まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
ようやくラストー。
これおわったらついでに短編も全部編集開始…っと。
ほんと思いつきの編集&改装作業だなー・・・と切実におもったり(まて
以前アップしてたのと少し追加ありですv
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アルカディア・ラプソディー
ちちちちち。
小鳥のさえずりがまぶしい。
「…ついにこの日がきたか…」
この三日間。
ほとんど寝ずにそれでいて考えた。
だがしかし。
人としてのプライドをとるか、はたまた…
そんなことを思っている間に。
とうとうこの日がやってきたのである。
んなことを思いつつ。
寝不足な目をかかえつつもベットから起き上がる。
ちなみに、彼らのこの地での仮の私邸においては。
ここ、アルカディアの人々が霧を払ってくれた救世主。
として手伝いやそして勤めていていたりするのでさほど身の回りのことには困らない。
まあまさか彼らとて自分たちが仕えている人物が、守護聖、彼らでいうところの、精霊様。
そんな存在だとは夢にも思ってないのであるが。
そんなことを思いつつも起き上がる。
シャッ。
カーテンをあければそこにあるのはすがすがしいまでの朝の光。
この光もまた女王陛下の力によってもたらされていることを、光の守護聖であるジュリアスは知っている。
コンコンコン。
「失礼いたします。ジュリアス様。お客様でございます。」
客?
この屋敷に勤めているとある男性の声が扉の向こうより聞こえてくる。
「あ、いいよ。勝手わかってるからねぇ。」
朝も早くからにぎやかな声がジュリアスの耳にと届いてくるが。
ガチャリ。
そんな声を聞いたと思うとほぼ同時。
目の前の扉がガチャリと開く。
「は~いvジュリアスv結局あんたは何がいいか申告なかったらしいわねぇv」
などといいつつ、なぜか。
「・・・・・・・・・・・・・・」
思わずその姿をみて目を点にする。
そんなジュリアスの視線をうけ。
「あ?これ、んふふvかわいいでしょうv私は陛下に蝶がいいっていったのよねぇvみてvこれv」
なぜかその背中には虹色にと光る羽が四枚。
生えていたりするのは気のせいなのか、そうでないのか…
「ちなみに、陛下からの伝言。
『ジュリアスのことだから自分で決められないだろうから。私が決めたの屋敷に作っておくわねv』
だそうだよぉん。さってと、陛下がいってたのは確か…」
そういいつついまだに固まっているジュリアスをそのままに。
寝室の中にあるひとつのクローゼットにと近寄ってゆくオリヴィエの姿が。
はっ!
「ま、まて!オリヴィエ!人の家のものを勝手に!」
かってにあけるな。
そういおうとし…
彼は、その中にあるものを目にし。
そのまま完全にと硬直してゆくのであった。
ざわざわざわ。
幻想際。
毎年、この地では恒例となっているその儀式は新たな新年に向けての厄払い、の意味をも込める。
そして。
人々は各自、人でない何かに変装し、そしてそれぞれ、時を過ごす。
いってみれば新年を迎えるまでの儀式みたいなもの。
とある星ではその日にそばを食べるように。
または変装などして騒ぐように。
だが、そんなただ騒いだりパーティーをする。というのではなくて。
ただ、それぞれがそれぞれに異なる変装をすることにより。
今年中に自らが行った不条理なことなどや、そして穢れを払いのける。
という意味合いをももっているこの祭り。
そして。
その祭りの最後に雪が降ってきたとある出来事より、雪祈祭、というものは開かれるようになった。
それはこの地にすむものにとっては遥かな過去の出来事。
すでに広場はそれぞれに変装している人々でごった返し。
人々は少なくても、活気に満ちている。
最近原因不明な地震が続いている。
