたちは出している。
ま・・・剣を使えば簡単だし・・・・・・・
「そ。お前さんたちの知り合いでその貝を貰った人物だ。」
「どうして・・・・・・・・?」
「命の心配はないさ。全くそんな意思はないようだからな。」
ガサガサガサ・・・・・・・・・
え・・・・・・・・・?
この気配は・・・・・・・・・・・・・
「帝!?」
「ええええ!?なんでわかるの!ガウリイ!!」
「いや。わかるだろ?」
「わからないわよ・・・」
内裏では大騒ぎだろうな・・・・今ごろ。
あ、ルナさんが顔真っ青にしている。
「主上(おかみ)!!!どうしてここに!?」
「ルナを探しに。」
「あああああああああああああああ・・・・・・・・・・帝・・・・・あの・・・・・・・・もしかして、内裏には黙って来たんですよね?」
「まずかったかな?」
「まずいってものじゃあありません!!!!」
おいおいおい。リナ。
こんな場所で騒ぐと、野盗が来るぞ。あ、こっちに来るし・・・・
「バカめ!!!足手まといを増やしやがって!!!大人数に勝てるとでも思ってやがるのか!!!!!」
「そうだそうだ!なめやがって!!殺す!!!」
バキン!!!!
「足手まとい!?冗談!!!」
「甘いわね。」
実は戦力なんだよな。この二人。
あっさりと俺とリナとルナさんの3名で野盗たちは全員縄で縛り上げた。
「どうゆことか聞かせてもらうわよ!!!盗賊その一!!」
「その呼び方は止めろ!!!しかも、そのお宝はなんなんだ!!!」
「勿論!!あんた達が、溜め込んだお宝はあたしのものになるのv」
「何~~~!!!ふざけたことを!!」
「五月蝿いわよ。質問に答えなさい。」
ルナさんが彼らに剣を突きつけて、彼らを脅す。
さすがにルナさんの力量を見た彼らは下手に逆らおうともせず、ことの一件を淡々と教える。
「いつのまにか引き受けさせられたのさ。あんな薄気味悪い野郎のことなんざ、知るものか。」
「そうだ。明日の朝あんたを迎えにやつがきて俺たちは縁が切れる。」
帝は心配そうにルナさんを見ているが、二人が張本人に会わないことには解決にはならない。
俺は式神をルークのものへ飛ばしこいつらの後始末をさせる。
これはルークの仕事だろう♪
やってきた使いの牛車にルナさんとリナが乗り込んで佐尭(すけたか)のところに行く。
絶対に命の危険はないからな。
でも、やっぱり心配だよな・・・・・・・・・
俺と帝は部外者だから、外に出ているのだが・・・
・・ううう・・・・式神を置きたいがそんなことしたらリナに嫌われるし・・・・・・・しくしく。
一人の男性が布団から半起きになってリナとルナの二人を見つめる。
その表情には、優しそうな表情があった。
「ルナ。リナ・・・・・・・・・・久しぶり。ずっと二人に会いたかったんだ・・・・・・二人のことが気がかりで・・・・」
「ええ。お久しぶりです。佐尭(すけたか)殿。」
「佐尭(すけたか)・・・・・・・・?」
リナとルナが幼い頃に見た面影を残しているが彼の様子は衰弱していた。
生霊になってまで今回の一件を引き起こしたせいであろう。
リナは彼に近づき鏡を翳すと一瞬で、彼の体は淡い柔らかい光に包まれて顔色が良くなる。
「え・・・・・体調が良くなった・・・・?それよりもずっと遠くに行こう。やっと叶えることが出来る。」
「何故今なのですか?佐尭(すけたか)殿?」
「・・・・・・あたしは、確かに賀茂(かもの)家に戻りたくなかったけど・・・・・
でもあたしも変わったの。今は・・・・・・・・・・・その・・・・・・・・」
ガウリイと一緒にいたい。
あいつはあたしのこと保護する子供としか見ていないけど・・・・
一緒にいたい。
「私は自分の意志で内裏へ戻ります。リナも自分の意思で、安部家へ戻ります。
――――――――――――――これは返しておきます―――――――――――」
ルナは二枚のあわせ貝を彼の枕もとに置く。
彼はそれを見て落胆したようだが、表情を和らげてそれを受け取る。
「二人が幸せだったらいいんだ。私は遅すぎたようだ・・・・」
リナはガウリイのところへ近寄ったとき、ちらっと彼に視線を向けたが、それでも振り返ることはなかった。
内裏
「帝が消えて、女御様が偽者!?」
内裏ではそのような噂が流れていた。
ま、実際は本当なのだが・・・・・・
口の減らない人たちは我先にと清涼殿へ詰め掛ける。
「何の騒ぎですか?騒々しい。」
「何かあったのかな?」
清涼殿の広場に姿を現すルナと帝。
その姿を見た仕えの人たちは顔を真っ青にして慌てて、清涼殿から出て行く。
――誰が、偽者だといったのかとか、帝が居ないっていった奴は誰だとか―――
「さてと・・・・・・・・・・ガウリイさん?当然、償って頂きますわよね?」
にっこりと笑顔を浮かべて、セレネがガウリイのもとに来る。
さすがに、セレネの睡眠を邪魔したものの末路を知っている彼としても気が気でない。
「みなさ――――ん♡晴明様が今日一日、な――――んでも言うこと聞いてくださるそうですわよvvv」
セレネ―――――――!!!!!
だが彼はまだ知らない。
ちゃっかり、セレネがリナを呼び出して、ガウリイが宮仕えの女官や女房たちの言うことを聞いている光景を見せたことを・・・・・・・
当然ガウリイが、リナの機嫌取りに苦労したのは言うまでもない。
-終わりー
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管理人よりの感想♪
ふふふふふふふ♪
ありがとうございますのです♪ガウリイ、苦労してますね(笑)
というか、リナちゃん・・・子供扱いしている理由、気づきましょうね♪
・・・・ま、リナだから絶対に天地がひっくり返っても無理でしょうが・・(汗)
これは、やはり、帝とルナとで、いきなり婚姻にしましょう♪(まて!)
ふふふふ♪
らんさん、素敵な作品、ありがとうなのです♪
ふふふふふふふふ♪