梓:本編とはまったく関係のない、でもどこか関係のあるお話(どっちだよ)
前からどうしてようか迷っててでもやっぱり書いてしまった月光王番外編です。
今回はちょっぴりしんみり系で行ってみようと思います。
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ほら 星の数を数えよう
宇宙(そら)一面に広がる 生命(いのち)の輝き
地上を照らす 全ての光に手を伸ばそう
僕らはその中の 1つに生まれたんだから
月光王 其の5・番外編〜宇宙(そら)〜
ゼロスがダメージを受けてアストラル・サイドに帰っていった後。
ディースはまだ満月とその周りに輝く星を眺めていた。
隣に座るのはユニット。
ふと、ディースが小さい声で歌い出した。
少し切なめのメロディに、ユニットが小さく笑った。
「会いたい?エルに」
口ずさんでいたメロディを止めてユニットの方に小さく振り返った。
満月と星に照らされているディースの微笑みはどこか儚さが見え隠れする。
ディースは目線を上空に戻すと、呟いた。
「・・・うん」
ユニットに会ったからか、ディースの中に眠っていた感情が起きてしまった。
エル。
ここにいるユニットや兄のようなKとはまた違う、たった1人のディースの姉。
会おうと思えば、会える距離なのだが・・・
今の状況を分かってしまっているディースは、エルには会えない。
そしてエルも今の状況からして、まだこちらにはこれない。
月光の王として、気の遠くなるような月日を過ごしてきて―――
月光の王として、幾つかの世界を創設するのも手伝ってきて―――
その自覚は魂そのもの以上に分かっているはずなのに。
姉に・・・エルに会いたいという気持ちだけは、どうしようもないのだ。
「ほんと、エルには適わないわよねぇ・・・ディースの事だけは」
「・・・ユニット姉様も感謝してるよ、もちろんフェアリーさんにもね」
「フェアリー仕込みがやっぱり効いたわねv」
以前(といってもかなりの昔だが)、ユニットの所に遊びに行っていたディースはそこでフェアリーに歌を教えてもらっていたのだ。
「・・・僕が1番尊敬してるのは、エル姉様、ユニット姉様、シャディ兄様の3人だよ?・・・ありがとう」
「それはエルに言った方がいいんじゃない♪かなり喜ぶわよ♪」
「・・・そうだね・・・」
そう答えたディースの顔は、うってかわって嬉しそうな微笑みに変わっていた。
そして、また歌い出す。
ほら 星の数を数えよう
宇宙(そら)一面に広がる 生命(いのち)の灯火
地上を照らす 全ての光に手を伸ばそう
僕らはその中の 1つに生まれたんだから
歩いた道は僕らの後ろに 未来の道は僕らの前へと
選んだ過去は僕らの下に 見守る星は僕らの上に
いつでも輝いている
ほら 星の数を数えよう
宇宙(そら)一面に瞬く 生命(いのち)の誕生
世界を照らす 全ての光に手を伸ばそう
僕らはあたたかな 1つの星のひとかけら
太陽は全てが還る場所 月光は全てが眠る場所
星達は全てを包む場所 宇宙(そら)の加護は心の中に
ほら 星の数を数えよう
fin.
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あとがき:
梓:・・・しまった・・・また歌ネタをやってしまった・・・(汗)
ていうか、フェアリーが歌の師匠て・・・どーもかおさん勝手にすみません(汗)
ちなみに歌の歌詞はオリジナルだったり(汗)
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管理人よりのあとがき:
気にしないように。
まあ、フェアリー、歌とか詩、かなり上手ですからねぇ。
よく暇なときには、スミレちゃんと、歌いあったり詩や俳句つくったり(こらこら!
用は、スミレちゃんを少しでも楽しませようと努力してるのですよ(だからまて
何はともあれ、月光王の投稿、ありがとうございました!