それらの不安を取り除くがごとくに。
人々はこのイベントの話を、希望として受け取り。
そして、全員参加、という形で、今回の祭りは行われている。
「まさか祭りのことを知っているとは。」
「さすがにあの不思議な霧を追い払ってくれただけのことはある。」
などといいつつすでに全員が全員仮装をして。
そんな会話をここアルカディアの人々は話していたりするが。
そんな中。
「ふふふv僕はチュピといっしょぉv」
などといいつつ、なぜか、着ぐるみを着て、ついでに色は青。
そんな鳥の着ぐるみを着ているマルセルに。
「おまえなぁ。もうちょっと機能性とか考えろよな。」
などといいつつ、こちらは。
「そういうゼフェル、それって…何?」
ちなみに、真っ白い耳と尻尾がとてもプリティー。
そんな耳と尻尾をつけているゼフェルにと問いかけているマルセル。
「何だ、みてわからないのか?猫だよ。猫。」
そんなことをいいつつ、ぴんと頭につけた尻尾をはじく。
「そういえば、オリヴィエ様は蝶々だったみたいだよ?」
ふと思い出したようにいっているそんなマルセルのその言葉に。
「オスカー様は吸血鬼の格好されてたよ?」
そんなことをいっているランディ。
ちなみにランディは茶色い耳をつけていたりする。
そしてふさふさの尻尾もまたついていたりするのだが。
彼の変装は犬らしいが。
そういいつつ視線を向けたその先には。
『きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!』
その視線の先の一角においてはそこには女性陣の人だかりができていたりする。
そんな中で。
「ふっ。さあこのオレに血をすってもらいたいレディは順番だぜ。」
『きゃぁ!オスカー様ぁぁ!』
などという女性たちの騒ぐ声が広場に響いていたりするが。
そして、人ごみから離れたとある場所などでは。
「あ~。活気にあふれてますねぇ。」
にこやかにテラスの椅子にと座りつつそんなことをつぶやいているルヴァ。
その背中にはかなり大きな甲羅、らしきものを背負っている。
どうやらルヴァの変装は亀、よのうであるが。
それがかなり似合っていて、彼を知るものは思わず笑ってしまったりするのだが。
「ルヴァ様。よくお似合いですよ。」
そういいつつこちらもまたルヴァに付き合い紅茶を飲んでいるリュミエール。
その服装がいつもと違いズボンであり、そしてまた。
そのズボンが尻尾形態にとなっていたりする。
つまりはリュミエールは人魚。
かなり似合っていたりするのもまた事実。
これでハーブをもっていたら、よく絵本などでみる人魚姫、そのもの。
それを示すかのように。
彼の周りには子供たちが。
「「あ、人魚だぁぁぁ!」」
などといいつつ集まってきていたりする。
そして、その横には。
その黒い服はあまり変わらない、といえば変わらないようにも見えるが。
それが以前やいつもより暗さを増している服にと身を包んでいるクラヴィス。
「あ~。それはどうも。ありがとうございますぅ。でもクラヴィスの魔法使い、というのもにあってますよぉ。」
にこやかにのんびりと一緒にいるクラヴィスにと話しかけているルヴァ。
「ふっ。こういうことはあまり嫌いではないからな。」
今の女王になって、過去のわだかまりが解け消えた。
彼女が自分をまだ待っていてくれる、その言葉だけで。
いつ時代の守護聖にとその任を引き継ぐのかはしらないが。
それでも。
いつになっても前女王であったアンジェリークは彼を待っていてくれる。
そう伝言があったのは、彼の心に明かりをともしている。
そんな三人の姿が。
広場の天井つきのテラスの中で見受けられていたりするのだが。
「お、あれ、ジュリアスじゃないか!?」
ふと、視線を向ければそこにある見覚えのある金色の髪。
しばし、その姿を目にとめ。
そして次の瞬間。
ぷくくくくくっっっっ!
ぶわっはははははは!
