『出張・あんだ~ば~EX』in スレイヤーズラジオ・1


**************************************************************************
 ”祝・【スレイヤーズラジオ】あんだ~ば~EX……ってあれ?”
**************************************************************************


猫斗犬 「はい!っと言うわけでいきなり問答無用で始まりました。スレイヤーズ
     ラジオ裏番組”【スレイヤーズラジオ】あんだ~ば~EX”。
     司会はご存知、誰も見たことも聞いたことも無い、問答無用のひねくれキメラ猫斗犬でお送りいたしまあ~す♡」
 リナ  「………………誰よ…あんた…」
猫斗犬 「そして今回のゲストは!聞いて驚け見て驚け…ってラジオだから見えへんわな……まあ…んなこたあどーでも言いとして…」
リナ  「…いいのか…おい…」
猫斗犬 「…な…な…なあ~んと!」
 リナ  「…多分…聞いてないと思うけど…一様尋ねるわ…あんた…あたしの話、聞いてる?」
猫斗犬 「全然!」
 リナ  「…おひ…こら…」
猫斗犬 「…泣く子も黙り…魔族も怯え…」
 リナ  「…ねえ…ちょっと…」
猫斗犬 「ドラゴンもまたいでとおり…」
 リナ  「…ぶつぶつ…」
猫斗犬 「魔王は震え、人は絶え…」
 リナ  「爆煙舞っ!」
 ぼぼぼぼぼぼおおぉぉーん!!
猫斗犬 「………………」
 リナ  「…で、今のセリフもう一回言ってみる勇気ある?」
猫斗犬 「…え…え~っとおぉ…」

──しばし沈黙──

『ぴんぽんぱんぽお~ん しばらくお待ちください』
 リナ  「何?今、どっから聞こえてきたの。このチャイムと声は…」
猫斗犬 「可憐で清楚で絶世の美人、そして天才魔道士でもあり、
      スレイヤーズのヒロインであらせられるリナ=インバースさんですうぅ~…みんなさん!拍手う~」

…ぱち…ぱち…ぱち…ぱち…ぱち…
まばらな、どうでもいいような、力ない拍手がちらほら聞こえてくる。
その拍手を送っているメンバーが何となく見たことのある人たちばかりなのだが…

猫斗犬 「…こ…こんなところでよろしいでしょうか…お美しいお姉さまあ(硬直)♡」
 リナ  「素直でよろしい…あなた長生きするわよ…」
猫斗犬 「あ…ありがとうございます」
 リナ  「まあ…またやらかしたらご褒美として竜破斬だから♡」

猫斗犬 「…あ…あははははは(汗汗)…わ…わかりました…で…でも…どこをどう取ればそれがご褒美になるんです…」

 リナ  「あたしに対する鬱憤晴らしのためのご褒美よ」
猫斗犬 「…う……ちょっとだけ…納得…」
 リナ  「…で…あんた何者?」
猫斗犬 「という訳で早速、お手紙のほう、言ってみましょう!」
 リナ  「…おひ…」
猫斗犬 「え~っと最初のお手紙の方は、メールアドレスの猫斗犬さんからです」
 リナ  「…ってちょっとまてえぇい!!」
猫斗犬 「…………………………はい?…なんです?」
 リナ  「今…誰からの手紙って言ったの?」
猫斗犬 「猫斗犬さんからですけど…」
 リナ  「そうよね…たしかにそう言ったわよね…」
猫斗犬 「…はあ…」
 リナ  「…で……あんたの名前だけど、確か、猫斗犬よね…」
猫斗犬 「そうです…」
 リナ  「その手紙の人と何で同じ名前なの?」
猫斗犬 「…………………………」
 リナ  「…………………………」
猫斗犬 「…あははははははは…」
 リナ  「…うふふふふふふふ…」
猫斗犬 「…気にしないでください!」
 リナ  「気にするわっ!!!」

どげいっ!!

猫斗犬 「…………………………わ…わかりました別な人のを読みます…」
 リナ  「何?他にもあるの?」
猫斗犬 「はい♡…え~っと、まず…ガウリィ=ガブリエフさんからでしょ」
 リナ  「…おひ…こら…」
猫斗犬 「ゼルガディス=グレイワーグさんに…」
 リナ  「ちょっとまて…」
猫斗犬 「納得してくれたようなので…」
 リナ  「…してない…してない…」
猫斗犬 「じゃあ…まず…ガウリィさんからのを…え~…」

猫斗犬の読む手紙を横目でリナは除きこむ。
やはり、愛するべき者のことは気に…
どが、ぼこ、どし、ぐし。
…し…失礼しました…やはり相棒のことが気になるようです。

猫斗犬 「拝啓、【スレイヤーズラジオ】あんだ~ば~EX様。始めて、お手紙いたします。」
 リナ  「…ガ…ガウリィにしてはずいぶんとご丁寧に書いてるわね…」
猫斗犬 「突然ですがわたしは1つの悩みを抱えています。」
 リナ  「…悩み…んなのあったの…クラゲのあんたに…」
ガウリィ「…う~ん…忘れた…」
 リナ  「悩みぐらい覚えとけ…」

っていうより…何故…ゲストでもない…ガウリィがここに?

猫斗犬 「その悩みというのが、わたしが保護者をしている娘のことです」
 ゼル  「ってことは、リナのことだな…」
アメリア「あ…あたし…この次がどんなことがかかれてるのかわかった気が…」

ゼルとアメリアまでいるし…

ガウリィ「え?今のでわかるのか…」
 ゼル  「そりゃあ…」
アメリア「ねぇ…」
猫斗犬 「その娘はとにかくめちゃくちゃで…意地っ張りで、趣味が盗賊いじめで、俺の言うことは聞かないわ、
      むかつくことがあれば魔法で吹き飛ばすわ、魔王の食べ残しと呼ばれてるわ、ちびで胸は無いわ…」
 リナ  「…黄昏よりも暗き者…」
ガウリィ「だあああ~まてまてまてまてリナ…そんなもん俺は出してもいないし、書いてもいないぞ!俺は!!」
 ゼル  「…そう言えば…この…拝啓って字だが…」
アメリア「…ガウリィさんがこの漢字を知ってたのって…奇跡に近いんじゃあ…」
 ゼル  「…いや…その言葉を知ってたって言うこと事体が奇跡だな…」
ガウリィ「…そ…そうだ。だいたい、俺が漢字なんて覚えてるはず無いじゃないか!!」
 ゼル  「…ガウリィ…それは威張って言えることじゃないぞ…」
アメリア「…じゃあ…この手紙…偽者ですね…つまり悪っ!!」
 リナ  「…ぷち…」
 3人  『…え…ぷち…って………げっ!!!』
猫斗犬 「ガウリィ さん。本当にお手紙ありがとう。またくださいね♡さあ、リナさんも何かコメントを…」
 リナ  「…竜派斬(こっそり)…」
ずどごおおぉぉぉーん!
猫斗犬 「どにゃあああああああぁぁぁぁーーー!!」
リナ  「っという訳でコマーシャルです♡」
すでに収録場から退避していた3人──
──そしてコマーシャルの合間にも魔法のフルコースが飛び交い、この番組は史上初の一回放送のみで終了とあいなった──
──合唱──
…皆さん…冗談もほどほどにしましょう…

                             <終わり>