彼を知っている者たちはものの見事に爆笑の渦にと入っていたりするが。
「う~んv我ながら上出来んv」
にこやかにその四枚の羽をひらひらとしつつそんなことをいっているオリヴィエがジュリアスの横にいたりする。
「ううっ。このジュリアス、一生の不覚…」
などといいつつほとんどめったに見られるものではない。
本気でその瞳に少しばかり涙が浮かんでいたりする。
彼は。
その両手のひじのところからある手袋の先にはきちんとした肉球がついている、とある動物の腕。
そのような着ぐるみをつけていたりする。
そして、当然のことごとくにズボンにとついているふわふわの長い尻尾もまた。
そして、その頭につけているのはとんがった耳。
「う~ん、ジュリアス、似合う、似合う。」
ちなみにオリヴィエの趣味により、
そのほっぺには丁寧に左右対称数本のひげがつけられていたりする。
その色は銀色で統一されていたりするのだが。
「ジュリアスはこの地の伝説にある銀の狼、これで決まりって陛下の言われたとおりだねぇv」
まさかこのような格好を人目にさらすことになるなどとは。
などと屈辱的な思いをしているジュリアスであった。
「うわぁ、お姉ちゃん。その羽、どうやってるの?」
こちらはこちらで。
リモージュが用意した服を着て。
その背中から本当に真っ白い羽を生やしているコレット。
リモージュいわく、女王のサクリアは白く淡く金色にと輝く羽をもつ姿に見えることもあり。
それゆえに、そのサクリアを具現化させれば簡単よv
といってコレットにアドバイスをしたのだが。
そして、コレットと同じく同じサクリアを秘めているレイチェルにも、それを具現化させることは可能。
そんな理由から、リモージュの力により二人のサクリアが具現化して、
天使の羽として周りからも見えるようにとなっている。
そして、そんな彼女と対となるようにもうひとりの人物にもまた。
「お兄ちゃんの羽は黒いんだね。」
などといいつつ、その横にいる銀と金の瞳の男性にと言っている少年。
「…まあ…な。」
「あ、ほら!アリオス!今度はあっちにいってみましょ!」
「あ、おい、まてよ!アンジェリーク!」
そんな会話がこちら、コレットとアリオスの間では繰り広げられていたりするが。
ちなみにアリオスの変装は、彼の生まれた星にある伝説の生き物。
その姿であるらしいのであるが。
「しっかし、結構あんたも似合ってるじゃない。」
けらけらと笑っているレイチェル。
その横では。
「か、からかわないでください。レイチェル…」
こちらもまた自分で決められなかったことにより。
リモージュからその変装セットが届けられたのであるが。
これがまた。
ちなみに彼の変装は、メデューサだったりする。
しかも丁寧にさすがというかこっている、というか。
その髪の一本一本に至るまで細かい工夫がされており。
生きているようにうねうねと動き回っていたりする。
こちらはこちらでこれまでの調べのまとめをしつつも。
一緒に行動しているエルンストとレイチェル組み。
「ふっ。陛下もしゃれたことをするよね。」
そういいつつ、頭にはやした耳をふわりと髪と一緒にかきあげる。
一番、似合っている、というのは彼のことかもしれないが。
何しろ、その性格もほとんどそれ以外の何ものでもない。
と一部ではいわれていたりするのだから。
人々の様々な格好をみてるといろいろな創作意欲がわいてくる。
「う~ん。たまにはこんなのもいいかもね。」
思わずくすりとわらいつつ。
そのまますたすたと猫耳をつけたセイランは、広場が一望できる場所にと足をむけてゆく。
「ほらほら、遠慮しないで。」
ぐいぐい。
『し…しかし…』
いったいどうやったらこのようなことが可能なのか。
あの大樹に確かに自分の意識は封印されている。
それにもかかわらずにその意識をそちらに残したまま、
こうして表に具現化させているこの目の前の女王。
そんな戸惑いの声をあげるそんな彼の言葉に。
「あのねぇ?これからあなたは未来にもどって。いろいろと大変でしょう?
そのまえにしっかりと楽しみなさいv」
『い…いや、楽しみなさい。そういわれましても…』
「とにかく、その姿だと誰にも気付かれないでしょうから。さ、がんばって楽しんでらっしゃいなv」
にっこりと微笑むそんなリモージュの言葉に。
『・・・・・・・・・・・・・・』
思わず無言になるしかない。
それ以外のリアクションがとれるのならばそれはそれですごいであろうが。
「これは命令よ。アルフォンシァ。いいえ。アルフォーティス。」
そのリモージュの言葉にびくりとなる。
その言葉により、自分の名前を一瞬思い出す。
そう。自分の彼女から与えられた名前を-そしてまた。
自らが選んだ初代の女王より与えられた名前を。
『…あなた…は…』
……
その言葉がふと脳裏に浮かぶが。
「とにかく、今のあなたのいう『ラ・ガ』は彼女の悪意のみが自我をもったもの。
それゆえにこれからあなた方には試練もまってる。
けどね。だからこそ。しっかりと楽しんできなさいなv」
『で…ですから、そこにどのような意味がぁぁ!?』
そんな会話を繰り広げている金色の髪の少女とそして。
緑色の髪をしている一人の青年、というか少年の姿が。
守護聖たちが知っている姿ではない。
その姿は。
どことなく元の彼の姿を想像させる趣が何となく見られるが。
「さってと。エヴィリール。いるんでしょ?あなたも参加してもいいのよ?」
エルダと呼ばれている男性を見送ったあと、目の前にある銀色の大樹にむかって語りかける。
さわっ……
そんなリモージュの言葉に反応し…やがて光の中から一匹の銀色の毛並みを持つネコが出現してくる。
「大分力ついたみたいね。」
ふふv
そんな姿をみて一人その場にて微笑んでいるリモージュの姿が。
しばしその場において見受けられてゆく。
そんな互いの思惑、そして、騒ぎを包み込みつつも。
幻想際は。
今、ここにと開始されてゆくのであった。
「…あ、雪が…」
祭りも終わるその時刻。
空からまた再び舞い降りてくる雪の花。
そして空にと輝くオーロラは。
人々の心に安心感をもたらしてゆく―――
これよりしばらくして。
この地の人々は地震の脅威より解き放たれることは。
まだこのときは。
誰もしらない事実-。
-終わりv-
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あとがきもどき:
薫:ちなみに。
光の守護聖:ジュリアス様→銀色の狼 闇の守護聖:クラヴィス様→魔法使い
地の守護聖:ルヴァ様→亀(ちなみに玄武) 夢の守護聖:オリヴィエ様→蝶々
炎の守護聖:オスカー様→吸血鬼 水の守護聖:リュミエール様→人魚
鋼の守護聖:ゼフェル様→猫 風の守護聖:ランディ様→犬
緑の守護聖:マルセル様→鳥
精神の教官:ヴィクトール→熊 感性の教官:セイラン→猫(というかケット・シー)
品位の教官:ティムカ→白虎 王立研究院所長:エルンスト→メデューサ
占い師:メル→竜(そのまま?笑)
コレット&レイチェル:天使
リモージュ:子供バージョン使いの天使。 ロザリア:鳳凰
アリオス:黒い翼の天使?(彼の元故郷の伝説の生物)
主だったメンバーの変装というか仮装です(笑)
ちなみに、どこが愛の歌?という突っ込みは。ですから意味はありませんって(かなりまて)
しいていうならば人々の心に希望というか安らぎ、というともし火をともす。
それらを表現するのにラプソディー、そういっただけのこと(かなりまて)
この数日後。例のエビソード。すなわち、ラガの悪あがき。
つまりはレイチェルが憑依されてしまう事件が発生します。あしからず・・・。
何はともあれ。なぜか前、中、後編、となってしまった。
意味のない話にお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。
それでは、失礼しますのですv
2003年11月13日某日